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プロフィール |
コメント数 |
304 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
つたない文章力で自分なりのレビューを心がけます。映画館で観た作品は自然と評価が高くなりがちです。 |
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1. フィツカラルド
《ネタバレ》 川に巨大な船という異質なものが実在する迫力。船体を上に向かってなめるように移動するカメラワーク。森から突然船が現れたり、消えたりするロングショット。船が山を越えるという常識では考えられない事実。とにかく全体を通して、今までどの映画でも体験した事のない映像による演出、迫力、そして癖になる心地悪さが凄かった。
どこからともなく鳴り響く民族音楽とオペラの不協和音がわかりあうことの出来ない先住民と開拓者をあらわし、最終的には友情とも何とも言い難い不思議な関係性が生まれるカタルシスもあった。
これからどれだけ映画を観ようとも山を越える船を忘れる事はないと思った。[DVD(字幕)] 7点(2015-10-29 20:33:02)《改行有》
2. ブリキの太鼓
《ネタバレ》 祖母アンナの時代や動乱を潜り抜けてダンツィヒで生き続けた、ぶれる事のない力強さが印象的でした。彼女のスカートの中から始まる世代を超えた人間群像劇。オスカルはフランスの象徴のようなエッフェル塔を彼女の姿に例えた。それぐらい彼や一族にとっての祖母とは大きな存在で、成長することを決め西へと旅立つシーンでは彼女への思いから故に出た、オスカルのそれまでのとげとげしさが抜けた純真無垢な姿を見ることも出来ました。そして全てが終わり、始まりの場所の荒野に座り込むアンナ。映画の始まりと終わり、戦争、人間の没落などの全てを股にかけ、あらゆる出来事を優しく包み込むかのようなその姿はとてつもなく偉大にうつりました。[DVD(字幕)] 4点(2008-03-03 20:55:58)
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