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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  女優霊(1996) 一部のコアな映画ファンに支持される『ラストシーン』が全くダメだったので同じ劇中劇ならぬ映画中映画の『女優霊』もさほど期待せずに見たのだが、意外に楽しめてしまったのはこれがホラー映画だからだろうか。だって見えるはずのないものが見えたとき、それを感動ではなく恐怖へと昇華させるほうがずっと簡単そうだもん。いや、全くの素人意見ですけど・・。で、この映画はその見えるはずのないもの、つまり幽霊の出し惜しみがうまいと思う。心霊写真のようなあやふやさを醸しながら、遠めでしかも一瞬、でもはっきりと確実に見せている。いるだけで何も起こらないのかもと思わせて何かが起こったときには幽霊は映されない。女性スタッフの「誰かが抱きついているのを見た」というセリフでその恐ろしいシーンを想像させてしまうのは幽霊が映されていないからだ。急展開のラストは、それまで恐怖の対象が幽霊が出るかもしれない「撮影所」だったものが一気に幽霊そのものに変わってしまい、当然ながら恐怖の質も大きく変わってしまうのだが、このバカバカしいまでのストレートな決着にこそ後にハリウッド進出を果たした中田監督の特徴が現れているのかもしれない。[ビデオ(邦画)] 6点(2009-12-02 17:27:18)

22.  しんぼる 悪くない。映画じゃない映画がはびこる昨今にあって少なくともこれは立派に映画だ。言葉不要の笑いは映画だけが持ちうる特権なのだ。松本人志は映画を知っている。スイッチが天使のおちんちんというのは、常人とは違う何かを持つ者の発想なのだろう。大まかなストーリーは実に幼稚なような気もするが、言い換えれば素直さといったものが作品に溢れているようにも思う。元々、常識人の見識でしゃべる人ではなく、まるで幼児のような馬鹿げた想像力を武器にしている人。けして何かのパロディではなく、おそらく純粋な創作なのだと思う(もちろん無意識に土台となったものはあるでしょう)。根底に流れる子供っぽさはやはり同じくSFという括りに入る『大日本人』以上に表出している。だからオナニー映画などと批判もされるのだろうが、オナニー映画の何が悪い。人が満足するものを模索する人は商売人。自分の満足するものを人に提供するのがアーチスト。松本は明らかに後者。この道を進み続けてほしい。[映画館(邦画)] 6点(2009-09-25 15:07:38)

23.  自殺サークル 54人の女子高生たちが「いっせいのーせ!」と手を繋いで地下鉄に飛び込む。この壮絶な画を撮りたかっただけの映画、だったとしてもだからダメってことにはならない。映画は本来、見せたい画がまずあってそこから物語が作られるほうがいいに決まっている。見せたい画ができたから物語を変更するのだってアリだ。「物語」ありきの映画より「画」ありきの映画のほうが、、というより映画は「画」ありきでなきゃいけない。しかし園子温監督は実は「画」よりも「物語」よりも「思想や哲学」が先にある人なんじゃないかと思ってる。「思想」を表現する手段として「画」があり「物語」がある。作品自体が園子温なのだと言ってもいい。特に初期作品はその傾向が強いと思われる。で、集団飛び込み自殺のシーンだが、このシーンはやっぱり「画」が「思想」を超えている。「画」を見せることの魅力に負けているというか、それが映画作家のあるべき姿なんだろうけど、そのことで映画的であっても園子温的ではないように思った。というかこの人はこの後に「映画」と「園子温」が混ざり合った独自のワールドを作り上げるのだが、この作品はまだその混ざり合いを試行錯誤している段階の作品なんだと思う。いや、面白いのは面白かったんですけどね。でも続編はもっと面白いです。[DVD(字幕)] 6点(2009-04-30 11:39:29)

24.  新幹線大爆破(1975) 新幹線が爆破されても炎と煙の中からスローモーションで出てきそうなソニー千葉ちゃん。深刻な表情を大袈裟に表現できる宇津井健。二者二様のオーバーアクト俳優に、いつもなにかうじうじとしたものを内に秘めながらいろんなものを背中に背負い込んでる高倉健。俳優の持つ色をそのまま出させて、オールキャストを堪能させる。走り続ける新幹線に訪れる、正にノンストップな危機をスリリングに回避してゆくのだが、この手に汗握るサスペンスに先に書いた濃厚で熱い演技が加わることで特撮のショボさをやり過ごさせる(いや、マジで)。素晴らしい。犯人グループの背景をチマチマと語るところでどうしても停滞してしまうのが勿体無い。語ったところで社会派になってるわけでもなし。『サブウェイ・パニック』のようにそこは省いたほうが絶対面白い。[DVD(字幕)] 6点(2009-04-01 14:13:47)

