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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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21.  おくりびと 《ネタバレ》 ★美しい東北の風景と、そこで粛々と営まれる「死の儀式」、それを決して暗くではなくそこはかとないユーモアを交えながら淡々と描写していく。 ★ちょっと伊丹十三っぽいこの映画は、当然ハリウッドとも、その他の国の映画とも、あるいはまじめなだけの邦画とも違って、何かアカデミー賞審査員の心に触れるものがあったんでしょうね。 ★2時間超の超尺ですがそれほど長くは感じません。いきなりの腐乱死体や、葬儀現場での遺族のいさかいなど、決して「喜べる」職業でないこと、そのための「職業差別」が厳然として残っていること、社長の「困ったことに・・・」やその他の台詞にあらわれる日本人の「死生観」など、観ていていろいろ考えさせられるものがあります。 ★そういえば自分の祖父祖母の亡くなったときはどうだっただろうか、こんなびしっとした納棺師の人なんかいなかったような気がするんだけど・・・ ★気になった点は二つ。一つは広末さんのキャラ設定。自分は最初、彼女はカワイコブリッコでも実はどんな逆境にもめげない芯のある女性で、そのうち軟弱な夫を叱り飛ばすとかなんかと思ってた。実際は彼女も言いたいこといわず我慢してて、もっくんが黙って納棺師になったのにとうとう切れて出てってしまう、なんかその移り変わりがちぐはぐ。また東北の田舎に職業差別があるのは(類型的な気もするが)わからんでもない。しかし都会育ちであろう広末さんがあれほど生理的拒否反応を示すのは違和感がぬぐえない(単に近所の噂がいやってならわかるが、「汚らわしい!」とは?)。 ★二つめは音楽。久石さんの楽曲は嫌いではないが、実写でここまで大げさにBGMされるとちょっと鼻に付く。特に昔出てった父親が好きだったレコードかけて、久石さんのオリジナル曲が流れるのは???普通にバッハの無伴奏チェロ組曲にでもしとけば? もっくんが広末さんの前でピチカートでやった「ブラームスの子守唄」はとてもセンスいいなと思っただけに残念。(そうそう、彼チェロ猛特訓しましたね。弓使いとかすごく自然でした) ★個人的にはぼくはこの映画好きです。正直言うとアカデミー取るまでの凄みのある作品かってっとそうは思えません。普通にこの点数にしましたが、逆に賞なんて所詮は・・・とひねくれずに、観てみても損はないと思います。納棺師になりたいとは思いませんがね。[映画館(邦画)] 6点(2009-03-08 13:40:57)(良:1票)

22.  K-20 怪人二十面相・伝 《ネタバレ》 ★第2次大戦を回避した架空の日本、という設定は面白いですね。このごろこういう「パラレルワールド」な設定は、日本作品(映画に限らず)のはやり?ルーツはPKディックの「高い城の男」あたりでしょうか。格差社会の様相は、現代の中国を皮肉ってるようにも見えて・・・(そういやロケは・・・) ★ただ描写に関しては、長屋の住人達や、底辺のスラムで暮らす孤児たちをいきなりポンと出すだけで、それほど深い描写もなく、感情移入もほどほどで、それゆえクライマックスで明智=二十面相が(盗んだ新兵器を使っての)格差社会をぶっ壊して新しい世界を築こう、との叫びも、「ああ、またこういうネタか」くらいにしか思えなかったのが残念。 ★平吉のヤマカシみたいな修行シーン、二十面相との格闘シーンはかっこいいし、葉子おじょうさまのおてんばぶり、明智小五郎を交えてのコミカルなやりとりも白けるようなこともない。各キャラクターの行動も意味不明なものは全くなかったし、帝都のビジュアルはもうハリウッドとは別方向で自然に来ているし、音楽もかっこよかったし、いろんな面で点数高いと思うんだけど、肝心の盛り上げにおざなりな印象なんですよね。 ★まあでも、このごろやたらCGだけで脚本も演出もダメダメなハリウッドエンターテインメントの凋落振りにくらべ、逆に追いつけ追い越せの勢いを邦画エンタメが持ってるのは喜ばしいことです。個人的には次は「ヤッターマン」に期待したいとこなんだけど。 ★あと、役者の年齢に関しての評価がありますが、ぼくは邦画はむしろ(無理のない限りは)金城くんや松さんのようなある程度年季の入った役者を使うほうがいいと思う。二人の演技がものすごくいいともいえないけど、かと言って若いやつってそんなにいいかな? ★一介のサーカス団員が怪盗と戦い、日本の運命を握る、世間知らずのお嬢様だが、勇気と決断力を持って自分の道を切り開いてく、ただ「アクションヒーローとお嬢様」とラベリングして役を振り分ければいいわけじゃない。あまり若いやつじゃ、ただ正義感ぶった台詞をワーワー喚いて鼻について、みたいな感じになっちゃうんじゃなかろうか。ぼくの偏見かなあ。[映画館(邦画)] 6点(2009-01-18 11:17:12)

