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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 万引き家族 《ネタバレ》 まず演出や編集が抜群に上手い。この登場人物たちはなぜ疑似家族になったのか、ならざるを得なかったそれぞれが抱える問題とは何か、というのを説明的でなく話が進むにつれてじわじわと開示していくやり方や、行間を作りつつ観客の想像に委ねる・観客に想像させるギリギリのラインの編集の仕方が凄く上手い。前作の三度目の殺人よりも少し観客寄りになり研ぎ澄まされた感じがした。 普段よくニュースで見聞きする、万引き、強盗、子供の虐待やネグレクト、痴情の縺れの殺人、年金の不正受給、孤立した老人、身を売る家出少女など、目を背けたくなるような社会の闇を全部まとめて突っ込みましたという感じで、まぁ実際にはあり得そうにないこの映画のこの疑似家族は(細野晴臣の静かで奇妙?な音楽も相まって)どこか戯画的というか寓話的に描かれており、もちろん間違いだらけのことばかりでそのツケが周り最終的に離散する訳だけど、そういった善人でない、間違いだらけの登場人物がメインだからといって「同感できない」「犯罪を美化するな」とか言って批判するのは違うのでは、と個人的に思う。 この疑似家族は全員血縁による「本当の家族」では幸せになれず、疑似家族になることで幸せを感じることができていたが、それを引き裂くのが一般的に正義とされる福祉や警察であり、果たして血縁による戸籍上の、本当の家族というのが正しいのかということや、犯罪の温床は貧困であるということを痛感させられる社会的に底辺の、正当な手段を知らない、とることができない、犯罪行為をしなければ生きていけない人々が存在するという社会の矛盾や問題を提起している。とても暗いし重い。 しかしストーリーの中で主人公のポジションにスライドしていく祥太は歳を重ねていることもあり、万引き行為や初枝の死体遺棄、初枝のヘソクリを貪ったり、ゆりにまで万引きをさせる疑似両親たちに疑問を抱き、わざと万引きに失敗し捕まることで疑似家族と犯罪により生計を立てることから決別し、真っ当に生きることを選択する。また、ゆりは間違いだらけの疑似家族の中で、数少ない「本物の正しい」優しさや愛情を知ることで、実の母親の愛の無さを知る。当初は虐待する両親とベランダだけの狭い世界で生きてきた、ベランダの塀の隙間から外を覗き見ていたゆりだったが、疑似家族と愛情を知ることで、ラストカット、生きる希望を外の世界に見いだすことができたようにゆりはベランダの塀の上から外を眺める。 疑似家族を経て対照的なものを得た子供ふたりが成長した姿に希望を抱かずにいられない。[映画館(邦画)] 9点(2018-06-22 09:50:17)(良:2票) 《改行有》 2. 曲がれ!スプーン 《ネタバレ》 サマータイムマシン・ブルースのコンビがやっているだけあって、ノリは近いものがあったけど、話は微妙。最後、ちょっといい話っぽくしちゃってるとこもなんだかなぁ。[DVD(邦画)] 5点(2011-08-31 12:56:05) 3. 舞姫(1989) 《ネタバレ》 映像は美しく(さすが篠田監督)、郷ひろみもドイツ語が流暢だったりして意外と良い。 (以下Ronnyさんとほぼ同じ感想) しかし肝心のエリスが・・・・。演技・容姿共になんだか残念な感じで、正直モブの踊り子たちの方が美人。「え、まさかこの子がエリスじゃないよね・・・?ええっ!こいつがぁぁぁ!!?」ってなった。どうしてよりにもよって踊り子の中で一番残念な容姿の子がエリスなのか。演技も下手だし。最後の「トーヨーターロー!」が若干笑える。笑うシーンじゃないのに。また、踊り子たちの踊りもびっくりするくらいショボい。これも若干笑える。 所々テンポが悪いのも気になった。[ビデオ(邦画)] 4点(2011-06-09 17:07:55)《改行有》 4. 真夜中の弥次さん喜多さん 《ネタバレ》 なんというか・・・やりたい放題。本当に馬鹿馬鹿しいし、観てるこっちが恥ずかしくなるようなシーンばかりだった。これはクドカンの自己満映画?[DVD(邦画)] 3点(2010-09-29 22:15:35) 5. 舞妓Haaaan!!! 《ネタバレ》 こういう笑いのノリが好きなので結構笑えました。 が、オチがかなり微妙でした。[地上波(邦画)] 6点(2008-08-30 11:56:11)《改行有》
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