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コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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261.  台風クラブ こんなワケワカラン系の映画も昔はゴールデン洋画劇場とかで放送してて、うわっ、この映画、キライだなあ、なんて思ってました。意味ありげな思わせぶり、そういうのに当時はなんか、イライラしてしまう。しまいにゃ「これが死だ!」なんてブチあげられちゃうと、「いやいや、そんなのは『死』じゃないんじゃないの?」とイジワルの一つも言いたくなったり。 結局は、この登場人物たちと年代が近く距離感が近かったからこその違和感であり、反発・反感だったんでしょう。 そのくせ、そういや自分もまた、高校の時に真夜中にこっそり学校のプールで泳いだことがあったんだよなあ。 今では自分も親の世代になり、この作品を貫く不安定な危うさを、ある距離感をもって眺めるようになって。そう、自分が思春期の頃には、思春期が危ういなどと思わないもの。距離感があってこそ感じられる危うさ、ってのもある訳で。しかし一方では、やっぱり記憶の底をチクチク刺されるような感覚もあって、イライラしないと言えば嘘になる。 だから、大人だから正しく鑑賞できるなんてことは金輪際、言いたくない。あの当時の「そうじゃないんだ」という気持ちは否定したくない。 今では、「キライだけど、面白いんだから、仕方ない」ってなところ、でしょうか。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-30 17:23:48)《改行有》

262.  ガンヘッド 巨大ロボものの、SF実写映画。という、なんかヤバそうな感じのする作品でして(何せ80年代当時の邦画ですから)、特撮ならウチに任せろ、の東宝と、巨大ロボならウチに任せろ、のサンライズが手を組んでいる訳ですが、ラストのクレジットを見ていると、「製作委員会」方式になっていて、さすがヤバそうな企画だけあってリスクヘッジもちゃんとできてるんだなあ、と。 当時の決して芳しいとは言えない状況の邦画界において、過去のシリーズものに頼る事無く、まずは果敢な挑戦、とは言えると思いますが、しかしやっぱり、苦しい。廃工場みたいな雰囲気の舞台がどこまでも続いて、最初から最後まで変わりばえがしません(唯一目を引くのはバスクリン溶かしたみたいな水が張られたタンクの場面ぐらい)。何だか、エイリアン2からエイリアン登場シーンをすべて取り除いたものを延々と見せられているような。 色合いだけでももうちょっと、映像にバリエーションつけてくれないと、正直、見てて余り面白味が感じられません。 しかしさすがに、ミニチュアによる特撮は、なかなかのものです。CGはまだモニター画面内のスケルトン画像として登場する程度。ミニチュアと合成でもって、未来世界を描ききります(今となっては、過去かな)。 しかし、ロボットなら最後は2足歩行で締めて欲しかった・・・などと言い出すと、結局こういう作品には、東宝より東映の方が向いていたんだろうか?[インターネット(邦画)] 4点(2021-05-30 12:22:16)《改行有》

263.  爆裂都市 BURST CITY (1982) 一応はストーリーらしきものがあるんだろいけど、体感的にはほぼ意味不明の、インディーズ魂あふれる作品。 こうやって見ると、80年代の「ロッケンロール」ってのは、当時はなんとなくただ娯楽として存在するものかと思ってたけど、反社会活動の受け皿としてフォークに取って代わるものだったんだろうか?いずれにしてもイカ天でそれは終焉を迎えたのだろうけど。 ひたすらカオスで、特に終盤はひたすら荒れ狂うセカイが展開されます。これがオモシロいのかはさておき、作品に漲るエネルギーには、圧倒されます。金がかかってない作品ならではの、「誰も止める人がいませんでした」というニオイがプンプンします。金をかけてしまっては、こんな、作品は撮れないでしょう。 そのくらい、ワケのワカラン、しかしエネルギーあふれる作品です。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-29 22:49:39)《改行有》

