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【製作国 : ロシア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 父、帰る 《ネタバレ》 これはもう映像の美しさだけで、その勢いで8点を付けたくなる映画ですね。流石はあのドヴジェンコ(正確にはウクライナだけど)やタルコフスキーを輩出した国だけはあります。途中でもしかしたらこれは最後まで結論を出さずに終わるんじゃないか?と思っていたら、案の定…。でもこういう突き放した感じの映画は結構好きです。監督はこれが初監督作品だそうですが、落ち着きのあるストーリー展開やカメラワークなど、早くもベテランの風格を感じさせます。兄役のウラジーミル・ガーリンが撮影終了後に溺死してしまったという裏話はあまりにも出来すぎていて(失礼)、映画の物語以上に落ち込んでしまいました。ご冥福をお祈りします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-28 18:07:31) 2. 動くな、死ね、甦れ! 物語の時代背景がよく分からないのでちょっと理解し難いところもあったけど、このまるで歯車のネジが吹っ飛んだような異様な雰囲気には終始目が釘付けでした。1989年に撮られたというにも関わらず、まるでこの映画自体が何十年か前にタイムスリップしてしまったような錆び付いた映像にも圧巻。更に監督が八年もの間、無実の罪で投獄されていたという凄まじい経歴の持ち主であることにも妙に納得。ラストシーンから観ても分かるように完全に狂っている映画です。正直「狂っている」の一言で片付けるには勿体無い作品だけど、尋常でないことだけは確かです。恐れ多くも6点。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-08-22 18:47:01)(良:1票) 3. イースト/ウエスト 遥かなる祖国 《ネタバレ》 一言で言うと「とても力強い映画」だと思いました。雄々しいオープニングから壮大な物語の幕開けを予感させ、そのまま最後まで一気に観させてしまう。タイトルの「遥かなる祖国」とは映画の舞台になっているロシア(旧ソ連)の地ではなく、妻マリーの故郷フランスのことなんですね。希望を抱いていたはずの祖国に容易くも裏切られてしまった夫の悲しみ、自分のせいで家族をも巻き込んでしまったどうしようもないやるせなさと苦悩が痛いほどに伝わってきます。中盤で夫と妻はそれぞれ自分勝手な行動に出ますが、あんな状況の中ではそれも一概には責められないような気がします。それでもマリーは強く、幾度かのチャンスが訪れるもそれらは脆くも握りつぶされてしまう。最後に真価が問われるのはやはり夫婦の愛。終盤がちょっと駆け足でありながらも、決して諦めることのなかった妻マリーの強い思い、そして家族を守るために取った夫アレクセイの決断力には心を揺さぶられました。脇役であるカトリーヌ・ドヌーヴも大女優という役に見合った貫禄と風格がありました。アカデミー賞とゴールデングローブの両方にノミネートされながらもどちらも受賞できなかったというのはちょっと残念ですが、間違いなく素晴らしい映画だと思います。9点(2004-12-16 22:33:35)(良:1票) 4. こねこ 《ネタバレ》 文部省選定映画?そんな堅苦しい肩書きを抜きにしても十分に面白い作品。猫は人間になつかないって言うけど、この映画ではめちゃくちゃなついていましたね。まずは主人公こねこチグラーシャのイタズラっぷりが可愛い、うちの家の近くにもよくあれと同種の猫がウロウロしているので親近感を覚えました。個人的には何ともふてぶてしい顔をしたペルシャ猫のシャフが堪りません、売られそうになってもまた戻ってくる辺りなんてかなりの曲者!それからあの猫好きのおじさんが本物の調教師だったということで、納得しながらもちょっと驚き。途中で出てくるドーベルマンはその飼い犬なんだとか、ほえ~・・・。思わず犬好きから猫好きに転向してしまいそうです(^^;。9点(2004-05-19 20:32:33)
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