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プロフィール
コメント数 901
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 最近になってまた映画を観る習慣が出来ました。
前はほとんど観なかった邦画をたくさん観るようになり
新しい映画ライフが充実しています。

昔ほど数はこなせませんが
趣味と生活のバランスをうまく保ちながら
なるべくたくさんの映画を観て、
なるべく読み応えのあるレビューを続けていきたいと思います。

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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1.  茜色に焼かれる 《ネタバレ》 純文学的、と言いますか、こういう常人では理解しにくい感覚を持つ人間を扱うお話というのは、私は純文学だなあと思ってしまいます。そして私はそういうのが苦手ということでありまして。。。 まず嫌で嫌でたまらない風俗の仕事をしなくてはならないほど経済的に恵まれていないにも関わらず慰謝料を受け取らないということがよくわからない。そこで挙げられる理由は「相手からの謝罪がなかったから」とごもっともな理由ではあるのだが、件の弁護士先生もおっしゃっていたように、保険会社から出る保険金を受け取る受け取らないに対して張るような意地なのであろうか。多くの人が言うように、それを頑なにもらわない意地がよくわからない。はじまりがそこなので、あとの展開もそれを引きずってずっと理解が難しくなってしまいます。おそらく作中の周りの人間にとってもそうなのでしょう。ひたすら己のルールのみに従って生きるこの田中良子という人物は、良い言い方をすれば信念に生きる高潔な女性なのかもしれない。ですが周囲の理解は得られず、周囲の理解を得られないままに他者と関わるこの女性は、やはり社会からは除外されてしまう。 そんなふうに「ルール」というものや己の信念に厳しい女性なのかと思いきや、亡くなった旦那にごめんねとつぶやき、新たな男性と関係を持とうとしてしまう。あれのせいで結局この女性がどっちに振れたいのかわからなくなった。亡くなった旦那のことを愛し、操を捧げて、妻となってしまったからここまで意地を張ってきたのではないのか。それがいとも簡単に崩されてしまったことでこの女性への不信感が一層高まってしまった。男性とそういう関係になること自体がどうとは思いませんが、ここまで亡くなった旦那を理由に行動しておいて、え、それ?ってのは正直な感想です。 そういえば、これを観た日の空はちょうどこの映画のラストのような茜色の空だったことを覚えています。たまたま偶然ですが、なにか縁を感じた瞬間でした。[インターネット(邦画)] 4点(2023-03-03 08:18:33)(良:1票) 《改行有》

2.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 35年も前の映画とは思えない。構造美・造形美も今と比べても遜色ない、むしろ おおーっと画面に見入ってしまう、そんな世界観を持った映画だった。 大変有名な映画、というか作品であるにもかかわらずこれまで直接触れることなく過ごしてきました。Netflixに上がっていたので、ようやく重い腰を上げて鑑賞してみることに。 上述したように、ほんとに見応えのある作品でした。少しあれって思ったのが、はじめて鑑賞する35年前の映画であるにもかかわらず、多くのシーンで既視感を覚えました。あれ、これってどっかで見たことあるぞ、と。それはジブリであったり何かのゲームであったり、『AKIRA』以降、その世界観や描写が多くの作品に影響を与えたんだなと思わずにはいられなかった。まずその存在感を多い感じました。 内容としては、不良で暴走族の高校生達の物語。ある晩に敵対するグループの暴走族と抗争中、事故に遭った友だちが謎の力を帯びその人生をゆがませていく、というストーリー。この鉄雄というキャラがそこまでグループで子分的なキャラという描写が見えなかったので、後半の歪み方にスムーズに感情移入できませんでしたが、でも力を持ったことによる性格の変化は著しく興味深いものでした。手を触れずにものを破壊でき、空も飛べるようになり、バリアも張れたり宇宙にも行ける。実際手に入れたら夢のような力ですが、やはり行きすぎた力は人をゆがませるのかな。もし自分にそんな力があれば・・・と考える。が、そもそも空を飛ぶという力以外はほぼ破壊のための力であって、それの利用方法というとやはり良くない用途しか思いつかない。あれを正義に利用できる人なんて、文字通り聖人のような人なんだろうな。 あと、程度はどうあれあのような力を予見できたはずなのに、鉄雄の監視や拘束が緩いのも少し違和感だったかな。普通の病人のように部屋に入れておくだけなんて不用心すぎるだろう。 と、しょうもない粗も書いてはみたものの良い作品だったことは間違いありません。漫画は未読ですが、そちらも読んでみたいと思いました。[インターネット(邦画)] 9点(2023-01-31 13:14:40)《改行有》

