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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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1.  浅田家! 《ネタバレ》 面白かった。 最初、普通に変わった写真家の話と思ったが、東北震災に絡んで次第に写真というものを考えさせられるあたり、元カメラ青年だった自分にはグッと来るものがあった。やっぱり、写真って、被写体力と被写体への愛なんだと改めて思い知らされる。 そういう意味でも、この映画の真の被写体は「家族」だったのだろう。 最後に冒頭の顛末のオチが明かされるが、それはどうよ?若干の不謹慎さを感じてしまう。半身不自由なのはリハビリできたのか?[DVD(邦画)] 7点(2021-03-29 05:36:41)《改行有》

2.  アルキメデスの大戦 《ネタバレ》  いろいろ軍事機密を探ってツテを頼って情報を得るのは、まあそれなりに面白いし必要な手順なのかもしれないが、数学の天才の仕事には思えない。長門の図面と何を使うと設計者が唸るような大和の図面になるのかが判らず、頭の良さを感じられない。そこんところと、鉄の総量と建造費の関係に気づく部分にもうちょっと「納得感」が欲しいのだ。  ま、それとは別にこの物語の一番面白いのは、その優秀な頭脳で大和の実像を追い求めていた天才が、実は次第にその巨艦に惹かれていた事、その部分こそだと思うのだが、やはりそこん所の描写が薄くて残念。 ちなみに壮絶な戦闘シーンはこの物語には要らない気がする。映像的には過去の大和映画の中でも断然凄いとは思うのだが。  ところで、この物語のどの辺が「アルキメデスの」なのだろう。そこんところも分かりづらくて不満。[DVD(邦画)] 6点(2020-01-12 11:54:23)《改行有》

3.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》 オリジナルは未見。  多部未華子の魅力全開ですな。彼女は歌もいいんですね。  おばあさんのカッコの時には「なんだこのバアさん?」と思っていたのに、多部未華子から戻った時には「憎めない婆さんだな」と思ってしまった自分に驚く。まあ、それが演出というもののチカラなんだろうが。  自分の人生をやり直すと言ってたおばあさんも、結局は孫の人生手伝って命を助けて。そして、その婆さんを探すうちに彼女の生き方を知り、新たな人生を応援しようとする娘、良い話だ。  『転校生』では二人もみ合って石段から転げ落ちたりして、それっぽく奇跡が起こるのだが、今作の若返りは何かそっけなさすぎる気もする。というか、それらしい説得力がないのが難点。最後のジロー爺さんはどうして若返ったのかね?[DVD(邦画)] 8点(2019-08-15 08:30:15)《改行有》

4.  相棒 -劇場版Ⅳ- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断 《ネタバレ》  前にもに国が国民を見殺しにした事を糾弾し、人々にうったえるために、大勢の観客の命を狙うぞ詐欺のような事件(その時はマラソンだった)があった。  ただし、そのときも今回もまどろっこしくって実際に多くの群衆には事件の騒ぎは気付かれなかったという展開に、肩透かし感があった。無辜の人たちに酷いことをするつもりはないという設定なのだろうが、それにしたって何かの騒ぎがあったと気付かれるようなやり方じゃなきゃ、意味ないだろう。どうせ実行する気がないんなら、ビルの上じゃなくてパレードのど真ん中に飛び出して、スキットルを開けるしぐさだけで充分じゃないか。現実的にはその際の大量のエキストラに演技させるのは大変なのかもしれないが、そこはそれ映画ならではのお金の掛けようじゃないの。  という訳で、大騒動を思わせる予告編の期待を見事に裏切るいつもの相棒劇場版であった。また、官房長の時を思わせる「右京さーん!」も、右京さん死ぬわけ無いと誰もが思っちゃうので、無意味。[映画館(邦画)] 5点(2017-08-30 13:31:17)《改行有》

