みんなのシネマレビュー
イニシャルKさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1490
性別
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/22718/

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

21.  ひみつのアッコちゃん(1989) 「ひみつのアッコちゃん」第2期シリーズの劇場版。赤塚不二夫原作のアニメはこれと前後して放送されていた「おそ松くん」と「平成天才バカボン」はリアルタイムで見てた(そういえばその二つしか赤塚不二夫作品は馴染みがない。)が本作は少女アニメということもあってか、ほとんど見ていなかったのだが、今回、BSで放送があると知り、赤塚不二夫原作のアニメが懐かしくなり、見てみることに。原作者が同じとあって絵柄の雰囲気がさっき挙げた2本にとてもよく似ており、それだけで懐かしいなあと思えるのだが、さすがに当時見ていなかった分、キャラへの思い入れは薄いし、やっぱ少し少女趣味かとも思う。内容は空き地にビル建設を計画した父親とそうと知らずに反対運動のリーダーとなったガキ大将の息子(大将)の話。もちろん鏡で変身したアッコの活躍などファンタジー色は強いが、ファンタジーだけに終わらず、大将が空き地を守るためにハンストをする場面は妙に現実的な感じがするし、どうしても空き地を守りたいという大将の気持ちがよく伝わってくるシーンだと思う。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-03-27 03:32:19)

22.  秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン 《ネタバレ》 「秘密戦隊ゴレンジャー」の劇場版で、テレビシリーズのブローアップではないオリジナル作品。それだけあって舞台である四国・松山でロケをしているなどテレビシリーズと比べて少し豪華な印象。キレンジャーが二代目だったり、火の山仮面マグマン将軍の次の幹部であるゴールデン仮面大将軍が出ていて製作時期も分かりやすいものの、今まで見たテレビシリーズのブローアップ版に比べてそれほど楽しめなかった。登場する怪人に必殺技であるゴレンジャーハリケーンがきかないという設定なんだけど、タイトルの爆弾ハリケーンの繰り出し方も普通で別にタイトルに持ってくる必然性がないように感じた。二代目キレンジャー 熊野大五郎はテレビシリーズでは初代の大岩に比べてあまり印象に残っていないキャラだが、この映画ではメンバー中でいちばん存在感が薄いように思う。好きな人には悪いんだけど、やっぱりキレンジャーは初代の大岩がいい。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-15 00:07:29)

23.  秘密戦隊ゴレンジャー 火の山最後の大噴火 《ネタバレ》 黒十字軍の幹部である火の山仮面マグマン将軍とゴレンジャーとの最終決戦を描いたエピソードの劇場用ブローアップ作品。今まで声だけだった総統が顔を出しており、声を演じていた安藤三男がそのまま引き続き演じてるのだが、これに関してはこれ以前のエピソードを完全に覚えていないのでなぜこうなってるのかよく分からずちょっと違和感を感じた。ゴレンジャーが挑む黒十字軍の要塞の名前がナバローンというのは明らかに「ナバロンの要塞」のもじりで、そのまんまのような気もするけど面白かった。「そんな技は通用しない。」とゴレンジャーを追い詰めていた火の山仮面だけど、最後はあっさりしすぎな上に間抜けすぎて唖然。まあ、そんなバカバカしさが「ゴレンジャー」らしくもある。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-14 03:00:31)

24.  秘密戦隊ゴレンジャー 真赤な猛進撃! 《ネタバレ》 キレンジャーといえば何年か前にその名を冠したレトルトカレーが発売されて未だにキレンジャーといえばカレーを思い浮かべる人が多いのだなあと思ったものだが、この作品はそんなキレンジャーこと大岩大太の魅力が詰まった一本と言えよう。ゴレンジャーのメンバーの中では大岩キレンジャーがいちばん好きなのでこの話はなかなか楽しめた。助けた女性に恋をしてそれが敵のスパイだと分かっても組織を抜けるようにと説得するあたりに大岩らしい優しさがあふれていていいなあ。[DVD(邦画)] 6点(2010-02-14 01:53:30)