264.  ねじ式 タイトルは『ねじ式』だけど、見始めて気づくのは、コレ、つげ義春のマンガのいくつかを原作にした、オムニバスだったのね。まず最初、国子さんが出てきたもんで、ああこれは確か、「別離」だっけ。タイトルがなかなか思い出せなくって。 猫の足を瞼に乗せる話って、何だっけ? ともかく、最後にようやく、ねじ式。一番ぶっ飛んでる内容、のはず、なんですが、原作に妙に忠実なもんで、このパートが一番マトモでおとなしくて地味であるように思えてしまいました。 こんな「マジメ」で、本当によかったんだろうか。 冒頭とラストの謎の舞踏が、アブな過ぎ。映画本編が、このアブなさに負けた感あり。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-27 22:38:16)《改行有》

265.  キングコングの逆襲 東宝創立35周年記念が、こんな流用企画でいいのか! という、「せっかくなのでキングコングでついでにもう一本」な映画。 いや、でも、気合は確かに感じられて、南極やら南の島やら、果ては東京までも舞台にして、大がかりなミニチュアセットがふんだんに用いられてます。特に終盤は、「身長20m」のコングと東京タワーとの絡みだもんで、セットも巨大なものに。 しかし、今回の目玉、コング型巨大ロボ・メカニコングの、この造形。何とかならな・・・かったんでしょうねえ、きっと。 ロボットなのに、どうして顔までこんなゴリラ顔に作り込まないといけなかったのか。ロボットなのに、こんなデカい鼻の穴が必要なのか。生みの親のドクターフーまで、「うははは、とてもロボットとは思えん」とか口走ってたのが、少し自虐的に聞こえてしまいました。 メカニコングはさておき、キングコングの方は相変わらず雑な面相してます。が、対ゴジラの時よりは改善も見られます。アレは本当にヒドかった。 顔はマズくとも、ゴロサウルスやウミヘビとしっかり死闘を繰り広げ、大活躍。たけど、そのせいか、終盤の東京上陸後が何だか物足りない。メカニコングがいきなり東京タワーに登るもんだから、キングコングも付き合わざるを得ないけど、「東京タワー登ります」ありきの展開で、何故登るのかも、登ってどんなアクションを見せるのかも、はっきりしないまめ、とりあえず登っちゃいます。ただ単に不自由な場所で、不自由に小競り合いをしているだけ。 東京タワーの上ならではの見せ場が、欲しかった。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-24 23:23:29)《改行有》

266.  四季・奈津子 烏丸せつ子が、別に脱ぐ必要もないだろうによく脱いで(特に前半)、それはそれでありがたいことなんですけど、ただ、これだけ頑張って脱いでるんだから、もう少しキレイに写るように撮ってあげてもいいんじゃないの。というのが素朴な感想。 そういう意味では、素朴な演出、ということなんでしょうかね。 しかし、ボインを見せびらかすことと、「女性の自立」とを、どのように繋いで捉えればよいのやら。[インターネット(邦画)] 4点(2021-05-23 22:45:23)《改行有》

267.  宇宙大戦争 こういうのを見てると、日本映画の特撮技術って、1950年代が一番すごかったんじゃないか、と思えてきます。とにかく、特殊技術の豊富さ、レベルの高さに驚かされます。 そりゃまあ、チャチな部分が、無いとは言いませんけれど。でも、大したもんです。 これで、もうちょっと中身があればよかったんですけどね。なんだか、高度な文明を持ってるはずの宇宙人側の方が、弱く見えて仕方が無い。小型円盤がふんだんに出てきては、ふんだんに破壊されまくる。 だいたい、宇宙人のいかにもボイスチェンジャー使ってます、と言う話し声が、イマイチ迫力がない。と言うより、喋りすぎ。どうせ弱いくせに。 だけど、終盤、月世界から地球上へと舞台を戻してからは、なかなか豪快なところを見せてくれます。ようやく、地球人との戦いが、互角ぐらいにはなったかな、と。 正直、ストーリーはあまり見るべきものがなくって、特撮を楽しむ映画、ですね。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-19 22:51:12)《改行有》