5.  悪名(1961) 《ネタバレ》  主人公は「オレはヤクザじゃない」と言いながら、行動が随分と堅気ばなれしている。それはそれで面白い展開だから良いのだが。というか、この人のそういう行動こそが、この映画の面白さなのだと思う。  昭和初期の遊郭の認識がどんなものかちょっと理解を超えるが、時の社会秩序に反してでも女を自由にしてやるという現代的な正義感。その行動も正攻法ばかりでは無くしたたか。そういった男の生き方の映画。  もうちょっとピンチに陥って巻き返すくらいの盛り上がりがあってもいい気もするが、拳銃が最終兵器的な扱いの、時代なりのリアルさというものもある。    最後に「これにすがって帰れ」というバアさんのステッキを叩き折ったのが痛快であった。このステッキはバアさんの情けであり、ヤクザ世界での彼女の力であるからだ。  ところで、主人公が嫌がった「悪名」がこの映画のタイトルなのは、どうしたことだろう。世間に伝わる悪い名も、その大元にはそれとは真逆な魂の物語があるかも知れん、と言う事なのだろうか。[DVD(邦画)] 6点(2013-07-31 18:59:43)《改行有》

6.  アイコ十六歳 《ネタバレ》  原作のアイコを研磨してすっかりカドを落とした感じがするのは、その面白さでもある、彼女の一人称で語られる若者らしい考えの数々が、映画では見えないからだろう。  その代わり、さすが女の子映画の旗手、今関よしあきによる目にも楽しい美少女たちの、ごく普通の学校生活が楽しく美しく描かれている。  その辺、方向を違えていくのかと思ったら、数々のエピソードの中から、生き死にというテーマにそって、オリジナルとして首吊り死体発見や新任教師の自殺騒動など加えながら、次第に原作通りのクライマックスへ誘う展開は巧みである。そしてそれとは繋がりそうもなかった紅子の問題も、自殺未遂教師の件で着地(完全にではないけど)させているのも巧い。  しかし、今作の最大の魅力は、なんといっても(あんまり活躍しないが男子も含めての)高校生たち。夏の強い光をそのまま反射させているような、その輝きだ。ちなみに最後のシーンは本来年末の設定だったが、映画はすべてを夏(少なくとも夏服の時期)として描いている。これも正解。若い魅力にはまぶしい光がよく似合う。[DVD(邦画)] 9点(2013-07-11 10:46:46)《改行有》

7.  あすの花嫁 《ネタバレ》  連れ合いを無くしたお父さんお母さんの、再婚問題。それぞれ事情の異なる問題だから、一概にどうこう言えないけど、小百合ちゃんのお母さんの場合は、お父さんと結婚する以前から続く話なので、ちょっと深刻だ。    と思っていると、学友の女の子なんて睡眠薬まで飲んでしまう有り様なのに、意外にも小百合ちゃんは、母の相手である宇野重吉に会っただけで、その男を忽ち認めてしまう。何でしょうか、この安直さ。ひょっとして「血は争えない」って事かな?その勢いをかって、浜田光男も一気に結婚できそうで、まあめでたそうですね。って感じ。[DVD(邦画)] 5点(2013-06-06 13:56:14)《改行有》

8.  愛情物語(1984)  最初と最後のミュージカルシーンが、キツかった事しか覚えていなかった。それどころか、自分の記憶の中では、林隆三とやったやつと混同していたりもした。    デビュー作の『時かけ』の次作で、あれから一年しかたっていないのだから、演技者として厳しいのはしょうがない。監督はパンフレットの中で、「演技を引き出した」など自画自賛しているが、私には最後の笑顔のカット意外に、演者・原田知世として見るべきところが見えなかった。  彼がもう一つ言及している、「二次使用三次使用に耐えうるように、PV的要素を入れて永続的に楽しめる」点についても、さすがにしょぼくて頷けない。当時のファンは、「あのダンスシーンをもう一回見よう!」なんて思って、ビデオを再生したのだろうか?  いや、むしろ原田知世のPVに、豪華俳優陣のドラマが付属していたと考えるのが、正しいのかもしれない。きっと、そうだ。だから彼の思惑通り、30年後にこのPVは映画枠放送という形で二次使用されたのだ。  ビデオといえば、今回パンフを見直して驚いたのだが、映画パンフレットにその作品のビデオ「発売中」の広告があるなんて初めて気付いた。そんな時代だったっけ?[地上波(邦画)] 3点(2013-05-16 20:10:12)《改行有》

