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プロフィール
コメント数 253
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  家族ゲーム 《ネタバレ》 不安を楽しんでいた時代ということをあとで思うだろうなとその時代のなかで先取りさせた不安な映画。伊丹十三と松田優作が奇妙な味を印象づけている(まさか早世の予兆でもあるまいが)。[映画館(邦画)] 10点(2014-02-03 09:01:02)

2.  君と別れて もっと早く見たかった美しい映画。哀しい話の濁流となるところを映像のきらめきが凌ぐ。見ることができて本当に良かった。「振り返り」において水久保澄子が回る、吉川満子も回る、人物たちがことごとく「見る」から「伏目」に移行する、二階の部屋の雨戸をカップルが開けるのを「外側から」撮るのがなまめかしい(内・外のカットバック)、平熱の病床・・・というふうに、成瀬の諸特徴はすでに際立っている。「チョコレートガール」の水久保澄子が大きなチョコレートを抱いている(『チョコレートガール』も観たいなあ)。[CS・衛星(邦画)] 10点(2013-01-24 12:26:47)

3.  落第はしたけれど 《ネタバレ》 斎藤達雄の長い手足のコミカルな身振りが印象的である!小道具の数々がきわめて豊かな表情をみせる、いちいち挙げる必要もない、もうなにもいうまい、最高傑作だ。[映画館(邦画)] 10点(2012-11-28 22:01:40)

4.  花とアリス〈劇場版〉 《ネタバレ》 真ん中の木立が画面を二つに分けている。センパイを引き連れているアリスが、木立につかまって、左のフレームに体を乗り出して、花に電話をする。この人どうするの?センパイは右のフレームにおとなしく収まって料理されるのを待っている。花が答えて曰く、「記憶喪失」のセンパイはアリスの元カレっていう設定なのよ。アリス目を点にして「うっそぉ、はやく言えよ」。このなんとも可笑しいシーンだけでも、ほんとうによくできた瑞々しい「映画の映画」だ。映画の筋の展開を、登場人物がフレーム内フレーム(木立)につかまって相談するという「映画の映画」。[DVD(邦画)] 10点(2011-08-19 13:14:38)(良:1票)

5.  ろくでなし(1960) この「噂の名作」を映画館で観るのに時間がかかった、かつては。ついに観ることができたときにはほんとうに興奮した。世間に追従するだけではない「若者」の映画、映画は若者のための野心的なジャンルとなったのだった。若者表現において吉田には小津との有名な確執があったし、これも日本映画史の貴重なひとこまである。[映画館(邦画)] 10点(2011-03-25 22:40:58)

6.  しとやかな獣 《ネタバレ》 『還って来た男』からすでに十八年(いや戦後十七年)経って、川島雄三の『しとやかな獣』(1962)が作られる。戦後の復興目覚ましく、都会も巨大になる。旧「海軍中佐」伊藤雄之助の一家が住んでいるのは新興公団住宅の高層集合住宅で、それも「エレベーターがない」安い方のタイプである。高い階に住んでいるので長い階段を上らなくてはならず、次の階に通じる階段が鬱陶しく入口に覆い被さっている。したがってこの階段は相対的な貧しさの証ではあるが、しかしまた一昔前の本物の窮乏からの段差であると呼ぶこともできる。家長としての威厳がほとんど地に落ちている伊藤雄之助だが、家族を一喝する言葉においてのみ圧倒的に存在する。 「おまえたちはまたあの時のような生活がしたいのか、雨漏りのするバラックで雑炊ばかり食っていた生活が」  この頃を境に日本映画から貧乏というテーマが消えてゆくのであって、同年に作られた浦山桐郎『キューポラのある街』では、貧乏だから人間がだめになるのか人間がだめだから貧乏になるのかなどといった問いかけが、記念碑的に響いている。そうすると『しとやかな獣』の家族は日本そのもの(隠喩)であり、空虚な「豊かさ」への昇格を体現する。この昇格は落下への不安を伴い、事実この建物から落下して死ぬ人物も出てくることになる。高度経済成長期の物象界にあってどこでどう階段から足を踏み外す羽目になるかは、もう誰にもわからない。そういうサスペンスでもある。因みに、男たちを手玉に取る「獣」若尾文子のヴォイス・オーヴァー(野心を吐露)が入るのは、秘かな長い階段を上るショットにおいてである。 [映画館(邦画)] 10点(2011-03-21 11:11:55)《改行有》

7.  愛怨峡 《ネタバレ》 フィルムセンターでついに観ることができたときは嬉しかった。期待通りの凄い作品であった。映画館という「暗い部屋」でこの映画の暗さに包まれなければならない。ほんとうに暗い。だがこれは克服されるべき暗さであるというのが溝口の仕掛けなのである。堕ちたときから強くなる女性という溝口パターン。[映画館(邦画)] 10点(2011-03-19 10:32:04)(良:1票)