23.  レッドクリフ Part I ★どうやら原作に思い入れのある人からの評価は散々なようですね。私は、かなり昔それこそ小学生か中学生の頃読んで、しかも読破してない、当然内容はほぼ忘れてる程度のヘタレ三国シスト(笑)なので、充分楽しめました。 ★各武将達のキャラも分かりやすかったし(そのかわり物語が進んでからもいちいち人物名のテロップが出るのはうっとおしい。観客をバカにしてるのか?)、各シーンの長い大味な作りも、これはこれでいかにも大河ドラマな雰囲気を楽しめたのでまあOK。 ★お互いの戦略・戦術・謀略・知略、古代の歩兵・騎兵戦の陣形、CGはご愛嬌で個人個人のちょっと超人的な殺陣もやりすぎず白けることなくわくわく出来た。 ★まあそれこそ今ではギリシャやローマやその他ヨーロッパの古代の戦争話がいろいろ映画化されてるわけですから、その流れで中国の戦国ものもついに映画化、気軽に楽しめていいですよ、ぐらいに考えればいいのでは。活字文化が廃れてる現在、こういう「スペクタクル映画」から古典の名作である原作に手を伸ばす・・・って人が出てくれば、原作ファンの方も納得されるのではないですかね?[映画館(字幕)] 7点(2008-12-21 13:46:42)

24.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 ★シンプルではあるがめくるめくような映像の迫力が圧倒的。特に中盤、ポニョがリサと宗介の車を追って、津波に乗って駆け回るシーンは、大迫力。おまけにワーグナーの「ワルキューレの騎行」ばりのBGMまでかかって、もうにやにや。 ★そういやポニョの本名、「ブリュンヒルデ(ワルキューレの女神達の長女)」でしたっけ。戦死した兵士達の魂をヴァルハラへ送る戦の女神。父神ヴォータンの命に背いたために力を奪われ、眠らされてしまう。しかし恐れを知らぬ英雄、ジークフリードによって目覚め、彼と結婚する・・・意味深ですね。 ★しかし本質的にはメッセージだのテーマだのしち面倒くさいことはなし。ただ一つ教訓があるとすれば、何かを得るためには何かを失わないといけない、ってことか。もちろんこれも対して重要なテーマじゃない。ちゃんと伝わってないなんて野暮な突っ込みはしない。 ★ポニョがかわいくて、宗介が5歳の子とは思えないほどしっかししてて、ひまわりの家のおばあちゃん達も飄々としてて、大人たちの事情もそこはかとなく感じられて、サンドイッチとラーメンはおいしそうで、絵はシンプルだけどデッサンと動きはいつも通りまったく手抜かりなくて、相変わらず宮崎駿の描く異形の者と異形の世界はイマジネーションたっぷりだし(ちょと過去の作品の拝借もうかがえるが)、魔法の金魚姫ポニョと、宗介のお互いの純粋な想いが映画全般にわたってイメージとしてすばらしく表現されていて、それで充分じゃないかなと思うんだけど。 ★物語的に、あるいは演出脚本的に完璧じゃなきゃいや、ってのはそれこそ大人の都合。車の運転しながらアイスなめたり、親を呼び捨てにさせるのに眉をひそめるのも大人の都合(余談だけど、ファンタジーの世界でも悪いことをするのは悪役ばかりじゃないというシーンは、ぼくは逆説的に見せる必要があると思う。しかしながら、宗介はおばあちゃん達のことをちゃんと名前で、さん付けで呼んでるが)。 ★ま、確かにカネ払うのは大人なんだから、大人が(子供向けであるにしろ)納得するつくりじゃないとイヤってのはあると思いますけどね。で、これもちまたの評論家とかの悪評を見て迷ったんだけど、結果的には観てよかったあ、と。ぼくは精神年齢が幼いのですね(笑)。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-17 13:11:22)

