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【製作国 : 韓国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 監視者たち 《ネタバレ》 韓国のサスペンスなので、ごりごりのやつかと思ったのですが、割とポップでライトな仕上がり。エンターテイメント性の高い作品でした。とはいえ、あくまで韓国映画にしては・・・、なので、仲間が死んじゃう衝撃的で辛いシーンがあったりもします。 好きなキャラだったんですけどねぇ。いいところでやられちゃって・・・。最後まで活躍してほしかったなぁ。エースだと紹介されていたし。このエースを瞬殺する影。ここまでの流れがほぼ完ぺき。非常にサスペンスフル。最高に面白い。 オープニングの採用試験からすぐ物語に引き込まれます。そしてその採用試験のときに、子豚(主人公)と犯人がニアミスしていたのも面白い。主人公が終盤、それに気づくシーンはドキドキです。 犯罪のプロ集団。警察の監視専門チーム。プロ対プロ。そしてチーム戦。否が応にも盛り上がります。 ハヤブサとかリスとかモグラとか、コードネームで呼び合うのもかっこいい。チームを動物園に見立てて、『開園』の号令で作戦開始なのがすごく良い。 そもそも尾行なんて地味な作業にスポットをあてて、かつこれだけスリリングにかっこよく見せてくれる映画はなかなか無い。 ただ、なんだろう、見終わった後の物足りなさ感は・・・。 多分、この映画、どちらかと言えば連続ドラマ向きだと思うんですよねぇ。 ストーリーの密度と映画の尺を考えれば、1人1人にスポットをあてるわけにもいかず。基本は中心人物達をメインにストーリーを構成。そしてそれはおそらく正解なんですが、この魅力的な登場人物たちを、1人1人のドラマや特性をもう少し丁寧に見たかったなぁと思う次第です。[DVD(字幕)] 7点(2023-10-27 06:04:55)《改行有》 2. 火車 HELPLESS 《ネタバレ》 さすが韓国、えぐいわぁ、っと思ったら、原作は宮部みゆき。 とてもよくできたストーリーで、そしてしんどいお話です。 最近妻とサービスエリアに寄ったばかりだったので、冒頭のシーンがやたらリアルに感じられてしまいました。 主人公は3人かなぁ。婚約者とそのお相手の獣医と、獣医のいとこの元刑事。 全く予備知識なしで見始めたので、ただ婚約者が事件に巻き込まれていくだけのお話かと思っていたのです。 ちょっと予想の斜め上をいくミステリー。真相が暴かれていくのが面白くて仕方が無いです。 それにしても、婚約者の女性がしてきたことはもちろん許されないことではありますが…でも心の底から責められないなぁ。 この女性は人として当たり前の人権を手に入れるため、もうモンスターにならざるを得ない状況まで追い込まれていたわけですから… また、そう思わせてしまうストーリーと演出の説得力が凄い。 ただこの女優さん、演技は素晴らしいんですが、どうにもルックスがいまいちピンとこない。この人より一緒に働いているナースのほうが若くてかわいいのはどうしたものか‥‥韓国の女優さんきれいな人が多いんだから、他にいなかったのかなぁ。[DVD(字幕)] 8点(2022-12-14 03:59:29)《改行有》 3. カンナさん大成功です!(2006) 《ネタバレ》 韓国っぽいラブコメ。整形の是非を問いかけているあたり、お国柄を感じることができて楽しい。 さて、この作品、アイデア、プロットは好きです。いわゆる『大逆転もの』。ただいろいろと腑に落ちない部分があり、高得点はつけづらいですね。 一番気になったのはサンジュンの本音。 序盤、アミの前でカンナのことを悪く言うサンジュン。てっきりアミの機嫌をとるために言った言葉だと思っていました。つまり、本当は整形前のカンナのことが好きだったのではないかと。でなければ、カンナの映像を一人で見たり、カンナの犬を拾って育てている理由がつかない気がするんですよね。で、ありのままのカンナに好意があったので、整形をしたカンナを軽蔑したのかと思うわけです。 ですが、サンジュンの本音、劇中では結局明かされません。もし私の仮説がただの思い込みだとしたら、こいつは結構なクソヤローということになっちゃいます。 カンナはカンナで基本良い人なんですが、自分の秘密を守るため、愛犬や父親を無神経に傷つけちゃうシーンは、やはり気になります。もちろんそれはクライマックスの謝罪の伏線であり、負の側面を見せたからこそ感動へとつながるのでしょう。でもそのクライマックスに行くまでが、カンナを全面的に応援できないってのが痛い。 つまり、メインの2人に共感しづらい部分があるのが、この映画にノれなかった最大の理由ですね。 また、映画として中盤以降説明不足なエピソードが目立ったのもマイナス。特に、友人がだまされてサウナセットみたいなもん買わされて、自殺騒動おこすくだりなんか、結構雑な脚本だと思いますよ。 ちなみにこの友人は、劇中最も共感しやすい人物です。 