268.  狂った野獣(1976) 「野獣」かどうかは知らんけど、確かに狂ってます。もう、メチャクチャ。怒濤のハイテンション。 いきなり逃亡中の銀行強盗二人組がバスジャック。しかしそれを京都でやってしまったのが運の尽き。まあ、ロクな乗客がいないこと。バスジャックするには、かなり上級者向けの土地柄と言えましょう。 ひたすら舞い上がった犯人に、関西のおばちゃんパワーの洗礼を浴びせかける乗客たち。狭い社内をさらに所狭しと大暴れ、これだけでも充分お腹いっぱいになるけれど、物語はさらにギアを上げて別次元へ突入、暴走映画と化して、こうなるともはや誰にも止められません。カオスに次ぐカオス、暴走に次ぐ暴走、どこまで行ったら、気が済むのやら。 中島貞夫さんこそが、永遠の不良だと思う。だけどそれに付き合う俳優陣も、立派です。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-17 22:54:28)《改行有》

269.  悪の教典 表向きは好感度抜群だが内側には暗黒を抱えた高校教師が、一晩で生徒全員の抹殺を企む、という、現代版八つ墓村。ハスミ先生が生徒たちを血祭りにあげるだなんて、小説だからいいようなものの、映画だと、ちょっと違う意味に捉えられそうな。この業界には、もっとオソロしいハスミ先生が実在してますから、ねえ。 それはともかく、この「悪の教典」、原作には、「そのようなジェノサイドは実行可能か?」という疑問に対する思考実験みたいな側面があって。まず、血も涙もない暗黒の方程式に基づくハスミン氏の内面を描いて動機の部分を構築。そんでもって、恐怖の一夜が始まるのだけど、思えば13金のジェイソンなんて、無意味に神出鬼没だったり(絶対、ジェイソンはスタッフの手を借りてると思う)、はたはた急にドン臭くなったり、随分といい加減なヤツでした。しかし実際の人間は、あんなに神出鬼没の行動は取れないしスタッフの手も借りられない。襲われる方だって、逃げたり隠れたり、反撃を試みたりもするワケで。その中でいかにして殺戮を成立させるか、先生と生徒との命がけの知恵比べがそのまま作者の挑戦ともなって、一種の詰将棋みたいな小説になってます(そこが少し野暮ったくもあって。私の中での貴志祐介三大作品は、「黒い家」「天使の囀り」「ガラスのハンマー」。「悪の教典」や「新世界より」が、ちょっと劣ると思ってしまうのは、その三作があまりに圧倒的だからでもあるのですが)。 で、この映画化にあたっては、その辺りがうまく再構築されています。最初の方で「それもこれも伏線です」みたいな描写が連発されるのはいただけないけれど、それ以外の点では、描写の断片化によって理屈っぽさを排除し、シーンごとの映像の力、不穏な雰囲気で映画を引っ張っていて。原作の「小説としての魅力」はそぎ落とさざるを得なかった部分もあるにせよ、それを補う「映画としての魅力」があり、よく練られていると感じます。 伊藤英明も、役に完全にハマってます。もしかして彼をモデルにこの小説が書かれたんじゃなかろうか、と思えてくるほど。 ところで、最後にto be continuedと出てきますが、もしかしてあの文庫の最後に載っていたオマケ小説を映画化する? さらに映像化困難と予想されますが。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-16 23:49:31)(良:1票) 《改行有》

