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プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  歩いても 歩いても 「家族」という人間の集合体はとても興味深い。血の繋がっている家族もいれば、繋がっていない家族もいる。一緒に生活している(していた)人が家族というわけでもない。たとえ同居していなくても、子供が結婚すればその結婚相手も家族だし、彼らの子供もまた家族なのだ。結婚は人生の伴侶を選ぶだけではない。相手の「家族」も選んでいるのだ。 そして「家族」が面白いのはそのありようが様々だからである。仮に僕が将来結婚するときに、自分の実家に相手を連れて行くのと、相手の実家を訪問するのとでは、どちらがより緊張するか、自分にプレッシャーがかかるかと問われれば、僕にとっては確実に前者だ。つまり結婚する以上は、相手に僕の家族を相手にとっての「家族」に加えていただくことになるからであり(自分の実家と絶縁→結婚という選択肢は除いたとして)、結婚相手が僕の家族にどういう印象を抱くかは僕自身の努力では如何ともしがたい点だからである。 この映画に出てくる家族はそれほど「変わった」家族ではない。開業医を引退した男とその妻の二人暮らしの家庭に娘夫婦とその子供二人が帰省中。そこに絵画修復士となった次男が新妻とその連れ子を伴って帰省する。鼻つまみ者がいるわけでもなく、金に困っている者がいるというわけでもない、一見特に何も問題のない家族である。そういう家族でも、個々の構成員の感情のレベルで見ると彼らはお互いに多くの思いを抱いている。だが、これもたいていの家族ではあることなのだ。特に不思議なことではないはずなのだ。 この映画の見所は、僅か一泊二日のお盆の帰省中に起きる様々な出来事を通じて、「家族」という共同体の面白さ、不思議さ、滑稽さ、惨めさ、尊さをとても丁寧に描いている点にある。何の変哲も無い家族を取り上げているにもかかわらず、彼ら一人ひとりの考え方や感情の持ち方を明確に設定し、適当なイベントを生起させることでとても深い人間ドラマに仕上がっている。特に何か大きな事件が起こるわけではない。衝撃的な事実が判明することも無い。涙が出るほど感動する、というシーンも無い。 しかし、邦画でこんなにリアルな家族の物語を観たのは、久しぶりだった。小津安二郎の映画にも通じるものがあると思う。時間をおいてもう一度観たいと感じさせる作品だった。キャストの演技も良い。芸達者が集まっており、全員がはまり役と感じた。[DVD(邦画)] 8点(2011-05-22 21:40:28)(良:1票) 《改行有》

2.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 なんだよ。面白いじゃねえかバカヤロー。カンヌの気取ったガイジンどもにゃ、このテのハナシが理解できねえだけなんじゃねえかコノヤロー。何でヤクザ映画なのにこんなに笑えるんだって思いながら関内と加藤のやり取りを観てると、時々ゾクッとするほどかっこええ水野まで出てきちゃうんだからすげえだろ。加えて、しょうもねえ池元と村瀬のキャラとか、笑うしかねえよ。確かに凄みの利き方が足りねえシーンもあったけど、こりゃもはや「コメディバイオレンス」っていう新たなジャンルの地平を切り開いてるんだよクソヤロー。暴力の連鎖が不毛だとか当たり前のことを当たり前にタラタラ抜かしてる奴らの隣で、タケシさんは淡々とすんげえもん作っちまってるじゃねえか。暴力の不条理さを笑いながらも、その美学への礼儀を欠かさねえタケシさんのスタンスには恐れ入るしかねえだろこのボケが。日本の「パルプ・フィクション」って言ったら褒め過ぎかも分かんねえけど、こいつらの会話とか間とかキャラとかがいちいちこっちのツボに入ってくるんだからしょうがねえじゃねえか。この面白みを理解できる日本人で良かったって感謝するのは久しぶりだよ。最高。[映画館(邦画)] 9点(2011-05-05 22:51:15)(良:3票)

