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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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221.  ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~ 《ネタバレ》 あら、面白い。公開時はなんとなくスルーしてしまいましたが、ちょっと惜しいコトをしましたかね。。 まあゆーて、スポーツ方面の実話題材としても非常に優秀なエピソードだとは思いますが、大まかな流れ自体はワリとベタな感じではあるし、盛上げ方・演出自体もままベタな質感の方を採用してるという感じでもあります。それに実話とは言え、多少は脚色も含まれているのでしょう。でも何より、これホントに確実に実話ですからね。てゆーか、これ私ナマで観てましたからね(調べると火曜日だったらしいのですが、何故観れてたのでしょーかね)。原田が2本目に飛び過ぎ!てくらいメッチャ飛んだのもよーく覚えてますよ。そのリアルな感動が甦った…という意味では、私もこの映画の「世代」の一人なのでしょう。素直に1点足しておきます。 そしてその実話由来のリアルな感情、という意味では、主役の田中圭クンや若い男のコ女のコ、あと傍若無人なコーチ・古田新太さんも決して悪くはなかったですが、何と言っても今作のMVPは原田雅彦役の濱津隆之さんでしょう。とにかく見た目が・それに声や喋り方も正に生き写しとゆーか、この人が出て来る度に映画と記憶の中のリアルが見事にリンクしてゆくのですよね(ああ、確かにコレはあの話なんだ、と)。地味に、彼が居なかったら成立しなかった映画…かも知れませんね。[ブルーレイ(邦画)] 8点(2022-04-05 23:26:09)《改行有》

222.  やがて海へと届く 《ネタバレ》 監督の『四月の永い夢』なんかを観たときもそう思ったのですが、この人は決して親切丁寧コト細かに説明してくれるタイプの映画作家ではねーのでして、にしても今作はかなりそーいう手間を惜しんでる(省いてる)とゆーか、否、おそらくは高度に意図的に説明描写を限定している様に見えました。なんかもう、一切合切を観たひとそれぞれで想像して楽しんでねテヘペロ!的なヤツにも見えた、つーか。結論的にはやはり、監督のファンや否や、等で好みは大いに割れそーな作品にもまずは思えましたかね(私は今作も決してキライではないのですケドも)。 その分かり難さ・不明瞭さは、例えばも~一番肝心にも思える主人公2人の関係性の「質」とかいったトコロもそーかと思いますし、ズバリ、テーマ的なモノもやや朧げで広がり・奥行きを有している(=悪く言えば正直まとまってない)とも感じられました。重ねて、各自の解釈・感性で「観る」より「感じる」方が楽しめるというタイプの作品かも知れませんし、或いは恋人同士とかで観てアフタートークで盛上るのも好いかも知れません。ただし、流石にもうチョイ明瞭にした方が好いんじゃねーか…と思われるコトも幾つかあって、第一に今作は「(劇中の)今が何年なのか」がよく分からんのですよね(後で設定を調べたらすみれの失踪の5年後とのコトなので2016年あたりかと思われますが)。そのナニが好くないかと言って、特に岸井ゆきのちゃんは演じる役の年齢に幅があるトコロ、今が何年か分からんので何歳を演じようとしてるのかが分からない、なのでその演技(=演じ分け)が適切なのかどーかがずーっとイマイチ掴み切れなかったのですよね。事前情報を全く入れていかない私も悪いのかも知れませんし、まあソコら辺も含めてあまり本質的な・重要なコトではない(と監督が判断してる)のかも知れませんケドも。 ダブル主演とは言え物語の大半はゆきのちゃんがメインで演じてくれてますが、彼女は全編通してもごく静かで寂しげで孤独なキャラ造形になっていて多少いつもとイメージ違うかも…て気もしましたが、中々どーして期待以上にコレが結構ハマってた様には感じました。ただ、役へのハマり方という意味では浜辺美波ちゃんの方がズバッ!とハマってたとゆーか、少し意外なキャスティングでしたが何とな~くその意図が掴めたとゆーか。つまり、劇中でも言われる様に「近くに居る様で遠い人」という、その当代随一の「高嶺の花」な感じがも~ドンピシャだったかなあ、と。ほか、光石研の印象深さ・味わい深さとかも含め、演技の仕事は全体的にまま悪くなかったか、とも思いましたケドも。[映画館(邦画)] 6点(2022-04-04 02:16:37)《改行有》