25.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers  (原作は未読です)★驚いた。あいかわらず説明はまったくないが、それでも今までの押井作品と比べると圧倒的にわかりやすい。物語の背景とか簡単に想像付くし。 ★特に、「イノセンス」みたいにごちょごちょ引用を使ってしゃべりまくるキャラがひとりもいなくてよかった。(だいたい活字ならどんだけ小難しい御託を並べてもかまわない。それこそディックの「ヴァリス」みたくわけわからん小説だって、好きなだけ時間使って反芻し、想像しながら読めるから。けど映画はそうはいかない。追いつけないのだ。ぼくは頭も耳も悪いんで・・・) ★しかしながら、精神的に閉じた世界、いつまでも終わることなく、ほんのちょっとだけ形を変えて繰り返される日常(戦争だけど)、それを打開しようとあがく主人公・・・昔のうる星(ビューティフルドリーマー)とやってることはいっしょっぽいな。 ★あと、精緻なCGと平板なキャラデザインは違和感最後まで消えなかった。こういうところは多少アナログでも、ジブリのバランス感覚のほうが好み。音楽は二重丸。 ★それとぼくは日常を虚無のうちに過ごす現代の若者達、なんてのにはあまり心を動かされないが、中盤の草薙の長台詞にちょっとどきっとするものがあった。もし今もチベットや中東や、グルジアなんかで不幸な目にあってる人たちが、みんなカメラに向かって、「おまえらがのうのうと平和に贅沢をむさぼってられるのは、俺達が犠牲になって死んでるからだ」って叫びだしたら、どうなるんだろうか。すいません、ポイント違いますよね。 ★でも、SFってよく現実のメタファーって言われるけど、そろそろ現実ってこんな映画を追い越してる部分があるんじゃないかなあ、と考えてみたりして。こういう白昼夢な世界、決してきらいじゃないんだけど・・・ PS, すごい瑣末なことなんだけど、どうして英語でちゃんと「すかいくろーらーず」って書いてあるのに、タイトルはスカイ・「クロラ」なの?なんか気になる。ネイティブに発音すると「くろら」なのかなあ。あとcrawlersって直訳すると「這い回るもの達」。キャタピラ運搬車、イモムシ、赤ちゃんの這い這い、水泳のクロール、WEBの検索ロボット・・・「大空を自由に飛びまわる者」じゃないんだ。いいねこのネーミング。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-17 10:31:21)(良:2票) 《改行有》

