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321.  赤穂城断絶 《ネタバレ》  原作がどうなのか知らんが、タイトルが何しろ「赤穂城断絶」だし、もっと違う切り口の物語かと思ったら、思ったよりも普通の忠臣蔵。 お城にまつわる話しでないのは、まあ諦めたとしても、これが単なる仇討ちではなく、吉良家お咎めなしという裁定に対する、意趣返し的な意味だという部分を、もっと膨らませて見せて欲しい気もした。  忠臣蔵って、今では各テレビ局が年末に力入れて、細かいとこ描写してくるから、映画だってそれに対抗して、進化しないといけなくて、大変だとは思うけどさ。そういう部分を考えても、公開当時には、しょぼい感じがしたよ。[DVD(邦画)] 4点(2011-12-13 00:39:41)《改行有》

322.  ルパン三世 血の刻印~永遠のmermaid~<TVM> 《ネタバレ》  新しい声優さんたち、概ね良いと思う。クリカンが跡を継いだ時、たんなるソックリさんを使うなんて、「演じる」という部分を蔑ろにした志の低さに、失望したものだが、今回も前のイメージを踏襲した、「似た感じ」の人選のようだ。とは言っても、新たな声優陣はベテラン揃いで素晴らしい働きだったし、クリカンもかなり上手くなってきていると感じる。  絵柄が何か、カリオストロ風なのは、作画監督が、ジブリ作品に関わった人だからなのか。五右衛門だけ、もうちょっと目つきを優しげにして欲しかったが、全体的には好印象です。  但し、この絵柄で、「悪者が財宝の鍵となる美少女をさらい、ルパンがそれを助け、不二子がどっちつかずに見えて、結局ルパンにつく。結局財宝は持って帰れるもんではなく、少女を残して、逃げる。」という物語だと、どうしてもカリオストロを思い出してしまい、その呪縛にとらわれている感じがして、しょうがなかった。それと、新作が出るたびに思うのだが、ルパンの中でどれくらいSFやオカルトを許容出来るのか、というのが新しいルパンを受け入れられるかどうかの、カギじゃないかと思っている。私自身は、八百比丘尼の若いままの遺体までは良いけど、怪物は駄目だった。 [地上波(邦画)] 6点(2011-12-08 10:42:14)《改行有》

323.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》  これ、全くトヨトミ、無関係じゃない。一応物語の中で、「王女を守れ」という「大阪国民の義務?」っぽい描写がある。しかし、この物語の最大の関心事である「何故秘密にしていて、何故大阪国に固執するか」ということには、全く関係がない。例えば、王女の身元が知れ渡っていたって全く問題ないし、国の存続を望む理由には、見事に無関係だ。「昔、大阪の豪商が明治政府と取引して、独立国の地位を密約した」という話で、どこか支障があるだろうか?  中井貴一が感動げに語る「父と子の二人だけの約束、残りの生を背負った覚悟の会話のため」なんてあまりに個人的な事で、トヨトミの話とつながっていない。そもそも大阪国の仕組みがないと、それが伝えられないのだろうか?更に、その会話の内容「王女を守れ」に、大して意味が無い様に見えるのは、国の主権者が不明だからか。王女は誰かも知られていない、一般市民だし。主権が民にあれば、大阪に固執する意味が不明だし。  逃げ落ちた秀吉の子孫、それを君主とする(←これ、大事だと思う)独立国家の要求。もしくは秘密裏に存続するハナシ。物語のあらすじから期待されるのは、そういう話ではないだろうか?  なんか、肩透かしを食ったような感じ、大通りを歩いていたら、いつの間にか本道が隣りを走っていて、袋小路にハマった感じ、そんな映画でした。 [DVD(邦画)] 3点(2011-12-05 13:01:39)(良:1票) 《改行有》

