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1. 斬る(1962)
話は何がいいたいのかよく分からん、っていうかつまらんのですが、映像が放つ緊張感にはつい息を呑みます。剣を構え合う動きのない場面でもその迫力には釘付けにされました。肌の白さや空の青が冴える映像美も印象的で、スローモーションの演出も非常に効果的。こうなってくると話のツマラナサがいよいよ心残り。[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-01-10 20:05:34)
2. キサラギ
《ネタバレ》 紋切り型な褒め文句ですが、本当によくできたシナリオ。たしかに複線回収も見所ですが、面白さを辻褄合わせだけに頼らない、メリハリのあるストーリーに仕上がっています。例えばストーリーの序盤、5人の男たちが如月ミキの追悼会と称する会合に集まります。この時、視聴者が「如月ミキは事故死か病死した」と考えることも、このシナリオは織り込み済み。そして話が動き出すべき丁度いいタイミングで「自殺」という一言が登場。この一言でまさに「事情が変わる」んですな。堰を切ったように緊張感が溢れ出します。また、自分こそが如月ミキファン一のマニアという自負のあった小栗旬のテンションの遍歴も面白い。序盤はグッズを見せびらかせて己のマニアック度を誇りにしていたのですが、中盤で「周りの人間が如月ミキとの親密な関係者であった」という事実にプライドをくじかれる、しかしラストで如月ミキの死亡した原因は自分のファンレターであったという事実に救われる、というドラマチックな三段構えを見せます。この、緩急をつけたストーリーテリングがすばらしい。ただ、最後の宍戸錠の件は余計かな。別の可能性を暗示させる表現としてはちょっと安直すぎます。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-09-21 23:00:51)
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