25.  17歳の風景 少年は何を見たのか 少年はなぜ母親を殺したのか。延々と自転車を走らせる少年。どこまでも続く道。時折道から逸れてみる。波打ち際の砂浜はかなり走りにくそうだ。しかし道の無い場所はすぐなくなる。海岸沿いの自然の岩々の間を抜けるための人工の道の強烈な違和感。だだっ広い草原の山を見渡す人工の道の気持ち悪さ。どんな過酷な場所も風景として見渡せるように先に誰かが作った道があり、少年はその道を歩いてゆく。歩かざるを得ない。少年は何を見たのか。それはこの便利で窮屈な世の中だ。旅すがらに出会う人たちの言葉(戦争の傷や漁業の衰退といった時代やお国の政策に翻弄される、あるいはされた人たちの話)は常に反体制派にいる若松監督の声だろうか。この部分はちょっとくどさを感じた。最後のどこか悲しげで痛々しい叫びは心に響く。[DVD(邦画)] 6点(2008-05-20 16:19:25)

26.  十三人の刺客(1963) 東映の娯楽時代劇をコンスタントにこなし、実際この年だけでも4本の映画を送り出している工藤栄一だが、映画会社からしてみれば、どちらかというと扱いにくい監督だったのだそうです。大枠では映画会社の意向に沿ったかたちで作られてはいるものの、当時の娯楽作にしては相当の後味の悪さを残すのが工藤監督の味付けだったからです。この作品では、剣の実力ではナンバー1と思しき武士のその鍛錬と精神集中を存分に見せた後に露呈させる無様な死に際だろう。しかしこのスッキリしない部分こそが魅力の監督でもあります。豪華キャストによる大殺陣はまるでエキストラによる農民一揆のようで、どうみてもかっこいい戦いは存在せず、唯一最後に見せるおそらく映画会社が求めるところの片岡千恵蔵と内田良平によるかっこいい武士道対決が反対に空々しかったりする。あと、里見浩太郎と丘さとみの美男美女コンビも妙に浮いている。甘いマスクが作風と合ってない。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-02-27 13:16:00)(良:1票)

27.  十階のモスキート 内田裕也ってなんにもしなくても映ってるだけで映画になっちゃうんだもん、ずるいなあ。まじめな顔してるだけなのに、ただ立っているだけなのに、普通に電話してるだけなのに、アナーキー。彼の顔が映っているとバックで流れる絶対古臭いはずのコンピューターミュージックがロックに聞こえる!ってのは大袈裟だけど、存在感が勝っているからなのか、音楽が気にならない。さらに脇にアン・ルイスにビートたけしに横山やすしに小泉今日子って・・内田裕也然り、みんな素人俳優なのに胡散臭いオーラだけは一人前以上。キョンキョンのお友達二人のセリフはなんとかしてほしかったけど。喫茶店でお金せびるところ。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-02 14:46:12)(良:1票)

28.  地獄門 《ネタバレ》 冒頭の「平氏の乱」は見応えあり。画面せましと大人数の人が走る走る。そして京マチ子の着物の「赤」、長谷川一夫の甲冑の「青」が映える映える。その後の展開は、人妻への恋に狂った男の見境無しの横行が描かれてゆくのだが、この長谷川一夫がなんとも憎憎しい。その憎憎しさがあまりに露骨でわかりやす過ぎる気がするが、恋に狂うってことはそういうことなのかもしれない。それでもテレビの時代劇なんかでよく見るオーバーリアクションがちょっと気になる。それにしても「夫の身代わりに殺されようとする妻」も「復讐しない夫」も今の日本じゃありえない。当時はこの日本的な思想も含めて海外で評価された向きもあったと思うが、今の現代劇でこの設定が一番似合わないのが日本のような気がする。日本も変わったってことです。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-06-07 13:04:00)

