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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  残菊物語(1939) 凄い~~~!この作品、昔、テレビで放送したらしいのをビデオに録画しといたという親戚に借りて観たけど、その圧倒的な映像美、溝口健二監督作品らしい本当にため息の出る美しさと更にその重厚且つ物凄い人間ドラマとしての力強さに、ただただ圧倒させられました。尾上菊之助の芸の深さと人間が成長するという事について、とにかく私のようなど素人が偉そうなことは言えないけど、傑作を通り越して、大大大傑作間違いなしの本当に物凄い作品です。これが溝口健二監督作品はまだ四本目ですけど、今のところ観た中ではナンバーワンです。とにかくワンカット、ワンカットが本当に映画的であり、美しく力強いその映像の正しくこれぞ映画ならではの美の世界!溝口健二監督の映画はどの作品にしても本当に美しい!美しすぎます。完全にやられました。よって迷うことなく満点です。この映画も含めて溝口健二監督の映画も黒澤明監督、小津安二郎監督作品同様、全作品バラでDVD化して欲しいなあ!そしたら「近松物語」とこの作品の二つは間違いなく買うのに![ビデオ(字幕)] 10点(2005-12-30 19:19:43)(良:1票)

2.  さびしんぼう 《ネタバレ》 好き好き!大好き!たまらない。何もかもふっくるめて、とにかく大好きでたまりません。さびしんぼうの姿の十六歳の母がもう一人のさびしんぼう、橘百合子からのヒロキへのプレゼントのチョコレートを渡した後にヒロキがチョコレートを投げ捨てるシーンにおけるあのさびしんぼう(十六歳の母)の台詞「明日は私の誕生日なの。今の私はね。十六歳の私なの。十七歳にはなれないの。」もう、こうして書いているだけで涙が出てくる。更にエスねこさんが書かれているように雨に濡れたら終わりなのに雨の中、ヒロキの帰りを待っている十六歳の母であるさびしんぼうには涙が止まらない。男の心の中にはいつも「さびしんぼう」が存在する。この映画を見るといつも私はそう感じてしまう。あの尾道の美しい風景、そして、美しいショパンの「別れの曲」のメロディも何から何まで全てが涙腺を刺激する。今まででおそらく一番回数見ている日本映画です。私がこの世に存在している限り、そして、死ぬまでにあと何回この映画を見ることだろう!そして、見る度に必ず涙することであろう!数ある大林宣彦監督の作品の中で一番好きな映画でもあるし、少なくとも日本映画史上私のベストテンに必ず入る愛しくて、愛しくてたまらないそんな映画です。これ以上のファンタジー映画が日本で生まれることは不可能だと思うぐらい素晴らしい最高の青春ファンタジームービーです。この映画がある限り例え、どんな失敗作を撮ろうとも私は大林宣彦監督という監督を嫌いになることは絶対にないし、これからも一生、大林宣彦監督の撮る映画は見続けて行こうと思う。[DVD(字幕)] 10点(2005-06-09 22:16:28)(良:4票)

3.  櫻の園(1990) 《ネタバレ》 人には必ず心のどこかにある淡い思い出というものがある。男も女もそれは同じ!この映画はそんな淡い思い出を瑞々しい感性で描いた秀作です。この映画の舞台となっている女子校では毎年桜の季節に合わせて行なわれるチェーホフの有名な小説「櫻の園」の舞台劇を描いたもので、学校創立の記念の一つである大きなイベント、校舎の窓から照らされる光りの反射の美しさ、少女達のまるで楽園のようなその空間、その全てがとても解り易く、丁寧に描かれていて、男の私から観ても女子校って、きっとこういうもんなんだろうなあ!てふうに思えるその描き方、少女達の心の揺れ、どのシーンにしても本当に美しい。演技劇の部長を演じている中島ひろこ、そんな部長に同姓としてのあごがれ、いや、もしかしたらそれ以上に本当に好きな気持ちというものを持っているつみきみほ演じる不良の杉山、更に中島ひろこ演じる部長志水に好意を持たれる女子高生倉田を演じた白島靖代、更には後輩役の宮沢美保、いずれも素晴らしい。どの人物にしても女子校ならではの、女子校にしかおそらくないような雰囲気を見事に演じきっている。これだけでもこの映画は素晴らしいと言えるし、これは本当に見事なまでの少女達の心の揺れを描いた群像劇だと自信を持って言えます。中島ひろこと白島靖代の二人が並んで写真を撮るシーンの美しさ、監督の中原俊監督は男でありながらもよくこれだけ女子高生の気持ちというものが解るもんだと感心させられてしまいます。毎年、この季節になると何故か見たくなるそんな作品でもあります。[DVD(邦画)] 9点(2007-04-11 20:05:37)