25.  秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞 《ネタバレ》 黒十字軍に奪われたバリブルーンを取り戻そうとするゴレンジャーの活躍を描いたテレビシリーズのエピソードのブローアップ劇場公開版で、中でもバリブルーンの操縦者であるアオレンジャー・新命明(宮内洋)の活躍が目立つ一篇。この頃の宮内洋はどうしても「仮面ライダーV3」の風見志郎のイメージしかないのでどうもキャラがかぶって見えて仕方ない。ナレーションが田中信夫から大平透に代わり、やはりこっちのほうがしっくりくる。それに作風もややソフトになった印象。「なぜ新命は摑まっている?」「手を離せば落ちるから」という問答にはつい笑ってしまった。幹部の怪人である日輪仮面が「ハーヒフーへホー」と言いながら逃げていく場面も声をやってるのが増岡弘だったので、ジャムおじさんがばいきんまんのまねをしているように見え、思わず笑ってしまった。黒十字総統も声を演じているのが安藤三男だから一瞬プロフェッサーギルがしゃべってるように聞こえた。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-13 03:00:34)

26.  秘密戦隊ゴレンジャー 「秘密戦隊ゴレンジャー」のテレビシリーズのエピソードを再編集して劇場公開したもの。小学生の頃に再放送で見ていたので懐かしく見たが、再編集版ゆえかシーンがいきなり飛んだりして違和感を感じる部分もけっこうあった。このシリーズはシュールなコメディー色が強いという印象が小学生の頃からあったが、本作はまだ放送初期のエピソード(ナレーションも大平透でなく田中信夫だし。)だからか、ゴレンジャーの関連施設が破壊されるとかけっこう正統派なヒーローものという感じ。ところで、アカレンジャー役の誠直也はいかにも東映系の強面で昨今のイケメンヒーローブームから考えると確実に現在ではあり得ないが、今見ると逆に最近のイケメン若手俳優にはない味があって新鮮かも。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-13 01:38:09)

27.  ひとごろし 松田優作を時代劇で見るのは黒木和雄監督の「竜馬暗殺」の右太役に続いて二度目。「竜馬暗殺」では助演ながらギラギラした存在感を見せていてとても印象に残っているが、時代劇初主演となった本作では、臆病者の腰抜け侍をコミカルに演じている。日本テレビの「探偵物語」でも主人公・工藤俊作をコミカルに演じていたが、本作ではダンディーさが全くない分すごく新鮮に感じた。丹波哲郎とのやりとりもかなり笑えて、「ひとごろし」という物騒なタイトルなのに軽く楽しい映画になっていて面白かった。見るからに低予算な感じの映画だが、スタッフがほぼ大映のチームだからだろうか全体的に作りが丁寧で、その面でも安心して見ていられた。しかし、やはりラストが唐突すぎて何の余韻も感じられなかったのは残念だったかな。ちなみに本作と同じ原作はこれ以前に野村芳太郎監督がコント55号主演で映画化しているらしいので機会があれば見てみたいなあ。[DVD(邦画)] 7点(2009-12-03 13:47:27)

28.  光戦隊マスクマン スーパー戦隊シリーズは小学校4年頃まで見ていたが、親と見ていたのはこのテレビシリーズが最後だと思う。劇場版はたぶん見に行ってると思うが、今回借りたスーパー戦隊の劇場版を収録したDVDに収録されていたので見てみた。うーん、一緒に収録されてる「電撃戦隊チェンジマン」や「超新星フラッシュマン」は自分が初期に見ていた特撮ヒーローものなのもあってか当時の記憶がほとんどないにもかかわらず、見ていて懐かしさがあったが、この作品では思ったほど懐かしさを感じられず、かといってこの年齢で見て面白いかと言えばそうでもない。ナレーションがバラエティー番組でお馴染みの武田広だったのは意外。(オープニングナレーションしかなかったけど。)あと、この間、「ゴジラ FINAL WARS」を見た時にアクションシーンが戦隊シリーズにそっくりだと思ったけど、アクション監督(「ゴジラ FINAL WARS」ではアクションコーディネーター)が同じ人なんだなあ。[DVD(邦画)] 5点(2009-03-16 18:09:59)
《更新》


