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21. Strange Circus 奇妙なサーカス 《ネタバレ》 本作は全体的にエロティックであることはジャケットから容易に分かるのだが、同時にかなりグロテスクでもあった。 そしてまた、不快感を際立たせるあざとい演出が随所に散りばめられている。 その為、観ていて単純に不愉快になることがしばしばであった。 ただ、話の展開としては、終盤にちょっとしたどんでん返しがあり、それなりに楽しめる。 芸術的な部分を押し出しているのかと思いきや、案外、単純な娯楽作品であったりするわけだ。 そういう意味でも、もっと映像的に洗練させて欲しいと感じた。 グロテスクな場面にしても、ただ単にグロテスクなシーンを挿入すればいいといった感じで、実に作りが雑。 まったくリアリティがない。 最後の方で、とある人物が両手両足を切断されて“だるま状態”で監禁されているシーンが出てくる。 これと似たシーンは、三池崇史監督作品『オーディション』にも出てくる。 “麻袋からダルマ男がにじり出てくる”シーンである。 両作のこの“だるまシーン”のリアリティや恐怖感や面白さを比較すると、圧倒的に本作よりも三池監督の『オーディション』の方が上である。 本作を鑑賞して細部の作りの雑さを感じたと共に、三池崇史の凄さを再認識することができた。 そういう意味では、有意義な作品だったのかもしれない。[DVD(邦画)] 4点(2007-09-02 23:01:42)《改行有》 22. 砂の女 安部公房という作家が原作・脚本を担当、そこにあの『切腹』でも音楽を担当した武満徹が効果的な音楽を提供している。 岡田英次はアラン・レネ監督の『二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)(1959)』を観た時に初めて知った俳優だが、アラン・レネの作品自体が趣味に合わなかったということも手伝って、あまり良い印象は持っていなかった。 しかし、本作『砂の女』においてはかなりの個性を発揮しており、その印象は“なかなか味のある俳優だなぁ”というものへと変わった。 そこに対するのは、私の年代の人達にとっても比較的著名な岸田今日子である。 もちろん、私が知っている彼女は“おばあちゃん”な岸田今日子。 こんなに若くて妖艶な彼女に出会ったのは、今回が初めてである。 まずオープニング・タイトル(キャストとスタッフ等の表示)からしてインパクト大。 この時点で、本作に対しただならぬものを感じてしまった。 それは、強いて言葉で表現するならば、 “オープニングでキャスティング等が表示される度に、ハンコ(印鑑)がガツンガツンと表示され、そこに独特の効果音が重なる・・・” というものなのだが、なかなか言葉では伝えにくい類いの演出なので、興味を持たれた方は一見して頂きたい。 かなりサスペンス的要素が強い作品であり、その点だけでも十分楽しめるのだが、最終的には人生哲学的なテーマにまで話が及んでいくという、広範な守備範囲を持つバランスのとれた逸品である。[ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-01 21:45:42)《改行有》 23. Stereo Future SF episode 2002 突っ込みどころ満載の映画だった。 何しろ、巷の評判通りストーリーはあってない様なもんだし、竹中直人がらみの部分が面白くもなんともない。 だけど、「桃生亜希子 、麻生久美子 、緒川たまき」という、女優陣が素晴らしかった。 特に、桃生亜希子がサイコー。 一体いくつなんだろうと、調べたところ当時25歳と判明。 これが19、20の女のコだったらある意味フツーだけど、20代中盤だったので少し感動。 でも、どこかムカツク。 唇のとがりとか、表情の作りかたとかが。 でも、何故かひかれてしまった。 なんだろこの感覚、自分でもよーわからん。[DVD(邦画)] 6点(2007-09-01 20:18:07)《改行有》 24. スワロウテイル キャスティングであるが、豪華キャストとかのふれ込みで、一昔前、「邦画大作」として、話題を振りまいた作品。 「豪華キャスト」とか言われているが、そのキャストの大半が、テレビドラマを中心に活躍する俳優・女優ばかりで、映画としてはちょっと違うのでは?とか思ってた。 それで、今まで観てなかったのであるが。 浅野忠信の出演映画を観ることにハマっているので、この映画をレンタルしたのだが、あまりの「チョイ役」に、ダマされた感、大アリ。 セリフも全くないし、ちょこっと映ってる程度。 その程度で、出演者一覧に、「浅野忠信」っての載せるのは詐欺同然だと思った。 「浅野忠信の出演作チェック」が主な目的でこの作品を借りたので、浅野忠信が超チョイ役だった為、大して楽しめなかった。 返還前の香港や、夜の台北などを見てきた私にとって、この映画は、「アジアの近未来的な雑然とした都市の雰囲気」を、十分に演出できていた様には思えなかった。 その点も不満。 それと、「2時間29分」というのは、あまりに長い。 せいぜい半分程度の上映時間で十分だったのでは?と感じた。 CHARAが好きな人や、渡部篤郎辺りのファンにとってはいい映画だとは思う。 ただし、浅野忠信ファンがこの映画を観ても、裏切られ感が残るのは間違いない。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-30 23:52:14)《改行有》
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