26.  スピード・レーサー ★自分もあの極彩色の予告編と、評論家の低評価を見て不安を感じた一人です。しかし、見てよかった。ほんとによかった。 ★まるでこまねずみのように縦横無尽に走り回り、バッタのように跳ね回る超トリッキーなレースシーンにアドレナリン出まくり!この感じ、多分ロボットアニメとかの戦闘シーン(特に板野サーカス系)によく似ている。つまり非現実なことは分かりきってるんだけど、それを補って余りあるスピーディでスタイリッシュな映像に酔わされるってやつ。(この点、前の席で見すぎた人は気の毒。ほんとに酔っただろうな(笑)) ★そして静止画で見ても、マッハ号の造形はほんとにほれぼれするほどかっこいい!(特にあの前後フェンダーラインとホイールアーチが絶品!)余談だがぼくは車の価値は絶対デザインだと思っている。そして今現在売られている車で、価値のある車など皆無だ。ぼくが今までに欲しいと思った車は、トヨタ2000GTとこのマッハ号だけ! ★わざと現実感をなくしたアニメっぽい背景、日本人キャストなど思いつかないくらい原作のイメージにはまりまくった各キャラ、タツノコっぽいギャグ、何もかもグッド。 ★物語は少年アニメが原作だし当然シンプルのきわみだが、家族愛や巨大企業が牛耳るレース界への反体制の勝利など日本のドラマだったらことさら臭くこねくり回すとこも、いやみなく自然に盛り上げてくれててよい。そうそう、幼なじみのトリクシーが小さなころから「奇行な」スピードを見守ってて、自然に彼の家族に溶け込んでいるのがほんとに好印象。 ★エンディングにちゃんと湾コーラスやってくれなかったのは減点だが、音楽も自然なアレンジングでよかった。よく見たらマイケル・ジアッチーノ(Mr.インクレやレミーだね)、またいい仕事しましたね。 ★なんにせよ極端な作風の映画だから、たぶん巷でもあまり人気は上がらないかもしれない。車好き、原作好き、な人は終わっちゃう前に早く見に行こう。ただし体の調子の悪いときはやめましょう。あと前で見過ぎないこと(笑)![映画館(字幕)] 8点(2008-07-16 00:44:58)

27.  それでもボクはやってない 《ネタバレ》 ★僕は満員電車に乗る機会はほぼないため(渋滞地獄にははまってる)、状況的に今まであまり興味がわかず見逃していましたが、面白かったです。正直絵的には大画面で観るまでもないなと思いましたが、話としては2時間超の長さを感じさせません。 ★冒頭の、「ホントの痴漢事件の隣室で、誤認逮捕されてわけもわからずにいる主人公」みたいな登場の仕方、留置場の細かな描写、裁判の戦い方など、ディティール描写がうまく、なんとなく伊丹十三を思い出しました。あと裁判が始まるまでは、主人公に身内以外一人の味方もおらず(弁護士さえ示談を勧めたり、痴漢事件そのものに乗り気でない)、身が震えるような不安感を覚えました。 ★後半は同じような裁判所シーンが続くため少しダレますが、これはテレビ放映のためつまらんCMで緊張が中断されたせいも。ちゃんとDVDで観た方がよかった。 ★それにしても冤罪事件ってのは難しい。特に痴漢犯罪なんてのは、現行犯逮捕と言っても物的証拠は乏しく、当事者の証言のみが頼り?しかも犯罪の卑劣性、被害者の弱い立場などを考慮してどうしても「疑わしきを罰す」傾向になってしまう。加えて映画のように「やる気もなく、偏見を持った警察」や「世間知らずな癖に自分の面子ばかり気にしているかのような裁判官」が相手では・・・。 ★最後の主人公のモノローグ、「裁判とは真実を明らかにする場所ではなく、出された証拠を吟味して、<とりあえず>白黒を付けるだけの場所だ」、重たいですね。 ★さて来るべき裁判員制度、ホントにどうなるんでしょうか。最初の取り調べで主人公は「交通違反と同じ、さっさと認めれば罰金だけで返してやる」と言われてます。穏便に済ますチャンスはいくつもあったのに、敢えてことごとく反抗し、貴重な金と時間を使って勝ち目のない裁判に挑む。僕だったらそれこそやってないって証拠じゃん、と「感情で」思っちゃうかなあ。ああ難しい。[地上波(邦画)] 8点(2008-03-02 11:34:14)

