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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  ジャッジ! 《ネタバレ》 ちくわのツマラナイCMを入賞させないとクビ、というフリだけ知っていて観ました。作品を見る前は「そのつまらないCMをどうやって入賞させるんだろう?」と思ってました。きっとその過程での妻夫木君の奮闘を描くんだと。。。しかし、映画を見始めたら「なんか、ちくわCMが入賞するのイヤだな~」と感じ始め、でもそうなると妻夫木君はクビだし…と少々戸惑い、まんまとハメラレマシタ。『ラヂオの時間』を思い出すような、制作現場の諸々の事情で迷走したきつねうどんのCMでつかみはバッチリ。そのCMも出品されているのが分かった時、だいたいこの物語の着地点は見えてきて、安心して見れるようになりました。妻夫木君が大好きなCMのセリフに対して「振り返ればって、目的地から離れるやん、途中で引き返すのかよ」とツッコミたくなるものの、そんなことどうでもよくなるくらい「そうだよね、多くの人を幸せにするために仕事はあるんだよね!」とハッとさせられるものがある映画でした。「現実はそんなに簡単じゃないよ」というのはあっても、それでもやっぱり「こうありたいよね!」というところを、きちんと描いてくれていて嬉しく泣けてしまいました。こういうことこそが作り話に求められる大事なスピリットだと思います。自分の仕事についても考えるきっかけになりました。北川景子さんの「人はみんな嘘つきで正直よ」そのあとに続く言葉を含めとても印象的なシーンでした。[DVD(邦画)] 8点(2014-10-04 21:25:48)

22.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 映画部のあれこれにはたくさん笑わせてもらいました。桐島は結局出てこず、全然接点のなかった前田と宏樹が最後に会話する部分に強烈なメッセージ。最後のチャプターだけ何度も見ちゃいました。「映画監督は…無理」という時の表情が何とも言えない。「ただの遊びじゃない」と言っていたけれど、映画への情熱はその程度のものだったのかと呆気に取られた。けど、自分のことを思い返してみてもそうだったよなと思う。僕が自分の夢を「無理」と思わなくなったのは、その仕事をしている憧れの人たちから作品を評され一緒に食事をして会話する機会が訪れてからだった。別世界に住んでいるように思っていた人たちが、自分と同じ世界に暮らしていて自分と会話することもあり得るのだという、とても身近なリアリティに変わったことで、その体験がジワジワと「もしかしたら、頑張れば手に届くのかもしれない」という思いを抱かせるようになった。それまでは、誰に褒められなくとも将来に繋がらなくとも、ただ好きだからやらずにはいられないという、それだけのことだった。前田もいつか「えっ、この俺が?!」とビックリする喜びを知る時がくるかもしれない、けれど、今はハナから「無理」と思っている。つまり未来なんて諦めてる(野球部の先輩やバレー部の小柄なヤツは…実のところどう思ってる? 宏樹がさげているバッグのロゴはShorai…)。だけど、それでものめり込む情熱があって「映画監督は無理」のあとに嬉しそうに語る姿が、宏樹の心を締めつける。頑張らなくてもいろいろできちゃうんだけど、情熱の置き所が見つけられない宏樹。カッコイイと褒められるけど、それだって自分の努力とは無縁のもの。努力して何かを手に入れる喜びを多分知らない、そういう意味でかわいそうな宏樹。他人からは羨ましがられるような「持てる者」なんだけど、本人は生きる充実が得られてないんだよね。その虚無感を人に話したってきっと誰もわかってくれず「贅沢」と言われるだろう孤独感。唸っちゃう映画でした。[DVD(邦画)] 8点(2013-06-08 21:29:45)(良:1票)

23.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 でんでんさんが持つ雰囲気がとっても活かされた映画ですね。でんでんさんじゃなかったら、ここまで引き込まれたのかどうか…違う人の演技でも見て比較してみたくなる気がしました。裏側にうっすらとアダルトチルドレンやDVのことを意識しますが、サイコキラーの話しとなるとこういうのはよくある背景。社本がバカ娘をひっぱたくシーンはスカッとしましたが、ラスト嫁さんを刺してからドッと冷めてついていけなくなりました。警察が店の駐車場にまでやってきて社本と接触した時から、なんだかこの作品の出来に不安を感じ始めていましたが、ラストで一気に期待を崩された感じです。刃物持って血まみれの男を放置して中に消える警察…なにそれ…娘の最後の態度、泣いたり悲しんだりじゃないのはいいですが、あまりにもバカ過ぎで醜く見えるだけ。社本の最後のセリフもあって、なんだか映画版『バトルロワイヤル』のチープな大人の説教と苦悩の言い訳がダブり、最後の最後でぶち壊してしまった気がします。あのラストをグッと引き立てるには、社本の情けなさのために娘がどれだけ辛い思いをしてきたかを、彼女自身の姿を通して描いておく必要があったと思います…村田のセリフじゃなくて。村田がどんな辛い幼少期を送ったかは短いシーンのいくつかでうまく表現できているので、娘の辛い立場もきっとうまく挿入できたはず。そしたら、社本の豹変にもスッキリ、娘のラストの態度にもスッキリして、なおかつスゴイ余韻を残すことになった気がするんです。とっても引き込む力を持ったスゴイ作品だと思いましたが、この締めくくりのために、僕にとっては長く印象に残す作品にはならなくなりました。娘がすごくバカで軽いまま、おまけに警察もとても間抜け過ぎて終わるので、その姿で締めくくって見せた作品自体の価値まで急に軽くなった感じです。 点数はラストを無視しての出来の凄さに。[DVD(邦画)] 8点(2013-04-28 10:09:40)

