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【製作国 : 西ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. シェルブールの雨傘 ピンク、イエロー、ブルー、レッド、グリーン・・・歌に合わせた、なめらかなカメラによって切り取られる画面の上を、カラフルな絵の具たちが鬼ごっこをして、はしゃぎ回っているような映画ですね~。黄色い清掃車の背景には黄色い服、白い雪の背景には白い服、青い壁紙の背景には青い服、赤い服の母娘、といった色彩の重なり具合は同じ色たちの仲良しこ良しぶりに見えて愛らしいです。それだけカラフルに描きながら、ラストを黒い服と白い雪で閉めるところが、モノクロ映画への敬意に見えてなんともいじらしい作品でありました。[映画館(字幕)] 9点(2006-02-13 12:45:30) 2. 都会のアリス “都会の”アリスが着ているジャンパーの“ALASKA”の文字がいいですね~。アメリカ、オランダ、ドイツ、中国語のような音楽が流れる店、イタリア人が住んでいる家。場所にいくら自分を刻みつけようとしても写真は現実のように写りません。どこにいてもどこにもいない彼がようやく出会った存在の場所、アリス。お母さん、おばあちゃんと男の臭いが全くなかったアリスが初めて出会った男、ウィンター。アリスが撮ったウィンターの写真にアリスが反射して写りこむショットの2人の重なりは爽快です。その後、ジュークボックスの少年や自転車に乗っている少年を見つめるアリスの視線もいい。存在すべきは場所ではないことを確認するように、ウィンターが再びインスタントカメラを手にしたのは船の上、ラストは当然のように列車の中。転石は苔むしたのでした。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-22 13:21:58) 3. ストレンジャー・ザン・パラダイス この映画なぜかついついまた見たくなる。見るたびに彼らの微細なしぐさがおかしくもあり、哀しくもある。TVディナーの肉には見えない肉、バカバカしいスポーツにしか見えないアメリカンフットボールで奇妙な「新世界」を目にしたエヴァのクールな視線。エヴァが去った部屋でただバドワイザーを飲むウィリーとエディ。彼らは動けば何かが変わるのではないかという期待に、雪のクリーブランド、常夏のマイアミへと場所を移していくが、何にも変わらない。三人のすれ違いがすれ違ったままであるのが愛しい。そんな彼らをコントラストの効いたモノクロで綴るフィルムが眩しい。J・ホーキンスの「I Put A Spell On You」の旋律がフィルムに憑依して美しい。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-11-12 00:28:19) 4. ゴールキーパーの不安 これは、サッカーファンだから、サポーターを自負しているからという理由で見てはいけません。間違っても先のアジアカップ、ヨルダン戦の川口に触発され、ゴールキーパーという職業に魅惑された者が衝動的に見てはいけません。審判の判定に怒った主人公のキーパーが試合場を飛び出し、うだうだ映画を見たり、女性と関係をもったり、喧嘩をしたりする内容です。日常をたんたんと描いているのかいえば、突然とんでもない非日常的なこと、お縄頂戴的なことをしでかします。しかしそこに感情の起伏は見えず、やたらジュークボックスへコインを投げ入れるだけです。どうもこのジュークボックスが意味ありげなんですが、うーん・・・。なにやらヴェンダースらしきフェロモンに惹かれそうにもなりながら、正直、自陣でディフェンダー同士がパスを回しているようで、ブーイングが聞こえてきそうな作品でありました。5点(2004-08-23 11:09:38)
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