270.  海燕ジョーの奇跡 沖縄からフィリピンへ、大規模なロケを敢行して描く、青春アクション巨篇。ってなところなんでしょうけれど、奥山和由サン的には、本当にこの仕上がりが、狙った路線通り、だったんですかねえ。 確かに、中盤の小舟で海を渡るシーンなども、しっかりと時間をとって、実に壮大な描き方がなされてはいるのですが、映画を通じてあまり軸となる物語がなく、どうしても弛緩した時間が流れることになります。 時任三郎は若者らしく、随所で感情を露わにした表情を見せるけれど、映画を通じて見ると、何だかオトナたちに丸め込まれているだけ、のような。 ラストは確かにカッコいいので、そこに至るまでのクライマックスは、もう少し盛り上げて欲しかった。海外ロケやりました、というだけで盛り上がるワケでもないですからねえ。[インターネット(邦画)] 5点(2021-05-16 15:16:21)《改行有》

271.  日本侠客伝 浪花篇 《ネタバレ》 第2作は大阪が舞台。そこにふらりと現れた東京ことばの健さんが混じる。他の俳優陣の関西弁はなかなか巧みで、違和感がありません。一方でムラタ英雄は九州ことばだったりして、ローカル色にも微妙な色合いを付けています。 健さんがやや唐突に暴れ始めるのでちょっと驚かされますが、この乱闘は遠距離から舞台を広くとっての長回し撮影。これにも意表を突かれます。 ライバル組の妨害で人手が確保出来ない中、果たして無事に荷出しを終えることが出来るのか?という場面で、救いの手である労働者の一群が駆けつける。エキストラ動員による群衆シーンが盛り上げる。と同時に、そこから一気に宴会シーンに飛んで、プロジェクトの成功までをテンポよく一気に見せる。別のシーンでは誰も文字が判らずに手紙を読めずマゴつく場面があったりするなど、まさに緩急自在の演出です。 宴会の直後(というか被せる形で)ムラタが襲撃され、あとは健さんが殴り込みするだけか、アレ、ちょっと映画短くないかい?と思ってたら、殴り込みではなく、ここで鶴田浩二の登場が描かれる。いわば二段構成です。 ここからまたドラマは拡がって、結局、ハデな討ち入りっぽい展開にはならないけれど、ラストシーンの主役二人の後ろ姿は、降り積もった雪景色の中に描かれて、やっぱり、イイなあ、と。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-15 20:47:21)《改行有》

272.  不連続殺人事件 高木彬光がなぜ「能面殺人事件」で探偵作家クラブ賞を受賞したかというと、前年は傑作「刺青殺人事件」が、運悪く、文豪が発表した長編ミステリとタイミングが重なっちゃったからで。そりゃ新進作家にはチャンスのあろうハズもなく。それがこの、坂口安吾の「不連続殺人事件」。 しかし、私も自分の本棚をたまに見返すと、乱読したミステリの中にはトリックも犯人も思い出せないものがあったりして、情けない思いをしたりもするのですが、そんな中で、「不連続~」は、真相がかなり鮮明に印象に残っている作品です。多分それは、フーダニットとしてよく出来ているからというよりも、探偵役である巨勢博士が終盤に犯人を指摘するくだりのユニークさ、ゆえの印象であるような気がします。 そういう意味では、推理小説の真髄はしばしば、「探偵が最後に犯人の“名前”を告げる」という点にあって、文字で書かれる小説という媒体ではそれが有効である一方、映画では視覚が中心となって、登場人物の名前というものが付随的なものに過ぎない、というのが、ミステリの映画化の難しいところの一つ、であるように思えます。 実際、真相解明の部分における印象の強さというものはどうしても、この映画化作品よりも原作小説の方に、軍配が上がってしまいます。 しかしこの「不連続~」という作品。やたらと登場人物が出てきて、誰がどういう人かを読みながら把握していくよりも、殺人事件が発生して人数が減っていくスピードの方が早くって、あれよあれよと言う間に・・・という、ちょっと風変わりな作品でもあるのですが、映画監督にしてみれば、こういう作品を作るのって、結構、大変だけど楽しいんじゃなかろうか。登場人物多いので俳優多数起用し、豪華なセットに彼らをズラリと並ばせる。カメラは常に引き気味で、なんだか常時、妙に画面内の人口密度が高い。その画面の中で、台詞のある人ない人それぞれがうごめき続ける。 もうちょっと真相につながる手掛かり、というか伏線をうまく仕込んでもよかったんじゃないか、とは思うけど(その点は原作の方が上手い)、原作のカオスな部分をひたすら強調した点が、この映画の持ち味、と言えましょうか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-15 19:47:02)(良:1票) 《改行有》

