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【製作国 : 韓国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 哀しき獣 身体的にも精神的にも、人間関係においても、とにかく目まぐるしく動き続け、最初から最後まで、多義において留まる事がない映画。 身体的な移動は車であったり、バスであったり、列車であったり、トラックであったり、走る事であったり。 感情も視線や表情、行動を通して、常に揺れ動いていることが表現される。 人間関係においても、次から次へと人間が出てきて、その関係は追うものと追われるもの、またその逆転であったり、夫婦であったり、不倫であったり、依頼関係からの裏切りであったりと全てが流動しつづける。 気になる細かい事はたくさんあるものの、この大きな運動に身を任せることが楽しむためには必要であり、それこそがこの映画の魅力であると思った。[DVD(字幕)] 6点(2016-04-08 19:30:13)《改行有》 2. ほえる犬は噛まない この監督は、コメディータッチの乾いた空気の中で社会風刺を撮ることが出来る凄さは言うまでもなく、地下やアパートの廊下を代表とされる空間の使い方やアクションシーンの躍動感、魅せ方が凄くうまいと思う。また切り干し大根や消毒薬、トイレットペーパーなどの舞台装置の使い方も上手いと思った。[DVD(字幕)] 6点(2015-07-20 16:49:54) 3. オールド・ボーイ(2003) 《ネタバレ》 目には目を、歯には歯をの復讐がまた新たな復讐を生み出す。 そして復讐が生きる理由になった二人の男を待っていたのは破滅。 復讐の果てには幸せな結末は待っていず、復讐の連鎖しか生まないのだと改めて感じました。 大なり小なりはあるにしても過ちを犯さない人間はいません。それが単なる逆恨みだったとしても、誰かにとっての侵してはいけない領域であったとしたら。 災いの元である口を失くすというオ・デスがした行為はそれを避ける一つの手段であり、そこまでしなければ解決しない人間という生き物の悲しさを感じました。 妻を殺した犯人や娘の行方を深く追わず、監禁された理由のみを追いかけ続けたオ・デスには違和感と都合の良さを感じましたが、とても見所のある映画でした。[DVD(字幕)] 7点(2011-03-06 01:49:59)《改行有》 4. 母なる証明 《ネタバレ》 好きだと言った時に嫌いだと言ってもらえたのなら納得できるし、あきらめもつきます。好きだといった時に聞こえないふりで、はぐらかされたり曖昧な返事で引き延ばされる、蛇の生殺しの状態が一番辛いし残酷です。 赤の他人ならまだしもそれが切っても切れない親子の間で何十年も続いたとしたら。 人を殺してまで表現している愛の形が伝わること、報われる事がないとしたら。 ラストシーンはそんな閉塞しきった愛からの開放の踊りか、そんな事実を全て受け入れてまでも無償の愛を与え、道化のように踊り続けるという決意のようにも見えました。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-26 17:29:03)《改行有》
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