29.  百万弗を叩き出せ ボクシングをテーマにした青春映画。最初、ボクサーを目指していた二人が一方はボクサーになり、もう一方はボクシングジムを持つヤクザの手下になるというのは少し違うかもしれないが、どことなく北野武監督の「キッズ・リターン」を思い起こさせている。傑作とは感じないもののなかなか面白い映画だったのだが、今まで見た鈴木清順監督の映画の中では「けんかえれじい」や「東京流れ者」のような特異性は感じられず、比較的オーソドックスな演出で、清順監督の映画としてはとても普通な印象で少し物足りない気がしないでもないが、しかし、これは僕がそう何本もこの監督の映画を見ていないゆえに思うことかもしれないとも感じる。出演者の中では原口ジムのトレーナーを演じる金子信雄が素晴らしく、ラストの試合のシーンで自分のジムを出て行った主人公にトレーナーとして指示をおくる姿にはちょっと感動してしまった。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-06 17:26:37)

30.  美女と液体人間 ストーリーに核実験が大きく関わっているところは「ゴジラ」を思わせるが、人間を襲うのが核実験によって生まれた巨大怪獣ではなく、核実験によって突然変異した液体人間ということで、怪獣映画とは違うサスペンスホラー的な恐怖感を生み出すことに成功していると思う。円谷英二監督をはじめとした特撮スタッフによるドロドロと動き回る液体人間の描写は今見ると「ターミネーター2」のT1000型を思わせていて、さかのぼること約30年前の日本映画に先駆的作品があったことに驚いた。[DVD(邦画)] 7点(2007-12-11 14:21:30)

31.  必殺!Ⅲ 裏か表か 《ネタバレ》 深作欣二監督の「必殺4 恨みはらします」が面白かったのでこの作品も見てみた。監督は工藤栄一で、彼はテレビシリーズもてがけていたとあって最初はテレビ時代劇のような軽いものに仕上がっているのではと思ったが、全くそんなことはなくハードな展開で映画としてもとても満足のいくものになっている。クライマックスは「十三人の刺客」のような迫力があり、監督の衰えを感じさせない。ただ、テレビシリーズを知らないので主水の仲間たちが次々と殉職してもイマイチ感慨深いものは伝わってこないのが残念といえば残念。いつかテレビシリーズも見てみたい。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-07-26 11:14:24)

32.  必殺4 恨みはらします 《ネタバレ》 このシリーズは今まで全く見たことがなかったが、(それでも「ちゃららーん♪」という音楽だけはどこかで聴いて知っていた。)深作欣ニ監督の作品というただそれだけの理由で本作を見た。もしかしたらシリーズについての予備知識がないと面白くないのではと思ったが、独立した1本の深作映画として思った以上に楽しめた。いちばん印象に残ったのはやはりみなさんと同じで千葉真一と蟹江敬三の決闘シーン。同じ深作の「魔界転生」の若山富三郎と千葉真一の対決シーンもすごかったが、本作のこのシーンもそれに負けず劣らずすごい。おかげで映画の見せ場を全部千葉真一が持っていってしまったような気もするが、このシーンに1点プラス。敵の親玉を演じる真田広之もなかなか。音楽も良かった。[ビデオ(邦画)] 9点(2006-07-18 03:39:35)