9.  ある兵士の賭け 《ネタバレ》  いくら独立プロダクションの経営が大変とは言え、石原プロ作品のいつもいつも協賛企業の製品を宣伝するかのようなシーンは、ゲンナリする。石原裕次郎ほどの看板でも、映画の資金を集めるのは大変だという事か。  まあそれはさておき。物語は実話ベースの、米兵・アレン少佐が無茶な行軍を賭けにして、賞金を孤児院に寄付する話。タイトルから、勝手に「生死をかけた兵士の決断」的なモノをイメージしていたので、なんだか文部省特選的なイイ人の話に若干戸惑う。  カメラマンの非難する、アレンさんの朝鮮戦争での事件が、彼に罪の意識を与えているっぽいのだが、私にはそれが全く問題に感じられないので、彼の贖罪的な意識(だと思うんだが)も感じにくい。  むしろ、従軍カメラマンなどしている割には、甘っちょろい正義感で兵隊を非難する、裕次郎氏の物語なのかと思った。それにしちゃあ裕次郎の考えの移ろいが描かれていない。  裕次郎が彼の後を継ぐラストシーンを見た時に、「ああ、アレンさんは一粒の麦だったんだな」と感じた、その通りにカメラマンの心を変えた一人の軍人と実を結んだカメラマンの物語のはずが、片方の描写が不足だった。ちなみに本件を書籍化したもののタイトルも『ひとつぶのむぎ』で、それを知った時にはちょっと驚いた。[DVD(邦画)] 6点(2013-05-15 23:22:14)《改行有》

10.  相棒シリーズ X DAY 《ネタバレ》  今回の映画は、我らが「イタミン」の活躍を楽しむ映画である。間違っても権力者たちの陰謀や巨悪を暴くなんて期待してはいけないし、キャッチコピーの「何に挑むのか?」とか「何と戦っているんだ?」なんて事に答えがあったりしない。「その時、全てが終わる」なんてことも絶対にない。  「この国の人間は多少の事があっても、今日と同じような明日が訪れると思ってる」なんて言いながら、ものすごい取り付け騒ぎを描いたり、思わせぶりだが嘘くさい札束乱舞シーンなど、イロイロとチグハグ感もあるが、その時々にちょっとだけ風刺めいた事言えればOK!なのだ。  それが「相棒シリーズ」なのだ。ものすごい権力の暗部をかすりながら、結局はただの殺人事件。判明した巨悪には「ザンネ~ン!」なのだ。毎週ゝあるTV版でそこを突くのはさすがに酷だと思うが、劇場映画版でさえそうなのは、ちょっと残念な気がするのだが、最近やっとあきらめがついた。  そこさえ吹っ切れれば、今作はイタミンのカッコよさ炸裂の好作である。必然性の殆どない、数々のレギュラーメンバーの登場も「顔見れて良かった」と思えるような、シリーズファンに向けた映画なのだから。そういえば、杉下右京の要らなさ加減もかなりぶっちぎってたなあ。[映画館(邦画)] 5点(2013-04-08 14:21:45)《改行有》