29.  昭和残侠伝 死んで貰います 《ネタバレ》 プログラムピクチャーゆえのお約束を楽しむ映画。お約束をお約束どおり用意してなお、楽しませる。中でも健さんが健さんでしかない健さんぶりには惚れ惚れするしかない。スターをスターとして撮る。それが許された時代というより、スターがいた時代の、そして映画が大衆娯楽として愛された時代の作品。健さんの怒りの立ち回りも実に荒々しく男っぽくて良い。斬られた池部良を抱き起こす前の、ドスを握る手をもう片方の手でこじ開けるというさりげない演出も、それまでのすさまじさを思い起こさせて心憎い。藤純子の15歳の役はちょっとアホっぽかったけど。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-12-25 18:34:35)

30.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 大金が人を狂わせるというごくありふれた、まさにシンプルなテーマを兄弟の対比によって繊細に描かれる。ダニー・ボイルの『シャロウ・グレイブ』をより身近にしたような感じ。何人かの方が触れられているコーエン兄弟の『ファーゴ』もたしかに彷彿させます。ただしコーエン兄弟の映画は登場人物たちがコーエン兄弟の手によって弄ばされているかのように転がされるが、この作品は普通であれば普通であるほどに誰もが持ち得る悪意が悪いほうへ悪いほうへと転ばせているようで、自分にもあるだろう卑しい心を見透かされているような居心地の悪さを覚える。昔住んでいた家を買い戻すために大金が欲しい兄、借金返済のために大金が欲しい兄の友人、とは異なり、明確な使途が無い弟夫婦。より良い生活をしたい、そのためにまじめに働く弟夫婦は、大金を前により良い生活をしたい、もっとよりよい生活を、もっともっと、、という際限の無い欲望に取り付かれてしまう。殺人をも肯定させてしまう心情が怖い。ラストがちとドラマチックに過ぎるような気がする。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-09 14:38:29)(良:1票)

31.  下妻物語 うむ、面白い。しかしこの作品の面白さは非常に危険です。映画が映画でなくなる危険をはらんでいます。この作品が映画じゃない、というわけではなく、この作品の魅力が映画とは違うところにあるということ。典型的なのが個人的に一番ウケた尼崎ネタ(めちゃ笑った)。画ではなくネタが強烈に楽しい。 それでも「パチンコはイヤ」の次の場面にパチンコ店にいて、「出るわけない」の次の場面にジャラジャラ出てる、という喜劇における古典的演出は冴えに冴え、アニメを交えたデジタル映像は新しさこそ無いものの、洗練されたイヤミのない奇抜さを演出しているし、個性を過大に表現したキャラクター造形は言うまでもなく素晴らしいの一言、、ということでコレはやっぱり映画であって、なんだかんだ言っても一応私の中ではOKな作品でした。[DVD(字幕)] 6点(2006-01-18 11:24:50)(良:2票)

32.  新・仁義なき戦い。(2000) 『トカレフ』までの坂本監督の作品には画面にも人物にも得体の知れないパワーを感じましたが、その後の作品ではそういったものが感じられなくなった。しかし、この作品は布袋寅泰の元来備わっているカリスマ性が加担しているのだろうか、そこそこの怪しげなパワーを感じた。深作の『仁義なき戦い』シリーズとは時代が違うのでドンパチの少ないいかにもビジネスライクなヤクザになっているのは仕方のないところ。それでも主人公たちの少年時代の描写なんか風景といい、暴力描写といい、オリジナルとはまた違った味と衝撃があります。そしてオリジナルがキャラが活きまくっていた群像劇なのに対し、こちらはあくまで布袋と豊川の二人をメインにし、それ以外のキャラをあえて淡白に描いているところがある(個人的にはもっと淡白に描いてもよかった)。これは近代ヤクザの跡目相続抗争を描いた作品ではなく、抗争に翻弄される二人を通して暴力の根源を描き出そうとした作品である。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-07 14:02:15)