324.  名探偵コナン 漆黒の追跡者 《ネタバレ》  水谷さんが喋った瞬間、おなじみになった小学生ファン声優体験の、大人版もやってるのか?と思ったら、DAIGOかよ。も少し、考えろよ。…でも、よく考えたら、声優演技ってのの、不自然性の裏返しかもしれないなあ。現実ではなかなか無い、大げさな抑揚、アニメ的演技を嫌っているらしい代表が、御大宮崎駿だとすると、彼ですら成功しないこの問題の勝利は、かなり難しいって事だな。  ところで、この映画は細かいとこイロイロと、描写しているのだが、それが映画館で一度見ただけでは判りにくい。例えば、ベルモット妙にコナンにやさしいな、と思ってると、最後に「なるほどベルモットが惚れるわけだ」なんて、言ってるし。あるいは、サスペンダーが100mまで伸びるのは、東京タワーの2つの展望台の高さの差みたいだが(但しデジタルアンテナ部分はもっと高いから、アレは無理だけど)、目盛りの描写が見難くいし。また、アイリッシュが撃たれた時に、SDカードも一緒に撃たれて壊れた描写も見難い。子供向けには、こういったところをもっと判りやすく描写するべきだと思う。あ、蘭ちゃんの「拳銃よけ」も「相手の動きを読んだ」事がもっと判る演出をするべきだ。  コナンは推理モノというくくりだけど、「本格」ではないので、別に良いんだけど、それにしても事件について、考える余地があまりなく、コナンを追っかけてるうちに、ヒントが次々出てきて、解決まで一直線って感じなのが、残念。  基本的に「謎解き」と黒の組織のような「ハードボイルド」の、合わなさが、この「名探偵コナン」という物語の一番の弱点じゃないかと思う。 [地上波(邦画)] 3点(2011-11-26 07:52:57)《改行有》

325.  ガンマー第3号 宇宙大作戦 《ネタバレ》 2001年宇宙の旅が公開された年の映画、なんて事を考えなければ、それなりに楽しめる映画。もちろん、映像的な所は全てチャチくさく、宇宙ステーションの中にヘンに中二階があったり、当然のように重力があったり、小惑星の重力が全然表現されてなかったり、主要人物二人の因縁と、最後の自己犠牲的な展開が、ちょっと類型的に過ぎるが、パニック映画/サスペンス的な物語は、それほど悪くない。同年に東宝「怪獣総進撃」大映「ガメラ対バルゴン」を公開しているが、それらからすると、立派な日本のSF映画。[インターネット(字幕)] 4点(2011-11-24 02:41:52)

326.  豆富小僧 《ネタバレ》 なんだか、「ナントカたぬき合戦」みたいな感じもするが、こちらのたぬきは人間の強欲そのもの。対して妖怪は人間が持っていた自然への畏怖の心。 人間の強欲が、自然の恐るべき一面である台風の脅威を、ねじ伏せようとするストーリー展開は、よくできていると思う。畏怖というのは心の内の存在だから、台風よる自然の脅威を感じて復活する、というのも巧い。この二者の決戦が、少年漫画における元気玉のような描写の「光線技」であるのは、ちょっと残念。もう少し世界観にあった表現を見つけて欲しい。 ところで、私はDVDでの2D鑑賞だったが、映像的には人間の表情や、髪の毛の質感など、ちょっとイマドキの3D表現としてはお粗末。 [DVD(邦画)] 4点(2011-11-09 10:43:30)《改行有》