223.  許された子どもたち 《ネタバレ》 これは、観る人に依って本当に様々な評価・意見・感想が出てくるだろう…という映画ですね。第一に、少なくともその部分についてはまま優れた社会派作品だと言えるものと思います。ただまあ単純に映画としては、少し演技の質がハイ・クオリティというモノでもないごく素朴な感じだったり(或いは部分的には展開運びも少しチープだったり)もあって、やや寓話的とも言える様な「つくりもの」ぽさが雰囲気として滲んでいる…とも思いますが。 本作における最も根本的な問題提起とゆーのはまず、例え「正当な」理由があったとしても、人が人に、或いは社会が人に対して暴力や制裁(それは社会正義を実行する為の「刑罰」を含む)を与えることが果たして正しいのか、というトコロまで遡れるモノかとも思います。全く只の理想論を語るなら、こーいった暴力や制裁は無くて済むなら無い方が好いし、減らしてゆけるなら減らした方が好い、とも言えるのかとは思うのです(例えば「死刑廃止論」とか、或いは今作でも描かれる「疑わしきは罰せず」の原則とかも、根本的にはそーいう話なのではないかと思っています)。とは言え、絶対的な現実の状況として、人が人に対して振るう暴力(=加害者と被害者が発生する状況)とゆーのを今の社会から完全に無くすコトはコレも絶対に無理なのであって、だからそのカウンターパートとしての(社会正義を維持するための)刑罰としての暴力は「正当な理由があれば」許容せざるを得ない、つまり現在の社会は理由があれば人が人を傷つけることを許しているのであって、そしてその理由の「正当さ」の判断がコレも常に「絶対に正しい」という保証もまた無いのだ、というコトだと思うのですね。個人的には、だから「理由があればいじめても(暴力を振るっても・制裁を与えても)善いのか」という今作で為される問いかけとゆーのが、月並な言葉ですがやはりとても深い論点だなと感じました。コレ、私も答え出ないし、今作でも答えは全然描かれてないのですよね(言っちゃあ結構投げっぱなしな映画かも知れんですね)。 ※まあでも、深いとも言いつつ若干は屁理屈の様な議論だとも感じるのです。「絶対に正しい」ワケじゃないからといって、ソレは「正しく」ないのか、とゆーと、ソレは決してそーでもないかな、とも思うのであって。それこそ「凡そ確からしい」正しさを備えるモノとゆーのは、今の社会にも決して全く無いワケではないとも思いますし、そのレベルの正しさでいったんは満足しておけば(=イレギュラーなケースは個々に議論すれば)さほど問題も無いのかなあ…とも思ってますケドね。 前述どおり答えの出ない議論を盛大に喚起するよーな映画だと思いますが、折角思い悩まされたのだから何らか前向きなアンサー・気付き(行動指針)を捻り出せたら好いな…とも思うのです。どーすれば(どーしてゆけば)ある程度十分にこの社会で正しく在り続けられるのでしょーかね?パッと思い浮かんだのは「法に縋る」というコトでしたが、でも、法律的に問題が無いとゆーのと社会的に正しい・正義だとゆーのは全然イコールではない、とスグに思い直しましたし(今作でも例えば、問題の非常に重大な根幹部分である少年審判における主人公側の振舞いとゆーのは、それこそ法的には何の問題も無い行為だとも思うのですよ)、法的に正しければ善いなどとゆーのは、あくまで「正義」を追及していく上ではそもそも非常に不健全な態度だ、とも思いますね(結局「法的に問題が無い」は、実は結構トンデモない言葉だとも思います)。 あとは例えば一種の「非暴力・不服従」とか、つまり社会の仕組みがどーあれ自分個人としては他者を傷つけるという意味での暴力を行使しない(=それによる自分個人への不利益は甘受する)といった指針も目標になり得るかな…などとも思ったのですが、そう腹を括った自分がそのように覚悟するのは善いとして、コレも例えば今作の様に自分に近しい人・家族が何らか「抵抗」せざるを得ない状況に追い込まれたとき、この態度を取り続けることが出来るのか(それが正しいのか)というトコロにはまた論点が残るという様な気もします(取り分け今作の様な場面において、親が子どもをある面で「守らない」とゆーのが本当に正しいのか、と)。そもそもコレを正しいとしたとして、とは言え前述どおり社会における暴力一般が「正しい」のかという議論にはノータッチのままになってしまってるとも思いますし、そもそも仮にでも社会における暴力が「必要」なモノであるなら、ソコから自分だけ勝手にドロップアウトするとゆーのはある種社会的に無責任だ、とすら思えるのですね。[DVD(邦画)] 8点(2022-04-04 00:31:16)《改行有》