3.  あのこは貴族 《ネタバレ》 現代の日本でもこういうことってあるのかなーって目線で見ていました。作中の台詞にあるように、こういう貴族階級の人たちと一般人って棲み分けがされていて、お互いがほとんど関わらないようになってるのかなと映画を見ながら考えてしまいました。慶應の内部生と外部生のように。 五章に分かれて作られているストーリー。急に過去に戻ったり現在になったり少し時系列を掴むのが難しい映画でした。基本的に上流階級の家でいわゆる箱入り娘的な華子を中心に、その婚約相手となってくるさらに上流階級出の青木幸一郎、そしてその遊び相手の美紀の3人を中心に話は進みます。 印象に残ったシーンやセリフはいくつもありました。上述のものもその一つだし、橋の反対側を歩いていただけの通りがかりの女子高生と手を振り合ったシーン、「女同士すり減らす必要はない」や「結婚に縛られず、いつでも別れられる自分でいたい」という考え方も共感できました。 特に印象に残ったのは最後の方のシーンで、「みんな決まった場所で生きてる。親の人生をトレースして、そっちの世界もうちの地元もなんだか一緒。」政治家の世襲のニュースなんかを思い出したりして。そういえば岸田首相の息子も翔「太郎」だったなあとか。でも、そこが上流階級の家だろうが一般家庭の家だろうが貧困家庭の家だろうが、それが環境であれば基本的にそこに疑問を持って生活する人のほうが特殊なんでしょうね。例えば我々現代の日本人が、日常に戦争のある生活なんかリアルに想像できないように。 環境に逆らって生きることが別にいいことだとも思いません。その逆もしかり。極論どっちでもいいかと。ただそのどっちかをきちんと自分で選択し、そしてその結果を自分の選択の責任としてしっかり受け入れる、そういう心持ちだけあればそれでいいと思いました。 ずっと落ち着いたトーンでじっくり考えられる、良い映画でした。[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-17 10:46:37)(良:1票) 《改行有》

4.  悪の教典 《ネタバレ》 小説も、マンガも、何度も既読です。原作の貴志祐介さんは好きな作家であるし、そしてこの『悪の教典』も何度読んでも面白いストーリーです。今となっては有名なストーリーなのでサプライズも何もありませんが、これが世に出た当初のセンセーショナルさと言ったらすごかった。人当たりも何もかも完璧な英語教師の裏の顔。。。生徒を把握するための手段や優しさ、器を持っていて、それでいて欲望に対しては突き抜けていて欲しいものは必ず手にしようとする貪欲さ・狡猾さ。どの方面にも突出しているが故に通常の枠には収まらない、そんなクレイジー教師をまざまざと見せつけられました。クレイジーですが魅力的。蓮見聖司というキャラクターが刻まれて瞬間です。 と原作を激賞したくなるのですが、映画のほうは、やはり映画あるあると言うか、その枠で収めようとして色々カットしてしまっていたり、奇抜な演出になってしまっていたりと言うところが原作からの目線だとどうしても気になります。なぜか柴原が山田孝之さんでなんだか格好良くなっていたり、修学旅行のくだりがまるっとなくなっていたりしたところも残念でしたね。クラス40人の生徒のそれぞれの特徴やキャラクターも際立つようにしてほしかった。結局最後、誰が誰だかわからんような殺し方で終わったのはやはり『悪の教典』としては致命傷かな。生徒一人ひとりに個性など顔が見えるつくりだったから面白かったのに、あんなふうに「その他大勢」感で大量殺戮してしまったらこの作品の良いところをスポイルしてしまっている、と感じました。残念。[インターネット(邦画)] 6点(2022-12-27 23:15:02)(良:1票) 《改行有》

5.  アルプススタンドのはしの方 《ネタバレ》 とてもこだわりを感じる映画です。タイトルのとおり、アルプススタンドのはしを中心に映し続け、出演するのは数名の生徒と一人の先生、その他応援の生徒のみ。野球の試合であるにもかかわらず選手やグラウンドは一切映されません。出てくるのは名前のみ。相手の4番、松永くんと、こちらのエース園田くん、そしてヘタクソな努力家、矢野くん。名前しか出てこないにもかかわらず、この三人は驚くくらいキャラクターが立っていました。一瞬たりとも顔どころか姿も見せない、声すらもない、そんなままでここまで人を描くことができるのかと、感動を覚えました。素晴らしい映画です。 私も彼らのように「アルプススタンドのはしのほう」に陣取るタイプです。賑やかに応援するエリアを避け、やや静かな空間を見つけてそこを自分の居場所にする、そんなタイプ。そんなタイプの四人が集まって、「なんで野球だけ特別扱いなんだろう?」とか「送りバントって何?」とかあまり真剣に野球を見るでもなく応援するでも無かった。しかしそんな四人のうちの一人が先生の熱意に同調し、園田くんを応援する秀才・宮下さんもそれに続き、二番手ピッチャーを運命付けられて部を辞めた藤野も続き、最終的にみんな気づいたら声を張り上げて応援していた…。 ある意味グラウンドとスタンドは別世界なのかなと思いました。選手たちはグラウンド内で自分たちの闘いをするわけですが、スタンドのほうはある意味で試合そのものとは関係なく、そこにいる人たちがそれぞれ自分と野球、それと選手たちとの関わりを見つけそれを試合や選手に投影して楽しんだり応援するものなのかな、と。 私も正直野球の応援というのがそんなに好きではない。サッカーやバスケは学校をあげて応援なんて全国レベルの強豪校でもない限り無いのに、なんで野球だけは一回戦から、しかもそれほど強くも無い無名の学校でもみんなで応援に行くのが当たり前のような雰囲気があるんだろう、と、作中のセリフそのままのことを私も思ってたので、強く同調しました。この映画を見てもそのあたりの疑念を払拭はできませんが、でも頑張る誰かや好きな誰かを一生懸命応援するというのも良いもんだなと思いました。姿も声も聞こえてきませんが、矢野くん、最高です。[インターネット(邦画)] 8点(2022-11-08 21:12:41)《改行有》

