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プロフィール |
コメント数 |
2162 |
性別 |
男性 |
年齢 |
58歳 |
自己紹介 |
実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます
評価:8点以上は特別な映画で 全て10点付けてもいいくらい 映画を観て損をしたと思ったことはないので 酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです
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●今週のレビュー 「」
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1. ジェリー
いろんな解釈ができる?うん、まあ解釈は自由ですけど、ガス・ヴァン・サントは観客をどこかに導こうとしているわけでも何かを言いたいわけでもなく、解釈の自由を提供しているわけでもないと思う。観客には何も求めない。ということは商業映画にあらず、まさに実験映画。二人の男が歩く。だだっ広い荒野をひたすら歩く。その姿を延々と撮る。それだけ。その中から画面に「何か」を出現させる試み。二人がまだ危機感を覚えない初日に走るシーンがあるのだが、完璧に二人を収め続けるカメラの異様なまでの滑らかな動きに一種の恐怖感を感じる。何をも見逃さないとするカメラ。雲が流れる空、光の度合いの変化、それでも何も起こらない、そんな中で響く足音は恐ろしいまでに二人の不安を、あるいは焦りを見せ付ける。広大で美しい絶景はそのあまりの広大さと美しさによって絶望を見せ付ける。とんでもない作品である。この作品は後年、ガス・ヴァン・サントを初期ガス・ヴァン・サントと後期ガス・ヴァン・サントに分ける記念碑的作品になる。[DVD(字幕)] 7点(2008-02-20 13:15:06)
2. ウィスキー
《ネタバレ》 おもいっきりアキ・カウリスマキだった。ただ、一つ一つの口数の少ない会話がカウリスマキよりもちょっとリアル感を持っている。パターン化された朝の仕事始めの繰り返しもコメディでありながら妙に生々しい。なので最後はちょいと残酷に思えてならない。カウリスマキの映画のようにもっと虚構性を帯びてくれればこのオチでもいいのだが、なんだかこの変われない男が哀れで・・。奇妙な三人の奇妙な旅がもたらしたものが結局主人公の男には何も無かったというオチはある意味その辛辣さにおいて斬新かもしれないし、ある意味至極当然ともいえるのだが、マジメな男にもほんの少しの光を与えてほしかった。博打はその伏線だと思って見てたもので。[DVD(字幕)] 6点(2007-12-10 15:28:33)
3. モーターサイクル・ダイアリーズ
個人的にはもうちょっと淡々としたものを期待していました。旅すがらのエピソードをつなぐバイクと景色、こちらのほうこそをメインにしてほしかった。延々と美しい南米の景色をバックに走る、その美しい景色に目を移す主人公、それだけで南米に愛しみを覚える主人公を表現できるしできていた。鉱山の仕事を求めて人々が群がる様を見つめる主人公、それだけで主人公の心の内に芽生えた疑問を表現できるしできていた。旅の距離や時間が伝わりづらいのも、また字幕に頼らざるを得ないのもストーリーを重点的に描いたから。旅の中で何かが生まれ何かが変わるということをうまく見せてはいるけども、感動的なエピソードはなくてもそれは達成されているのだ。そんな感動話よりも、もっともっと疾走する二人の顔、笑っている顔、困っている顔、何かを考える顔をひたすら見たかった。[DVD(字幕)] 6点(2006-06-16 16:10:24)(良:1票)
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