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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1

1.  かもめ食堂 《ネタバレ》 テイストはそれほど嫌いではなかった。 女性向け作品と思われるだけに、さすがに大ハマりというテイストではないが、落ち着いた穏やかな時間を堪能できた。 ストーリーはほとんど存在せず、何かに傷ついた人々が、ただコーヒーを飲んだり、おにぎりを食べたりする程度のものである。 その程度でも、それほど飽きることないということは、女優陣の自然体な演技力、監督の技量が高いということだろう。 フィンランドという国が持つ魅力もあるが、ナチュラルな空気感は見事だ。 本作においてはそれほどリアリティを気にする必要はないのではないかと思う。 「どうやって生活しているのか」「就労ビザはあるのか」「日々の余った食材を捨てているのか」などのつまらないことを気にすると面白みを減るので、あまり考えない方がよい。 汚いところも、きついところも、言い争いも全く描かず、「自分らしくしていれば、そのうち上手くいく」という妄想や理想に近いところがあるが、“映画”というものは現実逃避の手段でもある。 厳しく忙しく、常に何かに追われる日常生活を一瞬でも忘れることができる手段として、本作には存在価値がある。 「やりたくないことはやらない」、そのような理想が通じる世の中が良いのか悪いのかは分からないが、こういう作品もたまにはいいものだ。[DVD(邦画)] 6点(2010-12-28 23:18:32)《改行有》

2.  借りぐらしのアリエッティ 《ネタバレ》 起承転結の“起”で終わったようなストーリーとなっており、さすがにストーリーを褒める気にはなれない。ただ、失敗作かというと、そうでもない気はする。 鑑賞し終わった後は、どことなく穏やかで晴れ晴れした気持ちになれた。昆虫との戯れ、豊かな自然、平穏な日常生活や、少年と少女の交流が優しい視点から描かれている。本作には“争い”というものが描かれていないことも特徴だ。待ち針の剣、弓矢といった武器が登場するが、それらが使用されることもない。何がしたかったのか、いまいちよく分からなかったがハルさんやカラス程度の敵役であり、誰かが死んだり、傷ついたりすることもなかった(父親の脚の怪我を除く)。 小人の世界を大きく描くことはせずに、旧家の庭の小さな世界を小さく描くという展開はあまり見たことがなかった。映画作家というわけでもない者に監督をさせることで、過去のジブリ作品とは異なる“味”が生まれたのではないか。過去のジブリ作品と同じような冒険モノを作れなかったのか、作らなかったのかは分からないが、あまり見たことのない個性的な作品には仕上がった。過去の作品と同様のものを期待していた者にとっては肩透かしのような作品ではあるが、新しいモノにトライする懐の広さのようなものをジブリに感じることができる。また、ストーリーが大したことのない割には、映像に集中することが出来たので、アニメーターとしての技量は悪くないのかもしれない。 心臓病を抱える少年の成長という視点からも、それなりには描かれている。父親とは疎遠となり、母親も自分には構ってはくれない。自分の存在価値に疑問を抱くであろう少年が、小さな命、小さな家族を自分なりの方法で、自分の力で守ることで、『自分でも何かができる』と自信をもち、生きる希望へと繋げていったことも、穏やかな気持ちにさせてくれた要因だろう。少年と同様に、アリエッティにとっても、少年との交流によって、滅びゆく種族としての使命を強く認識し、生き続けるという強い想いを固めたのではないか。 自然や弱者を踏みにじる人間の愚かさを強く描くこともなく、説教的なメッセージを押し付けもせず、ストレートで純粋な子ども目線で描かれた作品である。大きな世界を大きく描くという“映画”らしさはないものの、自分の能力を超えない程度の世界を自分なりに描き出すという、あまり見られないタイプの作品ということを評価したい。[映画館(邦画)] 7点(2010-08-04 23:27:15)(良:3票) 《改行有》