6.  あん 《ネタバレ》  見終わって、感想を考えるんだがなかなか適切な言葉が思い浮かばない。静かだが鮮烈な印象を残す映画だった。特に印象に残ったのはふたつ、どちらも徳江さんのシーンだが、まずはその手紙の一節; 「この世にあるものはすべて言葉を持っていると私は信じています」 ひたすら小豆の声を聴きあんを作る徳江さんの自然観に溢れるひとこと。隔離病棟に置かれた、という故もあるのだろうか、人も含め、あらゆる事象と関わりを持とうとし、そしてそれらを優しく慈しむ。全てが慈愛の時間だった。 あとは千太郎が施設を訪ねて出された塩昆布について、「これ、どうやって作るんですか」に対する徳江さんの、 「教えなーい」 は笑った。あんな無邪気で、爛漫で、意地悪で、愛らしいシーンがあるだろうか。笑えるのに泣けてくる、心からそう感じる一幕だった。  私は「らい病」というものにほとんど知識がありません。そのためどら春のオーナーや世間の人の排斥感は正直ピンとこない。でもそれでいいと思っている。いや勉強しろよ、というまこと正論なツッコミが聞こえてきそうですが、実際自分の身の回りでそういうケースがあって必要と感じたら学ぶ、でいいのかなと思っている。私はそれほど交友関係もないですが、誰かと人間関係を築く場合は基本的に自己責任だと考えている。その人がどこに住んでようがどんな見た目だろうが、その人が好きなら好きで、嫌いなら嫌い。それだけだ。その理由に病気や身体的特徴を述べたことはない。ましてや介護のようにその人の生活全般に関わらなければならないような関係ならまだわかるが。この映画のように「らい病だから」で避けられる感覚がピンとこないのはそのためだろう。こういう「ピンとこない」という感覚を私は大事にしたいと思う。無知ゆえなのかもしれませんが。それごと受け入れたい。[インターネット(邦画)] 9点(2022-10-17 22:34:51)(良:1票) 《改行有》

7.  雨を告げる漂流団地 《ネタバレ》  謎が謎のまま放置される系の映画なので、きちんと説明してくれない点は少し不満が残るかも。なぜ団地は漂流するのか?以前は一晩で戻れたのになぜ今回は戻れないのか?街の過去の建物も漂流してくるのはどうしてか?最後の漂流物の終着点のような場所は何なのか?のっぽくんの正体など語る必要のないこともあるが、きちんと語ってほしいこともある中、ほぼほぼ説明してくれない物語にやや不満です。アニメですし、小さい子供にもストーリーとしてなかなか受け入れ難いかなぁ。せっかくブタメンとかスマブラとか子どもの耳目を惹きつける要素があるのにもったいない。  キャラクターも少し特徴が弱い。ただ子供のように叫ぶだけの太志と中立的に周りを取り持つ護。金持ちわがまま娘とその秘書的なメガネの女の子。ストーリーに関わる部分は主に主役の2人(とのっぽ)でこなしてしまって、そうなると余計に後の4人のキャラが見えにくくなってました。変な話、このストーリーの大筋は後の4人がいなくても成り立ってしまう。  とまあ色々書きましたが話自体としてはとても好きなやつです。突如自分のいた団地が海上を漂流し始め、時々やってくる同じ漂流物は過去に自分の街から消えていったものだった、なんてとても想像を掻き立てられる。「思い出の建造物との邂逅」なんて素敵ですね。例えばこれが大人の話で、漂流してくる建物に自分の小学校とか昔住んでた家とか、そしてそこに住むのっぽくんのような精霊との関わりとかがあったりしたらまた面白いかもしれない。そこまで思い至って、何でこの話は子ども中心なのか少し疑問に思った。過去に想いを馳せるような話なら、大人までいかなくても高校生や大学生くらいでもよかったのに。製作の人と話す機会なんかがもしあれば色々聞いてみたくなる作品でした。[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-14 04:17:28)《改行有》

8.  哀愁しんでれら 《ネタバレ》  ジェットコースターのように感情を揺さぶってくる映画だった。まず冒頭の不幸の連続はすごい。祖父が倒れてからの、車の事故、飲酒運転、家が燃えて彼氏は職場の同僚とヤッていた、と。で、そこからの絵に描いたようなサクセスストーリー。大金持ちの医者を助けて彼と結婚。彼には父親の就職を世話してもらい、妹の勉強を見てもらい、豪華な家で幸せな生活を送る…。  ここまではゆったりと流れるだけのなんならコメディ調も入っているただの明るいドラマです。ここから少しずつ歪になっていくのですが…ヒカリは何歳の設定でしたっけ?10歳くらいかな。もっと幼いのかな。あの年齢であんな歪み方をするのか、怖いというか少し不思議な気持ちで眺めていた。筆箱は喜んだフリ?弁当を食べなかったのは何のため?実は小春が気に入らなかったのか、周りの注意を引くための演技なのか、イマイチ動機が分からなかった。  「良い親」像を求めてどうするということが中心に据えられている。母親とはこうあるべき、時には父親もこうあるべきという彼と彼の家の方針を叩き込まれる映画。後半はサイコパス的な、サスペンスのノリになってきました。どういう映画にしたいのかが分かりにくい映画でした。あと、何をもって『哀愁しんでれら』なのか。「女の子は全て、幸せになれるのかという漠然とした不安をずっと抱えている」というような決めつけじみた言い方もあまり好きではない。みんなそうだとは分からないし、その内容も様々だろう。まして女の子特有のものとも思えないし。何が言いたいのかよく分からないわりに、押し付けがましいストーリーだと感じた。他人のことをすぐクズだとかゴミだとか、聞いていて痛々しかった。ラスト、転校ではなくなぜあのような手段に落ち着くのか、映画だから派手に見せたかったという意図以外感じなかった。原作もあるんでしょうか、まあやはりあのあたりで、作り物だし派手に描こう的な意図がありありで、観てるこっちにはあまり響かなかったかな。医者の夫やヒカリがああなる背景などをもっと描いてほしかった。[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-10 18:17:30)《改行有》

9.  明日の食卓 《ネタバレ》 同じ名前(正確には同じ読み)の息子を持つ別々の三組の親子を描いた映画。ライターの母、専業主婦の母、大阪の母。それぞれの家庭がそれぞれに問題を抱え、それを赤裸々に粛々と描いている。特徴的なのはそれぞれの子どもたちの心情がある程度描かれている点。それぞれの石橋ユウが、母親や自分の家庭に対して心の声を上げます。私達の暮らしでも、実際誰が何を考えてるかなんて正直わかりません。母子の関係でもそうだと思いますし、わかってるつもりでいたら何かあった時になおさら動揺することになるでしょう。この話の母親たちのように。母親は子どものことを最後まで信じてあげたいと思う反面、当の子どもたちはそうじゃない、自分たちはそんないい子じゃないんだということを伝えたい。でも両者ともお互いに愛されたいし愛したいと思っている。そんな切ない話でした。 個人的には大阪の母編が好きな話かな。頑張る母と優しい子どもが通じ合ってるシーンは見るだけで何だかホッとします。子どもがあり得ないくらい優しくて敏感に何でも気付くのがちょっと文字通りあり得ないかなと思うんだけど、でもそんな感覚でいるとこの母親達のように突然面食らってしまったりするんでしょうね。 あとの二組の家庭は少し壊れすぎかな。いや全然こんな家庭あり得るんだろうけど、見ていて不快感は強かった。特にサイコパス息子とリビングでプール親父はあり得ない。プール親父のキレ方ったら、演技だとしてもひどい。キツいもの見ちゃったなという感覚は拭えない。 どこの家庭も決めのワンシーンのように子どもとハグをするが、ハグが特別な場面のものみたいになっちゃってる時点で母と子の距離は遠かったんだろう。たぶん、家庭に問題のないところではハグなんて日常的なんではないだろうか。ぎゅっと抱きしめられて嬉しくなかったり安心しない子どもはいないだろう。いや大人でも多分一緒だ。愛し合えてる、求め合えてると確認し合えるし、言葉では説明できないことが伝わることもあるだろう。 自分にとって一番大切なものは何か。仕事?家庭?夫?友人?子ども?そういったものを見直すきっかけになる映画と思いました。[インターネット(邦画)] 6点(2022-08-30 01:53:44)《改行有》

10.  あの頃、君を追いかけた(2018) 《ネタバレ》 不器用な恋愛映画。ひと言で言うならこれかな。まあ恋愛映画って大抵そうですが。しかしこの不器用っぷりはなかなか。。。天然で奔放に振る舞ってる姿を好きになってもらって、自分もその気になったものの意識すると逆に不自然になって結果彼女との距離が開いてしまう。挙句彼女に当たり散らして決定打となってしまう。 自分にも似たような経験があり、後になって悔やんでも悔やみきれないそんな思いはとても共感することができた。パラレルワールド、、、そんな世界について考えないでもないが、結局自分ではない別の誰かのいる世界まで気にしている余裕は私にはありません。 映画の半分以上は高校時代のエピソード。幼稚と馬鹿にされ軽蔑の対象だった異性と距離が縮まっていく様子は見ていてとても楽しめました。忘れた教科書をさりげなく貸してくれた時、朝や放課後にいつも前後の席で一緒に勉強していた時、背中に刺されたボールペンの跡、校内の盗難について先生に歯向かったクラスのみんな、すべてすべて良い思い出だった。この高校時代の描写が一番楽しめました。 ここからは失恋の流れになっていき、展開もトーンダウン。映画としてはそれはどうなんでしょう。どうやら違う映画のリメイクだとさっき検索して知りましたが元ネタは知りません。その影響もあるのかな。 浩介はあのままなら真愛と幸せになる道も確かにあったのかもしれない。でも真愛に知識を与えられ、変に賢くなってしまったが故にうまくいかなくなってしまったのかなと感じました。りんごはその象徴なのかなとか、考えすぎですかね。[インターネット(邦画)] 7点(2022-07-06 01:21:22)《改行有》

11.  惡の華 《ネタバレ》 原作未読です。タイトルと漫画の装丁だけは知っています。「クソムシが」で思い出しました。 結論から言うと・・・、漫画ならまだある程度は楽しめたんだろうな。映画はびっくりするくらい面白くなかった。やっぱり漫画というイラストで見るものと、映画という生身の人間を見るものとでは表現の違いというか、同じストーリーを基とするものでも受ける印象がまるで違ってくる。この作品の原作は存じ上げませんが、実写で見るとなんだか生々しくてキツイですね。当事者だけでやってくれって感じです。 二人だけの世界を望むなら、そんなに強い意志があるのなら、あの山の向こうに本当に行って、そこで自由に暮せば良い。なぜ夏祭りというわざわざ人の集まるところにかこつけて、この街は地獄だとかのたまったのか、自分や人を呪いながらも、結局は誰かに見られ愛されたかったということかと思ってしまった。中村さんの行動原理も、それにあそこまで感化される春日くんの行動原理も理解不能。それこそ他人が立ち入られる領界ではない気がします。別にいいから、いちいち他人を巻き込むなって感じですね。使っている言葉も、そこに何の信念も深い意味もない、ただただ人を汚く罵倒するだけの言葉で聞いていて気分が悪い。 人にはそれぞれ考えがあって悩みがあって、それらを100%消化しながらきれいに人生を送っている人なんていない。大なり小なり中身に鬱積させながらそれに付き合っていくものだ。自分の器だけで収まりきらず、溢れた分を人への攻撃に使うなんて最低でしかない。実写で見るとなおのこと受け入れがたい話だと思いました。まあだからこそ映画なんでしょうが。実写にする必要性は一ミリも感じられない作品でした。上述のように原作は未読ですが、おそらくそちらも一生読まないでしょう。原作に還元できずすみません。[インターネット(邦画)] 1点(2022-03-07 18:58:50)《改行有》

12.  アイネクライネナハトムジーク 《ネタバレ》 起伏の少ないショートストーリーを何本か観たような感覚。大事件が起きるわけでもないし誰かがドラマティックな死を遂げるわけでもない。 作品のテーマは「出会い」なのかな。人との出会い方や出会いそのもの、あるいは振り返ってその出会いがどうだったかについて色んな視点から描かれています。人が人とつながっていくきっかけや、人がどのように離れていくのかを淡々と描いていました。個人的には由美さんの、「自分と旦那と子供二人というその組み合わせが気に入っている」というセリフと、濱田マリさんの「歯車なめんな」が気に入っています。 ちなみに原作は読んでおらず、タイトルの意味は最後まで意味不明。映画を見ただけでは『アイネクライネ…』のアの字も出てこない。興味があれば勝手に調べてってことかな。手元でググれるいまの時代ならではなのでしょうか。あいにく、調べたいと思うほど興味は持ちませんでしたが。 急にストーリーの軸が入れ替わったり、いきなり10年の月日が経っていたり、いつの時代でも同じ場所で同じ格好で同じ歌を歌ってる人がいたり、本ならついていけたのかもしれませんが時間が限られる映像作品としては急すぎてついていけなかった。ついていけなかったわりに、どのエピソードも、「もっと見せてくれ」という感覚にならなかったのは、あまり興味を持たなかったからだろう。作品同様、観る側も淡白になってしまいました。[インターネット(邦画)] 4点(2022-01-21 23:02:53)《改行有》

