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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 黒い雨 《ネタバレ》 スーちゃんが儚げに見えるんですよね。もともとポッチャリとした感じだったのに、髪も抜けてやつれていく感じが出てましたねえ。美人が崩壊していくのはその対比からして非常にインパクトがあります。原作はもちろんあの有名な井伏鱒二の同名小説です(簡単に読めるので、未読の方はぜひご覧ください)。原爆の後遺症に悩まされる悲劇というのは、何年も何十年も続くという怖さ。何も罪のない一般市民を巻き込むような戦争は、本当にやめなければいけないということを、この映画からは感じられるでしょう。原爆を落として平気でいられるアメリカ人にぜひ見てもらいたい作品です。まあ、「ザ・デイアフター」を受け入れられる人々なら理解してくれるかな?7点(2004-04-27 09:06:37) 2. 蜘蛛巣城 《ネタバレ》 日本版「マクベス」は大成功ですね。本家の物語は、11世紀スコットランドに実在した”名君”マクベスがモデルになってますが、それを五百数十年後に悪者に仕立ててしまったシェークスピアの罪は別にして、すぐれた人間心理の描写があり、物語としては非常によくできたものだと思います。本作もそのプロットを踏襲し、時代を戦国時代に設定したことは、武将の功名心と潜在的な下克上への嫌悪感とを描くことに大きく貢献しています。また、シェークスピアの洞窟の魔女よりもなじみ深い”化生の物”が棲む森というのも、後の展開への大きな伏線となっております。モノクロであるが故に、映像の迫力が伝わるともいえるでしょう。これは岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」(1967)でも言えることで、あえてモノクロを選ぶことで血生臭い迫力がより強調されるのだと思います。”謡い”を挿入することで、より日本的な伝奇性を醸し出すことにも成功し、先の展開がわかっていながら(「マクベス」の読者ならきっとそうでしょう)引き込まれる展開にワクワクすることでしょう。私は、浅茅の方が武時に大殿を殺せとそそのかすシーンのあと、事後に三船敏郎がどのような戻り方をするかに興味がありましたし、浅茅の方が手を洗い続けるシーンがいつ出てくるのか待ち遠しかったです。また、森がどのように動くのだろうとも期待して観ておりました。そしてクライマックスの”矢だるま”の演出! 狂気に狩られた非道の君主の最期としては、これほどふさわしい結末もありますまい。後の「影武者」や「乱」にも本作のエッセンスは見受けられますが、すでにこのような完成度の高いものができてしまったあとは、物足りない印象はぬぐえません。お見事! <以下蛇足>音声が聞き取りにくいという方は、ぜひDVDでご覧ください。日本語音声に日本語字幕というのは違和感を感じるかもしれませんが、台詞をそのまま文字に起こしているのでなじめます。10点(2004-04-24 10:09:49)(良:1票) 3. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!栄光のヤキニクロード 賞なんか要らない!そういうスタンスが前面に出た、単なるおバカ映画になってしまった(苦笑)。以前から映画版やテレビ版で使われていたリアル野原一家(劇画調)の描写は、個人的にかなりツボなんですが(とくにシロ!(笑))、いかんせん、ストーリーが破綻していて、ぶつ切りの一発ギャグが続いているだけという印象です。やたらに敬礼するマサオくんとか、ブラックホーク・ダウンとか、E.T.のパロディとか、地獄の黙示録のサーフィンとか、そういうの、かなり好きなんですけど、やっぱり今回はダメだなあ。ぶりぶり左右衛門がたくさん出て来ても、「塩沢さんがもういないんだな」って思うと逆に虚しいだけだったしねえ・・・。ところで、やたらに青空を見上げるのとか、寝っ転がるのとか、「シン・レッド・ライン」を意識してますかね?(笑)5点(2004-03-28 19:00:12) 4. クリフハンガー 《ネタバレ》 雪山だろ? 半袖で暴れるし、氷水に飛び込むし、濡れたままだし、私だったら風邪引いて大変なことになってるよ(苦笑)。撮影当時スタローン47歳? 頑張ってるよねえ。ジョン・リスゴーの悪役っぷりはよかったけれど、ヘリで墜落するシーンは興ざめでしたね。6点(2004-02-29 19:43:23) 5. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 《ネタバレ》 オカマが出て来ないから、芸術祭賞を取れたという皮肉(笑)。おバカ路線の「オトナ帝国」で選んでこそ、観る目があるというんじゃないんですかい? ま、本作は本格時代劇ということで、一種「戦国自衛隊」を彷彿させる”ひろし”運転の車のシーンなど、なかなか楽しめる作品ですね。「武士道というのはどういうものか子供たちは意味がわかるのだろうか?」などという疑問は必要ないでしょう。思いだしてもみてください。自分たちが子供の頃、「鞍馬天狗」、「仮面の忍者赤影」、「どろろ」、「サスケ」を観ていて、わからないでつまらなかったですか? きっとそれと同じだと思います。しんのすけだって、井尻又兵衛が撃たれたシーンで涙し、ラストではきっちり男の子から一歩成長したではありませんか。 ところで、余談ですが、個人的に”ぶりぶりざえもん”が大好きなので(他人事とは思えない(笑))、どこかに出したかったと思ったのですが、塩沢兼人さんがいないので残念です。他の声では成り立たないキャラだと思うんで。 8点(2003-12-05 13:45:58) 6. グスコーブドリの伝記(1994) 火山を爆発させて冷害を救うという発想は、かえって逆効果なのじゃないかと、今は思うのですが、自己犠牲によってなんとか農民を救いたいという、宮沢賢治の思いがそのまま映画になった作品ですね。原作も合わせて読むといいかも。7点(2003-11-20 05:50:31) 7. Coo/遠い海から来たクー 《ネタバレ》 お二人とも手厳しいですね。私は素直に楽しめました。クライマックスのクビナガ竜がわんさか出てくるシーンは嬉しくて嬉しくて仕方なかったですよ(微笑)。山口智子の声もgoo、あ、いや、グー!(笑)8点(2003-11-20 05:47:13) 8. クイック&デッド 皆さんお書きの通り、シャロン・ストーンが格好良かったですね。ストーリーはだいたい想像のつくものですが、ジーン・ハックマンがああいう役をやるから引き締まったのかもしれません。そこそこ面白かったと思います。7点(2003-11-16 16:22:28) 9. クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 あの人形が実は・・・というオチがあるのですが、順番として先に「オトナ帝国」や「ブタのひづめ」を観ているので、私の中ではちょっと評価が落ちてしまいます(汗)。まあ水準以上のレベルではあるので、良しとしますか。7点(2002-08-17 15:28:33) 10. クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 三石琴乃さんが好きなんです(笑)。あの声が。格好良かったですね。それと、何と言っても"ぶりぶりざえもん"ですね。これに尽きます。某所で自己紹介に彼と同じ性格だと書いているので(笑)、とても親近感がわきます。その彼が後半の主役です。消えて行くシーン、泣けてきます。8点(2002-08-17 15:24:26) 11. クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 アニメが子供向けという発想が間違っているんですよね。大人が楽しんでこそのものだと思います。いわゆる"お子ちゃま向け"の作品ほどつまらないものはないだろうし、子供も楽しめないと思います。おかまのお母さんが出てくる後半は、攻守逆転してますが、なんとなくブルース・リーの「死亡遊戯」を連想してしまいました。いや、ただ単に守りを突破して勝ち上がってくることからなんですが。7点(2002-08-17 15:14:05) 12. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 家でビデオを観ながら、オープニングの万博のシーンで饒舌になってしまいました。アメリカ館の行列は凄かったなあとか、太陽の塔には行けなかったんだよなあとか、いろいろと想い出しましたよ(笑)。きっと実体験をしていない人にはわかりにくい作品でしょうね。だから私は好きです。これは「千と千尋」にも共通する感覚でしょうね。 <2003年12月5日追記>ホントは9点にしたいのだけれど、私の嫌いな「ら抜きことば」がけっこう肝心なシーンで使われているので(津嘉山正種、直せよ!)、マイナス1点。当時はまだそんなのは少数派だったはず。8点(2002-08-17 14:57:37)
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