273.  ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲 これ以上出演を続けるとバカが伝染ると気付いたらしい中山美穂が逃亡。だけど態勢に影響は無さそうで。 相変わらずバカ、というか、もうストーリーも脈絡も、何も無くって。前半は、「なんちゃって番長」みたいなヤツが登場し、仲村トオルと清水宏次朗の二人にからかわれ続ける。それが、ふと気づいたら、彼は退場し、別の強敵との抗争劇にすり替わってる。 と言うこと自体には何の不満も無いけれど(もともと、マトモさという観点では期待してないし)。 ただ、この第3作に至って、これまではとにかく泥臭くダサい乱闘が売りだったものが、ちょっと「カッコいい」アクションを狙ってる感があり、そのスマートな格闘に、かえって平凡な印象を受けてしまいます。クライマックスの工場での闘いなど、スケールは明らかにパワーアップしてるんですけどね、ただ、全般的にこういった格闘路線で行くのだったら、ジャッキー・チェンに遠く及ばないよなあ、と、つい比較してしまう。このシリーズ独自のバイタリティ路線でもって突っ走っていた方が、魅力的、だと思うんですけどね。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-10 23:21:34)《改行有》

274.  ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌 2作目にして早くもほぼ、ストーリーらしきものが無くなって、クダラないエピソードの羅列。ライバル校との抗争が激化する中、トオルとヒロシが屈辱のボンタン狩りにあってようやく、物語が焦点を結び始めます。 いや、物語の焦点って言ったって、要するにクライマックスの大乱闘のお膳立てができた、という程度のことですが。 この乱闘シーンでは、ちょっと『ポリスストーリー/~』の影響があるのかな、という場面もあるのですが、とにかく、そろそろ撮影中に死人が出そうだなあ、と思わせるものがあって、こんなアホな映画にここまで体を張って命を賭けてる、ってことが、なんだか嬉しくなってしまう、そういう中毒性のある作品であります。誰もが無条件で中毒になる訳ではないので、そこはご安心を。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-09 22:54:46)《改行有》

275.  新鞍馬天狗 本作で鞍馬天狗を演じるは、市川雷蔵版。新選組が幅を利かせる幕末を舞台に、謎の黒頭巾・鞍馬天狗が、刀・銃を手に大活躍。ってなことらしい。 「らしい」というのは、本作だけでは明らかに食い足りないからで、そりゃま、鞍馬天狗が追い詰められて危機一髪!というシーンもあるけれど、尺も短く、これというエピソードもなく、何となく始まって、何となく「この先シリーズが続くんだろうなあ」という感じで終わっちゃう。えらく物足りません。 冒頭から鞍馬天狗の立ち回りがあり、頭巾被っていて顔がよく見えないので代役でも務まるんだろうけれど、そのちょっとナヨナヨした頼りない立ち回り姿は、おそらく雷蔵本人なんでしょう。 頭巾を脱げば、それはもう涼しげな雷蔵フェイス。人物像もやたらヒトが良くって、その無色透明感がこれまた、物足りないところ。 とは言え、やはりそこは大映時代劇。陰影に富んだ映像(基本的に、映像が陰気です)、ロケ撮影の活用。雰囲気は大いに楽しめます。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-05-09 10:00:56)《改行有》

