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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. キューポラのある街 映画は時代を映す鏡でもある、ということで、↓そうそう、こんな時代もあ~ったねと♪(byみゆきさん)つい強調したくなる。この映画が作られた昭和37年というとまだ高度成長期前で大方の人が生活に余裕もなく貧しさも当たり前だった頃。 暮らしが大変だからこそ大人も子供も困難も多く頑張らざるを得ないのだけど、それが悲惨とか暗いというのではない。 そういう時代なんだしそういう中でも夢や希望もある。前向きで明るいジュンのようなしっかりものや逞しく頑張る子供たちの姿は時代が一変した今見るといっそう感動的。特に弟のタカユキと彼を「親分」と呼んで付き従う朝鮮人少年とエピソードの数々が生き生きとしてて素晴らしい。今なら北朝鮮へ帰ったあのサンキチや家族には過酷な運命が待っているだろうと分かるが、この当時はそんなことを知るはずもなく希望を持った帰郷だと誰もが信じてたわけで・・・ いろんなエピソードも登場人物の誰もが見事に調和し、前向きに一生懸命生きる素晴らしさを力強く訴えてくる。 9点(2005-01-30 21:42:08)(良:2票) 《改行有》 2. キクとイサム 戦後はこういう話はたくさんあっただろう。混血児は今よりずっと差別され、奇異の目で見られていたと思う。キクとイサムの母親も父親も出てこない。しかし捨てられたようなこの黒い混血児たちに暗さや惨めさはない。明るく堂々として気持ちが良いくらいだ。二人の子供が実に自然でいい。祖母の北林谷栄はこの頃から今と同じくらいな老婆役をこなし実にサマになっている。これ1本で彼女の大女優ぶりが分かる。弟が養子に行く時泣いたキクだが、すぐに立ち直りラストシーンで大きな体をゆすって野良仕事に行くところなどは逞しい。終戦後の混血児問題を取り上げながら深刻な部分をことさら描かず、前向きで明るく生きる子供たちを中心に描いて気持ちのいい後味になっている。8点(2004-01-18 22:09:40)(良:1票) 3. 鬼畜 話が話だけに強烈なインパクトがあるが、とても怖くて辛いものがあるので何度も見たいという気にはなれない。岩下志麻と小川真由美の迫力がすごいが、二人の役を変えてもまた違う凄さがあったかも、、優しいのに気の弱い父がだんだん追い詰められていく様を見せる緒方拳もリアル。苛立ちややるせなさを暑苦しくじっとり滲む汗で表現しているようだった。子捨ての北陸の旅のロケーションやラストの子供には「砂の器」を感じた。7点(2003-11-26 18:55:12) 4. キネマの天地 映画初期の頃の話は興味深い。主役の有森さんはたしか代役で、モデルは田中絹代さんでしたかね。日本映画の歴史的映画なのだから、もうちょっと印象深いエピソードなど工夫したら面白くなったかも、、せっかくの題材なのになんだか印象が薄いんですよ。5点(2003-11-23 20:54:30) 5. 教祖誕生 たけしが教祖かと勘違いしてた。 祭り上げられた萩原聖人が霞んじゃうくらい強烈な印象があった。胡散臭い宗教界の裏側を赤裸々に見せる発想は面白かったが、どうもいまひとつ盛り上がらなかった。こういうのを伊丹監督がマルサ風に撮ったらもっと面白くなったかもしれない。5点(2003-11-22 10:20:30)
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