3.  カイジ 人生逆転ゲーム 《ネタバレ》 原作はかつて“沼”辺りまで見ていたような思い出がある。本作に描かれているゲームはかなり簡略化されているだけではなくて、ポイントが少々ズレているので、それぞれのゲームの面白みは薄れている。カラクリを知っているためか、それとも演出がマズいためなのか、ゲームに息を呑むような緊迫感があるわけではないので、評価を下げたいところだが、本作のメッセージがそれほど悪くはなかったので少々評価を上げたい。 脚本家の大森美香は、金を持っているから「勝ち組」とか、金を持っていないから「負け組」といったことで“人”を判断してよいのかということをメッセージとして伝えようとしていたのではないかと感じた。“金のため”に平気で仲間や他人を裏切って、それによって「勝ち組」ということになるのならば、「勝ち組」になんてならなくてよい。カイジが船井や利根川に勝てたのはイカサマというよりも、相手のイカサマや能力を逆用しただけだ。 カイジは友達の連帯保証人になっただけにも関わらず、限定ジャンケンの負けを被り(一人で十分なのに一緒に落ちるというのはいかがなものか。おっさんの負けを被ったあとにおっさんも地下に落ちてきたという流れの方がよい)、勝利した金を遠藤にかすめ取られ、それでもなお、おっさんと交わした“約束”を守ろうとしている。 カイジは誰も裏切ることはせずに、佐原や石田のおっさん、そして遠藤までをも最後まで信頼しているのである。現代にはあまり存在しないバカ正直なオトコだが、カイジは「勝ち組」でも「負け組」でもない何か新しい“階層”にいるような気がした。 一寸先は闇である不況時代においては、そういう人間こそ、真の「勝ち組」といえるのではないかというメッセージを受け取った。1年前は金を死ぬほどもっていても、1年後には破産するような時代である。「勝ち」でも「負け」でもない、人間としての当然の在り方を求められる時代ではないか。 あのシチュエーションで、遠藤が組織に歯向かってでも5千万円をカイジに貸すということは、原作的にはあり得ない流れだが、そういうカイジのバカ正直さ(自分のことを最後まで良い人と言う)、他人に対する信頼を、彼女なりに信じてみたくなったのではないか。 彼女もいわゆる「勝ち組」から脱して、違う“階層”に進みたかったのかもしれない。 最後は騙し討ちをしているが、“金利”という名目なので仕方はないだろう。[映画館(邦画)] 6点(2009-10-19 00:06:08)《改行有》

4.  カムイ外伝 《ネタバレ》 原作未読。一度も見たことがない。 邦画作品らしく、マイルドな作品に仕上がっており、極端につまらない作品ではない。 CG丸出しの作品ではあるが、細部には多少こだわっているようにも思われた。 しかし、毒にも薬にもならない普通のアクション作品でしかなかった。 何を描きたかったのか、“本質的”な部分が見えてこない。本作の冒頭及びラストに明確なテーマが示されていたはずだ。確か「抜け忍であるカムイの夢」や「猜疑心・己との戦い」といったことが語られていたと思う。しかし、本作をいくら見ても、これらのことが上手く描かれているとは思えない。 原作を見たことがないので分からないが、カムイの夢とは追われることがなく、争いのない世界で幸せな家庭を築くことではないだろうか。本作の流れを踏まえると、猟師となることもできたはずであり、自分を好いてくれる娘と家庭を築くこともできたはずだ。そういったカムイの夢や希望のようなものが見えてこない。ノドから手を出るほど欲していた夢が目の前にあるのに、カムイからは苦悩や葛藤も何も伝わってこない。 そういったものを欲しないのならば、いったい何のために抜け忍になったのかが分からない。 そして、最も大事なことは「猜疑心・己との戦い」ではないか。サヤカが見た恐ろしい夢のようなものは、本来ならばカムイが見るべきではないだろうか。忍者に追われるということだけではなくて、半兵衛を売った男のように、いつ村人に囲まれてもおかしくないという“恐れ”のようなものが常に付きまとっているはずではないか。そういった“恐れ”や、自分が売られるというような“猜疑心”のようなものをフドウに利用されて、村人全員をカムイが殺してしまうというような展開になってもよかったと思う。 愛した女でさえ、猜疑心ゆえに殺してしまう。どんなに強い者でも、自分にはなかなか勝つことはできないということをクドカン辺りならば、描くことはできたのではないか。 そして最後には、誤りを犯して傷ついても、苦しんでも、どんなことがあっても、人は何かを求めて彷徨い、生き続けなくてはいけないということを描いて欲しかったところだ。“忍者モノ”という現代とは何ら関係のない作品でも、現代に通じるようなものを描いてこそ、優れた作品といえるだろう。[映画館(邦画)] 5点(2009-09-20 23:57:57)(良:1票) 《改行有》