8.  祇園囃子 《ネタバレ》 完璧。今で言えば芸能事務所のシンドイ話を見せられる感じ。ラストシーンだけでも素晴らしい(という言い方は、濃密な作品世界のラストシーンについにいたった感慨でもある)。新入り若尾文子の身代わりで辛い務めを引き受ける木暮実千代の笑みで終わる。乗り越えた笑みなのである、凄い。 長回しの溝口(宮川一夫カメラ)だが、畳の座位から立ち居への移行にアクション繋ぎが例外的に二三あってメリハリが導入される。日本家屋の襖や簾などの上下の線がフレーム内フレームとして頻繁に画面を、閉じられた謀略・欲望・権力の空間として現出させる。[映画館(邦画)] 10点(2011-03-15 19:34:31)

9.  隣りの八重ちゃん 《ネタバレ》 「松竹小市民映画」つまり松竹モダニズムのエース「島津おやじ」の傑作。原題「隣り」で動詞的送りがな「り」がついているのに(もちろん旧送りがなということでもあるが)いまや「り」なしでこの作品を扱う向きがある(DVD版なども)のは実に「わかっていない」。モダンな消費社会の郊外において買われた「隣り」、昭和初期の動詞的に隣り合う二つの文化住宅、の快適な付き合い。「り」は例えば冒頭のキャッチボールにおいて暴投されるボールである。「隣りの窓ガラス」というものはよくわれるのであって、われた窓ガラスは幸福な「隣り」の換喩なのである。そこに波風、結婚に破れた(八重ちゃんの)姉岡田嘉子が帰ってきて主人公恵太郎に迫る。だが岡田嘉子は「隣り」には似合わずまた隠喩的に「蒸発」する。岡田嘉子はどこへ行ったか。それはともかく、快適なモダンな「隣り」の付き合いは、やがて来襲する陰気な「隣組」(「り」はない)の時代に踏みにじられたのであった(とは、この映画の外である)。 [映画館(邦画)] 10点(2011-03-12 13:05:00)《改行有》

10.  洲崎パラダイス 赤信号 《ネタバレ》 完璧である。主人公カップルが脱出してきた洲崎パラダイスへと架かるあの小さな橋は、カオスとコスモスを分節する橋であり、そのカオスへの逆戻りをこのカップルはぎりぎり踏みとどまる。しかしこちら側カタギの空間とて「コスモス」となりはしない。50年代の時代の寵児たる「オートバイに乗ったラジオ商」が、彼女を奪い去る。 主人公は人に尋ねる、二人が去った方角は「橋の中か外か」。「外の方」だという答え、つまりカタギの物象化された都会。同時代のイタリアでも「自転車泥棒」(デ・シーカ)すら捕まらないご時世に、相手がオートバイでは探し当てることは不可能だ。そうしてさらに、ひとりの純情娘がこの橋に現れ、主人公へのかなわぬ恋心を水面に映す。見事な橋の映画である。[映画館(邦画)] 10点(2011-03-02 17:57:39)(良:1票)

11.  翔んだカップル 相米慎二という猛烈な監督がいた。80年代の軽佻浮薄の風潮のなか相米も遊び心のある映画を撮った・・・・というレヴェルにはまったくおさまらない。その気合いのこもった長回しがもたらすのは、極度に真剣に遊ぶ映画なのである。『セーラー服と機関銃』『台風クラプ』『雪の断章』『お引越し』などみなたいへんな力作だが、つねに過剰で、暗く、どこか大きく破れている(破れてしまう)。『翔んだカップル』がいちばん「完成度」が高いのではないだろうか(例外的に「明るい」のもいい)。この第一作においてもすでに、名状し難い良さが到る所にある。私は最初映画館で観た後、ビデオで何回も見た。[映画館(邦画)] 10点(2011-02-26 02:17:31)

12.  稲妻(1952) 食べることの交通だけを取り上げてみても豊饒である。娘高峰秀子が母元の「有象無象」と共に蕎麦を食べるシーン、これが爽快で、蕎麦を食べることが「有象無象」の陰気な会話に風穴をあけ、さらに高峰は蕎麦を二階の貧乏女子学生(自立への知的ないざない)へと運ぶ。蕎麦が取り持つ縁である。縁といえば、下宿の大家さんがながーい蕎麦を打ってくれる(女性の団結)のがなんとも微笑ましい。葡萄を食べる時間というのも素晴らしい。引越し荷物を取りに親の家に帰って、仏壇の葡萄を食べながら母と会話、その際、葡萄の皮を庭にすてる律動的な運動は、庭という「外」との交感であり、葡萄を食べ終わればさっさと立つ鳥である・・・成瀬巳喜男の瑞々しさの面! [映画館(邦画)] 10点(2010-12-01 21:57:23)《改行有》

13.  暖流(1957) 《ネタバレ》 左幸子が回る、環境の同調圧力を振り払う独楽のようにブンブン回りながら、恋のターゲットに向かって一直線。野添ひとみも素晴らしい。きわめて動的で立体的な演出で、イマジナリーラインを絶えず踏み越えるゆえ、見交わしの都度人物の位置が左右反転する。人物が頻繁に横に動いてイマジナリーラインを跨いだり、カメラが人物の背後に回って逆サイドからも撮ったりで。もちろん人物位置の反転自体が良いのではなくて、輪郭のある人物どうしの格闘が、反転の度により深められ、映画語りの速度を上げることこそが。この『暖流』の秀逸な撮影者ということで村井博を知る、すると、彼にはあの宮川一夫を鋭く相対化する視点がある、ということに出会う(「インタビュー 村井博」『映画監督 増村保造の世界』所収)、興味津々![DVD(邦画)] 9点(2020-12-17 02:17:25)

14.  青空娘 《ネタバレ》 ウジウジ悩まない、恨まない!(とりわけこれ!)、低レヴェルの諍いに与しない、青空を仰いで苦境をどんどん乗り越えてゆく。昭和32年の快作である。湿っぽい日本映画にあからさまに対抗している。[ビデオ(邦画)] 9点(2015-09-14 13:33:59)

15.  ションベン・ライダー 《ネタバレ》 有名な丸太のシーン(「作った感じ」が惜しい)よりももっとさりげなく素晴らしいのは、例えば次のシュールなシーン:川の中で相談する三人が、やがて川の柵を身軽に越えて陸に上がり、落ちていたボールでキャッチボールをしながら相談を続けるなかで、そのボールが川に投げ込まれるとき三人ともまた柵を越えて川へ戻る。信じられないくらいにキツい撮影現場を、乗り切った俳優たちに拍手。 ストーリーの辻褄あわせであしらわれる通常の映画観客が、奥の奥の間に通される感じといおうか、ほんものの何かを作り上げようとする黙々たる動態に加わるのである。[DVD(邦画)] 9点(2014-03-09 10:47:37)(良:1票)

16.  女優と詩人 《ネタバレ》 ユーモラスな佳品。妻(千葉早智子)が二階で芸道に励み、主夫たる売れない文士が、階段を上って妻の用を聞いてやる。「男が階段を上がるとき」に、成瀬自身の婚姻もあった。主人公の友人藤原釜足がタバコ屋の二階に下宿していて、下宿代を溜めているゆえ、二階の窓から脱出して来る。「借金で首が回らないと言いたいところだが、僕の場合は階段を下りられない」。隠喩(「借金で首が回らない」)から換喩(「階段を下りられない」)へのずらしにまたしても「階段」が使われる。[CS・衛星(邦画)] 9点(2014-03-03 10:18:04)

17.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 丹念に作った名品という感じである。「桐島」なるマクガフィンが引き起こす運動と細部がいちいち面白いのが身上で、「別の視点からの別の見え方」という造りは本気のねらいではなさそうだ、が、これをもっとねらってもよかったかも(『運命じゃない人』みたいに)。恋人にするならアスリートかアーティストかという古典的な二者択一がとっくに無意味のはず(アスリートの圧勝)なのに、まだ、アーティストのルサンチマン(ゾンビに化ける)は生きていた、というのが面白い。 [DVD(邦画)] 9点(2013-02-25 15:36:42)(良:1票) 《改行有》

18.  驟雨 《ネタバレ》 小津ではお目にかかれない原節子である。『めし』よりさらに翳っている姿は、開き直った強さも具備して、ちょっとそら恐ろしい。妻のそのようなバイタリティと向き合うことになる夫は、頼もしく感じる反面辛くもあろう。対(つい)を極める凄い映画だ。[映画館(邦画)] 9点(2012-11-01 22:13:28)

19.  晩春 《ネタバレ》 揺れる立木のショットが意味ありげに入っている。ゆったりとした、自然と人生という感じが溢れている。描き込みの多い『麦秋』に比べて簡素な構成により、小津の最高の作品となっている。[映画館(邦画)] 9点(2011-03-21 10:50:28)

20.  天国と地獄 《ネタバレ》 警察が列車の中から撮っていたフィルムを上映するシーンがぞっとするほど素晴らしい。このドキュメンタリー的なものが「つくりもの」のクロサワ調のなかに突如侵入してくるという希有な瞬間である。[映画館(邦画)] 9点(2011-03-17 20:04:37)(良:1票)

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