224.  女教師 《ネタバレ》 比較的お話がしっかりしてる方のロマンポルノで、前半は極度に胸糞の悪い展開ながら、後半はある種の勧善懲悪に徹して多少は溜飲を下げられる、という感じ。しっかりしてるとゆーて、そもそもこの学校なんでこんなマジクソ教師ばっかなの?等、やや極端な展開運びは若干チープだとも言えるし、それはその悪者がバッタバッタと成敗されてゆく後半もまあ同様である。ただ、個人的には重ねて(確かに典型的ではあるケドも)そこそこ好く出来ているお話だとは思いますね。 シンプルな勧善懲悪、とは言いつつ、肝心の「犯人」を演じる古尾谷雅人には(この話では彼こそが間違い無く直接的「元凶」ではあるのですが)少しばかり共感や憐憫の情も覚えるのですよね。あんな親、あんな教師に囲まれて育って真人間になるワケねーでしょ…てかね。中盤、彼が教室での狂乱の中で永島暎子に向ける悲しそうな眼…辺りからは、この陰惨な話からも多少の清涼感を感じ取れるとゆーか、その青春のやるせなさを表現する彼の演技もまずまず好かった…かと。古尾谷さんは今作がデビュー作だそーですが、やはり才能のある方だったのですね。他、なんと樹木希林&蟹江敬三が出てるのですがご両名はほんのスポット的な登場に留まってますね(まあその1シーンの出来はこれまた上質な胸糞でしたケド)。 ただ一点……田中登という人は確かに優れたロマンポルノ監督だとは思ってるのですが、その作品たちの「ポルノ」的なクオリティは正直あんまり高くないとゆーか、エロスよりは確実にグロテスクやらナンやら(という、少なくとも逆説的な美・艶やかさ)を重んじているよーなきらいがあって、今作も結局マジで「ドコで抜けばえーねんな!」て有様なのですよね。オープニングからの肝心の永島暎子の濡れ場だってレイプ→レイプ後の恋人との気まずい逢瀬、でエロくもナンともねーし、それに続くのが砂塚英夫&絵沢萠子のオジンオバンの汚らしい絡み、極め付きはその後の宮井えりな、行儀悪く何かを食い散らかして口の周りをベッタベタにしながら砂塚英夫とディープキスをドロドロとカマしまくってくれちゃってマジで勘弁して欲しいレベルで気持ち悪かったすよココ。まあ、それは彼らの人間性における醜悪さの具現化そのものなのかも知れませんケド、だったら多少調整して一般映画でやりゃあ好いジャン!(ロマンポルノなんだったらポルノ面のクオリティも少しは追及してチョ!)とも思うのですよね。結論、好い作品だとは思いますが、この点は厳に考慮して1点引いておきます。[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-02 23:41:14)《改行有》

225.  ずっと独身でいるつもり? 《ネタバレ》 登場人物においてだって、男の側の面々とゆーのが押し並べてかなりしょーも無い連中で揃えられているコトからしても、まずはごく「女性向け」な映画だと言って間違いはないかと。ただ、そーいったバイアス強めの状況設定を通してであっても、肝心なテーマの表現とゆーの自体は(確かにやや強引・安直ではあるものの)、描き出される「結婚しなければ幸せに為れない訳じゃない」「結婚したからと言って必ず幸せに為れる訳でもない」といったモノについてはまず説得力とゆーのがも~十分だと思うし、更にその中にそっと置いていかれる様な「たとえ結婚しても自立した(ひとりの)人間で在り続けるべき」という価値観とかにだって、コレもまあ十分に共感は出来るかと思われるのですね(私は男のほーですケド)。重ねて、決して巧みだ・スマートだ・粋だとは言わないまでも、やりたいコトとゆーのはある程度チャンと出来ている(伝わる)映画だ、とは思われますです。そんなに悪くはないかと。[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-01 02:13:14)

226.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 コレもまた、凄い映画ですね。『祇園囃子』の美代栄の数年後を描いたかの様な…と思ったりもしますが、サバサバと男のあしらいも愛嬌の振り撒き方も熟れて、んで物分かりも好すぎず悪すぎず、今作の若尾文子はある種非常に「使い勝手の良い」夜の女になってるな…という様にも見えるのです。しかし、時代の移り変わり(=社会状況の好転)も背景として踏まえているのでしょーが、ごく醜い人間の欲望の海の直中に描き出したかったのは女性のしたたかでしなやかな美しさだった…という『祇園囃子』に比べても、今作で描かれるのはそーいう手練れで・十分に大人で・かつまた美しさも保っている若尾文子が抱えるトコロのどーしようもない「空虚さ」だ…という意味では、実に真逆な映画だな…とも思われるのですよ。私見ですが、どちらがよりハマっているかと言えば、確実に今作の女性像の方が若尾文子には適している…と感じられました(コレだけ純粋なルックスを擁していながらも、一方でそのキャラクターの方には確実にそーじゃない「濁り」の様なモノが感じ取れるのです)。いや~、、もう二度と(邦画で)こんな映画撮れないだろうな…とは思っちゃいますよね(色々な意味で)。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-31 00:40:41)

227.  アイの歌声を聴かせて 《ネタバレ》 何とも正攻法とゆーかド直球とゆーか「俺はこーいうのが好きなんだ!(文句あっか!)」と監督が言ってるよーにすら感じたのだ、とでも言いましょうか。お話の内容・映像表現・そしてテーマ的な部分もどれも非常にシンプルで明快、かつ重ねて(無駄に捻ったり裏をかいたりせずに)楷書で書いた様な真っ直ぐさ・分かり易さで、コレはもうキョウビ逆にちょっと新鮮にすら感じられましたです。一方で、奥行き・深みや多面的な部分(或いはSFとしてのリアリティなど)があったかとゆーと、率直にそーいうワケでもないかな…とも思いますがその分、実にただ清々しい映画として楽しむことが出来ました。こーいうある種「真っ向勝負」なヤツは中々どーしてド真ん中に好みですね。結論的には(アニメの「本分」たらんとゆーか)やや若年層向けかな、とも思いますが、大人の方にも結構オススメではあります(童心に帰って楽しむ、というコトのひとつのチャンスかと)。この映画の雰囲気そのまんま、といった感じの土屋太鳳の真っ直ぐな歌声も素晴らしかったと思います。 ※とは言えひとつ思ったのが、個人的な話ですケド今作とあの『竜とそばかすの姫』が私のなかで結果的に同じ評点になってしまった、とゆーのには、少しだけ「なんだかなあ~」とも思ったりするのですよね。「魂は細部に宿る」はコレもひとつの真理だと思っては居るのであって、だからごく細かいトコロまで考えに考え抜いてこだわって工夫して(場合によっては意表を突くように仕掛けたりして)つくる、とゆーのは一義的には絶対に正しいのだろうとも思うのですケド、ただソレで考え過ぎるのもまた確かに考えモノ…なのかも知れないな~とか思ったり。[映画館(邦画)] 7点(2022-03-30 01:29:23)《改行有》

228.  花束みたいな恋をした 《ネタバレ》 韓英恵が言う様に「若い時の恋愛と、結婚って違う」という、その変化の過程を描いている映画である(最終的には結婚なんかには辿り着かずに終わっちゃうお話だケド)。だからある種、これもまた人の成長を描く映画だとも言えるのかと。 趣味・好み・つまり「価値観」が似ているとゆーのは、人間関係を築く取っ掛かりとしては非常に分かり易くて効果的な要素だとは思う。しかし、ソレが恋人を選ぶ重要なポイントだった…とゆーのは、例え部分的にはそーであっても(=ある部分の価値観がドンピシャでも)他人同士なんて価値観が異なってるモノの方が絶対に多いのだから、その時点でも若干その「継続性」の面には危うさがあるとも思うし、そもそもソレがポイントになる時点でカップルの各々としては「自分の価値観が結構大事」という人たちなんだろう、とも思えるのだよね。人間関係ってやっぱり「妥協」が何より大切だと思ってるので、その意味でもまた危ういなあ、ともね。 若干、女のコの方がよりチャランポランに見える、という人も多いのかも知れないのですケド、どーでしょうかね。確かに彼女は自分が幸せに生きてゆくにはごく「感覚的」に自分が楽しいコトをやってゆけば好いと思っている、その点は(方法論としては)少し浅薄だ、とも思います。ただ男のコの方も、自分が仕事を頑張れば(収入が安定すれば)・或いは結婚というカタチに持ち込めれば多分ナンとかなると思ってる(+ワリとそーとしか思ってない)という点で、コッチも結構テキトーだとも思うのですよね(キョウビ尚更)。だからやはり、彼らは両人とも同じ様にまだまだ成長過程にある二人だ…と見えていて、で、人間ってやっぱり一直線に向上していくワケでもなくて、上がったり下がったりグネグネと波打ちながら徐々に徐々に少しずつ上向いていく…てなモンか、とも。個人的には結局のトコロ、それでもだからその山谷の巡り合わせが生んだ結末…てなコトでしかなかったのではないか、と。まァ~ねェ~~~中で一つ、私が菅田将暉に思いっ切り感情移入してしまった…てのが、仕事がマジでヤバい時って(私の様な映画オタクでさえ)映画観ても全然楽しくない…てなコトも実際あるんだよなァ~という場面すね(ソレを「彼は変わっちゃった」とか思われると、ちと辛い…てなモンで)。 主演2人は、別にルックス的にもとても魅力的な若人だと思いますが、超絶的美男美女というワケでもないごく近寄り難くない感じも大いに纏っている、そのコトは今作が「ごく普通の恋愛」を描こうとしているという点においては非常に適切なキャスティングだったと思います(ただ、有村架純ちゃんは演技力的にもごく等身大なこの役はピッタシだったと思いますが、菅田将暉が全力で演じるにはこの役はちょっと「簡単」だったかも知れませんね)。あと、年代を明確にし、かつソコで流行ったカルチュラルな諸々は全部実際の名前を出している、そのコト自体は、この映画が「刺さる」世代や地域、的な面での普遍性を損ないかねないという意味で(映画としては)若干リスキーな選択だったかな…とも思います。が、私の様なごくターゲットド真ん中のジェネレーションにとってはコレもまたお話を一般的なモノに見せるのには非常に効果的だったとは思います。だから私としては、その点への一種の感謝を込めて、1点足しておくコトと致します。[ブルーレイ(邦画)] 8点(2022-03-30 01:04:25)《改行有》

