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1. あずみ
《ネタバレ》 特撮ヒーローものテイストの時代劇。ターゲットは、中学、高校生あたりでしょうか。そのへんを覚悟して観ないと、辛いことになると思います。メインの役者はそろいもそろって大根、脚本は素人がコミックを読みながら短時間で書き上げたような出来ですが、ドラマはどうでもいい映画ですので、目をつぶってください。カメラワークは、強いこだわりを感じました。もっともそれが効果的に働いていたか、理にかなったもなのどうかは疑問ですが、努力は認めたいと思います(何の努力もこだわり感じない邦画がほとんどですので)。アクションシーンとドラマを交互に映し出すアクション映画の約束事も、きちんと踏んでいます。ただ、1つのシーケンスが長め。もっと短くまとめる勇気が必要でした。アクションシーンでは、ワイヤーアクション、CGが「必要以上に」使われています。本作があくまでも「特撮ヒーローもの」であることを、強調しているようでした(上戸彩の大根切っているのだか、人参切っているのだか、よくわからないような動きは、ご愛嬌)。ただ、血糊の量が多すぎます。スプラッターは、殺陣の美しさ、役者の美しさを殺します。このあたり、ほかのアクション映画も含めて、ぜひ深く考えていただきたいところです。もっとも本作の監督は、上戸彩の顔に血糊をとばすのがお好きなようでしたが。 --------DVDでは、この映画のニーズと出来をよくわきまえていて、アクションシーンのみを楽しめる「アクションシーン・ダイジェスト」のモードが用意されています。5点(2004-06-20 13:30:37)
2. 熱海殺人事件
《ネタバレ》 高橋和男の監督第一作目。脚本は、原作者のつかこうへい自身によるもの。公開当時、この二人がかなり不安でなかなか観にゆけなかったのですが、本作はきちんと映画になっていました。主演の仲代、志穂美は、私にとって「頭の悪い演技をする嫌いな役者」なのですが、本作では好演。役にはまっていました。おそらく現場で台詞を徹底的に作り直したのであろう、つかこうへいの努力が伺われます。本作のテーマ、「事件、そして真実を作り上げてゆく刑事と犯人の努力」は、妙にリアルです。7点(2004-06-20 10:18:47)
3. 愛のコリーダ
歯止めのきかなくなった定、疲労してゆく吉蔵が、とてもリアルに描写されています。米国の劇場で観たのですが、上映中、幾人もが席を立ちました。たいへん疲れる映画でした。が、その疲労はむしろ、本作にすれば成功を示しているように思います。大島渚による最後の下手なナレーションは、失敗。テロップですませてほしかったと思います。8点(2004-06-08 05:54:12)
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