33.  Jam Films 新進気鋭として名の知れた監督7人による短編集。 ■「the messenger」 世にも奇妙な物語か?スタイリッシュな映像だけが売り。 ■「けん玉」 逃げる、追っかける、のスピード感と山崎、篠原のゆったりまったりの日常のテンポ、、このリズムが絶妙。そこに二人の心の揺れを絡ませる。うまい。 ■「コールドスリープ」 これも世にも奇妙な物語だ。設定が安っぽい。中途半端。 ■「Pandora ~Hong Kong Leg」 これも世にも奇妙な物語から脱しきれていないような。独特な世界を作りやすい設定なのに勿体無い。 ■「HIJIKI」 独特の映像と独特の間の笑いが特徴的な監督だと思うんですが、期待を外しました。短編に持って来いの小人数密室劇にしたせいでしょうか。それでも“二十歳”には爆笑。 ■「JUSTICE」 これも「けん玉」同様リズムがいい。ブルマーの色、にやける妻夫木、先生の英語、パラパラ絵、“右”っぽい生徒、、と次々に映し出される画がものすごくいいリズムを作っている。で、JUSTICE!!って、、そう来るか! ■「ARITA」 こういうものを考えちゃう人って頭柔らかいんでしょうね。だいたい名前がARITAですよ(笑)。考えつかないですよ、ふつう。広末の語りだけであそこまでのものを作っちゃうんだから、センス感じます。 総評、単品だときついのもありますが、日本では馴染みの薄い短編映画をこんな形で見せてくれたことにまず感謝。それぞれの監督の個性も出ていたと思います。このシリーズ、これからもあるようですが、新人監督・・うーん、まあそれもアリですが、できれば個性を既に見せている監督でお願いしたい。6点(2005-03-10 13:03:44)《改行有》

34.  十兵衛暗殺剣 柳生は確かに将軍の犬だったかもしれないし新陰流は剣術である前に兵法だったのかもしれないが、少なくとも柳生十兵衛三厳は優れた剣士として知られているのだし、テレビや小説によって強固となった「政治よりも剣」という豪放なイメージもあるわけで、それなのにこの展開はどうなのよ。殿の前で勝負をしなかったのはなんらかの理由があるのだと信じて見てた私はいつまでたってもその理由が語られないことにイライラし、もしや逃げてるのではあるまいなと憤り、逃げてたのかよと呆れかえるのであった。そもそも敵方の描き方もいただけない。最強の敵であることは前半ではっきりとした。ならば最強同士で勝負するだけで面白いのになぜに海賊ならぬ湖賊を使って悪どい戦術を使うのか。いや、敵キャラとしてはその悪辣は悪くはないのだが、ならば剣術で十兵衛より勝っているような前半の展開が邪魔。やはり僅差で十兵衛が強いのであって前半の勝負の躊躇いにはしっかりとした理由がなくちゃならん。ま、私の勝手な十兵衛像を理由にけなすのもなんだが。[映画館(邦画)] 5点(2011-11-21 14:00:21)

35.  潮騒(1975) 百恵ちゃんが脱いでる!!少女だけど大人顔の山口百恵なので『伊豆の踊り子』よりもキャラ的には合ってるかとは思うんだけどまさか脱いでるとは思わなかった。もちろん大事なところは映らないんだけど。海女さんたちの乳の見せ合いで「処女の乳」を皆に見られる百恵ちゃん。もちろん映らないんだけど。想像しちまったぜ。ここまでくるともうアイドル映画じゃないな。かといって主演二人があまりに正しい人間。あまりに清く美しい。やっぱアイドル映画か。ちょいエロストーリーを爽やかに改変するその手腕は評価されてもよいと思う。屋内から外に出たときに違和感あり。繋がってない。たぶん屋内シーンの照明のせい。[DVD(邦画)] 5点(2011-11-18 15:28:42)

36.  自転車吐息 あ、詩の世界だ。と思った。ということは苦手ってことだ。きっとそっち方面の感性に乏しいのでしょう。でも監督のイメージを映像化しているわけだけど、好き嫌いは置いといて、なかなかにビビッとくるものがあるのも確か。かっこいいと思ってやってたことが映像化されることでそのかっこ悪さが露呈する。言葉ではなく映像だとこんなにも青臭いのか、と。これって映画の欠点なのかもしれない。その欠点を利用して青臭い青春の一コマを見せ付けている。イメージの映像化といえば「透明ランナー」の出現なんてもろにイメージの映像化だ。イメージを可視化できるのが映画の利点。または欠点。[DVD(邦画)] 5点(2011-11-17 14:32:05)(良:1票)