11.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン 《ネタバレ》  この物語のキビシイところは、ストーリー中の大イベントである「東京ビッグシティマラソン」のシーンが殆どブラフであるという事だ。そして、警察と(映画の)観客を振り回したこのシーンの前後で、犯人の性格が変わってしまっている事だ。  捕えられた犯人は、元首相を殺すつもりが無かったと言っているが、その前に4人の人間を殺し1人にけがを負わせているのだ。実行犯と計画犯の差というなら、その描写が必要だ。(ちなみに片山雛子だけ「脅し」なのは何故なんだろうか?)  このシリーズはとにかく権力・官僚にトゲのある物語で知られている。しかし今回の映画化で、批判の対象になったのは権力だけではなく、日本人の「バッシング社会」、犯人が取り調べで「この国の目に見えない無責任さや無言の悪意」と表現したものである。これは、なかなか面白い社会批判になるのではないか?  …と、思っていたのだ。途中までは。いや、その面もあることは否定しないが、この物語は最終的にやはり、いつも通りの官僚・権力者たちの体質の話に収束させてしまったのだ。いつものイヤミなほどの官僚批判と同じだ、と肩を落とした。  何よりそこが残念な所だ。実際、S文書が明らかになって、殺された青年の名誉は回復されるだろうが、大衆の無責任さ・悪意といった部分は、矛先を変えるだけで何も変わらないはずだ。良く考えもせずに人を非難したことなど、やはり無かったかのように振る舞うに違いない。  そういう意味では、やはり犯人にはちゃんとマラソン(大衆)を標的に、戦ってほしかった。[地上波(邦画)] 4点(2013-04-01 01:57:20)《改行有》

12.  網走番外地 大雪原の対決 《ネタバレ》  物語の大元となる話が、ちゃんと刑務所内の事件にあって、ムショ内の描写も(オカマが多いのは閉口だが)しっかり描いている。  舞台も北海道で、そういう部分では『網走番外地』っぽい。我も我もと集まってくるムショ帰りの仲間というのも(あまり)無く、かなり物語を立て直した感がある。  鬼虎さんの登場にびっくりさせられるのは同じだが、今作ではそれも、あるカタルシスのための「タメ」で、ここまで来るとそういうのも楽しくなってくる。  しかし、ラスボスを倒すのが主人公でない、と言うのはちょっとどうなのか?とも思う。確かに健さんの当初の目的は白熊にあったとは言え。[DVD(邦画)] 5点(2013-03-21 16:09:35)《改行有》

13.  網走番外地 南国の対決 《ネタバレ》  山田組での吉岡秀隆を見ると、いつもある種の不愉快を感じていた。映画という仕事の中で育てて貰っちゃってる「特別扱い」感だ。しかし、今回このシリーズで、しかもたった半年の間に(特に胸が)成長した大原麗子を見て、考えを少しだけ改めた。そういう成長を見るのも、楽しいものなのかもしれない。美少女は得だ。  さて、返還よりも6年も前の沖縄。事実上、アメリカだ。そんなところで大暴れしちゃうと、網走どころではない、トンでもない所へ収監されちゃうんじゃないかと心配になる。でも、日本の刑務所よりも、マシな暮らしができるかもしれない。  今作の始まりでの健さんは、普通のヤクザっぽくて、ちょっと引く。世話になった(であろう)組長の、不審な死の事より、組が自分を裏切っていることに憤っているように見えるのだ。そのからくりは当然、想像通りある訳だが、ちょと橘真一のキャラが揺らいだような不安感があった。  ま、最初だけだけど。 [DVD(邦画)] 5点(2013-03-10 10:10:19)《改行有》