229.  愛なのに 《ネタバレ》 今泉×城定という異色?のタッグ企画。当然の如くに恋愛映画だが、前半はほぼ完全に今泉テイストとゆーか、まま繊細な恋愛感情の「もつれ」的なモノを主として2組分並べて描いてゆく…ので(セックスシーンを城定監督らしくしっかりつくってはあるものの)ワリとマジメでちょい文学的てな感じの今風の恋愛映画かな~と思って観てたんだけど全く然に非ず。中盤以降、2つの片っぽのさとうほなみ・中島歩のお話はシンプルにヒジョ~に下世話でかつアホみたいな大オチを迎えてってしまうのですね。その意味では、この構成自体が実に壮大なフリオチだったとも言えるし、そのコメディの大仕掛け自体はまた実に見事にキマってたとも言えるし、そして何より実に完璧極まる映画的コンセプトの具現化だったとも言って好いでしょう(=コレ以上の無い今泉×城定の50/50だったかと)。 ただし一方で、瀬戸康史と河合優実ちゃんの話の方は正に対照的に非常に清々しく終わってゆく、その余韻はまた特大に爽やかだし、そして重ねて監督一流のセックスシーンの出来も確かに素晴らしく艶めかしかったです。この部分に関しては、女優さんが2人なかなか頑張ってたな~と思いましたね(特にさとうほなみさんは気合が入ってたよーに見えてとても好印象でしたです)。結論、色々とごく多様な好さがあって、かなりオススメできる作品でした。本企画のもう一作品の方にも期待です。[映画館(邦画)] 7点(2022-03-21 00:17:44)《改行有》

230.  野のなななのか 《ネタバレ》 姉妹作『この空の花』に引き続いてややファンタジックな内容も含みつつ、製作当時の社会情勢の描き出しと反戦への強いメッセージを備えるのもまた同様である。意図的に(あるいは予算的な都合で)比較的「簡易」なCGで背景と俳優の演技を合成する場面を多用するなど、演出の独特さも前作から引き継いでおり、これまたユニークでまま面白い空気感になっている作品でもある。加えて、とにかく今作は台詞の量がのっけから膨大であり、特に中盤までは早口の台詞の洪水が引っ切り無しに押し寄せる…てな感じでもあって正直ちょっと面喰らったのもまた事実である。結論、コレも「合わない人には合わない」方の映画なのは間違いないか、とも(個人的にも、アレほどの言葉の奔流をこれだけの長時間すべて聴き漏らさない、とゆーのはもう無理かと)。 内容(=テーマ的なモノ)は、家族(あるいはそれに類する人々)の人生・命・記憶の「繋がり」を描き出すコトだろうか。ただし、その中核たる主人公の品川徹の人生にはとにかく戦争が暗い影を落としており、そのこと自体から発せられるメッセージとゆーのもまたテーマと並んで本作のメインディッシュとなっている(と言わざるを得ない)という感じでもある。率直に、その部分のストーリーと、それを「語る」品川徹の朗読的な演技こそが個人的には最大の見せ場であったと思うのだし、これも率直にそれ以外の諸々はもはや中々に幻想的とでもゆーか雰囲気映画的なナニかだった…とも感じられたのですね。重ねて、2時間経過した頃から「語り」始まる品川徹の過去のお話が一番面白かったですね。全体としても決して観た感じの印象は悪くはない…のですケドも。[DVD(邦画)] 6点(2022-03-16 01:10:45)《改行有》

231.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 複数のストーリー&数多くの登場人物に加え、現実・非現実や過去・現在が文字通り綯交ぜに入り混じった複雑な構成を擁している。そして、長尺ながら終始一定した早めのテンポ、随所で盛り込まれる絵本か紙芝居の様な映像エフェクト、個々の演技や劇中劇の雰囲気等も含めて、演出も極めて独特である。確実に通常の劇映画とはかなり質感の異なる映画なのだし、ドキュメンタリともファンタジーとも言えないこの質感自体がもはや唯一無二と言っても好いユニークなモノだとも思う。一方で、また極めてメッセージ性の強い作品であるのも間違いなくて、ただその「主旨の明確さ」こそがこのある種混沌とした映画をバチっとひとつに束ねる強力な「箍」であるとも思うし、また本作を鑑賞する最大の価値でもある、とも思うのですね。まずはその主旨に十分に共感できたこと、そしてこのユニークな作品世界が個人的にはごく心地好く感じられたことも含めて、私としては今作、完全に観て好かったとは思ったのであります。 ただ、そもそもの今作のコンセプトとゆーか、こーいう伝えたいメッセージの明確な映画(取り分け、そのメッセージは特に子どもや若者に広く伝わって欲しい…と言えるかの様な作品)を、こーまで「取っ付きにくく」つくってしまうとゆーのは、やはりちょっと本末転倒とゆーかチグハグな感じも覚える…のが正直なトコロなのです。まずはやはり単純に長すぎると思うのですし、演技の感じや字幕の多用もそれこそその方面への分かり易さを重視したモノなのでしょーが、分かり易い・分かり難い以前に全く「観易くない」映画だ…とゆーのも確実にそう思われるのであって(例えば私が教師だったとしても、コレを小・中学校で生徒に観せたら多分みんな寝ちゃうな…と思ってまう、つーか)。重ねて、監督の個性に共感できる「映画ファン」としては喜ばしい作品だとは思うのですが、その辺の部分には疑問もまた感じられる…という作品ではありましたです。[DVD(邦画)] 7点(2022-03-15 23:49:02)《改行有》

