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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  黒い画集 第二話 寒流 黒い画集シリーズの中で最後に観ることになった本作を拝見して、思ったことはやはり映画は脚本が命であるということと、緊張感を生む為の演出においてもこの鈴木英夫監督という監督さんはどうすれば良いかってことをよく解ってる。人物描写の上手さ、金が金を呼び、どんどんと金に埋もれて行く人間の醜さ、欲の塊から崩れて行く人間の儚さ、池部良の怯える顔、どんどんと悪女としての顔を出す美しい女の中にこそ隠れている男を惑わす女、新珠美千代、この二人の演技もさることながら池部良演じる銀行員の課長の常務の平田昭彦の何たる醜さ、この映画は人間が如何に金の前には弱く、男は女に弱く、そんな女の前に男は身体では解っていても思っている通りにはいかないというその全てを徹底してさらけ出している映画として、とにかく恐い。サスペンス映画としても勿論のこと、人間ドラマとしての面白さ、最近のサスペンスでは物足りない。そう感じてる人にお薦めの本格サスペンスの傑作です。最後にこの映画の主人公を演じている池部良、「青い山脈」や「昭和残侠伝」シリーズと並ぶ池部良自身の代表作の一つとして、遅くなりましたがご冥福を祈りつつ失礼します。[DVD(邦画)] 9点(2010-10-31 10:09:08)(良:1票)

22.  黒い画集 あるサラリーマンの証言 《ネタバレ》 小林桂樹さんの死というニュースを聞いて、どうしてもこれだけは外せない。見逃せない。以前、CSで放送したのを録画しそこねていたけど、親戚が録画してあると聞いて早速借りてきて観ることに!松本清張の原作、シナリオは日本が誇る最高の脚本家、橋本忍である。もう既にこの時点でどう考えても駄作なはずない。絶対に面白いその予感通り面白かった。一般庶民の見方、どこにでもいるサラリーマンが似合う俳優小林桂樹が深刻な顔をしながら人間の恐ろしさ、自らの嘘による証言によって身を滅ぼすその姿を徹底して見せ付けられることになり、人間の弱さを思い知らされた気がして、とにかく恐い。平凡な生活こそが人間の生きがいとすれば、ここでの主人公の姿はその反対を行っている。家庭があるのに別の女、愛人という存在の恐さに気付いた時には既に手遅れであるということをこの映画を見て感じると共にそれはサラリーマンであれ、そうでなくても同じ過ちを起こしてはならない。人は皆、何かしら過ちを犯す者であるとばかりに原作者の松本清張という人は例えば「砂の器」の犯人も同じであったようにここでもそう述べている。色んな意味で考えさせられる映画でもある。[DVD(邦画)] 8点(2010-09-21 22:26:59)(良:2票)

23.  紅の流れ星 どこかで一度、見てるぞ!何かの映画にそっくりであると思ったら雰囲気から何まで「勝手にしやがれ」に似ている。渡哲也と浅丘ルリ子の会話、一人勝手にしゃべりまくる渡哲也に対してほとんど表情を変えない浅丘ルリ子、やたらかっこつけて、キザな台詞きり言う渡哲也の五郎、日活映画的な要素とフランス映画、ゴタールの映画的な要素とがちりばめられ、音楽の使い方、映像的にも日本映画でありながら違う国の映画を観ているような感覚さえ起こさせる。派手なアクションシーンはそれほどないのでそういうものを求める人にはつまらないと感じてしまうかもしれない作品ではあるが、雰囲気を楽しみたい人にとってはこの映画の醸し出す雰囲気が良い感じで見られる映画にはなっていると思います。[ビデオ(邦画)] 7点(2010-09-18 09:37:56)

