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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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21.  天然コケッコー 最近、夏帆の「あ、痛い、ちくちく」(シャンプーのCM)に萌え萌えです。ヨメが「なんぼでも言うたんでー、ちくちくー」って、全然萌えません。そんな夏帆の石見弁がまたかわいい。ヨメの母方の田舎がまさにこの辺りで、優しく親しみのこもった石見弁の心地良さが蘇ってきました。見せるべき画の奥のほうに人物を配してそこでもまた別のドラマがあることをうかがわせているシーンがいくつかあるのがいいです。何も起こらない物語を退屈にさせません。そしてかわいい夏帆の「顔」ではなく「足」で心情を見せる演出が印象に残りました。幽霊騒動にあわてる足たち。東京の人ごみに困惑する足のアップ。最も素晴らしかったのが学校の廊下の奥に寂しげに映る足。そういえば東京土産はルーズソックスだったけど偶然かな。[DVD(邦画)] 7点(2011-12-01 17:03:16)(良:1票)

22.  妖怪大戦争(2005) 川姫がエロい。いや川姫はエロくはなく衣装がややエロく、エロくはない川姫がそれを着ているからかなりエロくなっている。だけど見せ方がさらりとしている。そこを強調しない。しれーっと見せる。その塩梅のうまさ。栗山千明の衣装もエロいのだがこちらは強くて怖いキャラなのでもっと過激にエロくてもよかったような。時折見せる女の子っぽいところがいい。数多の妖怪はいらない。妖怪大戦争だけど。実際お話の中で妖怪たちは何もしとらんし。数多の一般人もいらない。ほとんど顔見せだけのキャストたちは上映時間を引き延ばす意外になんら映画に貢献していない。女対女の映画でいいよ。そこに神木君がエロに反応する正常な男子であるところが映されればなお良し。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-30 17:23:49)(笑:1票)

23.  軽蔑(2011) 高良健吾、男前やなあ。ダメ男なのに皆から愛される男、愛されるからダメになってゆく男がぴったりの男前。これまで女を撮り続けてきた廣木隆一であるが、女はやめて男を撮ったほうがいいと断言する。原作はメロドラマの構図を持ちながらもメロドラマをことごとく否定してゆく展開を見せるが、この映画はちょっとくさすぎるぐらいドラマチックな展開を見せる。喫茶「アルマン」のマダムの成れの果てが一番わかりやすい。アルマンというのは「椿姫」で娼婦が愛する男の名前。マダムはメロドラマの主人公でいたいのだ。しかし現実はそうはいかない、というのが原作であり、「椿姫」以上のドラマを用意するのがこの映画。そのあまりにもクサイ展開の非現実性が「映画」によく合っているような気がした。原作に無いバイオレンス描写もまた安易かもしれないが「映画」向きだと言える。新宮市という古(いにしえ)の町に派手な男女がいることの好ましい違和感とそこで展開される「一昔前」的なクサいドラマがまた相性バッチリ。[映画館(邦画)] 6点(2011-11-29 15:08:22)

24.  天河伝説殺人事件 二つの異なる場所での4人二組の会話の切り替えしが面白い。全体を暗くして人物あるいはその顔を照らすという舞台劇風演出も面白い。どうしても説明セリフが要るのでどうせなら堂々と説明しちゃえと思ったかどうかは知らんがそのための舞台劇風なのかもしれない。それとも能楽という題材を加味した演出か。にしても現実離れした画面の中でキャラが弱い。というか余計にキャラの弱さを際立たせている。こういったとぼけたキャラには盛り上げてくれるための脇を固めるキャラにも個性的に突出したものが求められるのだが、唯一の突出キャラが他作品からの借り物(一応名前が違うので別人のようですが)一人というのがなんともお粗末。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-28 13:32:16)