3.  悪人 《ネタバレ》 原作既読だから7点だが、未読なら6点以下になる。この映画の一番の欠点は原作の「分かりにくさ」を排除しすぎた点だ。原作では祐一はもっと「分かりにくい」人間だ。自分を捨てた母親との葛藤やうまく女性との関係を築くことができない性格が原作ではもっと描かれており、それがラストにつながっていく。「俺はそんな人間じゃない」という彼の言葉が生きてくる。更に言うと、原作には最後に祐一の独白があり、それもまた誰が「悪人」なのかということを考える上で興味深い内容になっていた。 この映画では誰が「悪人」かが比較的「分かりやすく」描かれている。露骨ではないが、誘導的な部分もある。「パレード」もそうだが、吉田修一の作品の魅力は「突き放し」にあると思う。それが十分に描かれていないのは残念だ。原作のように人間の持つ善と悪を冷静に浮かび上がらせることができなかった。久石譲の抒情的な旋律も少しオーバーで、上記の視点から見ると、逆効果になっている印象を受けた。 ただし、140分という比較的長尺の作品でありながら、全く長いと感じなかったのは監督の巧みなカット割と俳優陣の熱演によるものだろう。主役二人の頑張りも清新で良いし、脇役も味が出ていた。全員の演技が良かったと言い切れる映画は珍しい。方言についても、福岡出身の僕からすれば、特に不自然ではなかったように思う。 総合すると、原作を視覚的に「補強する」映画としては素晴らしいが、果たしてそれで良いのか?という疑問も残る映画。惜しい作品だ。[映画館(邦画)] 7点(2010-09-20 23:12:06)(良:1票) 《改行有》

4.  あの夏、いちばん静かな海。 いい映画だとは思うけど、ちょっと静かすぎるかな。 北野映画独特の映像美、雰囲気、間は健在なのだが、いかんせん静かすぎる。主人公が聾唖者であり、言葉がほとんど無いだけに仕草や表情など外形的な体の動きが、普通の映画より強いメッセージを持っていて、それはそれで興味深いのだけれど、やっぱり台詞回しのない映画は寂しい。テクニカルな面では、周囲の人の口の動きと声が微妙に合っていないのも違和感があった。この映画を好きな人の気持ちも分かるが、僕には少し芸術レベルが高すぎたようだ。[DVD(邦画)] 5点(2010-08-06 18:52:13)《改行有》

5.  愛のむきだし 《ネタバレ》 すごい映画なんだけど、とびぬけて面白くはない。青春ラブバイオレンスとでも言えばよいのか。でも、4時間あればクロスオーバーなものになるのは当たり前かも。長すぎて、評価するのが難しい。ゆら帝聴きながら、4時間観てると脳も溶ける。 まず良くない点としては長すぎること。この映画は長さに関して完全に開き直っているから、言うのは野暮かもしれないけど、あえて「長い」と言わせていただく。だって4時間ってすごいよ。最初の1時間は本っ当に退屈で、この映画を勧めてくれた友人に電話して、続きを観るべきか一旦確認しようと感じたくらいだった。主役3人の生い立ちはもうちょっとうまくまとめられると思うんだけど、監督は全くまとめる気がないからなあ。あとは中盤~終盤のユウがAV業界で働くシーンとか全部カットしても良いと思う。コイケが介入してくる中盤は面白いが、終盤の宗教関連の部分は陳腐でだらける。ラストの展開も甘い。 次に悪いところはB級なとこ。サソリの喧嘩シーンとか見ててこっちが恥ずかしくなる。それにコメディシーンはわざとらしいし(邦画全般に言えることだが)、下手なドタバタに堕しているし、同じネタの繰り返しだし。やたら勃起シーンと流血シーンが多いのだが、血の色も酷い。勃起で笑えるほど子供でもなし。 次はパンチラの盗撮について。この映画は最後まで盗撮を否定しないし、映画の中では結構重要なテーマなんだけど、本当にそれでいいんだっけとずっと感じていた。個人的に全くパンティに興味がないせいもあると思うんだけど、嫌がる女性がほとんどなんだからやらないほうがいいんじゃないかなあと思いながら観ていた。何と言うか、盗撮に対してあんまりテンションが上がらなかった。 要は、この映画の悪いところは確信犯的にやってるというのは分かるんだけど、ちゃんとした「映画」を作ることができる監督なのかが分からないのがもどかしい。タランティーノは傑作をいっぱい撮った後で、「今はこんなのが好きで、こんなのがやりたいんだよ」って「グラインドハウス」とかで表明していると思うんだけど、園監督にはそこまでのことができるのか正直分からない。「あえて」感はたまに出すから面白いんだと思う。 紙幅も限られているので、最後に一つだけ良い点。ヨーコ役の満島ひかりが良かった。めっちゃかわいかったし、演技も良かった。最後まで観られたのは彼女のおかげだ。[DVD(邦画)] 4点(2010-06-19 18:36:15)《改行有》

