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プロフィール |
コメント数 |
3276 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
監督別鑑賞作品数
成瀨巳喜男 69 溝口健二 34 川島雄三 41 小津安二郎 37 石井輝男 24 豊田四郎 19 石井岳龍 18 矢崎仁司 12 西川美和 8 山下敦弘 15 今泉力哉 22 フェデリコ・フェリーニ 24 ミケランジェロ・アントニオーニ 14 ピエル・パオロ・パゾリーニ 16 ルキノ・ヴィスコンティ 17 ジャン=リュック・ゴダール 36 フランソワ・トリュフォー 24 ルイ・マル 17 ジャン・ルノワール 15 ジャック・ベッケル 13 ジャン=ピエール・メルヴィル 11 ロベール・ブレッソン 12 イングマール・ベルイマン 27 アルフレッド・ヒッチコック 53 ジム・ジャームッシュ 15 ホウ・シャオシェン 19 ウォン・カーウァイ 14 ジャ・ジャンクー 9 |
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1. 龍城恋歌
中国映画らしい重厚感に満ちた内容。
室内の雰囲気も良く出ているし、自然の雄大さも感じられる。
この作品の狙うところは、そのメッセージ性。
「殺し合いや敵討ちからは何も生まれない」と主張する一方で、「大切な人間を殺されたら、やり返すのが人間の本能だ」というメッセージも感じ取れる。
おそらく他人事ならば「殺し合いには意味がない」で済まされるだろうけど、実際に大事な人間を殺されたら、そうも言ってられないのではないか?
他人に「意味がない」とか言われても、私なら殺り返すと思う。
そこに「意味」など介在しない。
ただ怨念あるのみ。
だが、その敵にも家族がいて、その家族は何ら無害だとしたら、どうなるだろうか。
それでも殺るか?
この辺のテーマと迷いが、巧く問題提起されている。
だけど、やっぱり私が当事者ならば、殺り返すだろうなぁ・・・
そう考えると、人から恨みをかう様なことはすべきではない。
だけど、過去に犯した罪は、消し様がない。
たとえそれが、若かりし頃の出来心だったとしても・・・[DVD(字幕)] 7点(2013-08-27 16:52:45)《改行有》
2. 緑茶
DVDジャケットの雰囲気や、撮影をクリストファー・ドイルが担当しているところなど、期待は大きすぎるほどに膨らんだ。
期待を十分に満たしてくれたとは言い難いものの、それでも並の作品ではなかった。
実に余韻を残すストーリーで、ドイルの映像と相まって、鮮烈な印象を残した。
この監督の他の作品も是非観てみたくなったほどだ。
主演女優のヴィッキー・チャオは、それほど好みの顔立ちではないが、実に画的に映える女優だ。
ドイルの映像とのコラボレーションは、それになり成功していたのではないだろうか。
又、特筆すべきなのが、その音楽。
ラストで流れるアップテンポな音楽には、何か胸躍るものを感じた。
終り方の余韻もなかなかで、幾度かの鑑賞にも耐え得るレベルの作品だと思われる。
ストーリーは、ロマンス色よりもミステリー色の方が強く出ている為、謎かけ話が好きな人にとってはそれなり楽しめる内容だが、ムーディなロマンス劇を期待すると、少し物足りないかもしれない。
いずれにしても、本作がアジア映画ならではの魅力を放っていることは間違いないし、自分の好みど真ん中ではなかったにしても、並の作品からは決して感じられぬ空気感を、感じ取ることができた作品であった。
又、日本だとこういう作品は創れないだろうなぁ、とも思うわけで、アジア映画の良さを満喫できたという点については、十分満足のいく作品であった。[DVD(字幕)] 7点(2009-12-03 21:39:19)《改行有》
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