13.  亜人 《ネタバレ》 漫画は読んだことはありません。本屋で「幽霊」が描いてある表紙をなんとなく見た程度。なので事前知識はほとんど無しです。亜人って、要は何しても死なない人間のことなんですね。彼らは頭を撃ち抜かれるなどして一度死んでも、間もなく「リセット」され五体満足で蘇る。彼らはジョジョのスタンドさながら、「幽霊」なるエネルギー体を操ることができる。 原作を知らないのでそちらではどうだったかわかりませんが、映画は少し粗が目立つ印象です。亜人というのが世間に認知されていればああいう人体実験が行われていることはだいたい想像出来ることですし、ニュースで亜人の家族の入院してる病院の報道なんてするわけない。人が殺到して病院が混乱する。作中では永井くんが亜人とわかり、家族構成までニュースで報道されてしまっていたりしていましたし、SFだからこそ、ありえない事象に対する世間の反応は真っ当なものでないとストーリーを楽しめない。亜人がきちんと認知されていれば、むしろ亜人も合意の上で臓器提供とか、報酬をもらって人体実験とかあっても良さそうなもんだと思いましたが。 でも設定そのものは楽しめました。映画を見て、逆に漫画が読みたくなりましたね。「クロちゃん!!」と叫んでスタンドを呼ぶような様はジョジョ好きならたまりません。さしずめ、『サザンアイズ』と『ジョジョ』のコラボ作品のような。自分も亜人になりたいなーとか思ってしまいます。亜人の舞台は日本ですが、是非とも日本以外の国での亜人のストーリーも見たいものです。漫画でそういうのも描かれているといいなあ。[インターネット(邦画)] 7点(2022-01-16 01:02:03)《改行有》

14.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 「自分の取るあらゆる行動には人を不快にさせる可能性がある。不用意に人に近づかない、人を否定しない。そうすれば誰も傷つけないし、傷つけてしまった誰かから自分が傷つけられることもない。」 パラパラ漫画とかのセリフから映画は始まります。あらすじとしては、冒頭の台詞のような信念を持つ男子大学生の楓が、それと真逆の性質を持った女の子に話しかけられ、モアイというサークル活動を始めるに至り、惹かれるも、肥大化したモアイの中に居場所を見つけられず、想いを寄せていた彼女が自分のいないサークルで楽しそうに活動していることに歪んだ嫉妬をして、モアイや彼女に攻撃するというお話。こう書くと、すごく暗い歪んだ話だと思いますが、実際すごく暗い歪んだ男の話です。 でも自分も内に籠って勝手に壁を作るタイプだからあんまり偉そうには言えません。こんな攻撃をしたりはしませんが、わりと彼の気持ちはわかったりする。好きな人が違う誰かと仲良くしてたりしたら普通に嫉妬するし、それを見てるのも嫌になる気持ちは普通にある。わからないのは、衝動的に部屋を飛び出して彼女を探したり、遠くに見つけた彼女を見つけて走って話しかけに行ったりしたこと。いやそんなエネルギーやモチベーションで動けるならそもそもこういう人間になってないでしょう。映画なので、そこは物語っぽく作る必要があったのだろうけど、そこの動きだけ彼の設定とは、真逆の動きをしたことに戸惑ってしまった。 まあ、全く同じではないまでも、自分の内面を他人に見せられた気持ちがした、なんだか複雑な気持ちになった映画でした。[インターネット(邦画)] 7点(2022-01-07 23:31:24)《改行有》

15.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 「へぇ~、リーアム・ニーソンさんがサスペンスドラマ出てるんだ~」って感じで観始めたんですが、やはりリーアム兄さん。最終的にはアクションで締めるということで・・・。 物語自体はけっこう引き込まれました。自分、そんなに先の展開を読むとか得意じゃないもんで、物語のオチには「マジで!?」と普通にビックリ(←いいお客だ)。でも冷静に考えると、暗殺者としての記憶は戻ったのに考え方だけ常識人になってるとかおかしいですよね。記憶の戻り方がちょっと(てかかなり)ご都合主義だなとは感じました。 冒頭に書いたように、サスペンスドラマと思いきやアクションで締めるという展開があれですが、それについてこれる人ならそれなりに楽しめるのかなと。 【令和3年7月14日再鑑賞】 このページ開いて初めて知りました。前にも観てたんだ…(汗)一時期リーアムおじさんにハマってたから、その時期観たんだな。でも再鑑賞なのに全く初めて感で観れてしまった(笑) さて久しぶりに鑑賞しての感想は、かなり突飛なストーリーですが一応辻褄は合わせてありますよね。なんで二人のマーティンが同じ記憶や経歴を持っているか、なぜ妻まで自分を全く知らないかのように振る舞うのか。そう言った疑問には「あーなるほどね」と思わせる用意はありました。ですが、事故にあったマーティンをいきなり殺そうとするのはどうなんだろう。記憶喪失を起こしてると分かっててもいきなり殺そうとまだするだろうか。そういう組織ならそうするのが普通なのか?知らんが。「おい!本当に記憶がないのか!?」くらいの確認はあっても良いと思う。それに妻役の人が結構落ち着き払いながら結局爆弾解除できずに爆死するのもいただけない。そしてあんなに「妻を愛してる」と言っていた人が、記憶が戻って彼女が死んだ途端サラッと他の女性に鞍替えしたのもなんだか…という感想。美術館で「愛してる」とも言われていたのに、何でそうなるのか。少しそのへんがもやっとして終わってしまった映画でした。 前回は5点をつけていましたが、前より楽しめた気がしますので再評価させていただきます。[DVD(字幕)] 6点(2021-07-17 01:48:30)(良:1票) 《改行有》