14.  網走番外地 荒野の対決 《ネタバレ》  予告編で「西部劇」と断言しちゃってるくらい、西部劇である。北海道が、どこの西部なのかは判らないが。  それはさておき。  中々、それらしい西部劇だ。雄大な自然と北の果てという設定が、日本なのにちょっとだけ、無法の世界らしく見せている。もちろん舞台が日本だから、腰にリボルバーと言う訳にはいかない。狩猟用のライフルを持っているのが精いっぱいで、誰でもみんなが持っている、というものでないのが、物語上の抑制にもなっている。最後は結局、長ドスというのも、このシリーズらしい。  物語は、本家アメリカの西部劇にもありそうな、牧場主のイザコザの話。今作で虐められる役は、人間ではなく馬。イイモンの牧場の馬がたくさん殺されて、大原麗子がオイオイと可愛く泣くと、健さんも我々も怒り頂点。網走帰り連中が殴りこむわけだが、どうも「こちら側」が強すぎに見えるのが、難と言えば難。それと、ライバルと思われていた杉浦直樹が、結局こっち側というのも、イマイチの原因か。  しかし、最後さあ、健さん。「ヤツ」が撃つ前に、権田の首を叩き落としちまえば、ヤツの撃つ理由も無くなって、すっきり丸く収まったんじゃねえか?そうすれば健さんももう一回、網走に戻って(多分)次の作品につながるし。[DVD(邦画)] 5点(2013-03-09 10:59:09)《改行有》

15.  網走番外地 望郷篇 《ネタバレ》  前作(続)よりもはるかに「アリ」である。橘真一というキャラクタの、元々の魅力の部分を、再び物語に仕立て直した映画だからだ。悪く言えば、第一作目の「ムショ入りの原因になった事件」の再現、だけどそれがこの人の魅力の原点だから、やっぱりきちんと描いておくべき物語だったのだろう。[DVD(邦画)] 6点(2013-03-07 17:32:25)

16.  網走番外地 北海篇 《ネタバレ》  大原麗子がカワイイ。まあ、時々そのショートカット姿が水前寺清子に見えなくもないが。  物語は再び刑務所内から始まって、健さんが仮出所するわけだが、第一作で描いたような、厳しい管理生活とはあまりにも違うムショの自由さに引く。一作目ならまず赤いパンツは穿かせてもらえなかったろうし、包丁を扱う部署に監視がいないなんて、あり得なかったはず。  そんな完全なファンタジーと化した刑務所世界を飛び出して、健さんがトラック野郎になるこのお話は、シリーズ4作目というから、『望郷編』の後の作のはずだが、また、鬼虎さんが出演。悪い人の役も同じ。この辺の感覚は今となっては理解出来かねる。  で、大原麗子がトラックに乗った意義とか、心中くずれの女の件とか、何を描きたかったのか、考える気も無くす最後の銃撃戦で、網走帰りの鬼虎さんが(「7人殺し」に猟銃の免許を?)登場!  もう、メチャクチャ。3点は全部、大原麗子に献上。[地上波(邦画)] 3点(2013-03-06 15:41:27)《改行有》

17.  網走番外地(1965) 《ネタバレ》  読んだ事ないので分からないのだが、原作がある物語に独自(?)の展開を付けたもの、だそうだ。  健さんの初期の代表作と言える一本で、期待が高まったが、思ったほど面白い映画ではなかった。  でも、さすが原作が獄中記だけあって、刑務所内の話はどれも面白い。犯歴や刑期の自慢話で虚勢を張る連中や、それを大逆転する大犯罪者の話。風呂の入り方などは、何かで読んだ記憶があるが、石鹸がぶら下げられたりしているのに、妙なリアリティと説得力があった。もうすぐ刑期を終えそうなのに、否応なく脱獄に巻き込まれていく状況も面白く、その先の展開にワクワクさせられた。  だが、脱走後の話は、面白くない。『手錠のままの脱獄』の劣化コピーとしか言いようがない。同じシチュエーションでも面白ければ許されると思うのだが、繋がれた相手が最後まで嫌なヤツで、かの作のような感動はない。…のだが、作り手は最後の健さんの行動で観客を泣かそうとしているらしい。ちょっとビックリ。  それに、権田(こいつの名前のテキトーさは何とかならなかったのか?)の大怪我の原因はもうちょっと丁寧に描写しないと、どう見ても危ないのは健さんの方なのに、「ええ!?」って思っちゃう。[DVD(邦画)] 5点(2013-02-09 23:38:03)《改行有》