24.  クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 《ネタバレ》 前に一度書いたけど、書き直します。予想通りの平均点の悪さだけど、実はこの映画、公開当時、映画館で3回も観てるぐらい私は大好きです。その理由として、相変わらずしんちゃんが笑わせてくれる。ただ笑わせるだけでなく、泣かせてくれる。未来に行く事になったしんちゃんが花嫁のタミコさんを助け出してからの台詞が泣ける。この作品、作者の白井先生が亡くなった後の最終の作品だけに、しんちゃんが「オラは絶対に死なない。」と発する台詞に込められた想いが感じられ泣けて仕方ない。例え作者の白井先生は亡くなったとしても、白井先生が残した。言いたかった事、しんちゃんの眼を通して伝えたい事、その全てはこれから先もずっと生き残っていく。この作品の中で見せるしんちゃんといつもの春日部防衛隊の仲間たちの未来の姿が凄いリアルで面白い。勿論、野原ひろし、みさえの2人が見せるしんちゃんに対する愛情、野原ひろしが言う「子供にくたばれなんて言う親、何処にもいないだろ。親は子供に生き抜けって言うもんだろ!」の台詞が感動的な上に力強いメッセージとして、しんちゃん映画らしい素晴らしいシーンとして、このシーンだけでも私はこの作品も評価したくなる。しんちゃんが愛される理由が分かるシーン、台詞として、タミコさんが「一緒にいて、あんなに楽しい人はいないの」と言う台詞もしんちゃん映画が愛される理由の一つだと思う。しんちゃんの未来の姿がしんちゃんの大好きなアクション仮面にそっくりというのもこの作品はしんちゃんに対する愛が感じられる。色んな意味でこの作品も私は大好きです。2020年12月11日訂正[映画館(邦画)] 9点(2010-04-25 22:43:26)

25.  空気人形 《ネタバレ》 何だ?この異常な世界、怪しい雰囲気、危なすぎる世界、全てにおいて、とにかく異常である。空気人形と横になる中年の男、そして、男が居なくなった後に立ち上がり、人形が人間の形、姿へと変化して行く所の不気味さ、空気人形であるペ・ドゥナが人間の姿に変えて外に出て行くシーンも怖い。全くもって無表情なのである。ところがそんな彼女がレンタルビデオ屋さんに勤めることになってからはそれまでは見せなかった笑顔を見せる。この笑顔こそが彼女が空気人形でありながらも人間の心を持ったことの印であり、それはレンタル屋さんでの若い男や店長との会話でも解る。心を持つことでそれまで知らなかった別の世界を生きる彼女、男の為の性の道具としか扱われない彼女が心を持ってしまったことによる辛さ、別の意味での辛さを見せる何ともこの不思議で不気味な世界にどんどん引き込まれていく上手さというものがこの映画にはある。代用品扱いされてたペ・ドゥナを自分のおもちゃのように扱う男もこれまたレストランでの仕事では代用品としてしか扱われないという何とも皮肉めいたものを感じさせ、それはレンタル屋さんで知り合い、愛し合うようになった相手の若い男のお願いを聞くシーンにも現れている。ラスト、ゴミ袋の横で寝そべっているペ・ドゥナがあまりにも切なくて悲しい。燃えるゴミと燃えないゴミ、人間は死ねば燃え、人形は燃えないゴミ扱い。そこにある人間と空気人形としての違い、差別など色んなものを考えさせらる映画でもある。けして、楽しい映画ではないし、むしろ、嫌になるほど絶望的な話だが物凄く引き込まれ、余韻の残る映画になっている。本当は8点にしても良いぐらいだが、血なまぐさいシーンは苦手なのであれさえなければというこで7点です。[映画館(邦画)] 7点(2009-11-22 12:03:29)

26.  くちづけ(1955) 《ネタバレ》 これまた面白い、面白いというよりは良い映画、それも日本ならではの他国にはないであろう良さが感じられるオムニバス映画を見ることが出来た。第一話の「くちづけ」なるほどね。確かにこれは石坂洋二郎原作らしい雰囲気作り、既にユーカラさんが書かれているように同じ石坂洋二郎原作の「石中先生行状記」を思わせる青山京子と太刀川洋一のやりとり、そして、続く第ニ話「霧の中の少女」ではこれがこの三つの話の中でも一番好きです。何と言っても司葉子、司葉子、とにかく司葉子が可愛い。もう、本当に食べたくなっちゃうぐらい可愛い。あれ?他の作品でも同じこと言ってるような?だって、本当に司葉子のあの可愛さ、この司葉子を見ても何も感じない奴は男じゃないと言いたくなるぐらいの可愛さです。中原ひとみとのやりとりの微笑ましさ、微笑ましいと言えば飯田蝶子の婆ちゃんが最高です。みんなの前で歌声まで披露し、それをみんなで仲良く楽しそうに聞いてる姿も良い。温泉での会話も楽しい。ところでなんでまた小泉博なんだよ?ここだけが不満である。司葉子とフランキー堺だったら文句ないのだが、そんな中、ここでは何と他の作品では見ることの出来ないであろう司葉子の入浴シーンまであって、たまらんですわ。第三話のこれもまた如何にも成瀬映画って感じで良い。高峰秀子と上原謙で成瀬監督だからつまらないわけない。小林桂樹と中村メイコの会話も面白い。最後の方に出てくる八千草薫も可愛いなあ!とにかく一つ一つのお話が作品全体、温かさを感じるのと、可愛く感じる作りになっていて見ていて楽しい。それにしても司葉子のあの白いシャツからすら~っと伸びる細い腕と、スカートから時々、ちらっと覗かれる細い足、いや~もう、参った。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-17 10:32:13)(良:1票)