4.  山椒大夫 《ネタバレ》 溝口健二監督、この監督の描く世界とそしてまたそんな監督の期待に応えるべき名カメラマン、宮川一夫撮影監督の黄金コンビによる美しい映像、力強さの中に見える人間的感情、これまた一つ素晴らしい映画に出会った。もう、何て言ったら良いのか?本当に美しい!それもただ美しいだけでなく、美しくて力強い!カメラがヒロインの姿を映し出している時のその美しさ、海辺のシーン、船に乗せられて誘拐されてまう場面でのため息の出る美しさ、何もかもが本当に惚れ惚れするような圧倒的な美しさ!香川京子演じる安寿が水死した後にそっと広がってく水面の輪の美しさ、とにかくどのシーンも本当に美しい!そんな美しい映像の世界で繰り広げられる人間模様、全てが一本の映画として見事に描かれています。これまた間違いなく傑作と言って良いでしょう!この監督の作品も日本映画黄金時代の時の日本映画が本当に良かった時代の名監督達が沢山、いた時代の一人、小津監督作品と並んで一度、はまってしまうとやめられません![ビデオ(字幕)] 9点(2006-01-02 17:37:10)(良:1票)

5.  座頭市物語 やっぱり座頭市は勝新に限ります。そんな勝新座頭市の記念すべき最初の作品として完成度の高さもさることながら何度観ても面白い!勝新の持つオーラ、存在感、全てにおいてたけしの座頭市よりも上です。白黒の画面から伝わってくる勝新のパワーの凄さを存分に味わえる傑作です。[DVD(字幕)] 9点(2005-06-02 22:57:47)(良:2票)

6.  サイドカーに犬 《ネタバレ》 何となくだけど相米監督のお引越しを思わせるような作品で、子役の自然な演技と竹内結子の自由奔放な感じが良い感じで見ることができた。2人が楽しそうしている場面、竹内結子の楽しそうな表情を見る度に竹内結子の死が何だか今でも信じられないぐらいに輝いている。この映画のヨーコの様に自由奔放でいられたらと思うと、本当に亡くなった事が悔やまれる。私自身、竹内結子と言えば朝ドラのあすかの印象が強くて、彼女の出ている映画はあまり見てないけど、きっとこの映画のヨーコの姿こそが竹内結子という女優像ではないだろうか?脇を固める俳優の中では古田新太が良いし、面白い。50円しか無かったら何をする?という答えが面白い。私もきっと同じでパックマンを選ぶかもしれない。何かこの映画、パックマンに麦チョコだのと昭和を生きて来た者としては分かるぐらい懐かしい。久しぶりにパックマンしたくなりました。テレビの中での犯人の真似して逃げる古田新太が面白すぎて笑える。そんな男の実の奥さんと竹内結子の喧嘩も見応え有り、竹内結子演じるヨーコが薫の本当の母親を頭突きでやっつけた瞬間の気持ち良さ、竹内結子がとにかく良い。竹内結子という女優の本来の女としての魅力ある姿がとにかく印象的です。何度も言いますが、竹内結子、竹内結子、竹内結子のヨーコの様に竹内結子自身が自由奔放に生きて行けたら今回の様な死は無かったんじゃないかと思うと本当に残念です。自由でいる事の難しさを改めて知らされた気がします。ヨーコと薫が本当に楽しそうにしてるだけで何だかホッとするそんな作品です。[DVD(邦画)] 8点(2020-10-01 21:51:43)(良:1票)