327.  さや侍 《ネタバレ》 最初、斬られても撃たれてもクビ折られても、死なない主人公に、「そういうの面白く思えって価値観?」と、ちょっと心配になった。途中の30日の業自体も、ギャグがスベっている感満載だったので、ますますその思いが募る。コレ、本気でこの「業」の部分を笑えって思ってるんなら、勘違いも甚だしいだろう。 途中で、業が公開されるようになってから、「コレは、お笑い興行の話なのか!」と感じた。出演者と作家、観客が一体となって創りだす、興行の世界。そういうの描こうと思っている? と、思っっていたら、最後、「追い詰められ、最中を押され」た侍が、失った刀を取り戻しただけではなく、以って娘に闘う者の誇りと生命の連綿を教えたのだと、気付いた時には、感動した。 ちょっと、ギャグがつまらないけど、なかなかヤルじゃん、松本。今まで食わず嫌いで申し訳ない。 …それにしても、「うどんすすり指導 ほっしゃん。」なんて映画のクレジット、初めて見たぞ。…そこもギャグ? [DVD(邦画)] 6点(2011-11-08 13:25:11)《改行有》

328.  ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON 《ネタバレ》  三谷幸喜という人は、どういうわけか、閉ざされた環境・状況におけるドラマにおいては大変面白いコメディを書く。もし、コレが舞台だったら、宿屋に行くシーンなど無くたって、彼は法廷だけで、面白い展開を作ったことだろう。そういう意味では、もっと舞台を法廷に限定しても良かったと思うし、その方がピュアな三谷作品になったよう気もする。  幽霊を証人に呼ぶというのは、奇想天外と言えるが、幽霊が見えない人の視点で描く、「一人芝居」的なおかしさ、「見える人、見えない人がいる事によるおかしさ」は、今に始まったことじゃなく、昔何処かで見たような気もする。だから、たしかに面白いんだけど、評価するなら7割方といったところ。  この映画ならではの仕掛けとして、「実は見えていた」というのを、もっと最後の方に効果的に使う手は、なかったものか? [映画館(邦画)] 7点(2011-11-01 18:22:44)(良:2票) 《改行有》

329.  サイボーグ009/怪獣戦争 《ネタバレ》  何やら、東宝映画の様なタイトルだが、これに出てくるような「怪獣」は、一作目でもう出てるし、新鮮味もない代わりに怪獣ブームに媚びたような、イヤラシサもない。  前作の最後に、BGのラスボスが言ったように、人々の邪な心によって、彼ら組織は復活した。人の心の欲望には際限がないから、彼らは永久に戦い続ける運命を背負ったわけだ。結果的には、これで巧く、TVシリーズに繋がる説明になった。というのは、後付けで、TVシリーズ以前に、主題歌から何から完成していたのは、驚き。  今回は、組織に改造されたものが、正義に与するかどうか悩み、自己を棄ててそれを成し遂げる物語。このあたりのシチュエーションは、後のやはり石森章太郎原作「仮面ライダー」によく似ていて、興味深い。もっとも先輩たち(001~009)は、縛りが無いせいか、考えるまでもなく、あっさり組織を裏切っているが。  今回のテーマは、平和というものは、身を切ってでもそれを成し遂げる心が必要なのだ、と言う事だろうか。自己犠牲というものが、どうも胡散臭く感じてしまう自分としては、ちょっと素直に評価しにくい物語である。  ところで、びっくりしたことに、この映画にはレインボー戦隊ロビンが登場する。今の特撮・アニメのヒーローに全開の、こういった無節操さって、東映の伝統だったんだなあ。 [インターネット(字幕)] 5点(2011-10-26 01:40:50)《改行有》

330.  サイボーグ009 《ネタバレ》  先の大戦が終わって二十年が経って尚、世界が諍いを続けていた冷戦中期。今考えると、二十年前など、ほんのちょっと前の事だ。だからこそ、その記憶の新しい内の、当時の人々は次の戦争の始まりに恐怖していたのだろう。「ゴジラ」が暗喩をもって核の恐怖を描いたのに比べ、この映画は、実に直球勝負的に、戦争商人の悪行に立ち向かう戦士たちを描いている。子供向けアニメーションに、これほど平和への願いを前面に出した物を作っていたのは、今の感覚からすると、驚くべき事かも知れない。ラストの女性コーラスの、醸し出している”高み”は、もはや願いというより、「祈り」とも言うべきレベルだ。  絵とその動きに関しては、なにしろ古いアニメーションであるから、現在のものと比べるべくもないが、物語としては、魂がこもっている感じを受ける。  ちなみに、こんな普段見はしない映画も、気軽にその気にさせるiTunesStoreのレンタルというのも、悪くない選択だ。 [インターネット(字幕)] 5点(2011-10-24 04:38:46)《改行有》

