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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 空の大怪獣ラドン これを含めて、この頃の日本の怪獣映画が、妙な生々しさを漂わせているのは、恐らく「戦争」の記憶が生々しく残っていたからなんじゃないかな。きっと当時この作品を観た人の多くは、ラドン来襲を「空襲」のメタファーとして感じ取ったのだろう・・・てな事を、ボーっとした頭で考えながら観ました。あと、欧米の多くの怪獣・モンスターものと違って、ラドンが単純な「悪者」みたく描かれていない(ラストはちょっと泣けた)のにも好感が持てました。んー、「ゴジラ」一作目が「横綱」だとすると、この作品は「名大関」って感じですね。[DVD(字幕)] 8点(2005-11-14 14:29:07)(良:1票) 2. 組織暴力(1967) 《ネタバレ》 本作の肝は、やはり何と言ってもあのクライマックスシーンに尽きるだろう。本作に於いて佐藤監督は深作作品のようにエロスやバイオレンスを前面に出すわけでも、或いは東映任侠モノ的な美化されたヤクザを描くわけでもない。むしろキャラクターから感情移入しうる要素を排し、ヤクザ・警察双方の人物を冷静で第三者的な視点から描いている。初め威勢の良かったヤクザ達は時勢が変わった途端に自己保身に走るようになり、ヤクザ撲滅・銃の押収に執念を燃やす警部も最後の最後で「法の遵守」という壁に阻まれ、自らが信ずる正義を行使することが出来ない。不敵な態度を見せる月形竜之介(余談だが、彼の演じた役柄のモデルは児玉誉士夫だろうか?)と○○○・・・しかし、そこで突如飛び出す千葉真一。元々殺された兄の敵討ちに執念を燃やし続けていた彼はしかし、鶴田浩二の死をきっかけにして自らの私憤を純粋な無私の行為へと昇華させる。そう、最後に事を決したのは正義派の警部でもなければ右翼の大物でもなく、無論○○○○○に守られた○○○でもなく、一人のチンピラであった。言うなれば彼は最期に自らの生命と引き換えにして「人間としての自由と尊厳」を獲得するのである!このクライマックスで、それまでクールに保たれていた映画が一気に熱を帯び、同時に観客の体温も一気に急上昇し、カタルシスに浸ることに、なるのだパオオオオ~~~ンッ!!!![ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-02 21:42:54)(良:1票) 3. 続・網走番外地 《ネタバレ》 前作「網走番外地」が予想外のヒットをしたために急遽二週間足らず(!)で撮影されたのが本作だそうです。そのためなのか、それとも石井輝男監督の持ち味なのか、例えばとっても生活感溢れるストリップの一座とか、何のために出てきたのか良く分からない田中邦衛とか、唐突に札束持って登場するアラカン演じる鬼虎(アンタ、確か七人殺してるんじゃなかったっけ?何故もう出所して、しかも大金持ってる?)とか、突っ込み所が満載。そういう所を楽しめるか楽しめないかで評価が分かれると思いますが、僕は結構楽しめました。てか、このシリーズの健さんはいつもの役柄よりチンピラっぽくてなかなか新鮮なのです。特に露店で寅さんよろしく口上述べて○○○○を売る健さんは必見!笑えます。6点(2005-03-12 17:44:19) 4. その夜の妻(1930) ハリウッドに影響を受けて製作された一本、らしい(BS-NHKの小津特集でそう言ってた)。話自体は今観ると至って古典的。でも主人公が逃走する時の光と影の感じとか、登場人物達が並んでいる時の佇まいとか、なんとも言えないかっこ良さ。子供と夫を守る為、拳銃を手にしたヒロイン(八雲恵美子)の健気で凛とした表情が実に美しくて素敵です。7点(2004-01-07 20:41:49) 5. 続・座頭市物語 どっちかっていうと続編というより“続き”もしくは“補足”って感じがしました。前作がヒットして急遽作られた作品だから、脚本を練る時間がなかったのかな(あくまで推測ですが)?兄弟対決は当時としては話題だったのでしょうが、思い入れがない人間にとっては・・・。でも座頭市ってだけで魅せられちゃうんですけどね、結局。7点(2003-12-29 19:31:46) 6. その男、凶暴につき 今まで暴力的な映画ってあんまり観てきてなかったんですが、実は好きかもしれない。最初のほうのビートたけしの演技は若干コミカルで(声のトーンも高めだし)、「あれ?」と思ったんですが、後半に進むにつれてどんどんテンションが高くなっていきますよね。暴力シーンの生々しい描写(あのビンタシーンは凄い!)、時にふっと描写が静かになる感じ、そしてラストの虚無感・・・。これって深作監督の代役だったんですか?今まで深作作品は「県警対組織暴力」しか観てないんですが、それに通じるものを感じました。あと、あの殺し屋役の人は、本当に人を殺していそうで怖かった。9点(2003-06-19 21:19:55)
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