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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 青天の霹靂 《ネタバレ》 原作未読。主人公が過去に戻るファンタジーという点では「地下鉄(メトロ)に乗って」や「いま、会いにいきます」などがあるが、本作は「手品師」親子というユニークな設定という事もあり、「笑いとたぶん一粒の涙」という線はきっちりキープできていたと思う。大泉が過去で出会った男が自分の父親だとわかった途端、自然に親子の口のきき方になっているところなど、冴えたシーンがいくつかあった。ただ柴咲コウの熱演は良かったものの、彼女自身に平成の香りが強すぎ、役に合っていなかったのが残念。「誰もが望まれてこの世に生まれて来た」という前提に立てば、人の数だけ本作のようなドラマがありうる事を感じさせてくれた。余談だが、終始登場する手品シーンは、替え玉等を感じさせない見事な作りで、大変見応えがあった。[DVD(邦画)] 7点(2015-02-14 10:08:01) 2. 青春デンデケデケデケ 《ネタバレ》 昭和40年前後のエレキブームを背景にした青春学園ストーリー。主人公は高1でエレキに目覚め、バンドを組み、数々の障害を乗り越え、女の子にもモテつつ最後は学校祭での単独コンサートへと盛り上がっていく。やがて卒業も近づき東京に進学する主人公をよそにバンド仲間もそれぞれの生活に戻っていくが、最後には友情を確かめ合う、というありがちなストーリーなのだが、奇をてらった展開が少ない分だけ、誰もが過ごした青春時代へのオマージュになっており、ノスタルジーを感じさせるつくりは大林宣彦らしいといえる。メンバーの演奏も練習を重ねる度に上達していく様子をうまく表現しており、何といっても海デートの場面は昭和の時代に青春を過ごした者なら誰もが憧れる情景で印象的。しかし坊さん以外の男子が皆揃いも揃ってぼそぼそとしゃべり(だからリアルなのだが)、意表をついたカット割や時々挿入されるカメラ目線は個人的には好みではなく、終始見づらかったのが難点だった。[DVD(邦画)] 7点(2014-12-24 13:43:23) 3. 戦国自衛隊1549 自衛隊が戦国時代にタイムスリップしたら・・という魅力あるプロットが、全然生かされておらず残念。残念ながら前作の2番煎じにもなっていない駄作と言って良い。魅力ある役者を使っても、ある程度お金を使っても、監督次第で生かされないという典型であろう。何がダメだったか具体的に述べたいところだが、たくさんありすぎてその気が起きない。久しぶりに映画を観て時間の無駄をしてしまった。[DVD(字幕)] 2点(2006-05-09 15:53:47) 4. 切腹 冒頭の若浪士の切腹までは淡々と展開するが、仲代達也扮する主人公がかの若浪士を「いささか拙者の存じよりのものでな」とひときわ据わった声で語り始めるところから、物語の展開がガラッと変わる。そこからは一気に引き込まれた。回想シーンで語られる主人公の主家没落から家族がたどる悲哀の末路には、本当に心が痛む。歴史の影にはこうした悲劇はおそらく無数にあったのだろう。今でこそ努力次第でチャンスはいくらでも開けるが、当時は身分や階層という絶対に乗り越えられない壁が厳然とあったのだ。それゆえに主人公が「所詮うわべだけ」と語る武士の誇りの空しさが一層心に響く。「切腹」という世界的にも特異な作法をキーワードに、本作はその武士の空しさを存分に描いている。若浪士が家族のために自分の差料を竹に代えていたことを知った主人公が、自らこれだけは、と手放さずにいた刀を放り出し「こんなもののために・・」と絶句するシーンが圧倒的に胸に迫る。それにしても、どの役者も腹の据わった力のある台詞まわしで、圧倒された。今の役者に、いや今の時代にない力を感じる。見終わって、いい時代に生れて本当に良かったと思う反面、人間としての強さとは、と考えてしまった。9点(2004-10-10 12:09:07)(良:1票)
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