そんな友人が最後に美容整形外科にいるっていうオチは笑いをとるためでしょうが、そうなるとこの作品のテーマがぶれるのでは・・・。[DVD(字幕)] 6点(2017-07-03 10:35:49)《改行有》 4. 火山高 《ネタバレ》 こーゆー〝おばかアクション〟って大好きです。 『教師の乱』だの『しびぼうろく』だの、知らん単語が次から次に。 突然始まるバトル。 突然始まるラブストーリー。 脈絡のないストーリー展開がB級に拍車をかけます。 学校NO.1の実力者ソン・ハンニムは早々に戦線離脱。 戻ってくるかと思いきや、最後まで少年院に入れられたまま。 このように、やりっぱなし、投げっぱなしのエピソードがいくつもあります。 やはりおばか映画はこうでなくてはいけません。 ただただ、一つだけ注文をつけるなら、『気』を使える人と、使えない人の戦闘力に差がありすぎじゃないですか? 戦闘力の格差がありすぎると、一部の人たちばかりが活躍しちゃうので、いまいち盛り上がらないような気がします。 重量挙げ部、剣道部、アイスホッケー部、ラグビー部、柔道部。せっかく面白そうなキャラが盛り沢山だったのに、キャラが生かしきれていないのが残念。 それに、ストーリーがもっと単純明快のほうがスカッとしたんじゃないかな。 いくらおばか映画でも、戦いの動機は明確にしてほしいものです。 そもそもこの人たちはなんで戦っているんでしたっけ?[DVD(吹替)] 5点(2016-10-12 04:54:06)(良:1票) 《改行有》 5. ガン&トークス 《ネタバレ》 まったりとした雰囲気の殺し屋4人が織り成すサスペンス+コメディドラマ。 これがサスペンスとしても見ごたえがあるし、ストーリータイプのコメディとしても面白い。スタイリッシュなヒットマンストーリーに仕上がっています。 飄々としたリーダー、射撃の天才ミスターパーフェクト、爆弾のスペシャリスト、パソコン担当の弟、チームとしてのキャラ分けも完璧でしょう。4人が4人とも凄腕の殺し屋なのに、やたら人情味溢れる人柄で、そのギャップがたまりません。シリアスなシーンでは完璧に仕事をこなし、めちゃめちゃカッコよく決めてくれます。 特に終盤はかなり盛り上がりますね。オペラ劇場での大仕事でクライマックスでも良かったくらいなのに、そこから更に激動のラストへ。 4人を追う刑事、ついにリーダーを追い詰める!そこでリーダーを逮捕せずに撃ってしまうとんでも刑事。ところがこのアクションがラストへの大事な伏線になっているわけですね。 結局刑事の思惑通り、リーダーのために初めて依頼以外の殺しを遂行する3人。警察署に単身乗り込むリーダー。このラストの一連のシークエンスがもうたまらなくかっこよくてしびれます。 そしてオチは痛快なコメディタッチで締めくくってくれるノリの良さ。 水と油のように相反するコメディとサスペンスという別ジャンルを、完璧なバランスで仕上げた作品。 唯一残念な点を挙げるとすれば、女子高生のエピソードがつまらないうえに、くどい、長い。ここだけが本当に惜しいですが、かなりオススメ度の高い作品です。[DVD(吹替)] 8点(2016-02-03 02:33:04)《改行有》 6. 風の丘を越えて~西便制 《ネタバレ》 人生がそのままパンソリという芸道の追求にある父親ドンホと娘ソンファ、現実世界を見る息子ユボン。 ただ、ソンファにとってパンソリと同じくらい大切だったものが家族だったのかもしれません。ユボンを失ったときの娘の精神の崩壊というのは、目から光を失ったときのそれよりはるかに大きいものだと感じました。ソンファが唯一パンソリを歌えなくなったきっかけがユボンであるならば、ユボンは唯一ソンファと俗世間とをつなぐ存在だった気もするんです。もしそのことに気づいた父ドンホが、もうひとつの俗世間とのつながりであるソンファの目の光を奪ったとすれば、父ドンホはパンソリと同じくらいソンファを愛していたとも思えます。 だから結局、ユボンを失い、視力を失ったことで、恐らくはソンファのパンソリはその芸術性をより一層高めていったのでしょう。ところが、父ドンホが求め続ける「恨」の向こう側のような境地、ここには到達することができないわけです。父ドンホは、その境地を見ることなく他界してしまいます。 数年後、ユボンとソンファが再び再会を果たしたとき、皮肉にもパンソリはその境地に到達しちゃいます。パンソリと最も遠い位置にいたユボンという存在が、ソンファのパンソリを最後の境地に到達させるために必要だったとしたら、これはひとつの芸術が完成されるまでの物語。ただそこに、生身の人生を重ね合わせたことで、私たちのような俗人にも大きな感動と共感を感じさせてくれます。 最後、子供につられて歩く彼女を見たときに、もはや人間を超越した仙人や神を見る気持ちで、まるで悲劇のようなストーリーが全然悲劇にはなっていない不思議な感覚。娯楽映画とは言えませんが、何ともいえない余韻がしばらく心に残る映画ですね。[DVD(字幕)] 7点(2013-09-24 02:37:55)(良:1票) 《改行有》
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