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プロフィール |
コメント数 |
405 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
https://camuson.exblog.jp/ |
自己紹介 |
自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。 もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。 |
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1. 鬼が来た!
《ネタバレ》 1945年、終戦間際。夜中、中国の農村に住む主人公のもとに、何者かがやってきて、主人公を銃で脅し、麻袋2つを置いて、日本軍に見つからないように保管するよう指示して去っていきます。袋を開けてみると中身は日本軍人(香川照之)と中国人通訳。序盤は、まさに天から降ってきたような状況に、主人公および村人が右往左往する喜劇として話は進んでいきます。アイディア自体は、突拍子ないながら、面白いし、うまいこと考えたと思うのですが、それだけで結構引っ張るので、途中の中だるみがきついです。しかし、終盤は激しい展開で、大きく持ち返しました。日本軍人の蛮行も描かれていますが、蛮行にいたるまでの理屈と心理が比較的丁寧に盛り込まれていて、作者は随分と研究したんじゃないかと思わせるものでした。あまりに劇的でエンターテインメント的に出来過ぎな蛮行ですが。中国人の役者は特に爺さんたちが印象的。日本人は香川照之と澤田謙也などが好演しています。中国語タイトルは「鬼子來了」。あまり関係ないですが、日本鬼子(ひのもとおにこ)を思い出しました。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-14 17:33:36)
2. サンザシの樹の下で
《ネタバレ》 文化大革命期の中国。主人公の若い女性(高校生くらい?)が、農家にホームステイ(※1)するところから始まります。ホームステイ先に居候してた、爽やかイケメンと恋に落ちるというような話です。そもそもの2人の出逢いのきっかけから、その後の恋愛の不自由など、背景として文化大革命が関わっているのは確かなのですが、話のメインはあくまでラブストーリーで、その行き着く先が、あまりにありがちなパターンなことから、文化大革命関係ないじゃん?ありがちな話の背景を差し替えただけじゃん?というような感想を持ってしまいました。主人公の彼氏は、やってることはストーカーで、爽やかイケメンなので辛うじて許されてるようですが、結構引きますね。農村の自然の映像はとても美しく、ノスタルジーを喚起するものでした。また、ホームステイ先の子役の演技がとても自然で良かったです。※1. 上山下郷運動は、都市部の青年層に対して、地方の農村で肉体労働を行うことを通じて思想改造をしながら、社会主義国家建設に協力させることを目的とした思想政策。[DVD(字幕)] 5点(2023-05-12 18:04:59)
3. 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来
《ネタバレ》 人間による自然破壊等により、妖精の世界が侵食される中、タカ派とハト派に分かれた妖精界の争いに、主人公が巻き込まれるといったストーリー。テーマ設定はありがちで特に新味はありませんが、やはり子供がメインターゲットになるでしょうから、このくらいシンプルでもいいのかなと思います。終盤になるまで敵味方が分からない流れは良かったと思います。善悪を考えた場合、タカ派ハト派のどちらが悪というわけでなく、この設定の中では、まずは人間が悪でしかるべきなのですが、タカ派に暴走させたことにより、そこが有耶無耶になっているのが気になりました。ネット上で他のレビューなどを見てみたところ、一部に共産党のプロパガンダ映画という意見があり、なるほどなあと思いました。私はそこまでは思い至りませんでしたが、少数民族の同化政策に当てはめれば、人間が中国で、妖精が少数民族でと、当てはまらないこともないんですよね。ただ、もしそういう意図があるとするならば、自然を破壊する人間役が中国というのはかなり自虐的だし、少数民族を特殊能力を持つ妖精と位置付けるのは、かなり持ち上げてるし、共生の道に向かうものの、妖精を人間の被害者として描いていることには違いなく、本当にそんなメタファーを共産党が進んで受け入れるかどうかはかなり疑問です。むしろ作者が共産党に気付かれないように持ち込んだメタファーかも知れず、作者の安否が心配になりますね。[映画館(吹替)] 5点(2023-02-24 18:17:19)
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