37.  自虐の詩 『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』『TRICK』といったテレビ作品では冴えまくっていたジャンプカットがようやく映画においてもそれなりの効果を発揮できるようになったのは、この作品が極めてテレビに近いからということだったりするのかもしれないが、基本的にはコメディパートにしか使っていないことを考えれば、テレビで通用した武器を映画で使う場合のコツを掴んだということなのかもしれない。ということで久々に堤幸彦らしさを垣間見たような気がした。が、せっかくの宮城・気仙沼と大阪・新世界という魅力的な場所を活かせないというのは決定的にダメだと思う。気仙沼は熊本さんと丘の上で仲直りする直前あたりに見えた海の見える背景が良かったぐらい(ここは震災後の今見ればまた別の感慨もあるかもしれない)。新世界にいたってはあまりに漫画チック。徹底的に漫画チックならソレもまた良しなんだけど、どうもそのあたりが中途半端。[DVD(邦画)] 5点(2011-08-02 15:24:10)

38.  新・仁義なき戦い 組長の首 新シリーズ第二段。大ヒットの『仁義なき戦い』とは全く異なるカラーを出そうとしているのはいいのだが、例えばカーアクションはまさに前シリーズにはないアクション映画への変貌がよく表れているわけですが、その挿入が無理やりなんだなあ。そんなバカな罠に誰が引っかかるの?というお粗末な罠に「罠かもしれないぞ」と言っておきながら罠にかかって大騒ぎしてる文太がとにかく頭悪そう。ぶれまくるカメラの躍動感は深作監督の味が出ているけど、バヒュンバヒュンと撃ちまくるだけの車の追いかけっこもなんだか滑稽。策士・成田三樹夫も終盤は怯えまくって滑稽。梶芽衣子が絡むエピソードの中途半端さは深作っぽくていいんだけどファム・ファタールの匂いをプンプンさせて登場するひし美ゆり子の後半の存在の薄さはかなりもったいない。それでも許せてしまうのは、無理やりだけど勢いがある、ということに尽きる。[映画館(邦画)] 5点(2007-05-23 11:07:28)

39.  死に花 コメディなんだけど生きていれば誰もが直面する「老い」というテーマに真正面から取り組んでいる。長く生きることにどんな意義があるのか。白寿の祝いの席で老いることの虚しさととみっともなさが映し出される。しかし死ぬ前に一花咲かせる「死に花」計画が老人たちを生き返らせる。いや、もともと若い人以上に活き活きとしていることは活き活きとしていない星野真里が見せている。「老人」に対する間違った概念がいわゆる老人らしい老人に変えてしまう世の中。ここに登場する老人たちは恋愛をし、セックスをし、悪さもする。たしかに体力は衰えるがバイアグラを飲まなくても成り行きにまかせましょうという人生経験から培われた若者にはない「余裕」を備えている。さらに負のイメージしか持ち得ない「痴呆」までも前向きに捉えるラストシーンが心打つ。個人的にはキャスティングに不満。老人問題を明るく描くためのものなのだろうが、青島幸夫は青島幸夫だし、谷啓はいつ「ガチョーン」とやってもおかしくないくらい谷啓だし。いっそシリアス老人をこの二人に、コメディ老人を俳優でやってくれたほうが面白そう。[DVD(邦画)] 5点(2006-07-26 16:51:56)

40.  女王蜂(1978) このシリーズの中でダントツに酷評されてるこの作品、実はシリーズの中で好きなほうに入ります。たしかに中井貴恵は男を惑わす令嬢のイメージからほど遠いうえに演技もダメダメっていうのは救いがたい汚点だし、沖雅也はただ出てるだけで全然絡まないしかといって謎めきもしないし、もう終わっているのに遺書によって丁寧に説明されるのもくどい。でもこのシリーズ特有のあの短いカットをパラパラパラって見せるやつ、はっきり言って他の作品のはあざとさのほうが勝っちゃってるんですがこの作品のは実に効果的にそのシーンの意味深さとその後の惨劇を予感させる雰囲気を作り上げていたと思う。それだけかよ!と言われれば、それだけだよ!としか言えないのですが、それだけで満足しちゃったからしょうがない。[DVD(邦画)] 5点(2006-07-13 13:25:55)

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