232.  驟雨 《ネタバレ》 あまり広く観られている映画でもないのかも知れないのですケド、今作ってマジでスゲー面白いのですよね(大昔にたまたま観れた時にもチョー意外だったのですケドね)。でも、コレが何故にこんなに面白いのか?てのは正直言って私にも好くは分からないのですわ。そもそも、雨が降ったら旦那を駅まで迎えに行く貞淑な細君にせよ、七面倒臭いご近所付合いにせよ、少なくとも往年の世代にとってさえソレはもはやノスタルジイと化しているのでしょうし、我々世代にとってはソレはもうファンタジーでしかないのでして。しかしながら重ねて、とにかく全編メチャクチャ面白いですし(私なんか)終盤はもうゲタゲタ笑って観てましたのですね(何年振りかの再見でさえ)。皆さんも機会があれば是非。 多分に時代的な要素を含みつつも、決して全く普遍性の備わらない映画ではないとも思いますが、少しだけ気になっているのは(前述どおりの)今作の捉え方についての世代間差異だとか、或いはコレって海外の視聴者には「刺さる」のかなあ…なんてコトですね。国内でももうチョイ観易くなるとイイな…と思いますし(DVDのレンタル取扱いは未だになさそうだし)、なんならカンヌクラシックスとかで上映されたら尚イイな…なんて思ったりも。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-06 00:27:26)《改行有》

233.  女渡世人 おたの申します 《ネタバレ》 続篇ですが、藤純子さんの役柄は(中身はともかく)前作とは別人で太田まさ子、人呼んで「上州小政(女小政)」たァ、中々に威勢の好い通り名で御座いますな(元祖は若くして死んでるんだから、縁起でもねェとも言えるケド)。 しかしコレ、前作よりも格段に出来がイイですわ。基本的な内容は(また)だいたい同じなのだけどドコが違うかと言って、ひとつはやっぱし「渡世人」をチャンと描いてる、というコトに思えます。ただただ善玉な任侠が悪いヤクザを退治する…だけだと、ハッキリ言って『水戸黄門』の類になっちゃいます。が、本作では渡世人の仁義の価値観や心意気、或いはそれ故の因果な身の上なんかがしっかりと描き込まれ、それが任侠ものの面でも人情ものの面でも両面からお話に深みをもたらしています。あと単純に前作よりも全体のテンポが整ってた、とも思いましたかね(緩急自在…といった感じ)。役者もこれまた前作より多彩で、かつそれぞれ上質な役割の果し様でした。島田正吾のとっつぁん・三益愛子のおっかさん、今作のコメディリリーフは爽やかお調子者・南利明、待田京介は一見はいっぱしの任侠風ながら実はアコギな敵役で、かつどーも女に弱いらしい、と。あくどい親分役だって(あの)金子信雄に加えて前作から引き続きの遠藤辰雄とで二枚揃えと、コレも中々にゴージャスです。 しかし、何と言っても今作は(これまた)菅原文太でしょ。登場シーンはさほど多くなく、かつどれも静かなお芝居(修羅場は別にして)。でも、だからこそ伝わる熱い想い…とでも言いますか、今作は実は優れた恋愛映画でもあったのだ!とすら思いますな(最早)。『緋牡丹博徒』シリーズ屈指の名シーン・雪の今戸橋に倣ったか、今作でもまずは2人のそのシーンでは雨が降っている(ひとつ傘の中でしっぽり濡れる2人の艶やかさ・切なさ…と来た日にゃア!)。そしてオーラスのカチコミ前に菅原文太は言います「姐さん、アタシも一緒に、死なせてください」ああ、あはれ日本人てのは「愛と云うは死ぬ事と見付けたり」てなモンなのでしょーかね(「君のためなら死ねる」だのナンだの)。[DVD(邦画)] 8点(2022-03-04 15:35:16)(良:1票) 《改行有》

234.  女渡世人 《ネタバレ》 あ、これこの人死ぬな…と思った次の瞬間には、鶴田浩二は実際に修羅場の真っ只中に放り込まれており、一転、夜汽車に揺られる女渡世人の藤純子は、その鶴田浩二の一粒ダネを亡くなった妻の実家に届ける旅路に就いている…ところが、辿り着いた先の温泉宿とゆーのがこれまたヤクザにちょっかいかけられており、んでそのヤクザのカミさんてのがなんと藤純子が探してた実のおっかさんだ…と前半は率直に矢鱈とテンポが好い。それに比べれば後半は(特に終盤)ちょっと妙にモタモタしてる感もあるものの、全体としてはヒット作『緋牡丹博徒』のフォーマットを結構まんま流用していることもあってそこそこ面白く観れるし、義理人情溢れるドラマシーンの出来も悪くはなかった。個人的にはかなり楽しめましたですね。 藤純子は美貌も正に全盛期、そして『緋牡丹博徒』で完成させた任侠な雰囲気&殺陣アクションもまずまずで、実に手堅いクオリティではあったかと思う。ドラマ面でのポイントゲッターは鶴田浩二と木暮実千代の名優ご両人だが、こちらも流石の堅実な仕事。悪役でも、大ボスの遠藤辰雄もこれまた実にあくどくて憎々しい(けどどこかコミカルな)風情が出色。一点だけ、前作における若山富三郎の要素を担うべく芦屋雁之助は、ちょっと存在感が薄くて少しだけ残念だったかも。 もう一つ、藤純子さんは今作でも主題歌『女渡世人』を熱唱してますよ!(こちらも少しだけ、なんかウマくなってる様な気も…)[DVD(邦画)] 6点(2022-03-03 16:11:46)《改行有》