33.  彼岸花 《ネタバレ》 小津安二郎監督初のカラー映画。冒頭から映し出される東京駅の駅舎や、赤いやかんなど、映像的には小津監督が初めてのカラー映画を色にこだわって楽しんで撮っているのが感じられる。でも、それに酔うことなく小津監督らしい作品になっているのが良い。娘の結婚という小津作品ではお馴染みのテーマでつい父親役は笠智衆と思ってしまうが、この映画では長女(有馬稲子)の結婚に反対する頑固親父を佐分利信が演じていて、こういうキャラだと笠智衆よりも佐分利信のほうがしっくりくるし、実際、すごくハマっている。それに、この主人公・平山を見ているだけで面白く、それが本作全体の面白さにもつながっていて、つい最後まで引き込まれて見てしまった。友人(笠智衆)の娘(久我美子)に「結婚は自由であるべきだ。」と言っておきながらいざ自分の娘のこととなると「不賛成だね。」と言い出すこの父親の堂々とした姿はハタから見ると笑えるのだが、同時に素直になれないもどかしさもどこかにあるのではと思えて、そこらへんの心理描写も巧みで見事。「人生は矛盾だらけなんだ」と開き直る彼の姿からはそういった葛藤の跡も垣間見える。山本富士子と浪花千栄子の京都の親子コンビが強烈に印象に残るのだが、彼女たちの京言葉が美しい。部下の近藤(高橋貞二)が平山と一緒に酒を飲んだ翌日の夜、同じ店で一人で飲んでいるところに平山が現れるコントのようなおかしさも良かったが、やはり本作は平山の妻を演じる田中絹代に尽きるのではないだろうか。控えめでありながらも旅行先で戦時中に防空壕に家族一緒だった時が幸せだった話をするシーンや、夫の矛盾を指摘するシーンの力強さがすごく、存在感と説得力をものすごく感じることができた。クライマックスとなる長女の結婚式のシーンを描かないのも小津監督らしいが、ラスト、京都の親子の計らいで長女の嫁ぎ先である広島に向かうことになった平山の列車内の様子で終わるというのが、心地良い余韻を残していて、見終わった後、なんともいえない満足感に包まれた。昔に見た時はあまりピンとこなかった映画だったのだが、今見ると素直に名作だと思える。(2024年2月12日更新)[DVD(邦画)] 8点(2006-04-21 01:26:08)

34.  ひめゆりの塔(1995) 《ネタバレ》 本当は今井正監督の53年版か82年版が見たかったのだが、行きつけのビデオ屋に両方ともなく、この95年版だけが邦画の戦争映画のコーナーに一本だけ置かれていたので借りた。見る前はつまらないだろうと思っていたが、そこそこいい映画だと思う。しかし、生徒を引率している沢口靖子の顔がやたらとキレイで、とても苦しい状況下にいるように思えない。東宝作品であるためか爆撃シーンもやたらと派手で、ゴジラが街中で暴れているような印象。これではちょっとリアリティーにかけるのではないかと思った。[ビデオ(邦画)] 5点(2005-06-07 02:38:15)

35.  秘密(1999) 《ネタバレ》 設定自体は面白いし、実際、そこまで悪くない映画だったとは思う。しかし、久しぶりに見て、後半あたりからの藻奈美(広末涼子)に憑依した直子(岸本加世子、広末涼子)の行動が「藻奈美として生きてもう一度青春を謳歌したい」というよりは「夫に不満があって娘の姿になったのをいいことに若い男と不倫をしている」というふうに見えてしまい、少し見ていて不快感が残るし、夜行バス事故前の夫婦の生活は描かれていない分、この夫婦は本当にうまくやっていたのかとつい想像してしまう。それに最初に見た時は意味がよくわからなかったのだが、今見るとなんだか納得のいかないラストで見ていて釈然としないまま終わった感じでモヤモヤが残る。いっそ、直子の魂が消えて藻奈美の魂が戻ったラスト前のシーンで終わっても良かった気がするが、それだと「秘密」というタイトルは成立しない気がするので、やっぱり最後の最後に直接ばらすのではなく、思わせぶりにして直子と観客だけの秘密というふうにしても良かったと思う。あのタイミングでストレートに秘密を明かしたことで最後のシーンに至って直子が悪女のような印象になってしまったのも残念だった。人気絶頂のころの広末涼子が主演で、彼女のアイドル映画として製作されたという側面もあるのだろうが、あまりストレートなアイドル映画という感じではないのは良かった。(欲をいえば主人公は広末ではなく、小林薫演じる平ちゃんのほうが物語としては自然だった気がする。)夜行バス事故を起こす掛け持ち仕事で過労気味の運転手を大杉漣が演じているが、今にして思えば大杉漣本人もきっと無理をしていたのかなとつい思ってしまう。ちょっと迷ったけど6点。(2019年12月15日更新)[DVD(邦画)] 6点(2005-04-13 22:30:09)

