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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  シリウスの伝説 《ネタバレ》 メインタイトルの炎の中に、海の水をたたえたタイトル文字、「火と水が一緒になると何でこんなに美しいのかしら」というマルタのセリフ通りの、この映画の始まりに相応しい美しさ。 また、古い世代には、日本のポピュラーソングの作曲者、今時の若者には、ドラクエの作曲者として有名だが、私にとっては断然、この『時よゆるやかに』『愛のカンタータ』の作曲者であるすぎやまこういち氏の音楽も、優しく幻想的で美しい。 海の中なのに、ウサギのような生き物、空を飛んでいるようなイマジネーション豊かな表現、何もかもが素晴らしい。物語は、ロミオとジュリエットをベースにした、悲恋。牧師と変な薬の代わりに、陽の光に当たると死んでしまう事を厭わないシリウスの気持ちと、水に触れると死んでしまうのに、彼と海に入るマルタの愛。 若い頃にこれを見られて、本当に幸せだったと思う。私の、オールタイムベスト1アニメーションである。 [DVD(邦画)] 10点(2011-07-10 05:15:09)《改行有》

2.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》  2014年版のゴジラのレビューに、「平成ガメラの後に本来東宝が作るべきだったゴジラ」と書いたのだが、まさに本作がそれである。およそ20年の遅れである。だけど、まだまだそこかしこに嘘くささが残ってはいる。例えば石原さとみ。いろんな人に指摘されていて可哀想とは思うが、頑張ってはいても国を代表している感じゼロなのは悔しい。それでも飛べるはずもない格好した新兵器とか、訳の分かんない光線兵器などは登場せず、通常兵器と驚くべき流用の爆弾と、工事現場でお馴染みのポンプ車を使った「毒殺」作戦は面白い。  また、序盤で小さな川を登ってくるおかしな怪獣は、ゴジラの背びれだけ似せた別の巨大化生物(東宝怪獣映画でよくあるやつ)なのかと思ったら、そこからの進化がゴジラだというのも斬新で良い。  さて、ゴジラといえば「核(兵器)の象徴」という性格付けが付いて回る。今回も核廃棄物を食べた、と言う事になっていておそらくそれ故の異常生物だと。しかしながら、それが核の恐怖に繋がっている感じがないのが残念。周辺の状況はそれっぽい。例えば「直ちに影響はない」と言いながら次第に事態が深刻に推移した現実を茶化すように、専門家が進言する言葉が次々に覆されたりする描写は笑う。いや笑っちゃいけないが。  まあ、そう考えると「固めてしまう」という方策は、たしかに核のトラブルっぽい。所謂内部からの「石棺」であろう。  「逆襲」で人間がゴジラをやっつけたのを評価した自分だが、今回は通常兵器(厳密には化学兵器だけど)で、自衛隊が核の脅威を封じ込めるというのは、なかなか良い展開だと思ったが、よくよく考えるとゴジラはやられてはいけない存在のような気もする。そうしないとゴジラという物語が核批判にならないのではないのか。結果ありきで物事語るのは良くないとは思うが「頑張れば知恵と勇気で核は制御できる」なんてメッセージになりかねないのではないか。それでは原典を否定してしまう。  監督の発言(何かで読んだ)によると、うろ覚えだが「日本もまんざらダメではないゾ、頑張れ日本」というメッセージらしい。それはそれでアリとは思うが、世間(少なくともアメリカ版ゴジラを批判する一部の人達)の期待の反対を主張してしまう。  自分としては、続編『シン・ゴジラの逆襲』であの石棺(血液凝固)が崩れて、再び大暴れするゴジラを期待したい。そうすると、監督のメッセージを否定してしまうかな?[映画館(邦画)] 9点(2016-08-03 18:48:03)(良:3票) 《改行有》

3.  幸福の黄色いハンカチ 《ネタバレ》  単純なストーリーと言ってしまえばそうだか、男を待っていたハンカチのシーンは心にしみる。  そして、この二人の経緯と成り行きを見届けた若い二人も、本当に心通わせるようになるのだろうと、思わせるラストシーンも素晴らしい。  DVD特典映像の監督インタビューで言われちゃったので、言うのためらわれるが、ラストの男と嫁のシーンで、抱き合ったりセずに、泣き崩れそうになる女を優しく抱きすくめて、家にいざなう男が、またカッコイイ!直前まで若者が女に抱きつこう抱きつこうとしていたから、ここは余計この方がいい。  『黄色いリボン』を観た時に知ったのだが、原作国のアメリカでは、女が出征する男に渡す黄色いリボンには、愛する男の無事な生還の祈りがこもっている、そういう思いを込めたものだという。リボンは日本でハンカチになったが、オツトメから戻ってくる男にこれ以上意義ある目印はないな。[DVD(邦画)] 9点(2012-10-11 07:17:34)《改行有》

4.  ジャンピング 《ネタバレ》  スゴイな、コレ。  アニメーションの原点であろう、動きの気持ちよさ、というようなものを感じる。浮遊感。空でくるくる回っちゃう飛び跳ね感。 アニメーションは、動いているもの、動いていることを楽しむものだが、その動きに観ている者を巻き込んでしまうのは見事。  只々ジャンプする、その視点だけで、作品になっちゃうスゴさ。もっと、色々なところへ跳ねてほしい、もっともっと観ていたくなる短編。  このアニメーションは、もちろん画面で描写されている、各場面を楽しむものだけど、同時にこの浮遊を「体感」するアニメーションだ。[DVD(邦画)] 9点(2012-10-06 18:10:44)《改行有》

5.  七人の侍 《ネタバレ》  ちょっと長かったがその分、武士と百姓のそれぞれの事情や、いきさつなどの描写が十分で面白かった。実際の戦のシーンはちょっと長すぎる気もするが、侍たちが半分やられちゃうには、充分な時間をかけないと不自然だものな。意外だったのは、ポスターにも大きく描かれている菊千代が、大した手柄も立てずにやられちゃうことだが、これは重大な意味を持っていると、私は考えている。  ちょこっとだけ気になるのは、武士たちが村を守る事になってから、百姓たちが兵隊になるところが唐突に映る。結局は兵隊がいないと戦えないとか、自分たちで戦わなければ村は守れない、とか言うシーンはあって然るべきだと思う。  さてしかし、最後に志村喬が言ったように、本当の勝者は百姓たちだ、と言うのは興味深い。彼らは、自分たちでも少しは戦うが、戦いの主導と主戦を、侍たちに依頼している。  戦いを他人に頼んで安全を確保する。長老の知恵は、現在の日本の知恵だ。それは数百年先んじていた知恵だったのか、現在の政策が数百年遅れているのかは分からぬが、今日本は自ら侍になるべく動き出している。  菊千代の死の意味は重大と前述したが、百姓から武士になった彼のように、日本がならねばいいのだが……。[DVD(邦画)] 8点(2013-05-21 15:00:53)《改行有》

6.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》  『SPACE BATTLE SHIP ヤマト』を思い出しましたよ。(艦内の描写を除いて)ヤマトのビジュアルは良かったのに、他の部分がダメダメだったアレ。今回の美しい銀色の巨人のビジュアルは最高でしたが、ドラマの部分が何だか。大体科特隊(面倒くさいので以降この表記)が、何ら実効的な役割をしないのはどうよ?自衛隊という戦力を実際に指揮する、その上に位置する人たちとは思えない感じ。ゼットン戦の時も分けの分からない計算によって「マルチバースへの僅かな繋がり」で成し遂げるのは、やっぱりウルトラマンの力。原作で描かれたように、地球人自らの力で驚異を防がなければ、ウルトラマンという物語の真の系統として語られないよねえ。  まあ、そこは我慢するとしてもだ、どうしても受け入れられないのは、昔雑誌に乗った間違い記事を「うまく取り込みました」的なオタク趣味で、光の国の人たちの性格を捻じ曲げたことだ。地球人が大量兵器になりうるからって、人類のみならず、他の生き物を含む地球全体を、いやいや太陽系全体をもろとも焼き払うって、ユダヤ人を殲滅しようとしたあの男よりも極悪人だろ。しかも何?怪獣たちも彼らが昔仕込んだの?  途中まで結構楽しく見れたのだが、最後に強烈に腹がたつんだよなあ。  でも、このビジュアルに7点あげちゃう私は、もうどうしようもないウルトラ世代です。[映画館(邦画)] 7点(2022-05-29 18:36:24)《改行有》

7.  潮騒(1975) 《ネタバレ》  観る前はどうせ百恵ちゃんのアイドル映画だろうと思っていたが、なかなかどうして、小百合ちゃん版よりもドラマチックな映画で感動した。  貧しい農村の男女に金持ちの息子がちょっかいを出すより金持ちの網元の娘と貧しい漁民の若者の恋愛のほうが、よりロミオとジュリエット的な情動が出る。  やっぱり、昔から若者(アイドル)映画を撮ってきた人は違うのかなあ?個人的には百恵ちゃんより小百合ちゃんのほうが断然良いのだが、この映画(原作)に関してはこっちのほうが良い!いろいろな改善も含め[DVD(邦画)] 7点(2020-09-27 13:37:58)《改行有》

8.  潮騒(1964) 《ネタバレ》  もちろん、小百合ちゃんも美しいし若い二人の想いの成就の物語も良いのだが、今作はなんと言ってもギターの旋律だな。音楽的素養のない私には表現できないけど、マカロニウエスタン的(あるいはスペイン的?)な旋律を聴かせるこのギターの音色は、どう考えても日本の古い漁港の世界観ではないんだけど、若い二人の情熱を感じさせる「潮の満ちた時の音」、潮騒にふさわしい!つまりこの映画は二人の情熱の物語なんだな、と音楽で思わせるのが見事。  有名な「この火を飛び越えてこい」は、結構序盤の出来事で、劇的に感動的な先入観を持っていた(このあと彼は嵐の海に飛び込むわけで、正に「火の中水の中」なのだな。まあ相手が小百合ちゃんだからね)。だが物語は更に続き、後の展開(特に嵐に流されそうになる船を引き止めるエピソード)がちょっとチープというか工夫ない感じでガッカリ感が否めない。まあ、それでも実力で結果を見せた浜田光夫を結局は認めるに至った小百合ちゃんのお父さんの話は、更にありきたりではあるが気持ちの良いカタルシスでした。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2020-09-22 14:13:25)《改行有》

9.  新吾十番勝負 《ネタバレ》 今、TSUTAYAで借りられる「総集編」というやつ。  あまりにもはっきりと分かれているので、ああここから第二部なのだなと判る。第一部はとても面白かった。将軍吉宗の攫われた子にまつわる事件で、それに絡んだ老中職をめぐる陰謀と成敗の話。ありがちっちゃありがちな話のようにも思えるが、今から見るとちょっと大げさな感のある大川橋蔵の演技が良いな。歌舞伎由来なんでしょうかね。  第二部(の部分だと思う後半)はちょっと、見足りない思い。もうちょっと平民の事件に首突っ込んで色々と立ち回ってほしいが、お宮の警護をめぐる騒ぎは拍子抜け的に終わるし、大阪城代をやっつける話と多門先生の果し合いとその敵を誓う話がどっちつかず的で、どちらももうちょっと見たかった感じが残る。  最初の老中の成敗の時に「新吾の一番目の勝負」と言っていたのだから、その後も「〇番目の勝負」と続けた方がいいのでは?[DVD(邦画)] 7点(2018-11-04 21:08:46)《改行有》

10.  少年H 《ネタバレ》  お父さんが、クリスチャンで外国人と付き合いがあるためか、随分と進歩的な人だが巧く立ち回る事もできる人。だが、そういう人でも或いはそういう人だからなのか、次第に軍国主義的な世間に飲み込まれていく様や、敬虔な信者だったお母さんもいつの間にか「銃後の守り!」などと叫ぶようになる様が、世間の趨勢の恐ろしさを感じさせる。  一方、鬼の教官で中学生を本気で殴りつけた男が、終戦後にそんな事忘れてしまったように「質屋をやる」などとヘラヘラしているのを見ると、人というのは、いや、大人というのはいい加減に生きてるものだと思わされる。  しかし考えてみると多くの他の家族は、お父さんを兵隊にも取られず誰も死ななかったこの家族より、えらく酷い目にあっているわけで、戦後の生きるための変わり身など、仕方のない事なのかもしれない。  木製部分が焼けただけで商売道具が稼働できた仕立屋と、戦災住宅に入れた家族など幸せの部類に入るような気もしてくる。  但し、今更「戦争は悲惨です。争いはやめましょう」的な物語を見せられても、もうお腹いっぱい(自分的にはおよそ40年分)である。この少年が、これだけの社会の転換で何にどの様に希望を見出して、自立の道を選んだのか?という部分について、ちょっと判りにくさを感じてしまうのだ。  例えば、この話を見ると思い出すのだが「瀬戸内少年野球団」の少年少女達のような、熱中する対象・恋い慕う気持ちによる生きる希望のようなものを、感じられたら良かったのかも知れない。  ところで、ここでもはやり「動物と子供には勝てない」法則にやられてしまった。疎開に行く前の「晩餐」の時と「戦災住宅」での白米を巡る諍いの時の妹の泣きには、妹の兄としては胸を裂く。 [DVD(邦画)] 7点(2014-10-26 23:44:03)《改行有》

11.  不知火檢校 《ネタバレ》  盲や障害者の人たちは善人だという根拠の無い思い込みを、これだけ豪快にぶっ飛ばしてくれると、清々しくもある。そして、その悪行ぶりも目の見えない事を理由にしておらず、純粋な悪意として描かれており、勝新の演技の生々しさと相まって、実に憎々しい悪党ぶりだ。  最後に自ら仕掛けた罠に、返り討ちに会うように身を滅ぼすのも気持ちイイ![DVD(邦画)] 7点(2013-06-22 22:14:58)(良:1票) 《改行有》

12.  女王蜂(1978) 《ネタバレ》  犬神家から、手毬唄、獄門島と、回を追うごとに残念になってきているので、この映画も覚悟して観たら、これ、意外に良い。  事件の終わりからの、「最後の謎解き」の部分に魅せられる仕掛けがあって、そこで明かされる物語に結構感動できました。  リアルタイム時は、横溝の本格推理に凝っていたため、事件自体のつまらなさと小物感を感じていたが、今見ると、神尾先生の切なさに涙が禁じえません。[DVD(邦画)] 7点(2012-04-23 18:00:49)《改行有》

13.  新幹線大爆破(1975) 《ネタバレ》 失礼ながら、こんなに面白いとは思わなかった。新幹線も必要最低限を除いて、極力本物の映像でリアリティがある。 共犯の若者たちと健さんの関係、彼らに対する理不尽な世の中というような状況には、多少の同情もできる。しかし健さん自身の事情については、それほどの説得力がないのが、玉に瑕か。でも、その部分をことさら強調するようなスーリーではなく、純粋なサスペンス部分が面白い。最後、別れた嫁と息子の首実検のベタな展開は、どうかな?と思う。もう、ここまで来たら、健さん逃げおおせるシナリオもアリだと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2011-08-14 09:25:14)《改行有》

14.  屍人荘の殺人 《ネタバレ》  うーむ、ゾンビが存在する世界での本格推理なんて、成立するんか?  私はほとんどホラーを観ないので、ゾンビというもののお約束が良くわからない。だから、ゾンビがものすごい能力で壁を登ったり窓・ドアを破ったりできないとか、頭(脳?)を損傷すると死ぬ(!?)なんてことが、共通認識として成立しているなんて理解できなかった。  そんな世界で密室なんて言われても、壁から出てきたりできないのか?なんて思う始末だ。まぁ、原作は北村薫先生が評価しているんだから、アリなんだろうけどワタシ的には釈然としない。  途中から、「わかった、これはいわゆる登場人物を環境に閉じ込める『豪雪』なんかと同じなんだな」と、無理矢理に理解した。理解じゃなくて納得か。  それにしても物語の中でゾンビが迫ってきていたりして、時間的に切羽詰まっているので、トリックの意味などが分かりにくいのが難点か。  ところで名探偵の名として「明智」といえば明智小五郎からだろうが、下の名が恭介というのはおそらく神津恭介からだろうと思うと、ちょっと嬉しい。私の思う日本一・二の名探偵だからだ。神津先生は映像作品ではほとんどお目にかかれ無いのが寂しい。 それほどの名を与えた探偵をデビュー作で終わらせちゃうのは、もったいない気がする。というか、内容的には噛ませ犬的な人物で、むしろそんな人にこの名を?ということか。  でも、浜辺美波さん、超美少女だったので1点おまけ。[DVD(邦画)] 6点(2020-08-11 12:55:55)《改行有》

15.  新・男はつらいよ 《ネタバレ》  冒頭の歌、聴いたことのない歌詞だ。TV版主題歌の3番らしい。この監督はTV版男はつらいよの創作者の一人で、主題歌の作詞を依頼した人だという、その矜恃なのかもしれない。  お話は、寅が競馬で当てた金で、おいちゃんばちゃんをハワイに連れてこうとするも詐欺に会う話と、寅の留守中にその部屋を貸した美人先生との失恋話。  旅行に発ったはずが、家の中でじっと隠れるというシチュエーションはどこかで見た気がするが、本作の方が元なのかもしれないな。  今回の騒動は直接とら家の面々を巻き込んでおり、おいちゃん大活躍。「バカだねぇ、あいつは」のセリフも実にキマってる。  また、当時24歳だという栗原小巻のミニスカート姿がとてもキュートで、寅さんの目の前であの急階段を登らせるのは罪深くさえある。[DVD(邦画)] 6点(2014-05-11 02:23:36)《改行有》

16.  衝動殺人 息子よ 《ネタバレ》  自分が学校で人権(特に加害者や少年のそれ)について学んでいる時代に、未だにこういった問題があって映画になっているとは正直、驚きだった。人間社会の成長は、犯罪が起こった時に、被害者救う→犯人懲らしめる→遺族慰める→犯人にも人権はある、という過程を経ていると思っていたからだ。  主人公が、犯罪被害者に対する補償制度制定に尽力したのは分かる。一家の大黒柱を失った人は、実際問題として収入を失う訳だし、大切な人を失った喪失感は、甚大だろう。  だけど、劇中にもあるとおり、保証金貰っても死んだ人は帰ってこないし、悲しい思いをする人が減る訳でもない。子を失った親が行きついた結論としては、ちょっと対処療法的過ぎる気もする。  被害者を含む多くの人が、この誰でもよかった殺人(誰でも犠牲者になれる)について普通に疑問に思うのは、何故なのだ?という事だろう。ナントカ心理学だかナニ社会学だかは分からないが、被害者救済のもう一方に本来あるはずの、その究明が(恐らく沢山こういう事が起きたのであろう)この時期に、なされなかったのかどうか?非常に気になる。そして、そっち側の話も見てみたい。  全国の被害者をまとめて、法立案のアドバイザにまでなった行動力はりっぱだが、天国の息子が本当に望んだことは、それだったのだろうか?[DVD(邦画)] 6点(2013-05-30 06:01:29)《改行有》

17.  十三人の刺客(1963) 《ネタバレ》 リメイク版と比べると、何というか、半兵衛さんのキャラが薄い感じ。新左衛門との因縁・確執がちょっと迫って来ない。 でも、リメイク版より好きな部分が二点ある。 一つは、最後の砦での戦い。精鋭の13人とはいえ、随分とオタオタと戦っているリアリティ。あり得ないくらい、めっぽう強いってのは、シラケるから。 もう一つは、殿様が最後までヘタレだったこと。こういうのは、悪役に多少でも哲学めいた「理」があるより、この殿様みたいに最後まで将軍の弟とか、明石十万石の威光で虚勢を張るしかできない様が、最後やられる時に気持いいわけ。 基本のストーリーは単純でわかりやすいし、相手がどう出るか読み合う作戦の妙、殊に殿様の性格を読み抜いて、行列の道筋を推しはかるあたりも面白い。 ああ、そういえば、あれだけ精進し、実際に強かった西村晃、いくら刀持ってなかったとはいえ、最後なんで無様に死ぬかね? それと、最後に参加するやつの存在意義がよく分からない。最初から十三人ではいけなかったのかな? [DVD(邦画)] 6点(2011-07-11 18:59:25)《改行有》

18.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 Wikiで調べてみたら、昔の時代劇のリメイクだそうで。 まあ、いわるるアクション映画だから、何か考えさせられなくても別にいいんだけど、異常に強いね、この人達。そこんところが少し不満。 せっかく待ち伏せて、事前に仕掛けを作っているんだから、そういう作戦的な部分ももっと見せて欲しい気がした。例えば、木組みの隔壁なんかは、閉じ込めて、その部分部分のカタマリを弓矢で殲滅とか、逃げられない人たちの頭上から油降らせて火の海とか。そうでもしないと、200人対13人って無理ありすぎでしょう。入り組んだ逃げ道がおびき寄せの罠である部分も、俯瞰の撮影で、「地図的」に見せて欲しかった。 最後の市村さんと役所さんの決闘は、良かったけど、ここでの卑怯な手について、戦を遊びか何かと思っているフシのある殿様に「戦に武士道も卑怯もない」という信念を明確にぶつけて欲しかった。それにしてもこの人、悪逆非道なクズに最後まで敬語なんだよな。ここもしっくり来ない。最後の最後「名もなき娘のために」の件で、もっと怒りを爆発させて、そこだけでも普通の言葉づかいで、啖呵を切ってくれるのが、時代劇のカタルシスというものではないかい? また、どうしても解らないことがある。山の男は、クビに刀を突き刺されたはずだが、何で最後ピンピンしてたんだ?いくら「熊に比べて屁みたいなもん」でも、おかしすぎだろ?ココだけどうしても、納得できなかった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-06-04 15:47:16)(良:2票) 《改行有》

19.  士魂魔道 大龍巻 《ネタバレ》 現・白鴎がまだ市川染五郎だったころの出演映画。円谷英二の特撮と絡めた時代劇だというから、もっとファンタジーっぽいものかと思ったら、結構真面目(?)な時代劇。特撮は、最後に吹く大竜巻が主である。 まじめな時代劇と言ったが、特別面白い話ではなく、敗れた豊臣陣営の落ち武者・残党たちが、その後追われ落ちぶれてながら生きていく様子を描いた話。豊臣の残党も最初は豊臣再興など言うが、結局は唯の野盗になっていくのが悲し情けない。最後にいよいよ残党どもが仲間割れで潰えるのかと思ったら、敵味方諸共の大竜巻で全員成敗。ここでやっと、円谷が絡んでるんだった、と思い出す。善悪の別なく両陣営を共に一息で罰するという事なんだろうが、何か雑にやっつけた感じがしてしまって、ちょっぴりガッカリ。その割には主人公の染五郎(は分からんでもないが)と星由里子と三船敏郎だけ、助かっちゃうのも安易。[DVD(邦画)] 5点(2018-08-23 14:54:41)《改行有》

20.  上海バンスキング(1988) 《ネタバレ》  見るまで、かつてレーザーディスクで発売されていた、舞台収録版かと思っていた。そういえば、昔、『ぴあ』で深作版とは違う、と解説されていた版があったのを思い出す。  冒頭導入部の舞台スタッフや、楽器演奏・歌唱の描写を見ると、彼らの舞台人としての矜持を見る思いだ。劇中の演奏も完璧にうまいわけではなく、それがリアルな「ライブ感」で好感度高し。その一方で、始まってすぐあたりのカメラの動かなさ、カットの具合を見て、映画として大丈夫なのか?と、ちょっと心配したが、杞憂だった。もともと物語に面白さがあるから、そんな事はすぐに気にならなくなる。  四朗のアヘン中毒の描写は、原作舞台でも厳しいシーンだが、この映画版は万人向けにソフト。同時に深作版で描かれたような、自虐的反戦部分も無いので、反戦というよりは厭戦。微妙な事ではあるが、主題をバンスキングから戦争へ持っていってしまうような事はない。  私には不思議な事だったが、マドンナと四朗の(かなり一方的ではあるが)、愛の物語として、受け入れられた。うまく言えないが、「セントルイス」でのシーンがあまり華やかでない為に、ジャズメンの主役感が薄いためなのではないか、と感じている。  また同時に、だからこそ、エンドクレジット以降にでも、あの終演後のミニコンサートのような部分を入れて欲しかったとも思う[ビデオ(邦画)] 5点(2013-02-03 22:42:25)《改行有》

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