27.  黒い画集 ある遭難 《ネタバレ》 これって何と脚本を石井輝男監督が手掛けているとは、いやはや、全くもってカルトな感じのしない落ち着いた感じ、松本清張らしさを損なわずに手堅くまとめているのにはびっくりさせられる。遭難事件を題材に上司と部下の関係、登山の最中、一人の男が疲れ果てた上に自殺をしたかのようにして死体となって発見される。ところが、被害者の死に疑問を持った姉、香川京子の願いの基に被害者の義理の兄がこれには何かあるのでは?ということで一緒に登山した男と共にもう一度、再現したくて、山登りしながら被害者の上司を追い詰めていくこの特に後半、二人だけのシーンが寒気を感じるぐらい怖い。緊張感のあるストーリーのラスト、犯人である上司が自分を追い詰めるべき実行した男をも事故と見せかけて殺す。ところがこの犯人も雪崩に巻き込まれて二人共死んでしまう。何とも悲惨な話であり、香川京子のラストの台詞がより一層、胸に突き刺さる。冷酷な人間ほど自分の気持ちというものを隠すものである。この映画を見て私にはそんな風に感じたと共に犯罪者は結局は天罰を下されるというものをこの映画を通して監督、そして、原作者の松本清張は世の中の全ての悪人に対して警告しているとも思える。正にタイトルにある黒い罠に引っ掛った男の悪を天は見逃さない。そんな感じの作品です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-22 21:50:50)

28.  クレージーの殴り込み清水港 《ネタバレ》 クレージーキャッツの次郎長もの、なるほど、これって続編なんだね。で、よくぞここまで思い切ってパクッたもんだと、ここまでやってくれたらある意味、笑い飛ばすしかない。全て笑って許そうと思う。今回は何と三五郎が石松に成り済ましてというストーリーとまたあの座頭市の偽者、座頭吉の天本英世が怖い。勝新よりもある意味不気味な怖さをかもし出していて、それでまた笑えるからたまらない。ラストの五十郎との対決はあれなんて黒澤明監督へのオマージュなのか?ところで女優陣の顔ぶれ、星由里子と内藤洋子の二人が並んでるとどうしても「社長」シリーズを想像してしまいます。星由里子は私も「若大将」シリーズよりも可愛くて、性格的にもて意味です。好感が持てる。全体的に前作より楽しむことが出来た。最後に何だか観ていたらまたマキノ雅弘監督の撮った本家本元の方の「次郎長」ものが見たくなってしまった。[DVD(邦画)] 7点(2009-03-08 18:15:43)

29.  クレージーの無責任清水港 《ネタバレ》 クレージーキャッツの時代劇を初めて見ました。いや~これまた何ともハチャメチャでやりたい放題、とにかく滅茶苦茶な展開なんだけど、これははっきり言ってマキノ雅弘監督の撮った「次郎長三国志」シリーズを見ている人の為にあるような感じがする。勿論、見てない人にも笑える場面もきちんと用意していて普通に楽しめる作りにはなっています。クレージーキャッツの時代劇と何だかいまひとつぴんとこない感じがしなくもないが、特に石松演じる佐々木課長じゃなかった。谷啓が石松のイメージに全くもって合ってないし、石松というよりはマキノ版「次郎長三国志」シリーズで加東大介が演じた豚松の方が合ってる気がしてならないし、ハナ肇の次郎長親分にしても何だかしっくりこない。そんな中にあって植木等の三五郎は小泉博の三五郎よりも私は好きです。女優陣では団令子のお蝶さん、悪くはないけど、何だか「社長」シリーズでも見ている感じがしてしまう。まあ、色々と文句は言ってはみるものの、マキノ雅弘監督の「次郎長三国志」シリーズは東宝版も東映版も全て見ている者としては何だか嬉しくなるシーンがきちんとあったりとそういう意味では嬉しくも思うし、脚本がマキノ版「次郎長三国志」シリーズと同じというのも興味深く、それにこの作品、それだけでく何とあの黒澤明監督の傑作時代劇「用心棒」の桑畑三十郎まで出てきてと、その三十郎だが、あのあっけないやられ方には噴出してしまった。作りは滅茶苦茶だし、いきなり「用心棒」のパロディが出てきたりともう、何が何だか分らん内容だけど、それでも大好きな「次郎長三国志」の好きなシーンが見られた事と、本家本元の「次郎長三国志」シリーズにも出演している田崎潤に土屋嘉男の姿も見る事が出来たので、それだけでも見て良かった。借りてきて良かったと思います。これ以外のクレージキャッツの「次郎長」ものも見たいと思う。[DVD(邦画)] 6点(2009-03-03 20:33:25)