331.  上を向いて歩こう 《ネタバレ》  高橋英樹の腹違いの兄と、小百合ちゃんが不自然に知り合いで、彼らを引っ掻き回すのを除けば、フツーに青春映画として楽しめた。  数々の行き違いや、憎しみの応酬により起こった、青年たちの大げんかが、小百合ちゃんの一喝によって、終結し許される映画。新車のトラックや、当時10万という高額なドラムセットがダメになったにしては、明るく和解して(しかもそれぞれ新調している!)、ノーテンキに合唱しているのが、ちょっと引っかかる。  しかし、その歌声が日本の伸び盛りだった頃の、働く日本の元気に対する応援歌だという事に気づいた時、そしてその時代の働く人々の映像を見た時に、不覚にも涙してしまった。いろんな社会問題もあったけど、二年後にオリンピックを控えていたこの頃の、日本の未来は明るく希望があった。  この映画が、元になった歌のように、「泣きながら歩く、一人ぼっちの夜」ではなく、「手をつなぎ、歌おう、若い僕らの歌」と締めくくるのは、見ているものとしても、とても嬉しい。また、おこがましいようだが、この映画の主題歌として、まこと正しいと思える。 ワンフレーズだけど、高橋英樹、小百合ちゃん、浜田光夫らの歌声も聞ける。 【2011.1.1追記】なんだ、これ「幻の4番歌詞」ってやつだったのか…。でもいい歌だ。 [DVD(邦画)] 8点(2011-10-07 16:01:14)《改行有》

332.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 突然、何者かの陰謀に巻き込まれ、首相暗殺の汚名を着せられる主人公。どうやら事件の黒幕は権力側の人間で、主人公を抹殺にかかっている。 最近の映画・TVドラマはそういう局面での理不尽さが尋常じゃないので、本作のような描写は生ぬるく感じる人もいると思う。自分にはこの位が丁度良く、これ以上理不尽なことになると、モニタ壊しそうになって困る。とは言え、リアリティを失わない範囲ではこれがギリだろう。 権力内部の巨悪に巻き込まれる一般人、というのはアメリカサスペンス映画の大好物であり、独擅場だと思っていたが、日本にもそういう映画ができたのか、と途中まで思っていた。イヤ、これもそういう映画だと云えばそうなのかも知れないが、大事な一点において違いがある。罪無き者の復権である。 罪なきものは幸せに生きる権利がある、と多分多くの人は考えていると思う。こういう映画は、たいてい最後に巨悪が暴かれ、追われている者の汚名が挽回される。それがカタルシスなのである。この事件の場合、彼は社会的には存在を失って、表舞台に出ることが出来なくなった。ポール・マッカートニーがメドレーを繋ぎ合わせたように、昔の絆をつないでその結びつきを主題にして、メデタシメデタシとしたいのかも知れないが、見ている人は、彼の無実を晴らして欲しいし、本当の悪を暴くべきだと思っている。 ビートルズのように、「最後の最後まで傑作を作って解散」というのは、この場合「最後の最後に事件を解決して、彼を復権させる」事なのではないだろうか? ただし、古い仲間や、よく判らない殺人者の助力やチームワークによって、彼をサポートする「作戦」は、ワクワクして楽しめた。 [地上波(邦画)] 6点(2011-10-04 04:34:59)(良:1票) 《改行有》