25.  赤目四十八瀧心中未遂 見る前から綾を寺島しのぶが演じるってだけでそりゃないぜ!とも思ってたんだけど、映画は原作とはまた違ったオリジナル「赤目四十八瀧心中未遂」であった。堕ちてゆく男が行き着く先として兵庫県尼崎市出屋敷周辺のいかがわしい土地(映画ではそこまで明確じゃなかったかも)を選ぶ。阪神尼から出屋敷一帯のいかがわしさは今でもその名残を残してはいるものの原作の舞台となる時代とは雲泥の差。映画が時代を現代にしたのはロケーションの問題もあったのだと思うがそのせいで原作に漂う「堕ちるところまで堕ちた」感が数倍落ちている。先に原作とは違うオリジナルと書いたがストーリーはほぼ忠実になぞっている。でも作品の印象は全く別モン。描こうとしているものが違うのだろうと思う。原作はひたすら地獄を見せていた。最底辺で生きるという地獄を主人公の男に見せていた。綾はどんなに美しかろうがそこからは抜け出せない。その最底辺の人の一人でしかない。一方映画はこの世の地獄そのものではなくそこで強く生きる女を見せている。男は「闇」を覗いてしまうのではなく「生」を見るのだ。この場合の綾に寺島しのぶはあまりにもピッタリはまっていた。[DVD(邦画)] 6点(2011-11-25 16:01:10)

26.  プリンセス トヨトミ 原作が「こてこての大阪」を回避するためにあえて登場させなかった「新世界」をこの作品は頻繁に映し出す。さらに「たこやき」と「串カツ」と「大阪のおばちゃん」を登場させる。いかにも東京の人が描く大阪だ。イロモノとしての大阪。大阪人はイロモノ扱いをけしてはねつける事はない。むしろ進んで受け入れるだろう。しかし大阪人気質が描かれてこそ成立する物語をいかにもテレビのバラエティ番組向けこてこて大阪の絵ヅラだけで歪んだ大阪人気質を見せられても物語は上滑りするだけだ。そして「大阪全停止」。原作にはない設定なのだが、これによってお話自体に無理が生じている。にもかかわらずなぜ「大阪全停止」を入れたか。それは明らかに綾瀬はるかを走らせるためだ。もっと言うとチチを揺らせるためだ。何かを見せるために物語を犠牲にする、その心意気は買う。が、その何かが何かってことが問題。胸を見せることになんら問題はない(もっと見せてくれ)。その見せ方だ。あのスローモーション。あれは「こてこて大阪」同様に綾瀬はるかの胸をイロモノ扱いしている。なんて失礼なやつなんだ。許せん。この作品は視聴率を取るのに必死なテレビと同じ手法で作られている。ちなみに原作は泣いた。[映画館(邦画)] 2点(2011-11-24 14:44:44)(良:4票)

27.  御法度 戦争という異常な環境の中で男色が描かれた『戦場のメリークリスマス』のように人殺しをするための集団という異常な環境の中で男色が描かれる。職業俳優を好まない大島渚はここで16歳のまっさらな、しかし松田優作の血をひく青年を主役に抜擢する。まわりを固めるのは二人の映画監督だ。演技をしない面々で作られた新撰組は妖しさを一層引き立てている。衣装も青に白のダンダラ模様といった見慣れたものではなく黒の着物。近藤でも土方でもなく沖田を中心に結束しているのもうまい改変だ。全てはこの集団に最初から潜む妖しさを表している。ロウソクの火のオレンジと月夜のブルーがやはり妖しく画面を覆う。オチだけコントみたいだった。[DVD(邦画)] 7点(2011-11-22 17:09:31)

28.  十兵衛暗殺剣 柳生は確かに将軍の犬だったかもしれないし新陰流は剣術である前に兵法だったのかもしれないが、少なくとも柳生十兵衛三厳は優れた剣士として知られているのだし、テレビや小説によって強固となった「政治よりも剣」という豪放なイメージもあるわけで、それなのにこの展開はどうなのよ。殿の前で勝負をしなかったのはなんらかの理由があるのだと信じて見てた私はいつまでたってもその理由が語られないことにイライラし、もしや逃げてるのではあるまいなと憤り、逃げてたのかよと呆れかえるのであった。そもそも敵方の描き方もいただけない。最強の敵であることは前半ではっきりとした。ならば最強同士で勝負するだけで面白いのになぜに海賊ならぬ湖賊を使って悪どい戦術を使うのか。いや、敵キャラとしてはその悪辣は悪くはないのだが、ならば剣術で十兵衛より勝っているような前半の展開が邪魔。やはり僅差で十兵衛が強いのであって前半の勝負の躊躇いにはしっかりとした理由がなくちゃならん。ま、私の勝手な十兵衛像を理由にけなすのもなんだが。[映画館(邦画)] 5点(2011-11-21 14:00:21)