235.  3月のライオン 後編 《ネタバレ》 やはり重ねて、根本的には役者がまずまずハマってるのでドラマとしてはもう全然普通に(コッチも)観てゆけますですね。特に神木クンは私が観たモノの中ではベストアクトに近いとも思いましたし、彼が主役である以上は今作はどのようなドラマにでも対応できる、という風にも感じました。全体としては彼の(特に人間的な)成長を描きつつ、あとは前篇で切り込みが甘かったその他のキャラも余さずにチャンと描いてゆこう…という後篇に見えており、前篇よりはより普遍的な人間ドラマな様にも感じられました。ただ、だから尚更(やっぱ)映画的ではないな…とも少しだけ感じるトコロではありましたし、コレも根本的には前後篇である意味も正直あまり感じられない(=原作が尽きない限り、別に今後続篇があっても何の問題も無さそう)とも思います。個人的には、肝心な将棋の対局シーンの仕上りが前篇の方が好みだったかな…と少し思いましたので、評点は調整しました。[DVD(邦画)] 6点(2022-02-23 02:54:41)

236.  3月のライオン 前編 《ネタバレ》 やはり漫画原作だけあって、多分に漫画的とゆーか(羽海野チカっぽいと言えるかとも思いますが)、魅力的なキャラクターをとにかく大勢つくり込んで群像劇的に作品世界を描いてゆく、という系統ではあるかと。非常に有り体に言えば、やはり少し映画的ではないかなとゆーか、特にこの映画ではキャラにせよ個々のエピソードにせよ少しだけ奥行きを欠く・全体としてもやや纏まりが無い、と感じたのも正直なトコロではあります。ただ、それでも各キャラ・各エピソードを魅力的に・興味深いモノに見せるアイデア(見せ方・キメ台詞とか)とゆーのはどれも中々に上質でかつ分かり易いモノだったと思いますし、実写化となればソコを表現してゆくのにまた重要となる役者さんの仕事もかなりキマってた、とも思えて、だから全然普通に最後まで面白く観るコトは出来ましたですね。漫画の映画化としては相当に好く出来ている方ではないでしょーか。いちばん肝心な将棋の対局場面とゆーのも、静かながら熱い戦い!とゆーのが的確に表現されていて緊迫感はまま高度だったと思います(思いのほか観入ってしまいました)。 役者さんに関しては、ワリと普段とイメージの違う役をやっている人が多くてソコも面白かったですね。中でも有村架純は(ゆーて比較的善人が多い)今作のキャラの中ではひとりだけ少しダークな…という側面が存外にハマっていてお話の好いスパイスになっていましたし、翻ってのツンデレぶりも流石のキュートさでした。後編も楽しみです。[DVD(邦画)] 7点(2022-02-23 02:54:22)《改行有》

237.  浅田家! 《ネタバレ》 いや~やっぱ震災の映画はダメだぁね…あと10年はしないと無理な気がする… 正直、根本的な部分の話の内容にはそれほどハマった訳ではないのです。必要以上に随分とノンビリとはしているものの、これもひとりの人間の成長物語ではある…とは思うのですケド、個人的にやはり私、こーいうごくボンヤリした人よりはバカでもナンでもいーのでただ熱い(熱苦しい)・熱血漢な人の方が単純に好みなのですよね(彼は彼で熱いハートを持っている、とは思うのですが)。なのでグッと来たのはどーしたって震災絡みのエピソードばっかではありましたすね。 まあでも、二宮クンはこの主人公には確かにかなりハマってたと思いますし、諸々が実話なコトを含めても観た価値はあった=元気を貰えたとも確実に感じるトコロではあります。全然フツーにオススメ出来る・オススメしたい部類の映画でもありますですね。機会があれば是非。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-02-21 21:27:42)《改行有》