30.  クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 《ネタバレ》 しんちゃん映画は本来は泣かせようというよりは笑わせてやるみたいな内容なのだからこれはこれで良いのです。今は亡き名脇役の1人である丹波哲郎がしんちゃんに対して放つ台詞「おじさんは007と一緒にお風呂に入ったことがある」が可笑しい。丹波哲郎にこんな笑える台詞を言わせるとは、しんちゃん映画の制作スタッフの皆さんに感謝です。決して傑作でもないし、子供向けアニメにしてはマニアックなネタ、1960年代の邦画、それも怪獣映画、特撮映画を知らない人には分かりづらいネタがあったりと、寧ろ子供よりは大人向けぽい作品かもしれない。誰が見ても分かりやすくて笑える作品なのか?という疑問を感じるが故に、大人だから分かる笑いに寧ろ大人向けではないだろうか?あと、しんちゃん映画の中で一番好きなぶりぶりざえもんの姿に今は亡き塩沢兼仁さんの声を聞くことができるのも嬉しい。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-02-11 00:06:11)(良:1票)

31.  黒の超特急 《ネタバレ》 冒頭、田宮二郎扮する桔梗というこれまた頭の中は金儲けのことしかないようなこの男に対して(何故、この男、田宮二郎の桔梗という男が金儲けのことしか頭にないか?てのは見れば解るし、最後に明らかになります。)買収を持ちかける腹黒い性格の持ち主である加東大介(中江)の何とも金に埋もれた人間の欲望丸出しの男と男の会話、やりとり、買収を持ちかけられた方の男が一人の若い美人秘書であり、船越英二扮する公団専務理事(財津)の二号さん(愛人とでも言うべきか?)の藤由紀子(田丸陽子)と組んで加東大介を主とする他の男、船越英二とその父親というべき存在の石黒達也(工藤)の三人に対して逆にゆすってやろうと色々なことをするのだが、お金の為なら初めて会ったばかりの男とも女はベッドを共にさせるという何ともこれまた如何にも増村監督らしい演出が所々に見られる。増村映画に出てくる女は何を考えてるのか全く読めない。解らない。この映画でも藤由紀子の田丸という女の正体、本心がなかなか読めないのである。どこまでもえげつなく腹黒い加東大介と田宮二郎の対決は金と地位の為に犯罪を隠す為に女を殺す加東大介の中江の逮捕により田宮二郎(桔梗)の勝利というように描かれてはいるが、田宮二郎の桔梗にとっては本心から愛した女(田丸)の死によっていったい何を得ることが出来たのか?金よりも大切なもの、それは金よりも愛であるというようなことを増村監督がこの作品を通して語ってるのかもしれないし、言いたかったのかもしれない。それにしても加東大介が放ったあの台詞「人生、失敗するのはみんな女ですわ」て、あぁぁぁ~こんな台詞を堂々と言わせる所などは増村監督らしいし、この台詞を聞いて女で失敗している世の駄目な男達全員に聞かせてみたら、どう思うだろうか?最後はあまりにもあっけなく終わってしまったのと加東大介以外の悪い奴ら、あの暴力団連中を刑務所にというものがなかったので物足りないけれど、これもまたこの監督らしいシャープな映像と個性派の俳優勢揃いでなかなか面白く見ることが出来た。「黒」シリーズの3本の中ではこの作品が一番、面白かった。[DVD(邦画)] 7点(2009-01-10 21:06:34)