333.  片腕マシンガール 《ネタバレ》  最初のいじめっこを惨殺するシーン、ちょっと特撮がチャチクて、がっかり。こういう奴らを、容赦なく皆殺しにするのはとっても良いんだが。最初の「掴み」だからここは気合入れて欲しい。……と思ったら、グロシーンは全てこのクオリティなのね。  いじめの復讐で、悪い奴らをやっつけ、陰湿な悪に爽快に鉄槌を下す、という話なのかと思ったが、陰湿どころか堂々とした殺人集団だ。それにしては、あまりに世界観が稚拙で萎えた。  使用人といえども、簡単に人を殺してもなんにも事件にならない世界。お抱え料理人の不始末に対しての、チンピラみたいな安っぽい怒り方。「オマエの面が気にいらない」なんて、トンチンカンな事言って監督よくOK出すなあ。一緒に殺された少年の母親との和解も、安手の青春ドラマみたい。忍者たちはジェダイ騎士ばりに、飛び道具を剣で弾くし、少年の親たちは、目の前の代紋背に刀を持った奴に、何にも思わないみたいだし。細かい所まだまだあるが、こういう小さな事で、ちょいちょい観る者の気持ちを削ぐ。 しっかし、この女の子は、バイオレンスな顔と、ニコニコカワイイ顔の二種類しかないなあ。これは多分本人のせいと言うより、こういう演出しかできない監督の責任だな。 自分の若かった頃にも、こういう映画はあったが、もうちょっとリアリティを持っていた。というより、荒唐無稽にならないように注意深く作られていたと思う。  フットボールのヘルメット出てきたときには、「もう、いいから怪人にでも変身させちゃえよ」とマジで思った。そのあたりがお似合いだ、といったら仮面ライダー達に失礼か。  少女のパンチラに免じて、1点献上。 [DVD(邦画)] 1点(2011-10-02 16:28:48)(良:2票) 《改行有》

334.  ユニコ/魔法の島へ 《ネタバレ》  サンリオのユニコシリーズ二作目。前作では悪者を華麗にやっつけたユニコだが、今回は違う。実際にはこのあと短編が作られているが、実際にはこれが完結と言うより完成編。  ドラえもんの長編を見た時にも強く感じたことだが、最近のアニメーションが殆ど「戦いの物語」なのが、とても気になっていた。戦って勝てばいいのか?相手は必ず全悪なのか?子供に見せる物語がそればかりで、いいのだろうか?  今にして思えば、これが作られた第2次アニメーションブームのきっかけを作った、最初の「ヤマト」が既にそれを問うていたのかも知れないが、いかんせんアレはそういう意味では失敗作だ。  この「魔法の島へ」を作った人たちは、ひょっとしたら既に私と同じような気持ちでいたのかも知れない。だから、あれほど強いユニコが、その力で相手を倒さずに、優しい思いやりの気持ちで、相手の心を開く物語を作ったのだ。ユニコがククルックをやっつけきれないで、相手の気持を慮るシーンは、美しいBGMと相まって、実に感動的だった。ユニコはこの2作目で物語として、キャラクタとして完成した。だからここで打ち止め。  キレイ事とも偽善とも言えるかも知れないが、子供向けアニメーションくらい、優しい気持ちを育むものであって欲しい、と私は思っている。 [DVD(邦画)] 10点(2011-09-30 11:37:34)《改行有》

335.  ねこばん3D とび出すにゃんこ 《ネタバレ》  定年で仕事をやめた元電車運転手が、一人家で孫娘のお守りを任され、最後に忘れていた笑顔を思い出すという話。電車運転手故に、時計を離せなかった主人公が、一人ぼっちで泣く孫のために、腕時計を投げ捨てるのが、ちょっと上手い。  しかし、私もネコは好きだが、おじいちゃんを屋根に閉じ込める以外に、このネコたちの存在意義がちょっとわからない。やたら子猫ばかり、他人の家に来るのも不自然。もうちょっと、ストーリーの幹に絡んでいる、一匹のキャラの立ったネコだけでいいと思うのだが。 [DVD(邦画)] 5点(2011-09-29 15:52:49)《改行有》

