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プロフィール |
コメント数 |
3359 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
監督別鑑賞作品数
成瀨巳喜男 69 溝口健二 34 川島雄三 42 小津安二郎 37 豊田四郎 19 石井岳龍 18 矢崎仁司 12 西川美和 8 山下敦弘 16 今泉力哉 22 フェデリコ・フェリーニ 24 ミケランジェロ・アントニオーニ 16 ピエル・パオロ・パゾリーニ 16 ルキノ・ヴィスコンティ 17 ロベルト・ロッセリーニ 15 ジャン=リュック・ゴダール 36 フランソワ・トリュフォー 24 ルイ・マル 17 ジャン・ルノワール 16 ジャック・ベッケル 13 ジャン=ピエール・メルヴィル 11 ロベール・ブレッソン 12 イングマール・ベルイマン 28 アルフレッド・ヒッチコック 55 ジム・ジャームッシュ 16 ホウ・シャオシェン 19 ウォン・カーウァイ 14 ジャ・ジャンクー 9 |
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1. ウォ・アイ・ニー
《ネタバレ》 「愛してる(ウォ・アイ・ニー)」という作品名から想起するに、ピュアなラブストーリーと思いきや、とんでもなく濃厚な人間ドラマだった。「愛してる」とお互いの気持ちを確かめ合い、幸せの絶頂で結婚した二人の男女。晴れて夫婦になったはいいが、結婚してからは喧嘩ばかり。あれほど愛し合っていたのに、何故これほどまでに喧嘩ばかりするのか。しかも救いようのないほどに激しい衝突の毎日。喧嘩のたびに仲直りするとかいうレベルではなく、喧嘩ばかりで毎日がギスギスしている。当然、こんな状況が毎日続けば、夫婦生活は危機に瀕してくる。夫と妻とどちらが悪いか、判断は非常に難しい内容だ。男性と女性によっても見解は分かれるだろう。男は結婚して同居したはいいが、ロクに妻と会話もせず、パソコンに向かってばかり。要するに、独身気分のまま自分勝手に行動している。そこにからむ妻。もっとしっかり夫婦の会話をもちたいとしつこく夫に迫る。なんか、どこの夫婦にもありそうな衝突なのに、この映画で描かれる夫婦の衝突は激しいものがある。それは何故かと考えれば、夫婦がお互いに一歩も譲らないからだ。どこにでもある夫婦間の衝突であっても、相手の気持ちを考えずに、自分の主張ばかりをしていると確かに喧嘩ばかりになるだろう。非常にリアリティのある内容で、私の様な妻帯者にはホラー映画にさえ感じた。この映画から学んだことは、夫婦のどちらが悪いとかを考えるより、相手を思いやる気持ちを持って夫婦生活を送るということだ。でもそれは容易なことではない。相手を思いやりながら、ずっと夫婦生活続けていくためには、それこそいつまでも「愛してる」という気持ちを持ち続けていくしかない。「恋愛と結婚は違う」とか言う御仁がいるが、それは間違っていると私は思う。恋愛を更に成熟させて、相手のことをより深く愛し続けることで、結果、結婚生活もうまくいくのだ。そういう意味では、「ウォ・アイ・ニー」という言葉を安易に発するべきではない。特に、結婚を意識しながら付き合っている男女ならば、結婚してからのことも含めて「愛してる」と言うべきかもしれない、、、いや、ぶっちゃけそこまで私も重くは考えていないのだが(笑)、恋愛から結婚へのつながりを考えた場合に、本作は「愛してる」という言葉の重さ、責任を、観る者に容赦なく突きつけているように思う。[DVD(字幕)] 7点(2010-09-29 20:18:35)
2. ウィンター・ソング
《ネタバレ》 氷上で抱き合う男女の画が美しい!!
こんなに美しい画を観たのは久しぶりだ!
、、の感動はそのシーンだけで、終りに近づく程その感動は薄れていった。
なぜって、二転三転させるために技巧にはしった脚本と、観ている者を飽きさせまいとする演出がハナにつくからだ。
でも、考えてみると、そもそも“愛”というものをテーマに掲げていながら、題材自体に無理がある。
というのは、女が男を捨てて名声を得ようとした時点で、この男女間の“愛”というものは取り返しのつかないエンディングを既に迎えていただろうからだ。
しかも、後で空港で思い直したとは言え、男は女に復讐をしたからだ。
おまけに、監督と女との関係も、“寂しいから”“女優になるため”というのが付き合い始めた動機であるし・・・
つまり、登場人物全てに“愛”を語る資格のない者ばかりが出てくるのだ。
これはひとえに、ストーリーを二転三転させて脚本をひねろうとしたこと、そして、ミュージカルとの融合をはかるためにスタイリッシュさを重視したこと、これらが原因であると思われる。
ただし、美しすぎる氷上での抱擁シーンは、不覚にも心を打たれたので、それなりの評価はしたい。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-15 01:47:44)《改行有》
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