7.  最後の特攻隊 《ネタバレ》 最近の日本の沢山、撮られる戦争物とは違う、色んな意味で考えさせられる真面目で、お涙頂戴的な作品ではない。映画の冒頭に映しだされる東京オリンピック、学生運動、東京裁判等、時代背景をしっかりと描かれている点も評価できる。印象的な台詞、やり取りもこの作品にはある。八代少将の「人間は兵器ではありません」という台詞に込められた想いは人間としての有るべき姿だ。宗形隊長演じる鶴田浩二からの特攻志願する者、しない者に対する問いかけ、「特攻は死を急ぐものではない」という台詞も正しくその通りだと感じる事が出来る。隊長としての任務を全うする鶴田浩二の演技には任侠映画での鶴田浩二同様、この俳優ならではの純粋な心が見る事が出来る。脇を固める俳優の顔ぶれの凄さ、高倉健、若山富三郎、山本麟一、小池朝雄に梅宮辰夫、菅原文太とまるで任侠映画の世界だけど、一人一人の熱い演技もこの作品を単なる戦争物にはしてない力強い作品に仕上げている。劇中に描かれるエピソードも時代背景を見事に捉えている。命の大切さ、戦争ヘ出向く者に対する想い、この作品はそういう想いを嘘偽りなく描いている点も評価したい。吉川の自殺を止めるシーン等は正しく命の大切さの象徴だ!そんな吉川が国の為に、同じ仲間の為に自らの命を捨てるエピソードはこの作品の中でも最も泣ける場面でそれにしても、見ている人も少ないのか?私の他にレビューが一人だけというのは寂しい。やたら、うるさいだけの音楽を馬鹿みたいに流し、大袈裟に泣く、騒ぐ、わざとらしい演技きりの今時の戦争物なんかよりも何倍も良い戦争映画だ。[DVD(邦画)] 8点(2016-10-16 11:16:12)(良:1票)

8.  さらばラバウル 《ネタバレ》 本多猪四郎監督と言うと怪獣映画の監督として有名であり、どうしても怪獣映画の監督というイメージしかないだろうけどこのような怪獣など出てこなくてもきちんとした人間ドラマを撮れる監督であることが本作を見ると改めて解る。鬼隊長である若林大尉演じる池部良が普段は鬼だが美しく若き女性(岡田茉莉子)の前では他では見せない優しさを見せる。そんな二人の前で死に対する怖さ、思いの全てを語る三國連太郎演じる片瀬大尉の凄まじい演技が繰り出す悲しみ、二人の前で敵軍の玉に当たり死んで行く悲しさ、戦争の残酷さとそんな状況での男達の苦しみと女性の悲しさを共に描いて見せるこの映画、それはオープニングで多くの男達の前で踊る一人の女性(根岸明美)にしても生きる為の手段としての踊りのように感じられるし、色んな意味で深く悲しい人間ドラマとして忘れられない映画になりそうだ。 [DVD(邦画)] 8点(2013-06-01 14:49:32)(良:1票) 《改行有》

9.  三大怪獣地球最大の決戦 《ネタバレ》 まさかまさか?ゴジラとラドンがタッグを組んでキングギドラに戦いを挑む。しかも地球の平和を救う為といのが何とも意外であって面白い。ゴジラとラドンを説得する役目がモスラであるがこのモスラの動きと説得されているゴジラとラドンも面白い上にその説得を通訳するピーナッツの二人の小美人には笑わせてもらいました。モスラの説得に対しゴジラとラドンの「そんなこと、知ったことか」って何と言う通訳だ。もう、笑いを堪えるのに必死でした。確かにゴジラとラドンからしてみたら「知ったことか」である。がモスラの素晴らしい説得に負けてキングギドラに挑むゴジラとラドン、そんな協力しあうことの大切さをこの映画は怪獣というものを使って人間に訴えかけているとも思えるし、また金星人であるサルノ王女の姿からは人は忘れてしまいたいこととそうでないことをあの最後の方のシーンの「ローマの休日」のパクリのようなやりとりから色んなものが見えてくるような気がするし、そう考えて観るとこの映画はふざけてるようで意外と奥の深い映画でもある。それにしてもラドンに攻撃されて倒され、キングギドラとの戦いでも転んでぱかりで自分の力だけでは立てないゴジラをついつい、応援してしまいます。[DVD(邦画)] 8点(2011-12-08 21:47:45)(良:2票)