28.  スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ 《ネタバレ》  ★これは・・・ひょっとして「KILL BILL」みたいな映画が作りたかったんですかね。奇想天外な設定や奇天烈なキャラクターを配した無国籍アクション映画。★他の方に酷評されてるアクションシーンですが、いくつかハイブリッドな箇所(ガンVS日本刀、ボウガンなど)はなかなか面白かったですよ。あと義経がガンの射程ぎりぎり(なんですよね)から重盛を曲射で狙撃するシーンはしびれました。あんなことできるんかいな。★ストーリイは「荒野の用心棒」のパロディなんですね。そのほか、マカロニウェスタンへのオマージュ満載ということらしいですが・・・ただなんかごった煮感ばかりが目だってしまって、いまいちドラマやキャラが散漫なのが残念。★あるいはごった煮にせよ多少の理屈付けはして舞台に深みを持たせたほうがよかったかもしれません。せっかくインディアンっぽいヒトや一応普通のガンマンっぽいタランティーノもいるんだから。★ぼくは実は舞台は(ロケ地は日本だが)ホントのアメリカ西部で、(源平の末裔を含む)日本人移民が日本人村作って内部抗争してるクライマックスに、本国政府の軍隊が突然攻めてきて、なんて大どんでん返しを期待してしまったんだけど。そんなことしたらもっと収拾がつかないか(笑)。★基本は5点。で120分は長すぎるので-1、ラストのさぶちゃんの熱唱と、あとエンドロールが短くてよかったので+1、結局5点。[映画館(邦画)] 5点(2007-09-23 14:45:55)

29.  大帝の剣 率直に言うと、つまらなくはなかった。★ただやっぱどう見ても2007年の新作映画には思えない。舞台もストーリイもプロットも映像・演出もすべてが「どっかで見た」ような古臭さ。特撮にしても、ワイヤーアクションはともかく、透過光使いすぎ(エンドタイトルはいいかげんにしろって感じ)。透過光ってごまかされた気分になるんですよね。多少作り物っぽくてもいいからもっと豪快なCG見せてほしかったな。★源九郎の豪快なキャラは今までちょっと邦画にはなかった感じでよかった。その他のキャラの奇天烈さ(お姫様が・・・)も、随所に挟まる小さなギャグも自分は面白かったです。★それに対して、喜怒哀楽の怒・哀みたいな部分はまだへたくそ。★こういうのって、洋画で言えばアメコミみたいなものだと思うんですよね。上手く説明できないけど、設定は荒唐無稽でも、ドラマは古くてもかまわない。とにかく子供だましでなく、大人相手でも楽しませてくれるだけの何かがあれば、てところがね。★で、ハリウッドは手馴れたもので、たとえアメコミであっても豪華な映像、主人公の葛藤や現実社会への問題提起、大人の恋愛などのドラマをきちんとつめこんで、過剰な期待さえしなけりゃそこそこの満足感は与えてくれる。★そろそろ邦画だって、こういうジャンルがちゃんと作れるようになってもいいんじゃないかと思う。その意味で、今後も期待はできる、でも今回は惜しかったかなってな感じですね。★CGもっとゴージャスにした上で、続編を希望。[映画館(邦画)] 6点(2007-04-22 10:35:34)

30.  男たちの大和 YAMATO なんとなくイーストウッドの「硫黄島からの手紙」と頭の中で比べて見てました。★凄惨な描写は「硫黄島」よりもこっちのほうがすごいかも。しかし要らないエピソードが多すぎてテンポがだらだら。いつ次のシーンへ行くのか、いらいらしながら見てました。「硫黄島」が、内地のエピソードとかちょっとあっさりしすぎだったので、足して2で割ったくらいがちょうどいいような気がします。★それと、トレンディドラマみたいな安っぽいBGMでいちいち盛り上げようとするのは止めてほしい。久石だろうが東フィルだろうがどうでもよし。ほんとに感動できるものは、音楽なんかなくたって感動します。これはイーストウッドのストイックさを見習うべき。★長渕某の歌も要らん。だいたい「ああ、あの頃の日本人はほんと悲壮だったんだなあ」ってぐっと来てるとこに、「くろーずゆああーいず」って、敵性語の歌詞で吼えるな!冷めるわ。★おおむね、既存の日本の戦争映画の路線から一歩も踏み出してない、映像は結構見ごたえあって、ちょっと映画館で見ておけばよかったとも思ったが、それ以外はどうという事ない映画でした。「硫黄島」の圧勝。(もっともあちらは「父親たちの星条旗」という強力な援護がついてるんで、ちょっと卑怯だが(笑))[地上波(吹替)] 5点(2007-04-10 00:40:35)