29.  潮騒(1975) 百恵ちゃんが脱いでる!!少女だけど大人顔の山口百恵なので『伊豆の踊り子』よりもキャラ的には合ってるかとは思うんだけどまさか脱いでるとは思わなかった。もちろん大事なところは映らないんだけど。海女さんたちの乳の見せ合いで「処女の乳」を皆に見られる百恵ちゃん。もちろん映らないんだけど。想像しちまったぜ。ここまでくるともうアイドル映画じゃないな。かといって主演二人があまりに正しい人間。あまりに清く美しい。やっぱアイドル映画か。ちょいエロストーリーを爽やかに改変するその手腕は評価されてもよいと思う。屋内から外に出たときに違和感あり。繋がってない。たぶん屋内シーンの照明のせい。[DVD(邦画)] 5点(2011-11-18 15:28:42)

30.  自転車吐息 あ、詩の世界だ。と思った。ということは苦手ってことだ。きっとそっち方面の感性に乏しいのでしょう。でも監督のイメージを映像化しているわけだけど、好き嫌いは置いといて、なかなかにビビッとくるものがあるのも確か。かっこいいと思ってやってたことが映像化されることでそのかっこ悪さが露呈する。言葉ではなく映像だとこんなにも青臭いのか、と。これって映画の欠点なのかもしれない。その欠点を利用して青臭い青春の一コマを見せ付けている。イメージの映像化といえば「透明ランナー」の出現なんてもろにイメージの映像化だ。イメージを可視化できるのが映画の利点。または欠点。[DVD(邦画)] 5点(2011-11-17 14:32:05)(良:1票)

31.  伊豆の踊子(1963) 実は吉永小百合の映画をあまり見ていないのだけど、これは二度見てます。他の吉永小百合は知りませんがこの吉永小百合は薫です。つまり子供です。体はすでに女になろうとしているのに中身が全くの子供。異性を意識してこわばった表情を見せたかと思うと故郷の話に満面の笑みを見せる。五目並べの際の目の輝きはまさに子供。このお話は薫の純真無垢さが際立てば際立つほどに残酷性を帯びてゆくのだが、そういう意味では吉永小百合の薫はなかなかいいじゃないかと思ってます。この純真が汚されてゆく運命にあることを暗示する様々なシーン(書生の夢、酔客の態度、娼婦の病死、ヤクザもんの目利き、、、)が若干表に出すぎのような気もするが、吉永小百合の持つ清純のイメージとの吊りあいを考えればこれぐらいしないと負のイメージが湧かないのかもしれません。[DVD(邦画)] 6点(2011-11-16 13:36:16)

32.  十三人の刺客(2010) 47年前の工藤版は壮絶でありながらけして痛快ではなかったのだが、この三池版は素直に痛快だ。そして集団時代劇の中で大スターが大スターらしくいることの違和感、リアリズムに徹したストーリーに美男美女のロマンスが入ってくる違和感といった映画会社と映画監督の戦いの爪跡のようなものもここにはない。工藤版のいい所を拝借しながら派手に、下品に、つまりは今風に仕上げている。工藤版も悪玉は憎らしいほどの悪玉であり、またその悪玉っぷりこそ工藤映画の真髄でもあったのだが、三池版の悪玉はそこからさらに「(悪の)輝き」を手にする。ただ憎らしいだけではなくスター性を備えているのだ。さらに工藤版に乏しかったユーモアを『七人の侍』の菊千代をパロったであろう新たなるキャラによって補填している。少々悪ふざけが過ぎるようにも見えるが三池監督らしさが出ていて良い。様々な制約を受け入れながら自己を通し抜いた工藤版同様に三池もまたちゃんと自己を通しているのだ。二人の差はその時代の許容範囲の差に過ぎないのかもしれない。[映画館(邦画)] 6点(2011-11-15 15:53:32)