336.  いつでも夢を(1963) 《ネタバレ》 前から見たかった映画。と言っても劇映画として興味があった訳ではなく、「いつでも夢を」のカラオケ映像に、赤いセーターの小百合ちゃんが上を見上げるカットがあって、それはもう神々しくキレイだったのだ。 問題のシーンは戦災で親を失った不幸な少女の一エピソードだったが、自分の生まれた翌年の映画であるこの時代は、まだまだ戦後を引きずっていたのだろう。丸の内らしい一流会社の佇まいは立派だが、お化け煙突で有名な千住・西新井界隈の貧しさは、大変なものだ。その時代の青春映画は、舞台としては恵まれた学生の話ではなく、定時制高校(夜学ってのは当時「いけない言葉」だったのかね?)だというのが、時代を写しているのだろう。物語は勤労学生や貧しさといった、当時の社会の問題を背景に、それでも雪の下の芽のように強く生きてゆこうとする、若者たちを描いている。ちょっと綺麗事すぎる感じもするし、夜学出身の自分から見ても牧歌的すぎる気もするが、これが時代というものかもしれない。とにかく国自体の将来に希望の持てる、「いつでも夢を」持っていることの出来る時代の若者の青春映画。この時代と比べると、豊かにはなっているが、これほど「夢を持」っていられるだろうか、今の若者は? こういう時代の映画は評価しづらいので、可もなく不可もない点だけど、小百合ちゃんの可愛さ、美しさに+1点。[DVD(邦画)] 6点(2011-09-25 23:15:21)《改行有》

337.  仮面ライダー THE FIRST 《ネタバレ》 よりによってホッパーだけ2体も裏切られて、ホッパーの設計者は責任問題だな。 ま、それはともかく。 仮面ライダーはリアルにカッコ良く蘇ったけど、ショッカーはその目的も方法論的にも昔のまんまだな。放っとくとそのうち、子供なんか襲うようになるんだろうな。目撃者を消すのは二次的な行為で、最初ホッパーがやっていたような、本来業務をちゃんとしなきゃ、意味が無いよ。でも破壊行為、略奪行為、よりも要人拉致・改造掌握なんかをちゃんと描いて、ショッカーを本来的な悪役に作りこんだ上で、ホッパーを正しく「正義の」戦士にして欲しい。「女の話」はそれからだ。 ちなみに、捕まった女は、あの後何になる予定だったんだろう?蜂女?せっかくだから、タックルにでもして、また裏切られて欲しい気もチョットしました。 [DVD(邦画)] 4点(2011-09-17 14:14:15)《改行有》

338.  砂の器 《ネタバレ》  省略するところはすっきり省略し、何度もTVドラマ化されて描かれているような、刑事側のつまらん事情やドラマを廃して、映画の四分の一を占める、最後の捜査会議=「宿命」発表会=親子の旅物語に、すべてを賭けたようなすごい構成と演出。これの後に作られた多くのTVドラマ版は、この演出の呪縛から逃れるのが一苦労だ。  この「宿命」を聴いただけで、もう半ば条件反射的に泣いてしまう。それは、この音楽と一体になっている、千代吉と秀夫の苦難の旅と、親子の情愛を思い浮かべるからだ。この、親子の旅と音楽を、見る者の心の中に、一体として刷り込んだ演出方法は、見事というしかない。そして、また今西が言うように、この曲は彼が父親に会う唯一の方法なのだ、という事を自然に観る者に感じさせる演出。  正直、これだけでハンセン氏病をテーマとして描ききれているとは思わない。しかし、物語の本質は、病気周りの問題ではなく、親子の情愛である。殊に加藤嘉さんの、我が子の写真を前にしてなお、それを否定する部分には、涙を禁じ得ない。だからこそ、(原作遺族の意向とはいえ)病気事情を変更してでも、何度もドラマ化されるのだろう。まあ、この映画版の、この演出を超えるものは、まだお目にかかっていないが。 [DVD(邦画)] 9点(2011-09-13 18:40:37)(良:1票) 《改行有》