31.  どろろ  役者さんたちの演技自体はとても頑張ってたと思うが、そもそも原作のイメージと違う。百鬼丸と多宝丸はOK。どろろは柴咲さん使う必要あったのか?もちょっといい「子役」いるように思う。醍醐影光はややアップ時の迫力に難あり。琵琶法師はただの酔っ払いのおせっかいのおっさんにしか見えない。だいたい語り部役じゃないし、原作では。***妖怪の造形はホントに何とか戦隊レベル。自分はCGは所詮CGと割り切る人間なので、リアル感がとか動きがとか必要以上にケチはつけないが、「センス」の悪いのだけはなんとかしてほしい。***しかし技術面もさることながら、やっぱり脚本・演出の失敗だと思う。原作はたった3巻のコミックだから、今のアクション系少年マンガだったら下手すりゃワンORツーエピソードくらいで使ってしまう分量、つまり2時間程度の映画にするのはぴったりに思える***が、実はそうではない。これは昔の漫画、手塚の漫画なのだ。たった3巻でどれだけスピーディにストーリーが展開するか。どれだけのエピソードが詰め込まれてるか。その中できっちりテーマを決めて、不気味な話、悲しい話、滑稽な話、過去のエピソード、ストーリーの根幹になる話、メリハリ良く組み合わせており、まるで大作を読んだような満足感を味わわせてくれるが、・・・実は3巻しかない。その中に膨大な情報量を詰め込んでいるわけだ。全部を全部映画にすることは不可能だし、ここはきっちり「手塚先生」に学んで程よい取捨選択をし、「お手本」のような映画を作って欲しかった。***そう、原作は(ラストが端折られたのはもったいないが)、まさに「教科書」のような作品だったはずだ。そんないい教材をもってこんな程度の映画しか作れなかったとは。日本映画復活??「ふざけちゃいけねぇ!」だ。[映画館(邦画)] 4点(2007-02-18 13:38:31)

32.  マリー・アントワネット(2006) フランス版「女太閤記」(フランス革命期の歴史を、女性(悲劇の王女)の視点から描き出す)みたいなのかとちょっと思ってたのだが、全くそんなことはありませんでした。そしてあのあっけないラスト。普通に歴史ものを見たい人は行ってはいけません。+++政略結婚に周りからの冷たい視線、なれない異国の宮廷生活、頼りにならない夫。アントワネットの孤独やだんだん「引きこもり」になって浪費を重ねていく様は哀れを誘う。最初から世間から切り離された彼女には、確かに外の世界のことなどどうでもいいのだ。+++彼女が宮殿の中に田舎風の小屋や畑を作って友人を招き「田舎はいいわね」と興じる場面がある。宮廷生活にうんざりした彼女の遊びだろうが、なんだか現代の我々にも通じる皮肉を感じる。無農薬野菜だ、自然に囲まれた生活だって、所詮懐に余裕があってやってることであって、本当に「田舎で金のない生活」なんかする気もない人が自分も含めほとんどだろう。+++キルスティン・ダンストは、「田舎の王族から大国に嫁いじゃったミスマッチな王女様(プラスちょっと現代っ子風)」ってな難しいんだか何だかよくわからない配役にぴったりだった。音楽は正直最後まで違和感をぬぐい切れなかった。それこそモーツァルト中心に18世紀の音楽で軽くまとめておけばよかったような(ジョン・ウィリアムズやハンス・ジマーみたいな重厚なやつは×)。+++ヴェルサイユ宮殿と豪奢な小物がたっぷり見れたのは目の保養。しかし正直この内容で2時間はきつかった。ま、ソフィア・コッポラが普通な歴史映画なんか撮るわけないか、覚悟してなかった自分がバカでした。ごめんなさい。[映画館(字幕)] 5点(2007-01-28 11:29:54)

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