16.  愛がなんだ 《ネタバレ》 このマモちゃんあるいはテルコに対して、第三者視点で映画を観てる分には嫌悪感しか抱きませんが、当事者たちにしか分からない感覚ってあるんでしょうね。もしくは当事者どころか本人にしか分からない感覚もあったり。外側から他人事として見ていると「なんでそんなこと」とか「何考えてんの?」ってことばかりなんですが、恋愛にイカれちゃうとこんなもんなんですよね・・・。盲目的にその人しかいない!となる感覚は自分も経験してよくわかる。 といいながらもこの映画のそれはなかなか強烈。いきなり呼び出されて身の回りの世話たくさんしてあげた挙句深夜に放り出されるという。体を求めてきたくせにはっきり付き合ってることにはしない。呼び方もずっと「○○さん」。ここまでされて平然と「マモちゃん大好き!!」はさすがにあほすぎると思う。その後もマモちゃんの無神経行動は続き、数年テルコを放置した挙句突然連絡したかと思いきや新しく好きになった女との食事にテルコを誘い、それをテルコに問い詰められても冷たくあしらって自分はさっさとタクシーで帰る。100歩くらい譲っても理解するにはまだ遠い。映画とはいえ、ちょっとここまで最低な男はなかなかいないのでは。自分なら、キスした時点でその人が好きになってる前提なのですが。感覚の違いに戸惑い続ける。 ほんとう、愛ってなんなのかと思わせる話です。「愛とか恋とか知らない。私はマモちゃんになりたい」これもよくわからない。自分はその人がどんなに好きでもその人そのものになりたいと思ったことはないが。 抱えているものが何もなくて、ただ一人の人間を何に替えてもひたすら好きと言えるそのことはただただうらやましいと、そう思った映画でした。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-22 19:56:38)《改行有》

17.  IAM A HERO アイアムアヒーロー 《ネタバレ》 この映画、もしくは原作の漫画が話題になっていたときは全く興味がなく、しばらくしてから漫画を読み、そこで初めてゾンビものストーリーだと知りました。数年前に漫画を、映画を本日鑑賞しました。 漫画の方もかなり面白かったですが、映画も最後まで違和感なく楽しめました。個人的にはアニメの実写化は苦手な方なのですが、これは全く抵抗なかったですね。キャストがみんなハマっていたし物語のテンポも良くて中だるみしなかったからかな。 生活感のある序盤の描写、好きです。漫画の仕事がうまくいかなかったり、彼女のてっこともマンネリ状態で…てっこを誰がやってるのかと思ったら片瀬那奈さんでした。好きな女優さんです。まさか片瀬さんがあんなことになってしまうとは。いや、漫画で知ってましたけどね。ゾキュンが現れ始めてる兆候は出てるのにそれと気付かず日常が進んでいく描写は視聴者をドキドキさせますね。てっこがゾキュン化した後に街の異変が一気に噴出するのもとても緊張感のある場面でこれもドキドキしました。 途中で出会ったひろみちゃん(=有村架純さん)は可愛いのですが、『君の膵臓〜』の浜辺美波さんよろしく、女の子があざとすぎて「いやいや、そんなやついねーだろ」感が半端ない(笑) アウトレットの男軍団はなんか演技が鼻についた感がありましたが、薮役の長澤まさみさんは抜群でした。魅力的だし役にピッタリハマっていました。良かったです。 ゾンビ映画って必ず生き残りの人たちで揉めて結局ゾンビにやられてしまうのが定番ですが、映画の面白さとは別に、なんか現実世界見てるみたいで若干ゲンナリしてしまいました。なんかもう、人が人を攻撃するようなものは映画でも現実でも見たくないな。そんなところで少し気疲れしてしまった映画でした。すみません、ただの個人的感情です。 映画自体はとてもおすすめ。ゾンビもの好きは是非ご覧ください![インターネット(邦画)] 9点(2021-04-18 01:15:23)《改行有》