10.  さくら隊散る 《ネタバレ》 本日8月の6日に合わせるようにして借りてきた。我々日本人にとってけして忘れることは出来ない。忘れてはならない日、それが今日という日である。今から遡ること六十三年前の今日、8月6日、アメリカ軍によるB29三機が広島を襲った日である。広島に落とされた原爆の被害者の数は十四万人を超えると聞いた。その中に忘れられない名前がいる。第二次世界大戦中に全国を巡演し、移動演劇隊として活躍していたさくら隊のメンバー達、九人の中に園井恵子という一人の女優がいた。阪妻主演の「無法松の一生」で見せたあの気品溢れる燐とした美しさ、優しさに満ちた吉岡夫人、私は絶対に忘れることは出来ない。被爆から十五日後の二十一日、僅か三十二歳という若さで亡くなった園井恵子というこの女優、誕生日が8月6日というのも何とも皮肉な運命、宿命を感じる。この作品は事実であるからこそ伝わる重み、悲しみ、苦しさ、生前の仲間、同じさくら隊の人達を知る俳優仲間の証言と再現ドラマをリアルに描いている。被爆者達のもがき苦しむ姿の何と痛々しいこと。眼をそむけたくなるシーンばかりで見ていて本当に辛いし、怖い。事実だからこそのこの重苦しさ、これほどまでに恐ろしさを感じる戦争映画、原爆をテーマにした作品を見たことは今までなかったぐらい、本当に怖かった。本日8月6日、あの原爆投下から六十三年目の本日、観るに辺り、ここに犠牲となった大勢の方々に心よりご冥福をお祈りすると共に今もあの原爆の被害によって苦しんでいる被爆者の方々の為にも二度とこのようなことは起きてはならない。絶対にあってはならないと心より平和への願いを込め、手を合わせたいと思います。[DVD(邦画)] 8点(2008-08-06 22:29:53)(良:1票)

11.  座頭市血煙り街道 《ネタバレ》 勝新「座頭市」の産みの親である三隅研次監督によるシリーズ第17作!やはりこの監督のものは面白い。そして、何よりも殺陣のシーンの凄さ、殺気が漲っている。前半のなべおさみとの賭けごとのちょっとしたお遊び、勝新「座頭市」のユーモアも良い感じである。そんなユーモアを描きつつ、それでいて作品全体に漂う緊張感、美しい構図、映像的にもシリーズの中で上位に入るぐらいの美しさの中での緊張感漂うあの雪の中での二人の対決シーン!近衛十四郎演じる侍(赤塚多十郎)との一騎打ち!「侍なんてものは自分さえ良ければ、他人なんてどうなってもいいのかい?」と言う市の人間としてのあるべき姿、子供に対しての優しさ、子を持つ親への愛情が伺えるあのシーンのやりとり、赤塚多十郎との死闘に勝利し、去っていく市を追う旅先で出会った一人の男、そんな男庄吉の子供の涙、それを橋の下から見上げて涙する市、そう、これは時代劇ではあるけど、そこに流れる空気は、間違いなく家族の物語り!人間ドラマとしても見応え十分の作品です。[DVD(邦画)] 8点(2007-12-19 21:27:18)

12.  座頭市鉄火旅 《ネタバレ》 相変わらず勝新の座頭市はトボケた味わいと殺気が漲っていて面白い。これなんかその中でもトボけているという意味では最高かもしれない。眼啖であるにも関わらず、その巧みなまでの剣の使い方、按摩としての市も面白く、悪人に対してのあの態度、眼が見えないことを良いことに態と力を入れて悪人の肩を力いっぱいに揉む姿なんぞ、本当に可笑しい。で、今回はそんな市が飲み屋で出逢った一人の老人との話、その娘との話がこれがこの映画のキーワードとなって、色々と話に関わるのだが、何と言っても東野英治郎が抜群の存在感を示しています。殺陣のシーンの凄みは勿論、今回はそれ以上にストーリー重視の作品になっている。あと、一度しか斬ることの出来ないと言われた刀について語る場面がこの映画の中で最も印象に残る。そして、そんな刀を使って雪の降る中、悪人を叩き切る市!絶対絶命の大ピンチに、さあ、ここから先は見てのお楽しみってことで、しかし、あの市の刀の使い方、悪人のやっつけ方のあっという間の速さといい、悪いが北野武には真似出来ない。それほどの早業です。[DVD(邦画)] 8点(2007-12-12 22:18:57)

13.  最高殊勲夫人 増村保造監督と若尾文子のコンビと言えばどちらかというとドロドロしていて、重い雰囲気のものが多いというイメージを多くの人は思うだろう!しかし、今作はそういうドロドロした重苦しさが抜け、良い意味で気軽にそして、皆に奨められる内容になっている。若尾文子に振り回される男達のどいつもこいつも本当にアホな奴!そんな男のアホな一面をコミカルに楽しく描いているのも良い。脇を固める俳優の中ではやはり船越英二が抜群に良い。船越英二の慌てぷりを観ているだけでも楽しい。この監督の灰汁の強さが苦手という人もこれは安心して楽しめると思う。それにしてもこの映画の若尾文子も異常な程の可愛さ、どの男も彼女にメロメロになってしまうのも納得です。[DVD(邦画)] 8点(2007-07-22 15:03:21)(良:1票)

