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21. 三文役者 俳優殿山泰司の伝記映画だが、知っている世代には興味深いかもしれないけど、知らないと面白くも何ともない。 実際に出演していた映画のモノクロ映像やエピソードがしばしば挿入されるが、縁のない映画なのでついていけない。 全然知らない興味もない人のアルバムを身内ウケで延々見せられたのと同じような感覚。 竹中直人の演技も、よく知らない人物のモノマネなのでピンと来ないし、作りすぎてわざとらしく鼻につく。 そんなモノマネを2時間も続けられると胸焼けする。[ビデオ(邦画)] 2点(2013-07-16 21:22:55)《改行有》 22. 催眠 《ネタバレ》 催眠と多重人格って、それで何でも説明できてしまうから、夢オチと同じで飛び道具のようなもの。 辻褄合わせにもってこいなので、よっぽどうまく使わないとずるい印象を与えてしまう。 ところが、この飛び道具を2つ使ったのに、ストーリーがめちゃくちゃで辻褄の合わないことだらけ。 刑事(宇津井健)が拳銃で死ぬ場面などは噴飯もの。 金属音を聞くまいと劇場の外に逃げ出そうとするが、なぜ先に耳を押さえない? それに河童のエピソードが自殺するような理由なのか? だいたい催眠でどういう暗示を与えるにしても、誰でも自殺に追いやられるというのが説得力がない。 極めつけは、由香が宇宙人だか化け物だかに変化したシーン。 心理サスペンスと思っていたのに、突然オカルト的なホラー展開になった。 怖いというよりも、口があんぐり。 緑の猿の正体が人間の心だといわれても、話が完全に破綻しているのでわけがわからない。 菅野美穂の熱演だけがむなしく光る結果となった。[地上波(邦画)] 2点(2013-01-07 00:32:23)《改行有》 23. ザ・中学教師 《ネタバレ》 原作は別冊宝島の「ザ・中学教師」シリーズ。 そのシリーズは幾つか読んだことがあるが、リアルな現場の声が聞けてなかなか面白い。 映画も、よくある学園ものではなく、リアルな分、地味な感じ。 長塚京三演じる中学教師は、生徒がこんな先生がいたらいいなと願うような熱血先生でも面白い先生でもない。 金八先生やGTOの鬼塚先生とは、まったく異なる教師像。 生徒とは距離を保ち、真面目に淡々とした姿勢で向き合う。 それが教師としてのプロ意識。 教師という役に徹し、生徒に対しても生徒という役を要求する。 あくまで、役の上での関係性だ。 だから、マラソン大会が成功しても、この教師と生徒に人としての交流は生まれない。 教師が笑顔もなく拍手でたたえても、生徒はシラケて黙っている。 こんな面白みのない教師を軸に、ストーリーを展開されてもねぇ…。 映画に求めるのはリアリティではなく、エンターテイメントだから。 リアルなら、生徒にいい顔ばかりする安っぽい女教師(藤田朋子)より信頼できるけど。 でも、慕うことにはならないだろうな。 スケッチ的な描き方で、一本芯になるものがない。 いじめ、シンナー、家出、無関心、不登校、ナイフによる教師への傷害…。 さまざまな問題が提示されるが、エピソードがあまりリンクしておらず、散漫な印象を受ける。 映画である必要が感じられず、原作を読んだほうがよっぽどいい。[ビデオ(邦画)] 2点(2012-12-10 00:18:39)《改行有》 24. 鮫肌男と桃尻女 原作がマンガだけにそれぞれのキャラがとても個性的。 何種類もあるという大村崑のホーロー看板の話をする岸田一徳がいい味を出していた。 アクの強い作品で好き嫌いが分かれるだろうが、全編悪ノリしたアウトロー物語って感じ。 タランティーノは好きだけど、これはその粗悪品みたい。 特に笑わそうとしてる部分がほとんど合わなかった。 笑えないギャグ混じりのシーンをタラタラと見せられてると厳しい。 山田のキャラも狙いすぎてて引く。 冒頭とそれにつながる銀行強盗のシーンはよかったんだけど。[ビデオ(邦画)] 1点(2013-06-27 22:06:05)《改行有》
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