32.  黒の報告書 《ネタバレ》 増村作品で法廷ものと言えばあの大傑作を思い浮かべずにはいられません。相変わらず増村監督らしい女の嫌な部分と男の弱さ、そして、そんな弱さに漬け込む女とまた別の男、何ともやりきれない作品になっていて、その辺りのこの重苦しさなどはこの監督の作品に共通して言えるものがここでも観られる。しかし、やはり弱い。正義感に燃える熱血検事の宇津井健を見ていると昔、金曜日の夜に毎週テレビで放送していた裁判もののドラマ「ひまわりの歌」てのを思い出す。あのドラマ大好きで毎週欠かさず観てたっけ!おっと、そんなことよりこの作品のことだが、やはりこの人のことを語らずには終われません。悪徳弁護士役の小沢栄太郎、この悪人弁護士など正にこの人のものであり、この人の為にあるのではと思うぐらいである。事件の鍵を握る女、叶順子演じる綾子が裁判が終わり、犯人の無罪が決まった後に自分を捕まえてよとある場面など如何にも増村監督らしさを感じるが、やはりあの綾子役、若尾文子にこそと思ってしまうのは私だけか?最後にもう少しだけ!小沢栄太郎で弁護士て言うと増村監督が助監督として映画を学んだ市川崑監督の「犬神家の一族」で同じ弁護士を演じているのも興味深い。いずれにせよ、宇津井健が話の中でも負けていたように演技といい、凄みといい小沢栄太郎の勝利である。[DVD(邦画)] 6点(2008-12-28 22:48:35)

33.  クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 《ネタバレ》 予想通りの酷評の嵐の中、弁護させていただきたい。確かにしんちゃん映画の中では傑作ではないし、子供向けであり、大人が観て絶賛する様な作品でもない。最近のしんちゃん映画にある感動というものもさほど感じられません。そこでしんちゃんとは何か?という問題を考えてみる。するとしんちゃんは元々は子供向けのアニメであって、大人に媚びを売るアニメでもないという結論に達する。だから劇場版アニメの最初の映画はこれで良いのである。子供が楽しめれば良いのだ。大人からしてみたら解らないしんちゃんの行動、それは思い通りにならないからとテレビの電源を抜いてしまったり、アクション仮面がカッコ良ければそれで良いのだ。しんちゃんにとってのヒーローがアクション仮面であることが重要な訳だからアクション仮面が活躍して最後は勝てば良いのだ。これはそんなしんちゃんの為にある作品なのだからつべこべ言わずにしんちゃんを応援し、一緒になってアクション仮面を応援する様に観るべきである。きっとそういう願いで撮られたのではないだろうか?だから多少の文句や不満も受け入れて観れば許せてしまいたくなる。それにしても1作目から早くも1人名前呼んでもらえなかったマサオ君が可哀想です。[DVD(邦画)] 6点(2008-11-24 23:03:33)(良:1票)

34.  黒の試走車(テストカー) 相変わらず増村映画に出てくる男達はいつもギラギラしていて、常に冷静さを失っていて感情を表に出す姿が炎々と描かれる。しかも、決まってハイテンションである。中でも高松英夫のテンションの高さはここでも異常なぐらいである。会社の為とはいえ他人を犠牲にし這い上がろうとする連中きりの役員達、ライバル会社との駆け引きの中で男達に関わってくる女達とのドラマという意味で今作は増村監督にしては普通な感じでこの監督らしいしつこさがちょっと弱く思える。田宮二郎と船越英二の使い方も何だか勿体無く思えるのと終わり方も何だかいまひとつな気がしてならない。モノクロの画面から伝わってくる人間の身勝手さ、他人はどうなろうと自分さえ助かれば何もかも上手く収まるんだとまるで現代の社会に対する警告、皮肉のようなものは見ていても感じることは出来る。そういう意味においては見応えはあるものの、やはり増村作品らしい何かこう見終わった後にまた見たくなるようなもの、余韻のようなものがさほど感じられなかった。[DVD(邦画)] 6点(2008-08-31 14:36:11)

35.  くちづけ(1957) 《ネタバレ》 増村保造監督のデビュー作品はどことなくヨーロッパ映画の香りがする。画面全体から漂う雰囲気も男と女の恋愛的映画作りも何もかもヨーロッパ映画のようです。共に犯罪者である父を持つ二人の主人公、川口浩と野添ひとみが互いに意地を張りつつも惹かれるという話そのものは古く感じるものの、とにかく作品のテンポが良いから見ていても退屈するなんてことはない。それとこの映画、後に夫婦となる二人のまるで結婚を予感させるような何とも不思議な作品です。それにしても水着姿にローラースケートっていうのも何だかちょっと変だが、ああいう描写、それこそ増村保造っていう監督さんの持っている感覚なのかな?その感覚に何故か知らないが、ハマりそうな、ヨーロッパの映画人、映画好きにこの監督の多くのファンがいると何かで聞いた。読んだことがあるけど、これを見ると何となく解るような気がします。[DVD(邦画)] 7点(2007-10-24 21:01:43)