14.  西鶴一代女 田中絹代扮するお春がお経を読む声に引かれて羅漢堂へとそっと近づいていくオープニングから始まってラストシーンまで、溝口健二監督ならではの移動によるカメラワーク、息の長いロングショット、どれもがこれまた力強さを感じます。溝口健二監督独特のロングショットによって生み出される田中絹代の才気、溝口健二監督と田中絹代の名コンビによって印象に残るシーンの連続です。女のドロドロした部分を溝口健二監督は上手く描いています。この監督の描く女性像は本当に強い女の象徴のように思える何かがあります。上手く言えないんたけど、これもまた溝口健二監督らしい画面構成によって撮られた代表作の一つだと思いました。[ビデオ(邦画)] 8点(2006-09-05 22:00:45)

15.  真田風雲録 《ネタバレ》 これは、この時代だから撮れた作品です。とにかく出ている俳優の顔ぶれ、組み合わせの凄さと時代劇とミュージカルの混合の様な風変わりな作品の中で繰り広げられる世界を楽しめ!とでも言わんばかりの作品です。中村錦之助の笑い声、千秋実の男らしい生きざま、色んな意味でこの作品には今時の時代劇には無い物が見る事が出来る。加藤泰監督が描く世界はどことなく変だけど、その変な世界こそこの監督の魅力の一つである。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-05-12 22:01:22)

16.  座頭市御用旅 勝新太郎に森繁久彌に三国連太郎共演てまずは凄過ぎます。今じゃまず考えられないぐらいの贅沢な共演てだけで見るに値する。森繁久彌が人情味溢れる男を演じているのとはまるで正反対な三国連太郎の悪人ぶりが強烈過ぎるほどの印象を残す。主役である勝新太郎を完全に食ってしまうほどに凄い。この三人のトライアングルが繰り出す物語をどう見せる?いや、魅せるか?がこの映画の見所!所々で流れてくる浪曲は森繁久彌が出てるてだけでついつい「次郎長三国志」を思わずにはいられなくなります。ただあの浪曲ははっきり言って「座頭市」シリーズには合わない。座頭市映画としてだけ見るならば面白い映画であるだけに余計浮いてしまってる。ラストが一番最初の座頭市を思わせるのはこのシリーズのファンの為に勝新太郎と森繁久彌を共演させて日本映画ファン、それも昔の日本映画ファンを意識しているみたいです。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-12 21:47:14)《改行有》

17.  3-4X10月 《ネタバレ》 北野武監督作品第二作目も北野武らしい。いや、北野武というよりはビートたけしらしい馬鹿馬鹿しい笑いを描いている。例えばオープニングからしてもそうである。草野球の最中にただ一人だけ仮設のトイレから出てくる冴えない男の登場の仕方といい、やくざに巻き込まれるまでの流れ、更に最初に代打で出てきて一度もバットを振らずに三振の汚名返上とばかりにもう一度代打で今度は大きな逆転ホームランも前のランナーを追い越してアウトで逆転ならずに敗戦。ここらは予想通りではあるが、たけしらしい。更にそんな男が初めてのデート中、二人をからかっている奴等が止まっている車に追突。監督武というよりもビートたけしらしい馬鹿馬鹿しさである。ビートたけしの子分、渡嘉敷の指を詰めるのも将棋の駒ってのも如何にもたけしが思いつきそうな感じである。沖縄での場面、置いてけぼりを喰らう二人のシーンや事務所に乗り込んで銃を撃っても弾が出ず、その後の彼女のデート中の車の中で発射やら空港内で前の乗客の荷物にどさくさに紛れて持ち歩いていた銃を投げ入れるというようなアホらしさ、そうそう、海でのシーンの静けさ、最初から最後まで全く音楽無しなのも新鮮である。うるさい音楽なんて無い方が映画に集中出切るんだぜ!とでも言っているような演出である。最後も草野球の場面で閉める。しかもここでまたトイレから出てくる男、野球とヤクザ、何の関係もないような中でそれぞれの見せ方が面白い。面白い映画なんだけどどうにも女性に対して殴る。蹴るシーンが多過ぎるのが気になる。作品全体の色、静かな中で感じられる殺気やら馬鹿たけど何とも憎めない登場人物、北野武(ビートたけし)は岡本喜八監督の初期の頃の映画に出てくる可笑しな人達の様にこの映画は明らかに岡本喜八監督の「「ダイナマイトどんどん」の影響を受けているそんな映画だと思いました。[DVD(邦画)] 7点(2011-12-19 20:00:45)

