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1. HERO(2002)
《ネタバレ》 アクションという言葉一つでくくるなら、私は「破壊」などで表現されたドハデなアクションが好み。しかしこの映画でのアクションは明らかにそれらとは異なっていた。登場人物が剣を振るう(あるいは筆を振るう)ことは、意思の表現であり、一手一手に怨みや懐疑など、様々な想いを込めている。だから剣を交え相手を討つこと、それを解決の手段としている場面が多々あった。しかし結末、無名は剣を振るって解決する事の是非を問う事となる。ここに一つのメッセージがあると考えられなくもない。だがこの無名らの意思が私の心に響かなかったのは何故だろうか?それは、そのアクションが美しすぎるからであると思われる。血や暴力を一切感じさせないその優雅な表現は、この映画の売りでもあるが、私はそれが逆に結末の面白さを損なわせているように思えるのだ。6点(2004-05-03 15:21:51)
2. 初恋のきた道
《ネタバレ》 最初先生を一目見た時から最後までひたすら走り続ける主人公に胸を打たれます。ボロボロの手作り校舎や美しい風景などの描写がまたいいです。ただ、スローモーションの多用や盛り込みすぎた感じのする音楽の演出は何か狙っていた感じがしてマイナスだと思いました。先生と仲良くなるために行く先追いかけたり、雪の中ずっと待ち続ける主人公。画面に表示されたメールの文字や顔も見えない電話の電子信号のやりとりで仲を深めたり、偽りや裏切りに溢れた今の日本で生きてる我々には理解できないですよね。こういう夢物語は、他の世界の物語として見るべきなんでしょうか?昔の中国の純真な人々が住んでいたある村の話。僕はこの物語を肯定したいですけどね。6点(2003-07-23 18:57:41)
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