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プロフィール |
コメント数 |
3358 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
監督別鑑賞作品数
成瀨巳喜男 69 溝口健二 34 川島雄三 42 小津安二郎 37 豊田四郎 19 石井岳龍 18 矢崎仁司 12 西川美和 8 山下敦弘 16 今泉力哉 22 フェデリコ・フェリーニ 24 ミケランジェロ・アントニオーニ 16 ピエル・パオロ・パゾリーニ 16 ルキノ・ヴィスコンティ 17 ロベルト・ロッセリーニ 15 ジャン=リュック・ゴダール 36 フランソワ・トリュフォー 24 ルイ・マル 17 ジャン・ルノワール 16 ジャック・ベッケル 13 ジャン=ピエール・メルヴィル 11 ロベール・ブレッソン 12 イングマール・ベルイマン 28 アルフレッド・ヒッチコック 55 ジム・ジャームッシュ 16 ホウ・シャオシェン 19 ウォン・カーウァイ 14 ジャ・ジャンクー 9 |
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1. パイラン
《ネタバレ》 たぶん人生で一番泣いた映画。
主人公の男に、どれだけ感情移入できるかが鍵。
ろくでもない人生を送ってきた男で、しかも大事な女性がいる男なら、きっと感情移入できるに違いない。
観終えた後、しばらく涙が止まらなかった。
ただただ働き者で、真っ直ぐな女性。
そんな女性が自分より先に死んでしまったら・・・
しかし残酷だなぁ、この話。
女性の人生も哀しいけど、男はある意味、もっと不憫。
女性と向き合えたのが、女性が死んだ後という始末。
これじゃ、どうにもできない。
自分を想ってくれたこの女性に、人生を捧げようにも不可能なのだから。
私はこの映画を観終えて、大切な女性との時間を大事にしたいと思った。
心から、そう思った。
そう思わせるだけのパワーがある。
こんだけ打撃をくらう映画は、そうはない。[DVD(字幕)] 9点(2016-07-04 09:23:33)《改行有》
2. 母なる証明
《ネタバレ》 母が息子のためなら何でもする。
それが殺人であり、しかもその殺人が勘違いによるミスだったとしても、大して気にはしない。
つまり、息子のためなら、関係のない人間を殺しても、「まあ、仕方ないわね」程度なのだ。
この描き方が実に明快で分かりやすく、障害を持つ息子を溺愛する母親の心情が、ストレートに語られている。
話はテンポよく進み、飽きさせないが、何だかテレビでサスペンスドラマを観ているような感覚に陥ってしまったのが、個人的には大きな感動を得ることのできなかったマイナス要因。
一方で、テンポがいい、どんでん返しがある、ドキっとする演出があるなど、誰もが楽しみやすく、入り込みやすい作りになっており、興行成績や口コミ評価を高くすることに一躍かっている。
いずれにしても、同監督作品『殺人の追憶』ほどの出来ではなかった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-28 23:50:16)《改行有》
3. 八月のクリスマス(1998)
《ネタバレ》 美しく、そして厳粛たるドラマ。
人は死に直面して、どういう選択肢を取るか。
愛する人を悲しませないために、一人で死んでいくのか。
それとも、死ぬその最期の瞬間までそばに居てもらうか。
普通なら後者を選ぶだろうが、この作品における男は違った。
結婚していたならば、また話は違ってくるであろうが、結婚もしていない女性を悲しみのどん底に落としたくない、そういった気持ちがこの作品から強く伝わってくる。
自分が死にふれて孤独だから寂しいから、愛する女性に最期までそばに居てもらいたい。
そういう気持ちはエゴである。
だから、この男は一人で死んでいく選択肢を取ったのだ。
そこに悲壮感がないかと言えば嘘になるであろうが、相手を愛すればこその選択としては、あながち間違えていないのではないだろうか。
だけど、自分がこの男の立場に立たされたら、こんな選択はできないに違いない。
余生を、愛する女性と一緒にいたいと、ただそう単純に思うだろう。
結果として、相手の女性を悲しませてしまうに違いない。
死んでいく自分はそれでいいだろうが、残された女性はどうだろうか。
そこまで深い考察をして、この男は一人死んでいく選択をとったような気がする。
そういう風に考えてみたりすると、この作品は、とめどもなく深く、そして悲しいドラマなのだ。
韓国映画にしか出せない趣きが、この作品には感じられた。
これがもしアメリカ映画だったなら、こうは仕上がらないだろう。
韓国映画の底力、特に、ラブストーリーにおける懐の広さみたいなものを見せ付けられた気がするのである。
それにしても、愛しい女性を窓越しに手でさするシーン。
この作品を象徴するかのような、切なく、そして美しいシーンだった。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-08 21:55:41)《改行有》
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