5.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 宮崎駿という監督をそれほど高くは評価していなかったが、鳥肌が立つほど宮崎駿の恐ろしさを味わった。 本作を作ることができるのは、恐らく世界を探しても宮崎駿一人しかいないだろう。 ひょっとしたら子どもには作れるかもしれないが、大人には作れない映画だ。 何かを悟ってしまったかのような境地だ。 CGアニメが精緻にリアルに描かれた西洋の油絵ならば、手書きのアニメは日本の水墨画のような仕上がりだ。 CGアニメは画面から得られる情報しか与えてくれないが、手書きのアニメはシンプルではあるが、見たものの想像を駆り立てるチカラを持っている。 西洋の美術は全てを描こうとするが、日本の美術は全てを描くことをあえて止めて、「余白」を上手く利用して、見たものに奥行きを与えている。 どちらが優れており、どちらが劣っているという問題ではないが、本作は非常に日本的な味わいが感じられる作品に仕上がっている。 手書きスタイルだけではなく、ストーリーにおいてもこの「余白」的な仕上がりを感じられる。余計なストーリーを一切廃しており、恐ろしいほどのシンプルさが逆に凄みを感じる。余計なストーリーがないというよりも、ストーリーらしきストーリーも存在しないが、それでも全く飽きることがない。 そういう映画を作ることははっきり言って難しいと思う。 映画に毒されている人ならば、ソウスケとポニョを引き離そうとする父フジモトの悪だくみを描いたり、ポニョを人間にするためにソウスケに試練を与えようとするだろう。 そういったことをあえて描こうとしていないのが恐ろしい。 この描き方は、観た者の想像力を喚起させるのではないか。 本作に描かれているのは、ソウスケがポニョを想う気持ち一つだけだ。 宮崎駿は鑑賞してくれた子ども達に特別なことは必要ない、気持ち一つで十分とでも言っているのだろうか。 また、誰も死なない、誰も傷つかない(ソウスケがガラスで指を切ったのは除外)、人間の悪意がほとんど描かれていない(ゴミで汚れた海は描かれているが)、優しさに満ち溢れた映画である。 これほど澄んだ映画が、他にはあっただろうか。心が洗われる想いがした。 子どものために、子ども目線で作られている映画であり、宮崎駿はストーリーよりも何か別のものを重視したのかもしれない。[映画館(邦画)] 9点(2008-07-30 09:31:20)(良:3票) 《改行有》

6.  影武者 《ネタバレ》 長すぎるシーンが多数あり、つまらない映画とジャッジされても仕方のない映画ではあるが、見事な作品でもある。 死んでいるはずの“武田信玄”という男をきちんと描き込めていると思う。 “武田信玄”という男は死んでおり、実際には描かれていないのに関わらず、本作によって“武田信玄”という男がどういう人間かを知ることができる。 描いていないのに描き込まれている、これを凄いと言わず、なんと言おうか。 「死せる孔明 生ける仲達を走らす」という三国志の有名な言葉があるが、まさにそれを描いている。 また、“影武者”の悲哀も見事に描きこまれている点も素晴らしい。 光を失った影の生き様、決して光にはなれない影の生き様が見事に光を放っている。 実際の息子勝頼よりも、赤の他人の影武者がより“武田信玄”という男を分かっていたのではないか。 勝頼自身はある意味で父“武田信玄”を理解しており、あえて父親という亡霊から逃れるために、父親とは真逆の戦法・生き方を選んだのかもしれないが…。 影武者が偽者だと分かるシークエンスがやや物足りないという欠点や、金と労力の無駄遣いとしか思えない長篠の戦い(迫力はさすがにもの凄いけど)が蛇足といえば蛇足であり、また史実と異なるらしいものではあるが、そういった欠点を補って余りある作品だ。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-05 16:43:29)《改行有》

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