|
1. 何者
《ネタバレ》 なかなか刺さるものがある。みんな痛々しい自分を曝け出して少しずつ前に進むのに、主人公はそんな人間を「寒い」と一蹴する。踏み出してもいないのに一歩引いたポジションでそんな寒い奴らを客観的に見ている自分がクールと勘違いしてる主人公を見ているとなかなか自分自身に刺さる。救いは授業中ふと振り返っても目が合うことはなかった、思いを寄せる彼女が、実はずっと自分を見ていてくれたこと。タカヨシに向けて言った厳しい言葉も実際は主人公に言ったのかもと考えると、こみ上げるものがある。恋は成就せずとも好きな人に自分の存在を肯定されるのは本当に幸せなことだと思う。ひとつだけ理解できなかったのは、有村架純を二回フルやつとかおらず。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-03-20 20:26:40)
2. 南極料理人
どこにでもある日常のゆる~い風景。ただ違うのは外がマイナス70℃な事くらい。南極というネタ満載の特殊な環境をほぼ使うことなく、ただひたすらオッサン達のゆる~い日常を2時間という長尺で描ききった作品。この舞台が日本ならこれほど退屈で面白くもない映画はないだろう。しかし舞台を南極とするだけで、あら不思議なんとも奇妙な空気感が漂ってくるではないか。そしてさらにテーマを「食」にしぼってやることで、テンポが良くなってすごく見やすく分かりやすくなってしまう。この確信犯的な監督の発想。それひとつで面白い映画が出来上がる。そこが映画の魅力であり、次はどんな仕掛けをしてくるのかなと期待してしまうのである。[地上波(邦画)] 7点(2013-02-19 15:30:53)
|