18.  アウトレイジ ビヨンド 《ネタバレ》 本作の副題、とでも言うのでしょうか。『ビヨンド』。ご存じのとおりこれは「~を越えて、」「~を過ぎて、」という意味なのですが、私はこれを見て本作に対して、「一線を越えた映画」「度を過ぎた映画」というとても過激なものを観れるという期待を抱いていました。さてそんな期待を持って鑑賞してきましたが、肩すかしをくらったというのが正直なところでした。これならタイトルは『アウトレイジ イージー』でも良い。多くの客層を取り込もうとしたのか、前作を観てない人にも見れるようにしたかったのか、大変シンプルな流れで悪い意味で気づいたら映画が終わってしまっていた。 個人的な感想としては、ヤクザ映画というかなにか政治家の映画を観てるようでした。表向きは組同士協力体制にあるかのようにしながら、裏ではお互いけん制し合い、何なら相手をつぶしてそのシマを乗っ取ろうとしている。組とつながりのない第三者を巧妙に使って相手を追い込むところとかはまさに政治。前作はそういう現代のヤクザと、仁義を重んじる大友組との対比が美しい作品でしたが、本作はその点にやや欠けます。全体的にトーンダウンした感は否めません。これでどこが『ビヨンド』なのかと・・・。 前作からの名台詞、「バカヤロー!」より今回は「コノヤロー」が多かったのも違和感を覚えました。どこか迫力が少ない。あっちもこっちも「バカヤロー」で、しかし色んな意味の「バカヤロー」が出てくるその言葉の妙に感動した作品だったのに、今回はそれがない。結局大局的にはただのヤクザのシマ争いになってしまってるのが残念でしたね。名前負けの作品、と言わざるを得ません。[試写会(邦画)] 5点(2012-10-15 11:22:30)(良:2票) 《改行有》

19.  悪人 《ネタバレ》 ちょうどTVでやっていたのを録画して観ました。実は私はこの映画を観ようとして途中で挫折した過去が2回あります。なぜでしょうか、引き込まれるものがなかったのか、単に時間がなかったのか、とにかく自分の中で中途半端で終わってしまっている作品でした。 で今回ようやく最後まで鑑賞できたわけですが。。。率直に言ってあまり魅力を感じるストーリーではなかった。暗い映画なら暗い映画なりに魅力はあるものですが、『悪人』にはそれもさして感じませんでした。そもそも清水(=妻夫木聡さん)に全く魅力を感じられなかった。「嘘をつくな」とか「怖かった」とか彼の言ってることは一応正論で正直である。 しかし正論吐いて正直であればみなOKというほど世の中甘くはない。実際やってることはただの子供。いわれの無い罪で訴えるといわれて動揺するのはわかるが、それで殺そうとするのは、当たり前だが間違い。それだってそもそも場当たり的に人を求め、嫌がってるのに携帯で裸を撮影なんてしたばかりに、最初の女性(=満島ひかりさん)に気持ち悪がられるからである。自業自得とも言える。私はそう思った。 その最初の女性にしても冒頭からあまり良い性格ではないのがうかがえた。友人に対する接し方や清水に対しての応対でもそうである。だのに被害者になったというだけでやたらとその後の描写を美化することにとても抵抗を覚えた。殺害現場で父親の前に現れた姿も、さも清純無垢な少女が殺されましたと言いたげな表現であったが、そこで辟易とした思いを私は抱きました。娘を殺された父親が死後も娘をかばいたい気持ちはわかるが「お前は何も悪くない」というのはやや盲目すぎやしないだろうか。 ラストで光代(=深津絵里さん)が締めくくったように、彼は『悪人』だったのである。それならそれなりの映画の作り方があったと思うが、話を美化しようとする動きがあまりに目につき、鼻についたために、私はこのような評価となりました。 TV版鑑賞ということで、カットされていたシーン等もあったかもしれませんがそれを含めての評価ということで、あしからず。[地上波(邦画)] 4点(2012-06-25 14:02:51)(良:1票) 《改行有》

20.  アンダルシア 女神の報復 《ネタバレ》 前回同様、「アンダルシア」という場所自体に大きな意味はない。ただ銀行マフィアのボスの根城だというだけ。むしろタイトルは「アンドラ スペインとの国境」でいいのではないだろうか。というくらい舞台はスペインメインだった。 でも相変わらず劇中のキャラクターは魅力的。外交官の仕事も国際警察の仕事もどっちも憧れる。といっても実際にどっちの仕事もやりたいとは思わないけど。仕事よりプライベート優先主義の私には、息子と離れ離れになっても仕事をとるって気持ちにはとてもなれない。しかし自分には絶対できない存在として、ある意味「仕事人間」というものは憧れます。 さて内容のほうはというと、一言で言えば黒田と神足メインの国際刑事コンビドラマ。ただやっぱり『外交官黒田康作』らしさが出てたというとそのへんは怪しい。「外交官」っぽさが出てたのはロケーションと外国人のみで、あとは日本国内でやってもいいだろうって内容。良くも悪くも日本のドラマになってしまったのは残念でした。[映画館(邦画)] 6点(2011-08-01 11:48:14)《改行有》

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