33.  岳-ガク- 絶景ですな。その絶景をバックに闊歩する小栗旬。山のことなら任しとけ!な頼れる男っぷりをこの絶景が後押しする。実際絶景をいかに収めるかという部分ではそうとうに熟考されてると思う。クライミングシーンの迫力もカメラの位置取りに負うところが大きい。ドラマ自体の安っぽさもカバーしている。しかし三歩、もとい一歩山から下りるとその安っぽさが顔を出す。下界は説明じみたセリフと感動を煽るセリフで満たされている。最たるは佐々木蔵之介。この人、表情の演技もかなりくどい。[映画館(邦画)] 5点(2011-11-14 14:19:33)

34.  死んでもいい(1992) オープニングで雨が降り赤い傘が印象的に登場したとき、同じ名美の物語である池田敏春『天使のはらわた 赤い淫画』を想起した。そしてやはり名美の物語、相米慎二『ラブホテル』でかかったもんた&ブラザーズの「赤いアンブレラ」がよぎる。どこかモノクロに近いくすんだ色合いの画面に映える赤。傘を持つ女と男の間に「死んでもいい」と赤いタイトルが浮かぶ。この一瞬がものすごくかっこいい。完璧な構図と配色で見せるほとんど動かない(スローモーション)画はまるで石井隆の漫画のようだ。石井隆はこれまで名美の物語を他人に語らせていたがこの作品で初めて自ら語ることとなる。タイトルバックのセルフオマージュのごとき劇画調とそこにいくまでの鬱陶しいくらいの映画技法の嵐にその並々ならぬ意気込みを見る。しかしこの映画の名美は他の作品の名美とはどこか毛色が違う。なんたって陵辱されない。それでもラスト、名美が何も言わずに涙を流したとき、その顔は「堕ちた」ことを知り「堕ちた」ことを受け入れたように見えた。まさしく堕ちてゆく女・名美の物語であったのだ。しかもその瞬間を切り取り静止させて映画は終わるのだ。残酷な様を美しく切り取る。石井隆の真骨頂。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-11 15:43:43)

35.  宣戦布告 一生懸命にストーリーをなぞっているという感じ。戦闘シーンを見せたい映画でないのなら中途半端に見せずにバッサリ切っちゃって事後のニュース映像とかで進ませればいいのに。反対にアクションで盛り上げたいのなら首相近辺の右往左往をいちいち画面に映し出さずアクションにしっかり時間と金をかければいい。結局のところ物語に出てくる人たちをいちいち映さなきゃならないという前提でもあるかのようなちんたらした作品になっている。お話の面白さを映画で見せたいという気持ちはわからんでもないけど、映画は映像と音によってお話の面白さ以外のものも作れるのだ。例えば恐怖感であったり緊張感であったり躍動感であったり・・・。そういったものがお話の面白さを補完してゆくことにもなり、お話とは違うところで映画が充実してゆくのだ。あと、国家の決断にしても指揮系統の混乱にしても戦闘における死にしてもいちいちドラマ仕立てというか、演出がくさい。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-10 14:27:32)

36.  ゼロの焦点(1961) この内容で95分は凄いなとは思うんだけどナレーションで手早く説明することで達成できた数字なので手放しで褒めるわけにはいかない。とは言うものの原作ありの邦画サスペンスは大抵ナレーション過多が当たり前で、よほど原作に縛られない自由な環境を与えないかぎりはしょうがないのかなとも思う。列車、音楽、愛情のもつれ、崖で顚末がわかる、と完璧に後の火曜サスペンスあたりに受け継がれた鉄板アイテムを堪能してください。ロケーションも時代を反映していて楽しめます。[DVD(邦画)] 5点(2011-11-09 15:33:47)