276.  22年目の告白 -私が殺人犯です- 《ネタバレ》 ミステリなどというものは映画にはならない、などと主張する気もないし、そんなストイックな態度を貫ける自信など毛頭ないのだけれど、本作などを見ていると、やっぱり難しいなあ、と思っちゃう。 中盤、テレビの生放送を舞台に4者が向き合う場面。まさに「これぞ」という場面なのに、ふと気づくと、この4人のうち背景がそれなりに描かれていたのは伊藤英明だけ。それとて、このシーンを盛り上げるためならもう一息、彼の過去をそれまでのドラマに織り込むこともできたんじゃないか、と。ましてや残り3人の、「何も描かれなさ」加減といったら。 この時点で、よほど脚本がアマいか、それとも、背景を描けない「ミステリ上の」事情があるのか、のどちらかということになっちゃう訳で。 で、結果的に、ロジックの整合はとれていて、しかも2段オチ的な構成、ミステリとしては確かにまとまっているんだけど、それを優先した不自由さ、というのも、付きまとってしまう。 それを補うためなのか、クライマックスシーンでは危機を時間的に引き延ばそうとするのだけど、これがまた、どうにも取ってつけたようで、やや空振り気味。 とは言え、時効という人為的な制度の皮肉というか矛盾というか、といったものは物語に巧みに織り込まれてて、その点はオハナシとしてはよくできています。残念ながらそれは、「映画としての魅力」とは別次元での感想に過ぎないけれど。 それよりも、仮にそこが作品のポイントだったとして、では後日談的なあのラストシーンに対しては、「蛇足」以外にどういう感想を持てばいいんだろうか?[DVD(邦画)] 6点(2021-05-05 18:09:15)《改行有》

277.  男はつらいよ お帰り 寅さん そりゃもう、一種の、怖いもの見たさ、ではあるんですけどね。寅さん抜きの寅さん映画、だなんて。そういやピンクパンサー映画もピーター・セラーズ亡き後に、クルーゾー失踪ということにして途轍もなくツマラない作品を作ってましたけどねえ。あるいはブルース・リー亡き後の『死亡遊戯』(いや、『死亡の塔』の方は悪くないと思いますけども)。 というか、過去のシリーズ諸作の映像を流用するという時点で、『宇宙怪獣ガメラ』を思い出してしまいます。それだけはマズい。さすがに。 ですけれども、マッハ文朱をわざわざ呼ぶまでもなく、こうやって、シリーズを支えてきた俳優陣がほぼ全員集まり(御前様代替わりを別にすると、代役は橋爪功くらいでしょうか?)、新作を撮り上げる。これってもう、一つの事件と言ってよいのでは。山田洋次監督の人徳、みたいなもんですかね。 ただ内容はと言うと、ちと薄い印象。舞台は関東近郊に限定され、満男と泉の出来レース的なやりとりだけ。シリーズとして見れば、満男の一言多い病も泉ちゃんのセリフ棒読み病も健在、ではあるけれど、そのどちらも作品にとってのマイナスでしかなくって。 過去のエピソードの引用も多分につまみ食い的。少なくともあの伝説のメロン事件は、私もちょっとこだわってしまうところ。こんな表面的な形での引用なら、して欲しくなかったなあ。 しかし皆さん、イイ感じにお爺ちゃんお婆ちゃんになって、特に倍賞千恵子は、「さくらがお婆ちゃんになったら、そりゃこんな感じになるよなあ」というのを見事に体現していて、そりゃ本人なんだから当然だといわれりゃそうなんだけど、いい歳のとり方だなあ、とつくづく思います。 それにしても気になるのは、満男と、池脇千鶴との今後。ウソです、全然気になりません。再婚するなり何なり、勝手にしてちょうだい、もう。 だいたい、満男ごときが作家になる、ってのが、あり得なさすぎ、なんですけど、まあどうせシリーズ最終作(ですよね?)なので、この際何でもアリ、ですかね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-05-03 20:32:20)《改行有》