18.  愛と死をみつめて 《ネタバレ》  なんと言っていいか判らないが、泣いてしまった。単に難病に侵された少女がかわいそうと云うよりは、二十歳そこそこの、小さな心を突っ張っている気丈さと、絶望感の間で振れる心に、胸を痛めてしまうからだ。死に脅かされながらの少女の彼氏への想い、周りの人全てへの思いが、美しい。  それに、途中途中で、挿まれるサユリちゃんのモノローグが、少女の心を実にうまく表現している。  それにしても、こんな古い映画で老女役の北林谷栄さんを見ると、一瞬、時代感覚を失ってしまう。一体いつからお婆さんだったんだ?…と思ったけど、そういえば、お父さん役の笠智衆さんもそういう役者さんだったっけ。  そうそう、そう言えば、創価学会のこと、拝み屋だって。今では言えないなあ。[DVD(邦画)] 7点(2013-02-04 23:33:17)《改行有》

19.  悪霊島 《ネタバレ》  この事件は、いつもの金田一モノの「昔の悲劇の結果としての今の事件」が、入れ子のように重なった構造になっている。  その一番外側に持ってきたのが、古尾谷青年の存在なのだが、そのドラマ(彼の出生の謎)が肩透かしで、高いコストを掛けて使用したLet It Beも、勘違い男のテーマとなってしまった。  金田一モノとしては異色の、戦後感の無い時代設定。私の世代には、ヒッピーというモノの意味がちょっと判らないが、新しい世代というくらいの想像はつく。それらによって、おそらく時代というようなものを描こうとしたんだろう、その意図は想像できるけど、何しろ「あの島での出来事は、僕にとって足を踏み入れることの出来ない聖域だった」なんて感傷に浸っている男は、ただ事件を通り過ぎただけで、ほとんど(モグリの婆さんに取り上げられた事だけは確かなようだ)、無関係だ。  あえて考えてみると、あらたなる世代は、古い時代の因習や不幸を引きずっているが、「そのままにしておきなさい。あるがままに」という事なんだろうか?何か、ひどい話だ。  さて、入れ子の内側になっている、島の人間たちの事件だが、あまりにも興味をひかない。大膳というジイさんの気持ちが、昔の所業を悔いているのか、秘密を知ったものは生かしては置かぬ、なのか、どっちつかずでよく分からない。出身地に復讐のようにやってきた実業家の、執念とか怨念のようなものも感じられないし、昔の恋人たちの再会に対する気持ちもトント見えてこないので、人間のドラマが展開されている感じがしない。パズルのための説明のようだ。  新たに御寮人の娘を双子に設定して、わざわざ特殊撮影で同画面に入れてみせるなど、ヒントとしてやっているのだろうか?これで、親の方が同時に画面に出ないって、ミステリでそういうヒントの出し方は、正統じゃないよな。[映画館(邦画)] 3点(2012-12-17 03:46:13)《改行有》

20.  あひるのうたがきこえてくるよ。 《ネタバレ》  教師としてなにがしかの挫折を味わった男が、美しい自然あふれる山深い田舎町で、アヒルを育てて、都会に帰って行くという、成長物語。非常に地味な映画だが、緑深い美しい自然と、カワイイあひるの映像に、心和まされ、強く感動したりはしないが、アヒルと一緒に主人公の男も育って巣立ったのだと、分かった時に心が暖かくなる。  今ではこれを、劇場で見ることは、なかなか難しいのかもしれないが、シネマスコープの大画面でもう一度、この自然の風景を見たいものだ。  パンフレットに相当する、ホネ・フィルムのガイドブックによると、温泉シーンの習字は、「一心不乱」以外は、本物の学童の好きな言葉を書いた習字だという。「図星」という言葉の選択は、すごいセンスだと思う。さらに奥には、「罪ほろぼし」もあるらしい。子供の発想力はスゴイ。[ビデオ(邦画)] 6点(2012-10-20 02:24:25)《改行有》

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