238.  牛首村 《ネタバレ》 シリーズ三作目にして、因習蔓延る肝心な「村」の設定面を含め、全体的な内容・大まかな流れは最も破綻無く(無難に)仕上がっており、普通に最後までそこそこ面白く観れた…とも感じた。多少のツッコミどころは無くはないもののホラーとしてはまま許容範囲かと(=あまりに隅々まで整合性が取れているとゆーのもホラーとしては逆に妙味が無い、とも思うし)。まあゆーて、高度にユニークだとか、ショック描写にパンチが効きまくってるとか或いはスゴく「怖かった」とかいう訳では更々ないのだケド、例えばキャストの面々とか、まず主演のKōki,ちゃんはスラっと長身な抜群のスタイルで見映えが好かったし演技も決して悪くはなかったし、男のコも素敵な若手を2人も揃えていたり、こーいう期待の若者さん達のキャリアの取っ掛かりになるならこの手のホラーも決して無意味な作品とは言えないのではないだろうか。甘めだがこの評価で。 ひとつだけ(敢えて)難癖を付けるとしたら、ホラー描写におけるヴィジュアル面、かねえ…『牛首村』とゆーのは、それこそ実際の『牛の首』という怪談にインスパイアされたモノなのでしょうケドも、作中でもこの「牛の首」は結構ふんだんに小道具として登場してくるのですよね。ただ、この首とゆーのは作中の設定としてもあくまで「つくりもの」で、だから終始「つくりもの」としてしか登場しない、そーするとやはり今どきどーしたってドンキホーテで売ってる例のヤツを何故か皆で被ってる…という様にしか見えなくて、結局あんまし怖いという感じにはなってなかった様に思いました。例えば1箇所だけでもそーではない生々しい・禍々しいモノとして出て来る場面があったりするとまた少しアクセントがついたかなあ、と。他にも本作、お話の中ではパラノーマルだという霊的存在の類(お婆ちゃんの妹?とか、終盤の双子軍団とか)を、あまり工夫無くソレを演じる俳優さんをただ撮ってただバーン!と出してくるシーンが多い…とも思えて、ソレってやっぱ結局あまり超常現象的に見えない(=だから怖くない)とも思うのですね。もうちょっと丁寧に見せ方や視覚効果的な面を工夫して欲しい…とは少しだけ苦言を呈したくなってしまいました。[映画館(邦画)] 5点(2022-02-18 23:15:13)(良:1票) 《改行有》

239.  MOTHER マザー(2020) 《ネタバレ》 ムム…かなり高度に救いの無い、胸糞の悪い映画なのは確かですね。加えて、終盤はまだしも序盤~中盤はかなり「分かり難い」映画である様にも思えます。中でもやはり、長澤まさみの母親てのが何をどう考えているのかは非常に分かり難いです(最終的には母と子の関係性はある程度「シンプルな」モノに帰着する、とは言え)。特に、決して子供より「男」の方を重視している訳でもない様に(序盤はともかく)段々と見えてゆく一方で、阿部サダヲにだけは最初から最後までかなり入れ込んでいる様に見える部分とか(まあ~荒巻全紀に抱かれた後で、ふと考えを変じてスマホのメッセージを見る…というあたり、そーいうコトなのかなあ~とも思うのですケド)。 翻って、男の子の方は比較的には分かり易い、なので共感・感情移入もし易いと言えますかね。子供が親に依存する、なんて当たり前じゃあないですか。だから逆に、あの親についていったら君は幸せになれないよ、とゆーのを子供に伝えて決断を迫る、とゆーのは、それが例え事実であったとしてもあまりに残酷すぎる(=子供に対する負担が大きすぎる)なんて思ったりしましたね(じゃあどーするのが正しいんだ!と訊かれたら、黙るしかない…とゆーのは情けないトコロではありますが)。[DVD(邦画)] 6点(2022-02-16 22:19:21)《改行有》

240.  ちょっと思い出しただけ 《ネタバレ》 昼間からタクシーに乗れる様な(+乗り回さなければならない様な)身分ではないので、タクシーに乗るとしたら深夜だけ、それも基本、仕事の所為です。まあでも、思えばあの家までの時間って意外と心地好かったりするのですわコレが。仕事の方が大わらわだからこそ、その中で自分が何もしてないのに(物事が)前に進むとゆーのが最早ちょっと喜ばしいとゆーか、会話も全く無いワケではない様な(=喋りたければ喋れる)ごく適度な情報のインプットの中、帰って寝るだけの前に逆に少し落ち着けるとでもゆーか、私あの時間て実はかなり好きなのでして。今作、こんな私みたいな(深夜)タクシー好きにはこれまたうってつけの映画だったかも知れません(とは言え、作中のタクシー・シーンは必ずしも「心地好い」というモノばかりではなかった気もしますケド)。 1年おきに1日ずつ、しかも時を遡ってゆくという仕掛けですが、アイデアそのものは最近でもワリとよく見かける方の細工かも知れないですかね(『ラスト5イヤーズ』とか『弥生、三月 君を愛した30年』とかにも似通ったモノは見て取れる)。ただ、まずはその話の運び方・遡り方とゆーのは諸々の小物の使い方がワリと巧みでまま分かり易かったですし(ココには今般のコロナ状況も反映されているのですが、ソコで「マスク」がかなり有効なアイテムに見えていました)またサブキャラの小エピソード・小ネタの数々も十二分に面白みがあり、かつメインの筋に対して出しゃばり過ぎないトコロがとても適切だったと思いました(この部分、地味に俳優も豪華でそれも好かったですね)。 ただメインストーリーは、率直に比較的「ライト」なモノに感じられましたね。それこそ「ちょっと」思い出す様なモノであるダケ、とでも言いますか。でもその分、全体の雰囲気自体はごくまろやかで淡い(これまた)心地好いモノでしたし、それこそソレは主題歌の雰囲気そのものでもあったのかと思います(つまりはこの空気感・「世界観」こそが今作のコンセプトなのだ、とでもゆーか)。結論、普遍的恋愛事象としての共感のし易さも含め、恋愛映画としてはごく手堅い仕上りかと。[映画館(邦画)] 6点(2022-02-13 19:22:52)《改行有》

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