37.  黒い画集 ある遭難 ストーリーの見せ方がシンプルでわかりやすい。石井輝男脚本というのがここに表れているのかもしれない。しかし演者らの企み顔やら苛立ち顔やらが目立つのも石井輝男脚本の弊害か。杉江監督の演出と相性がよろしくないように思う。わざわざ顔にカメラを向けなくても「企み」や「苛立ち」はセリフまわしだけでじゅうぶん伝わるようになってるのに。まあ、そのぶん異常におどろおどろしい雰囲気が出ているけど。せっかくのロケーションがこのおどろおどろしさに負けているのももったいない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-11-08 15:38:09)

38.  ヴァイブレータ 《ネタバレ》 精神が崩壊しようとする寸前でトラック運転手と出合って救われた、といった感じなのでしょうか。妄想もたしかにアリですよね。だとしたら妄想でも救われるというある意味ポジティブな映画とも言えるんだろうけども、どちらにしろそれはラストまで鑑賞して初めて言えることで、それまでは終始ネガティブな雰囲気で、とにかく寺島しのぶの精神と体のバランスが崩れている様の生々しさがきつくって、その根源はいろいろとあるんだろうけど、その中に絶対に「孤独」というのが付いて回ってて、その「孤独」から救ってくれるのが大森南朋のはずなのに、こいつはこいつで「孤独」だってことが追々分かってきて、もうどこまでもきついなぁこの映画、と。でも妙に目が離せないわけで。それはたぶんトラックが走り続けることで景色が変化してゆくように二人も少しずつ変わっているような気にさせられるからかもしれない。移動するということはその先になにかがある。というのは公式みたいなもんだから。[DVD(邦画)] 6点(2011-11-07 15:16:49)

39.  コクリコ坂から 説明不足と言われている点については全く文句はない。べつに「海」が何故「メル」かなんてどうでもいい。「海」は友達から「メル」と呼ばれている。それでいいじゃん。でもそういったところとは全く別の部分で不満がある。どうにものれないのだ。まるで『千と千尋の神隠し』の湯屋のような魅惑的な内部構造を持つカルチェラタン自体はいいのだが、そこが初めて映し出されたときも、掃除中も、お披露目時も、全然心躍らないのだ。いちいち父と比べられるのもかなわんだろうけど、どうしてもその見せ方になんらかの違いがあるとしか思えない。差し込む光の中に埃がキラキラしてるところなんて細やかなこともしてるんだけど。 自転車の滑走はたしかにスピード感があった。おおっと一瞬目を見張った。でもそこに『崖の上のポニョ』の海の上を走るポニョのような躍動感はない。背後の絵が猛スピードで動いているだけで顔に風が当たっているようにも見えない。顔といえば学生たちの平面的な顔。最初は時代設定からして、ちばてつやの「ハリスの旋風」あたりのバンカラ漫画へのオマージュなのかと思ったんだけど、海の顔も少しうつむくと途端に平面的になっている。ということは技術的な問題なのかなと。それともどこに拘るかという問題か。そういった部分でもいちいちくじかれた作品でした。[映画館(邦画)] 5点(2011-11-04 15:11:44)(良:2票)

40.  靖国 YASUKUNI 靖国問題は賛成反対といった単純な二分割で語ることが難しい。例えば遺族が合祀しないでほしいと訴えることと当時の首相が参拝することはなんら相反するものではない。この映画は様々な訴えが映されるが、それらは繋がりを持たず、ただ靖国神社のイビツさを浮かび上がらせてゆく。監督の主張がないという批判があるが、主張はある。反対だ賛成だとはたしかに語っていないが「靖国はイビツだ」ってことはじゅうぶん伝わってくる。合間合間に刀匠のインタビューを挟むことで「靖国は特別」な存在であることもふまえつつ、それ以上のイビツさを備える靖国が映し出されている。浄土真宗の僧侶が「靖国は戦争の頃から全く変わっていない」と言う。時代が変わろうと頑なに変わらないからイビツなのか、とも思った。映画の中で一部とんでもなく気持ち悪い連中が登場する。こういう人たちはそのイビツさの象徴的存在であり、またそういう人たちによって靖国のイビツさは増幅されているに違いない。しかしそのイビツさも含めて戦争の遺物であることを戦争フィルムをモンタージュすることで示している。[映画館(邦画)] 6点(2011-11-02 15:10:37)

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