36.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 《ネタバレ》 クレヨンしんちゃんで西部劇?見る前はかなりの不安でしたが、その不安を打ち消してくれる面白さがある。映画の中で起きている事、西部劇の街並を上手く再現していて心地良く見れます。西部劇の世界の中では記憶がどんどんと失われていく怖さや記憶が無いならないでなんとかしようという試み、春日部に帰る為の野原一家の力などこの映画でも野原一家の団結力は素晴らしい。この映画、しんちゃんらしい笑わせるシーンも豊富で笑いは全人類共通である事を起きてくれてます。しんちゃんとボーちゃんの会話の中で散々言われながらも唯一、名前を思い出してもらえない松坂先生何可哀想過ぎですが、ついつい笑ってしまいました。映画って動いてるよね?太陽が動かない。映画が未完成のままである事を察して、きちんと完成させれば春日部に帰れると言うしんちゃんの口から出た発想、映画に決まりなんてないんだ。西部劇である事を活かして見せたことや、太陽が動いたことで映画が動き出す。ヒーロー不在なら全員でヒーローになれば良いんだ!そうです。単なる子供向けアニメではないしんちゃんら映画らしい発想もしんちゃん映画ならではの面白さの一つである。[DVD(邦画)] 8点(2006-12-25 21:33:45)

37.  グラマ島の誘惑 《ネタバレ》 グラマ島と言うけど、グラマーな女性など出てきません。森繁久彌とフランキー堺のやりとりが変な笑いをかもし出している。無人島にだとりついた皇族、軍人、その他いかにも変人ぽい人達が沢山出てきて、あれやこれやと大騒ぎ!ただ、この作品、後半の展開、最後も何が何だかいまひとつ掴み所がないのが難点である。川島雄三監督らしいと言えばらしい、おかしな人物だけらけの何ともおかしな作品![CS・衛星(邦画)] 6点(2006-07-09 11:51:27)

38.  クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 《ネタバレ》 モーレツ!オトナ帝国やアッパレ!戦国の超名作の影に隠れてしまってるようなこの作品だが私はこれも大好きです。ぶりぶりざえもんが面白い。更にしんちゃんのバカバカしさも全開!好きな場面は沢山あるが特に好きで笑えたのが悪役のホモ2人相手にババ抜きする場面のひろしのせっかくの苦労を全てパーにしてしまうしんちゃんが面白過ぎで好きです。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-31 21:54:14)

39.  黒い十人の女 市川崑監督、この監督も日本映画を代表する名監督の一人で、晩年はいまひとつ精彩を欠いてはいたものの、やはりこの頃の市川崑監督の作品は面白いし、良いものが多い。この作品もそんな作品のひとつで、脚本の上手さとそれに何よりも女優陣が本当に素晴らしい!岸恵子の存在感、凄み、更に山本富士子の上手さは中でも際立ってます。今の日本映画との違いは本当に演技の出来るしっかりとした女優がいることで昔の日本映画を観ているともっとも男優にしてもそうだが、良い俳優が沢山いたということを改めて知ります。とにかくこの映画は俳優達の演技だけでも十分見るに値する作品です。モノクロの画面から伝わる雰囲気も良く、最後までだれることなく楽しめます。それにしても女の人って恐ろしいなあ!とこの映画を観て思った。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-11 11:25:01)

40.  沓掛時次郎 遊侠一匹 《ネタバレ》 中村錦之助と渥美清の競演というだけで観たくて借りてきました。オープニングから笑わせてもらいました。何だか寅さん観ているような感覚になりました。渥美清演じる朝吉、寅さんにチョンマゲ付けて、侍の格好にしたようなこの人物、本当に寅さんそのまんまです。そんな渥美清演じる朝吉が中村錦之助演じる時次郎の事を兄貴!と言う姿は何だかまるで寅さんシリーズの中の佐藤蛾次郎演じる源公が寅さんの事を兄貴!て呼んでいるみたいで何とも可笑しかったです。ただ、そんな渥美清演じる朝吉があまりにも早く死んでしまい、残念でした。中村錦之助は貫禄十分で見せてくれてるものの、内容的には苦手なタイプの映画でした。それでも結構、面白かったので7点![ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-06 13:59:28)

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