339.  宇宙戦艦ヤマト 復活篇 《ネタバレ》  自分は松本零士ファンだったから、この松本零士抜きのヤマトが本当は気に入らなかった。そのくせ、ヤマトやアナライザーのデザインを使ってるし、佐渡先生も松本キャラだし、回想とはいえ、あの沖田艦長を出すなら、クレジットに名前出すくらい、すべきだと強く思う。  今回の映画は、ちょっと頭でっかちというか、分に似合わぬ風呂敷を広げた感がある。露骨に現実の世界情勢の中のアメリカを意識した、国家ナントカ同盟の中のSUSという国の描き方など。同盟中の力のバランスにより、一国が横暴な振る舞いをするのは、たしかに問題だが、軍として決定がなされているにもかかわらず、その命に従わぬのも大問題。そして、これは地球側にこそ顕著に描かれるが、全く本国の意向を仰がないで軍事行動をとること。宣戦布告までするって、古代よオマエはもう、地球の代表でも、ヤマトが最後の船でも無いんだぞ。  そして、この物語の中で、ちょっと気になるのは、アマール国という星。これはそのナントカ同盟の一国で同盟に加わることで、平和を取り戻した星。横暴な同盟国はいるが、なんといっても現状で、人が死なずに済む平和の状態がある。この平和を壊してしまうことは正しいことなのか?この星の人を戦火に巻き込む権利があったのだろうか?  かつて、絶滅の危機に瀕した星が、地球を欲して攻めてきたとき、「愛しあうべきだ」と言ったその人は、自分が他の星を欲する今、話し合う絶好の機会を得た今、それで解決する道を考えなかったのだろうか?  ああっ!おそらく異次元の人であろう、今回の敵はまた困った事を言っているぞ。「我らの世界を維持せんとしてこの次元を掌握する」だと。ほら、敵にも「愛すべき余地」があるぞ、古代。どうする?  様々な思わせぶりな設定を、ガシガシ踏み越えて、ヤマトはいつも通り、敵を撃破してメデタシメデタシ。……なんだかなあ。  ところで、要らぬ心配だが、衛星は惑星のモノなんだろうか?もし、月に住みたいという宇宙人が来たら、地球人には拒む権利があるんだろうか? [DVD(邦画)] 2点(2011-08-31 04:05:36)(良:1票) 《改行有》

340.  太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- 《ネタバレ》  大場大尉が頭のいい作戦将校だったのは判った。だが、民間人を置き去りにして、あくまで戦闘行為こそが軍人の本分と考えていたのが、空爆を見て戻って民間人を守るに至った感情の推移がイマイチ分かりにくい。というか、あの時一瞬にして宗旨替えをしたように見える。  あと、面白いっちゃあ、面白いんだけど唐沢の特殊部隊っぽいやつ、日本の軍隊としては型破りすぎて、マンガのようにリアリティに欠ける。大場大尉との関係もあやふや。でも、唐沢自身はよく頑張ったと思う。  将棋の話。あのアメリカの将校は、「日本の将棋は、チェスなどと違って、取った相手方の駒を、こちら側の戦力として使う。だから、「取られる」事を嫌う」と説明するが、この部分が分かりにくい。ましてや上官には絶対に伝わっていないと思う。  多分、アメリカ人は捕虜になった時点で、個人的に「ゲームセット」なんだろう。日本人はその後の生き様を考えてしまう。と言う事だと思うんだが。  その辺の所を、ストーリーに反映していれば、もっと良かったと思う。もっと「捕虜は虐殺されるのか」「虜囚はホントに辱めなのか」とか苦悩してほしい。せっかく、ドアを開けるように出入りしている、収容所の実態もあるのだし。 [DVD(邦画)] 6点(2011-08-28 02:13:21)《改行有》

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