18.  三匹の侍 私は今まで五社英雄監督の映画を観て面白いと思ったことは一度もない。この監督の女性に対する画き方が嫌いであるのとカメラワークも最悪、監督自らが酔いしれているようで駄目。監督自ら酔うのではなく観る者を酔わせるぐらいでなければならない。今回、これが監督デビュー作品とのこと。なるほどこれはなかなか面白い。三匹の侍のそれぞれの個性、かっこ良さ、丹波哲郎、長門勇、平幹二郎の全く違う性格が力を合わせて悪い奴を倒す。モノクロの画面から伝わるエネルギー、役者の演技で見せるというよりは魅了する作品とでも言うべきか、本当にどの俳優もかっこ良い。対する女優陣に関しても魅力的、中でも桑野みゆきの素晴らしさ、彼女一人いるだけで作品に与える影響、男達に与える影響の強さを画面を通しても伝わってきます。本当は8点にしても良いと思ったけどやはりここでもこの監督の女性に対するいたぶり方、この監督は後の映画の多くに共通して見られる女性を痛めつける描写があるのが7点止まりにしてしまった。それでもこの映画に関しては脚本による力も大きく、他のどの五社英雄監督作品よりも面白い。監督デビュー作であって五社英雄監督のベスト作品だと思う。[DVD(邦画)] 7点(2011-12-02 21:04:04)

19.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 三谷幸喜監督作品では「ラジオの時間」以降、久しぶりに楽しめた。映画の中で映画を撮るという試みとその雰囲気作り、この映画は雰囲気を楽しむ映画と思って見れば良いぐらいにとにかく映画を撮るということと、映画の雰囲気、色んな映画のパロディ、あれはあの映画のパロディなのか?あれはあの映画に対するオマージュなのか?というような感じで観れば楽しめる。まあ、長いと言えば嘘になるし、もっとテンポよく撮って欲しいという不満もあるがこの映画に対する三谷幸喜監督の思いや市川崑監督の「カット!」の一言を見せてくれたことで市川崑監督作品ファンである私としては何だか嬉しく思えてきて見て良かった。三谷幸喜監督は間違いなく沢山の映画を見ていることが改めて解る一本でもある。[DVD(邦画)] 7点(2011-10-23 18:42:32)(良:1票)

20.  座頭市と用心棒 確かに色んな部分で問題点、不満もある。しかし、それよりも日本映画史上に残ること間違いない二人の時代劇スターである「座頭市」と「用心棒」を一つの映画の中で戦わせてしまおうなんて発想が凄い。それも全ては勝新太郎と三船敏郎という今は亡き昭和を代表する映画スターの二人だからこそ可能なのである。岡本喜八監督が全ての映画ファン、それも邦画ファンへに向けてのプレゼントであると思えば多少の無理難題や欠点も大目に見てやろうではないか!と私は思う。それに黒澤明監督への岡本喜八監督からの尊敬のようなものも感じられる。そういったものを全て受け入れて見たい。そう思うことでこの映画に対する評価は違ってくると私は思う。何度も言うように勝新太郎と三船敏郎の存在感、この二人が同じ映画の中で対決するなんて発想は普通では思いつかないし、例え、思いついても普通は気を使い過ぎて撮ろうなんて考えないであろうものだが、それを一つの映画として、二人の俳優は勿論のこと、脇を固める俳優全てに対してもきちんとした役を与え、疎かに描こうとせずに見せてくれる岡本喜八監督の素晴らしさ、欠点が全く無いかと言うと嘘になるだろうし、それでもやはりこんな素晴らしい企画を実現させて見せてくれた岡本喜八監督に一言「ありがとう」と言いたい。勝新太郎と三船敏郎の二人を見て、改めて現在の日本映画のスター不足と時代劇としての凄みの無さを思い知らされることになる。日本は本当に惜しい俳優を二人も失ってしまったものです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-04-03 23:09:06)

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