278.  GONIN 《ネタバレ》 取柄があまり無いか、あるいはまったく無いか、という5人が、とにもかくにも集まれば、物語は転がり始める。よりにもよって、ヤクザから大金を強奪しよう、などという無茶な計画。こんな計画、うまくいったが最後、後に待つのは破滅でしかない。 という訳でこの作品も、フィクションであるが故に、登場人物たちにとって「いかに死んでみせるか」こそが自分達の存在意義であり、大きな見せ場となります。誰が、いつ、どうやって死ぬか。死に様こそが、彼らの生き様。 物語の中心にいると思われた佐藤浩市、だからといって、彼が最後に死ぬとは限らない。物語に束縛されることなく死んでみせる、その自由さ。 となれば、やはりこれも、最後まで生き残ってしまうのは一種の罰となりうるのだけど、その意味では、敵の殺し屋たちまで含めてすべての者たちに死を演じさせるのは、一種の優しさであるのかも。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-01 20:59:32)(良:1票) 《改行有》

279.  誰かさんと誰かさんが全員集合!! いかりや長さんが武道の師範で、注ブー工茶のドリフメンバーがその弟子、というのが何だか、いかにも8時だョ的な世界観で取っつきやすい、ってのもありますが、内容的にもよくまとまっていると思います。まとまってるけど、ハジけてる。 岩下志麻が保育園の美人先生で、長さんがゾッコン。それを、日頃の仕返しとばかり、メンバーがからかう。一方で岩下志麻にも謎めいたところがあって、なぜか副業で芸者さんをやってたり。ここ、もうちょっと謎を引っ張ってくれてもよかったのでは、と思わんでもないけれど、そこはそれ、岩下志麻。裏も無ければ表もなく、アッケラカンとした空気読めない感が、彼女のいいところです。 と思わせて実は・・・あとは見てのお楽しみ。 ドリフの4人組、長さんをからかいまくった挙句に逃亡を図り、逃走用にクルマを準備するのだけど、これが、その辺のクルマからパーツを盗んできて無理やり組み上げた超オンボロ車。こういうのがやっぱり楽しいですね。はたしてこんなポンコツが無事、走るのか? もちろん最後はこのクルマが大活躍。走りながら壊れていき、壊れながら走っていく、そのバカバカしさ。もう、たまりません。 ヤクザ映画ではコワモテ演じている俳優陣の面々も、ここでは楽しそうに敵役を演じてます。 あ、そうそう、中盤には、ショッキングな残酷シーン(?)がありますので、心臓の弱い方は、ご注意を。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-30 15:55:51)《改行有》

280.  犬鳴村 犬鳴村の都市伝説がどういうものなのか、まったく知っていなかったもんで、大阪の犬鳴山温泉のことだろうか、くらいにしか思ってなかったんですけど、何にせよ、都市伝説における「都市伝説らしさ」ってのは、話が中途半端で完結せず、背景もはっきりせず、とにかくモヤッとした感じ、にある訳で。こうやって物語化して、細かいところまで盛り込んでしまうと、都市伝説らしいコワさ、ってのは薄れる方向に向かってしまう。 んだけど、いや、コレ、面白かったです。 見せ方がうまいですね。背景にチラリとオバケを見せる、という手法それ一辺倒でもないし、「何だろう?」と思ってたら突然ワッとくる驚き、それ一辺倒でもない。 ビデオカメラとか、電話ボックスだとかいうアイテムを交えつつ、話を繋いでいく。そこには繋がりの悪い部分(どういうことよ?という部分)もあるけれど、それを強引に押し切ることで、上りあれば下りあり、物語に推進力が生まれ、気が付いたらオハナシはグルリと環をなしている、という仕掛け。すばらしい。 ホラーに対し変に納得したり感心したりするのも、イカンことなのかも知れませんが。[地上波(邦画)] 7点(2021-04-18 16:50:12)《改行有》

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