6.  アヒルと鴨のコインロッカー ストーリー展開に破綻は無い。ドルジの日本語うますぎだろうとか、また難病かとかはいろいろあるが、よくできており、謎解きの楽しさは十分に味わえた。ラストの展開も自然でよい。主人公の想定しなかった形での幕引きとなってしまうのだろうが、それでいいのだと思う。欠点はやはりテンポがのろいこと。邦画を観ると、いつもここでいらいらする。麗子さんとドルジの関係性もよく分からないところだ。 そして、この映画を観て一番強烈に感じたのは、私にとって日本人で一番苦手な俳優は瑛太だということ。あのしゃべり方だけはどうしても受け入れられない。でも、他の方のレビューを見ると絶賛なので、少し悲しくなった。[DVD(邦画)] 6点(2010-06-19 18:26:10)(良:1票) 《改行有》

7.  アキレスと亀 《ネタバレ》 「芸術」に憑かれた男の巻き起こす悲喜劇を、北野監督らしい観点から切り取った良作だ。この映画から感じられるのは、彼の「厳しさ」である。やっぱり自分の力で名声を勝ち得た人間の考え方は違うものだと思った。この作品で主人公の真知寿と関わった者の多くが非業の死を遂げている。少し大袈裟に言えば、彼の父、娘や美術学校の仲間は芸術(もしくはその申し子である主人公)に殺されたようなものだ。その主人公には才能が無い(と描かれている)のだから更に始末が悪い。彼らの死は犬死と言っても過言ではない。しかし、北野監督の視点には、ユーモアこそあれ彼らへの同情はほとんど無く、淡々と彼らの死を見つめるのみだ。監督にその点を質せば、「芸術とはそんなものだ」という実も蓋も無い返事が返ってくるのだろうが、私も全く同感だ。ひたすらに何かを追求することは独善的に生きることも意味する。それも仕方が無いことだ。しかし、同時にそれはどこ悲しい。人間じゃないものを愛するのは無理だ。幸子は根は温かい真知寿のことを知っているから、その彼のことを好きだったから、彼を一度は見捨てながらもラストで戻ってきたのだろう。芸術の愛情に対する敗北ととれるラストには賛否両論あろうが、私はこの結末でよかったと思う。「アキレスが亀に追いついた」という最後の言葉は、芸術を極限まで追い求める激しいが満たされない真知寿の生き方と、彼の思いは理解しながらも最後は常識的で愛情に満ちた現実世界に帰って行った幸子の生き方を比喩的に表した名言だ。 映画のコピー「スキ、なのに。スキ、だから。」からすると、配給会社としては一種の恋愛映画として売ろうという思惑もあったのだろうが、この映画は真知寿と幸子の二人から夫婦愛の素晴らしさだけを描こうとした映画ではない。そもそも主人公の少年時代に割かれる時間がかなり長いことからも明らかだ。身も心も何か(この映画では芸術)に捧げ尽くすことの功罪、その悲しさやおかしさをリアルに描いたこの映画はもっと深い地点まで到達している。作品内に出てくる彼の手に成る絵画も含め、「さすが世界のキタノだ」と改めて納得した。 一点だけ疑問があったのは主人公の子供時代の描写で、先生が「分母を同じに『してあげる』」という言葉遣いをしていたこと。戦後間もない時代にそういう言葉遣いがされていたのか、細かい部分だがちょっと気になった。[DVD(邦画)] 7点(2010-06-19 18:20:41)《改行有》

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