36.  ピンポン 《ネタバレ》 最近テレビアニメ化もされていたが、あらためて久しぶりに見てなるほどこれは単発の映画よりも連続ものでやったほうが見ごたえがあるだろうなと感じた。とはいえ、映画としてそこまで悪い出来ではなく、特撮スタッフ出身の監督にしてはドラマがわりとしっかりとしていて、CGを駆使した卓球シーンもCGが全面に出ているような違和感はなく、すんなりと見られる。昔見た時は中村獅童演じるドラゴンのインパクトが凄かったのだが、(今見てもインパクトのある登場人物で、演じている中村獅童もやっぱりいちばんのはまり役だと思う。)今回見てみると卓球好きでありながら才能の無さを指摘され、屈折して卓球から身を引くアクマ(大倉孝二)に共感するところがあった。クライマックスのペコ(窪塚洋介)とスマイル(井浦新)の試合シーンを直接的に描かずに結果だけをラストシーン間近に写真で見せるのは潔さが感じられる。ドラゴンの「才能は求める者にだけ与えられるものではない。」というセリフが印象に残るのだが、脚本のクドカンは後年「あまちゃん」で鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)に「向いてないけど、続けるのも才能よ。」というセリフを言わせており、今になって見るとあのセリフはこのドラゴンのセリフに対するアンサーだったことが分かって面白い。(このドラゴンのセリフは原作の漫画にあるんだろうとは思うけど。)一方でペコが「アイキャンフライ!」と叫んで橋の上から川に飛び込むシーンは本作の中で有名なシーンの一つだが、冒頭にも出てくるこのシーン、その後のシーンでそれに関して一切触れられないためか、なんかただインパクトのある映像を撮りたかっただけに見えてしまうのはかなり残念だった。まあ、ここも今見ると「あまちゃん」を思い出すような部分ではあるのだが。(2017年10月7日更新)[DVD(邦画)] 6点(2005-04-11 21:35:13)

37.  ひみつの花園 《ネタバレ》 矢口史靖監督の第2作。お金が好きなヒロインが樹海に消えた5億円を手に入れるために暴走する姿を描いたコメディ。昔見た時もすごく面白かったのだが、やはり今久しぶりに見ても主人公のキャラが突き抜けていて何も考えずに楽しめたし、今まで見た矢口監督の映画ではこれがいちばん好き。とにかくこのヒロイン 咲子(西田尚美)の目的達成のためのハチャメチャな暴走ぶりが痛快で、そこに家族愛など余計なドラマ性を一切絡ませていないというシンプルさもあって、90分ない上映時間をテンポよく進んでいくのも良い。金のために金を使うという咲子のキャラもそうだが、最近の矢口監督の映画では少なくなった癖や毒のある笑いも多く、その意味でも楽しめる映画だと思う。(もちろん、好みは分かれるだろうけど。)しかし、やはり本作の見どころは暴走する主人公である咲子を演じる西田尚美のハマりっぷりにあり、元々少しほわっとした感じのある女優なのだが、それがこの咲子の独特なキャラに見事にマッチしていて、大げさかもしれないが、まるでこの役をやるために女優になったと思うほどだ。それから今回改めて見て気づいたのだが、主題歌である「春先小紅」を歌っているのはチョイ役で出てもいる濱田マリ(正確にはボーカルをやっていたバンド)だったのか。ずっと矢野顕子とばかり思ってた。(2022年12月18日更新)[DVD(邦画)] 9点(2005-03-09 00:00:01)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS