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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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181.  トラック野郎 一番星北へ帰る 六・七作目と低迷が続いていた(ように僕には思えるのだけれど)「トラック野郎」が、(鈴木則文が脚本に加わったためか澤井信一郎が再び助監督についたためかは分からないけれど)久々に「スランプを脱した」感のある本作。悪い意味での「おちゃらけ」が減り、その分桃さんの熱さが濃ゆーくなってる感じです。またシリーズファンとしては二作目で桜の大門(警察)に泣かされてた筈の田中邦衛が鬼警官を演じている所が遊び心を感じさせて面白いし、三作目でチラッと語られていた桃さんの故郷の事も語られてたりして(って伏線、長っ!)興味深いです。。その他、時には娼婦のような黒沢年男がセルフパロディを演じたり、フランク・キャプラへのオマージュシ-ンが見られたり(!)なかなか見所満載の八作目です。7点(2005-01-16 19:46:14)

182.  仄暗い水の底から お、意外と評価低いんですね。ワタクシの場合、ホラーはほとんど全く観ないので(これを観たのは子役の菅野莉央ちゃん目当てという不純な動機だったのですが)、それなりに新鮮でした。確かに途中までの演出はそんなに怖くなかったけど(おどろおどろしい音を入れ過ぎの感あり)、クライマックスはビビりました。でも「ここをこうすればもっと良くなるのに」みたいなところも結構あったかも。7点(2005-01-13 18:58:22)

183.  薄桜記 ♪んっふっふ~、黒猫おねいさま、密室で若い殿方をユーワクするなんて、いけませんことよ~(笑)。さてさて、市川雷蔵の代表作とも言われるこの作品ですが、ちょっと台詞やナレーションで説明し過ぎの気がしました(まあ入り組んだ話なので、多少はしょうがないのだけれど)。もう少し短くシャープにも出来たんじゃないでしょうか。それと【黒猫クロマティ】さんも仰られてますが真城千都世はどちらかというと悪女タイプ(別にけなしてるわけじゃないですよ、念のため)の女優さんだと思うので、も少し清純タイプの方が千春役には合ってたんじゃないかなーと思いました。とはいえ市川雷蔵は見事役にはまっていたと思います。欲を言えば、ブレイク前のカツシンの愛嬌、可愛らしさをもっと前面に出して欲しかったなー。6点(2005-01-11 18:06:28)(良:1票)

184.  忠臣蔵 天の巻・地の巻 この作品、今あるバージョンは戦後に再編集されたもの(どうもフィルムの一部が破損したためらしい)。そのために唐突にシーンが飛んじゃってたりしているので、忠臣蔵に関する知識がない人が観ると「?」という印象を持つと思う(かくいうワタクシも58年版のものしか観たことなかったのだけれど)。んで、見所は何といってもバンツマ演じる大石蔵之助と片岡千恵蔵の立花右近の対面シーン(大石蔵之助一行が立花右近と名を偽って宿をとっていた所に本物の右近が現れて、「化けの皮を剥がしてやる!」ってことで会いに乗り込んだんだけど、相手の正体が大石で主君の仇を討ちに行くんだなーと分かったもんだから「すんません、自分が偽者でした」っつって自分の持ってる身分証を渡す、という名シーン)。歌舞伎の影響を色濃く残した(んだと思う、詳しくないけど)大仰な台詞回しや、二人の「言葉に出来ない」心情を表情で伝える演技は圧巻でごんす。それとこれ、戦前の作品だから「忠君」の思想が強調されてるかと思ったらそうでもなくて、討ち入りのシーンも悲壮感漂うというよりはむしろバイタリティーに溢れ、どこかユーモラスな面もあったりする。やっぱその辺は、マキノならではってことなんだろうな。7点(2005-01-11 17:53:13)(良:1票)

185.  機関車先生(2004) 《ネタバレ》 「いいお話」では、あると思う。子供たちや脇役の演技も良かった。しかし肝心の主役であるはずの機関車先生。彼は剣道の試合の事故で声を失い、教職から去ろうと考えている。また、臨時教員として赴任した島は、両親が家出のように飛び出した場所でもある、筈なのに、その彼の苦悩とか葛藤とかが映像からほとんど伝わってこない(一応ナレーションや台詞で“説明”はされるけど)。そもそも「口がきけない人間」が主人公であるというのは、往年のサイレント映画でなされたような「微妙な表情やしぐさで心情を表現する」という手法が存分に発揮できるということで、映画作家にとってはいわばチャンスである筈。なのに、この作品ではそうした試みがほとんど見られないどころか、肝心な所で坂口憲二の表情を捉えていないし(一番象徴的なのは主人公が島の若者に因縁をつけられるシーン。ここでは若者に「何ニヤニヤしてんだよ」という台詞を言わせているが、映像は後ろ姿、しかも引いた絵なのだ)、主人公が身振りでコミュニケーションするシーンでは、わざわざ周りの人物に彼の言葉を「解説」させている。これは、坂口憲二の演技があまりにも○○だったのか、それとも監督にあまりやる気がなかったのか、それとも両方か?最後に主人公が子供たちに残す手紙の言葉に「言葉では伝えられない勇気」を貰った、みたいなのがあったけど、「言葉で伝えられないもの」を映像で表現するのが「映画」なんじゃねえのかい!と、思わず画面にツッ込んでしまった。ホントにもお、頼みますよ。6点(2005-01-07 19:02:00)(良:2票)

186.  トラック野郎 突撃一番星 うーん、基本的に僕は「トラック野郎」ファンなのでこんなことはあんまし言いたくないのだけれど、少なくとも今まで観た七作の中では一番出来が悪いと思う。マンネリ化を避けるためか新レギュラーとしてせんだみつおを導入したりしているのだけれど、一つ一つのエピソードがバラバラで、ダラダラした印象。っていうか最初の方のUFOがどーとかって、要らないでしょ(確かに「未知との遭遇」が流行ってたころ頃だし、当時の流行を堂々と貪欲に取り入れる所はある種このシリーズの豪快な魅力でもあるのだけれど)。せっかくヒロインに元祖「顔はあどけないのにちちがぼーん!」原田美枝子、そしてライバルに「画面に登場しただけで温度が上がる」川谷拓三を起用してるというのにもったいないったらあーりゃしない。せめて樹木希林をも少しうまく使うとか、ジョナサンとストリッパーとの淡い恋のエピソードをもちょっと盛り上げてくれるとかしてくれればよかったのに・・・。唯一ちょっと面白かったのは、後半悪徳医師役で登場する金子信雄とのやり取りのくだりがちょっと「仁義なき戦い」のパロディっぽかったところかなあ。4点(2005-01-04 18:33:27)

187.  ドリフターズですよ! 冒険冒険また冒険 うーん、今純粋に「コメディ」として観ると、あんまり面白くないかも。前半で学生運動やアングラ演劇、ボディペインテイングなどなど、当時の世相を反映したシーンが登場したあたりはなかなか興味深かったのだけれど(特にコント55号の即興(?)の演技はアナーキーで面白かったのだけれど)、後半はずるずるべったりになってしまってイマイチ。当時ドリフターズの付き人だった志村けんが本名の志村康徳名義でチラッと出演してたりしてて、ネタとしては面白いんだけどなー。 5点(2005-01-04 18:12:43)《改行有》

188.  いたいふたり 多分タイトルの「いたい」は本来の意味の「痛い」と「あの人、ちょっとイタいよね」の「いたい」がかかってるんだろうな(あとは一緒に「居たい」もか?)。正直、この「バカップル」と言われてもしょうがないような二人とそれを取り巻く強烈な個性のキャラクターで何を言わんとしたのか、よく分かりませんでした。んでも唯野未歩子は可愛かったし、平野勝之の手持ちカメラ中心の映像は独特の生々しさを醸し出してて、観てて飽きなかったです。6点(2005-01-04 18:00:31)

189.  昭和残侠伝 人斬り唐獅子 「昭和残侠伝」シリーズ六作目にして山下耕作が唯一手がけた作品。シリーズを通して観ていくと、それぞれ監督の個性が出てて面白いです。例えば佐伯清の作品は善玉と悪玉を強調し過ぎ、また高倉健にばかり焦点を当てていて物足りない気がするのだけれど、本作はほかのキャラクターもきちんと描かれているし、昔の恋人に対する表に出せない想いや渡世の義理で恨みのない相手を斬ってしまったという慙愧の念、つまりは「不条理に翻弄される人間の哀しみ」が漂っていて、とても重厚なドラマに仕上がっています。さらに、お約束の殴り込みシーンも佐伯演出・マキノ演出とも違う雰囲気で(どこがどう違う、というのはうまく言えないのだけれど)引き込まれます。なんというか、良い意味で「手堅い」作品。8点(2005-01-04 17:25:20)(良:1票)

190.  初春狸御殿 まずはレビューを始める前に「テレビ東京さん、ありがとう!」こんなレアな作品を新春に放映してくれるなんて、さすが「オクトパス」をゴールデンタイムに2回も放映するだけのことはありまする(笑)。ここは敬意を込めて「東のサンテレビ」と呼ばせて頂きましょう(ただ、欲を言えばもう少しコマーシャルを入れるタイミングを考えて欲しかったな・・・)。さてさて、大映では戦前戦後を通じて「狸もの」と呼ばれるジャンルの作品を次々と発表していたそうで(今度鈴木清順がチャン・ツィイー主演で「オペレッタ狸御殿」という作品を発表するのだとか。楽しみ)、これもその一つ。内容は、やましんさんの仰っている通り、豪華スター競演の実に無邪気で明朗快活なお話。尚且つ美術セットの鮮やかな色彩も目に楽しいし、若尾文子と市川雷蔵のキスシーン(一度目は扇越し、二度目は波打つ水面に映させている)もイキな感じ。それとやましんさんが懸念(?)されてるメス河童のびーちくですが、あれはどうもスパンコールかなんかを貼っているような気配で、何だか「女子フィギュアスケートの衣装が大胆な露出で一瞬うぉう!と思ったら実は肌色の生地でがっくし」みたいな感がなくもないけど、あれはあれでギリギリ健康的なお色気ってことでなかなか良いです。つまりは、新年に無邪気に楽しめる作品。ただ、これは邪推ですが、あの「自分が狸であることを恥じて人間の姿でいようとするキヌタ姫」ってのは、当時の日本人の欧米(というか、アメリカ)に対するコンプレックスのメタファーではないかなーと、ちょっと思いましたです。だっていまだに「日本人離れした」という言葉は「ほめ言葉」として使われてるもんなあ・・・ま、これは野暮な余談でした。7点(2005-01-04 17:09:16)

191.  リアリズムの宿 山下監督という人は、アキ・カウリスマキやジム・ジャームッシュと比べて語られる事が多いようですが、僕からすると、例えば本格的なインドカレーやタイのカレーも美味しいけど、やっぱしハ○スバーモンドカレーとかが口に合うよねえってな感じで、あと歳が近い事もあるのか、結構親しみを感じます。【シネフィルと愉快な仲間たち】さんのおっしゃるように、相手が年上か年下か気にする風潮とか(学校を卒業してからも「同い年だけど学年は一個上」とか言いますもんね)、脱いだかどうかの基準は乳首が見えてるかどうか、とか、いわゆる外国人が日本に求めるのとは違う日本の文化というか風土が描かれてて面白い(個人的に、こっそり女性下着のカタログを見てる男の子がツボ)。ただ残念なのが話の構成というか尾野真千子の使い方。中盤せっかく彼女が出てきて画面が「絵的に」華やかになるのに(彼女が雪の上を歩くシーンは凄く素敵)、またどっかへ消えてしまって、話がどんどんショボくなってしまうのは、ちょっと盛り上がりに欠けるような・・・。勿論そういう「しょぼさ」とか「やるせなさ」が山下監督の持ち味ではあるのだろうけど、そろそろ違う一面も見せて(=魅せて)欲しいなあ 、と思います。7点(2004-12-24 18:41:15)(良:1票) 《改行有》

192.  20世紀ノスタルジア 僕の場合、メルヘンぽい青春モノがどうも苦手で、この作品も最初から「チュンセとポウセが・・・」とか、チープテクノのミュージカルシーンとか、「うきゃああああ、は、恥ずかすぃから止めちくりいいい!」と思いつつガマンして観てたのですが、後半、杏が「自分で映画を完成させよう」というあたりから「あーそぉか、そぉいう事だったのね」と自分なりに納得。思うに「映画を撮る」ということ、中でも「編集」という作業というのは、混沌とした世界のどこを捉え、どう読み、解釈し、そこに「物語」を与えていくか、ということなんだと思う。だから観方(作り方)によって「人類は破滅だ」と言う風にもなりうるし、その反対もありうる。この作品には杏(やそのほかの登場人物)がビデオカメラを縦横無尽に振り回しながら撮影するシーンが出てくるけど、あれはつまり「世界は見方によっていろんな風に見えるんだよ」というメッセージなのかな、と思えてきて、エンディングに流れてくる「ニューロンシティの夜」は割と素直に、温かな気持ちで聞くことが出来ました。なるほどなあ、こういう「希望」の提出の仕方もあるのね。7点(2004-12-24 18:12:09)(良:1票)

193.  喜劇 女売り出します 森崎東監督作品は数本しか観ていないのだけれど、何とも不思議な作風。別に難解とかではないのだけれど、どこか起承転結のツボを外す、というか意図的な「違和感」を余韻として残すような感じがする。で、この作品はストリッパー斡旋の芸能会社を舞台にしたシリーズもので、僕はこれしか観ていないのだけれど、何つったら良いのかなあ、ドバーッと泣ける、というのではなくしみじみ、ジワジワ泣ける。「母さん」役の市原悦子の肝っ玉母さんぶりや、スケベで面倒臭がりだけど陰で母さんを支える森繁も良いけど、個人的には少しの出番で強い印象を残す西村晃が良かったです。7点(2004-12-15 21:43:17)

194.  ここに、幸あり 唐突だけど、僕は昔、ちょびっとだけ演劇(お芝居)をかじってた事がある。ぶっちゃけた話素人から毛を3本抜いたようなモンで劇団はすぐ解散してしまったのだけれど、その貧しい経験で知ったのは「演技」する、というのは自分の肉体や感情に対して意識的になることで、そうすることである程度自由に肉体や表情、或いは声の出し方などをコントロールする、ということなのだ(と思う)。で、実はこの作業(つまり発声練習とか身体訓練とか)、とても解放的で楽しいだけでなく、実生活でも役に立つ。だからこそ「役者とナントカは三日やったらやめられない」などと言われてきたのだろうし、現在一般向けのワークショップが盛んなのも分かる。で、前置きが長くなったけれど、この作品で内気な邦が幸との練習で解放されていった、というのは分かるのだけれど、一方の幸、或いは元アイドル(?)の成美が姫島で何を得たのか、というのがちょっと曖昧なように感じてしまったのだ。「離島の人々の素朴で純粋な心に触れた」とかいうのだけじゃ、ちょっと安易過ぎないかい?という気がする。基本的には好きな作風なので、もう一工夫欲しかった。6点(2004-12-15 21:29:07)

195.  戦場の夏休み 小学2年生の見たイラク魂 2002に撮られた「笑うイラク魂」という作品の続編らしい、この作品。前作を観ていないので何とも言えないけれど、これはイラクの状況をマクロに俯瞰的に見るのではなく、イラクの「戦争が紛れ込む日常」に暮らす市井の人々を捉えたドキュメンタリーということで「華氏911」などとは違うタッチの作品でした。ドキュメンタリーとして考えると、ちょっと散漫な印象もあるのだけれど、そもそも今(撮影は2003年の7~8月)のイラクは様々な状況の中で様々な人々が混沌と混乱の中で暮らしているので、簡単に「イラクはこうだ」「イラク人はこうだ」とは語れないのだろう、と思う。この作品で印象に残ったのはイラクの人々の、いい意味での「いい加減さ」と「したたかさ」。2002年の撮影時点では「サダム・フセインを支持する」と語っていたイラク人の殆どはこの作品の中で「あれはウソだった。あの当時フセインに反対するなどと言ったら殺されていた」と語るのだが、その表情は、何だか屈託がない、というか「生き抜くためには何でもアリ」みたいな感じがして、皮肉ではなく感心させられる。ただこの作品、タイトルにあるように監督の小学二年生の娘さん(と、奥さん)も同行しているのだけれど、果たして作品にとっての意義はあったのだろうか?と思う。監督によれば「子供に世界を見せてやりたかった」ということで、その試みは成功したのかもしれないけれど、それがあまり映画に反映されてないような気がするので、ちょっとこのタイトルはずるいと思う。6点(2004-12-15 21:17:42)

196.  油断大敵(2003) 「どこが良いの?」と訊かれるとちょっと困るけど「なんか良い」と思える作品でした、個人的に。んーと、たとえると、冬、何日も天気の悪い日が続いたのが、急に晴れて、それでもやっぱし肌寒いんだけどちょっぴし嬉しい、みたいな(春の晴れた日じゃないところがミソ)。泥棒と刑事の奇妙な友情という縦糸と、妻(母)を失った父と娘という横糸がうまく結びついてない、とか、もっともらしく欠点を挙げることはできなくもないけど、ま、いーじゃん、別に。駐在出身の人の良い刑事を演じる役所広司と、泥棒だけどどこか憎めないネコを演じる柄本明はハマリ役だし、娘を演じてた二人(菅野莉央・前田綾花)も、いかにもな美少女って感じではないけれど健気さが可愛らしくて良かった(個人的な事情ですが菅野莉央は僕の二番目の姪っ子にそっくりで妙に親近感を覚えてしまうのです)。あ、あと舞台になってる片田舎の雰囲気がすごく良くて、台詞に出てくる「~だいねぇ」という地方語も心地好かった。これって群馬が舞台なのね。何だか最近の良い邦画ってどれも群馬で撮影されてるような気がするなー。茨城県民としては、ちょびっと悔しいぞ。7点(2004-12-12 19:17:10)

197.  のんきな姉さん 《ネタバレ》 この作品、実は今年(2004年)の初め、公開初日に観ました(監督・キャストの方々の舞台挨拶も初体験)。んじゃあ何で今までレビューを書かなかったかというと、(ひょっとして約一名?ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが)実は鑑賞前にビールを飲んでしまったために物語の後半部分では尿意との戦いで精一杯で、とても鑑賞どころではなかったのでした、ゴメンナサイ。ということでDVDで改めて鑑賞。・・・正直、とっつきにくい作品かもしれません。時間軸がバラバラというのもあるし、登場人物の寿司夫(弟)があまりにもダメ人間、というかちょっと「いっちゃってる」奴に思えてしまうし。でもきっと、この作品は「そういう風に観る」作品ではないんだろーなーと思いつつ故・ブルース・リーの「Don't think.Feel!」の精神で鑑賞(でも「何も考えないで観る」って意外と難しい。ついつい雑念とか入り込んできちゃうから)。最初はどこか、重苦しいような感じがしてたのですが、途中三浦友和と佐藤允がシュールな感じで出てきて何とも言えない「間」を作り出してるところ辺りがツボに入りました。で、最後に安寿子(姉)が雪の中、弟に寄り添うところで見せた笑顔が何だか暖かな感じで、ちょっと切なかったです。何だか幼い頃見た、目が覚めた時何故か泣きたくなっちゃったような夢をそのまま映画にしたような、不思議な印象でした。 6点(2004-12-12 18:41:57)(良:2票) 《改行有》

198.  幕末残酷物語 この作品も含め、昔の時代劇・任侠ものの邦画ってタイトルがグロテスクでおどろおどろしいのが多いですよね。僕はてっきり「世界残酷物語」がヒットしたからこういうタイトルになったのかと思っていたのですが、その前には大島渚の「青春残酷物語」なんてのもありますねーっと、閑話休題。僕は幕末ものは司馬遼太郎の「竜馬が行く」と小山ゆうのマンガ「おーい、竜馬!」くらいしか知らなかったのですが、確かに新撰組ファンにはショックかも(あと西村晃版水戸黄門ファンにも)。んでもこういう、「システムの中で人間性が壊されていく」というのは別に幕末や武士社会でなくても、旧日本軍(加藤泰が軍隊に入ってたかどうか知らないけれど、知り合いやスタッフ・キャストの中には絶対軍隊経験者はいたはず)やナチスドイツ、スターリン全盛のソ連、あるいは浅間山荘事件の連合赤軍などなど、いろんな所であったのでしょう。現代だってここまでショッッキングでないにせよ、小規模な「新撰組」は学校や会社などに存在するのでは?と思ってしまう。そういう意味では普遍性を持った作品。それほど「残酷(グロテスク)」な作品ではないので(ホラー・スプラッターが苦手な僕でもちゃんと鑑賞できたので)観てみて下さいませませ。8点(2004-11-29 16:08:46)

199.  くりいむレモン いやあ、この映画の話を初めて聞いた時はビックリした。別に「くりいむレモン」の実写化というだけなら驚くにはあたらないけれど、監督が山下敦弘って・・・山下監督といえば独特の「間」を活用して、日常生活のどーしようもないしょっぱさやいたたまれなさをユーモアたっぷりに描いていた人よ?っていうかこれの前の作品はつげ義春原作よ?その人が美少女アニメ(というより、男子の自己中心的・ご都合主義的妄想系ロリコンエロアニメ。観てないけど、多分間違ってないと思う)って、これは例えば「岩井俊二が『嗚呼!花の応援団』を実写化」とか「サム・ライミが『サザエさん』を実写化」とか「井筒監督が『みゆき』を実写化(・・・あ、これはホントにあったんだった)」とか、そのくらいのギャップのある組み合わせ。これはとんでもない怪作になるか、あるいは奇跡的なケミストリーが起きるかどっちかだろう、と思っていたら・・・意外と手堅くまとまってました。一言で言うと古き良きロマンポルノのドラマ部分を丁寧に、その分露出を抑えて作った感じ。真面目に考えると、物心がつく前から一緒に住んでいた血の繋がらない兄妹が男と女として意識し合うなら、もっと強い動機付けが必要なんじゃないの?と思ったりはするのですが、所々「山下テイスト」も入ってるし、ただの妄想エロ映画にはなってないかな(あ、でも「見えそで見えない」ところはある意味エロい)。まあキンシンソーカンものとして観るのではなく、障害が立ちはだかる恋をしてしまった若い男女のお話、として観れば違和感はないと思います。ラストシーンはなかなか素敵よ。7点(2004-11-26 18:32:48)(良:2票)

200.  まぶだち 古厩監督の最新作「ロボコン」を観た時、どこか光るものを感じたので(ってオマエは何様だ。大御所先生か?)この作品を観たのですが、期待以上でした。本作は監督の実体験を元にしているそうですが、まず人物造型が素晴らしい。主人公のサダトモは優等生でもなければいわゆる不良でもなく、またクールで要領が良いのだけれどもその下には純粋な面も持ち合わせている・・・という実にリアルかつ陰影をたたえたキャラクターで、きっと共感する人も多いハズ。対するスパルタ教師・小林も、体罰は日常茶飯事だわ生徒をクズ呼ばわりするわで、とても「良い先生」とは言えないのですが(つうかPTAやマスコミが黙ってないだろ、今なら)グイグイと生徒に鋭い突っ込みをして本音を出させ、また物事の本質を教えようとする所などはやっぱりリアルで、単なる悪役教師でもない。しかもストーリーも、地味ながら良い意味で期待を裏切ってくれる展開。さらに、おそらく多くの人が思い浮かべるであろう「学校」の風景―理不尽な秩序、建前に覆い尽くされた閉塞感、そして休み時間などで束の間訪れるアナーキーで自由な空気などなど―が、見事に映像化されているのです。思うに日本の青春映画のほとんどは大げさだったり、わざとらしかったり、説教臭かったりで、本当の意味で若い人の視点で描かれた作品はごくわずかだと思うのですが、この作品はその数少ない成功例だと思います。それにしても…この、素晴らしい作品のレビューを一番に書けるのはとても名誉なことだと思うのだけれど、反面ある種の寂しさも感じてしまう。今更僕なんぞが言うまでもないけど、日本映画界って今ホンットヤバい状況なのだ。才能や高い志があっても作品を撮れない作り手はたくさんいるし、せっかく良い企画があっても「地味だから」とかいう理由で資金が集まらずポシャってしまう(らしい)。そんで挙句全国ロードショーされるのが「デビルマン」だったりするのだからオーマイガッファックミーベイベー♪悲ーしくーてー悲しくてーとてーもやーりー切ーれないってなもんだ。だから、ホントは映画のことに関して「~しなければいけない」なんて言いたかないけど、もし日本映画の将来を真剣に考えるなら、観客はせめて、良い作品、志のある作り手をきちんと評価・応援しなければいけない、と思うのであります・・・御静聴、有難うでやんす。9点(2004-11-24 21:17:09)(良:1票)

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