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1. となりのトトロ
幼稚園児たちに見せたのですが、あまり喜ばれませんでした。キャラクターも意外と、人気がありません。なるほど、本作は子供の視点で描かれているわけではありません。少年、少女時代を懐古できる(または懐古したがっている)15~40歳を狙った作品であるように思います。子供たちの反応を見ていて、子供たちが見たがるのではなくは、親が子供たちに見せたい作品なのだということを実感しました。そういう意味では、ジブリの代表作なのだろうと思います。5点(2004-07-03 11:59:31)(良:1票)
2. トキワ荘の青春
私が本作に愛着を抱くのは、本作の主人公が、石ノ森章太郎ではなく、赤塚不二夫でもなく、藤子不二雄でもない。現在ではその名前を忘れられつつある児童漫画家、寺田ヒロオである、という点です。寺田ヒロオは1953年(22歳)よりトキワ荘に住み、漫画家としての活動を開始。新漫画党のリーダーとして、多くの若手漫画家たちから慕われるようになります。しかし寺田は、「児童の成長を無視した」少年誌の変化、描き手の変化に苦悩するようになります。1964年、少年週刊誌から撤退。小学館の月刊誌に作品を発表しますが、1973年に筆を折ります。トキワ荘の後輩たちによる新しい漫画の波が、寺田を苦しめることにもなったのは皮肉です。1980年頃のインタビューをテレビで観たことがあるのですが、その表情はとても険しいものでした。寺田は、1992年に死去、享年61歳。私は、寺田作品「カーブくん、ドロップくん」のファンでした。----本作は、役者、演出の力量不足が目につきました。不自然な台詞の多い脚本にも問題があったのではないかと思います。物語には物足りなさを感じるのですが、テーマを寺田にしぼったことを考えると、ちょうどよかったのかもしれません。個人的には思い入れの大きい作品ですが、映画の出来としては、「まあまあ」と言ったところだと思います。5点(2004-06-28 23:14:13)
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