24.  赤ひげ 《ネタバレ》 若い頃に一度観ていて、いい映画だと記憶していたので、久々にレンタルして鑑賞しました。すっかり忘れていたのは山崎勉のエピソードのみで他は全て鮮明に記憶された映像の通りでした。それほどに記憶された物語であるにもかかわらず、若い頃にはなかったホロリと涙を流してしまう反応を何度か。歳をとったということもあるでしょうが、最近の映画でなかなかそういうリアクション起きない自分としては「貴重な映画だな」と感じざるを得ませんでした。加山雄三はこの作品でとてもいい役を与えてもらっていると初見時から思っています。これを機にもっと伸びる役者さんにもなり得た気がして、どうして若大将イメージで終わってしまったのか勿体無く思ってしまいます。三船敏郎は再見してみると意外と出番が控えめなのに気づきました。なのに、どっしりガッシリ安定感のある存在感を放ち映画の軸になっていることに感心。AKBの新作プロモ映像の参考にされたという、カンザシ女のシーンは、BGMなしでヒッチコックの『引き裂かれたカーテン』の台所格闘シーンを思い出す緊迫感で、今見ても見応えあり。物語が持つ雰囲気はなんとなくサマセット・モームの『人間の絆』(映画の方は未見)を思い出すなぁ。老人の死の瞬間の映像に、『人間の絆』での「この人の人生に敬意を払いなさい」のセリフがダブるんです。[DVD(邦画)] 8点(2012-02-17 00:46:22)

25.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 まるで関心なかったけれどテレビ放送をたまたま見たら面白かった。都合で途中までしか観られなかったのでDVDをレンタル。テレビ放送では小さくカットされていた部分も確認できて良かった。ヒューマンな小話が伏線として1つ1つ回収されていくのが気持ち良くてグッときました。伊東四朗で感動できるなんて思わなかったし、一切喋らず変人笑みの永島敏行も良かったです。「何やってんの」「ちゃちゃっと逃げろ」「だと思った」「痴漢は死ね」「たいへんよくできました」の場面はきっとずっと忘れない気がします。TVとDVDで半分2度鑑賞になりましたが、2度目の鑑賞でパーカーの手配犯の死に方が無理あり過ぎで、そこだけ引いちゃいました。普通に喋って普通に歩いて、白衣には破れもシミもなくて、なのに座ったらいきなりドボドボって・・・。で、このパーカーの男は、やる時は簡単にやっちゃう人物のようだけど、反面では人を助けもするのだが、この男の背景がさっぱり分からなくて、殺る人間と助ける人間をどんな物差しで量ってるのか、そもそもそんなものはなくて気分で動いてるのか、そういう情報が一切ないままなのは消化不良で、そんなワケ分からない人物に主人公が平気で付き合ってるふうなのがマイナスでした。あと「信頼が武器」って、最初に親友に売られて、本気でそれ言えるかな? ってのもあるし、宅配の友達が主人公を警察に引き渡すことになるワケも、その直後の二人の様子も僕には「?」でした。そのへんがもっと納得できる作りだったら9点以上つけたい作品でした。[DVD(邦画)] 8点(2011-10-04 04:52:42)(良:1票)

26.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 ほとんど興味もなく、テレビ放送を子供が観てるのを一緒になって観てるうち引き込まれました。告白されそうになると頑に逃げまわって回避し続ける主人公がラストに思いっきり泣く姿にもらい泣きしてしまいました。気が済むまでいくらでもシチュエーションをやりなおしできたのが、残りがなくなってみて初めてそれまでの自分の態度に後悔する。ゲーム世代のリセット感覚みたいなお気楽な人生時間ぽく展開させつつも、非常に質の高いところまで引っ張ってくれたなーと、素直に感心しました。これまで触れてきた数作の「時をかける少女」のなかで最も良質と思った作品です。[地上波(邦画)] 8点(2011-06-06 01:48:26)(良:1票)

27.  耳をすませば(1995) 《ネタバレ》 映画が観たいけど特別観たい映画もなくて「仕方ない、これでも観るか・・・」ぐらいな気持ちで映画館に入りました。「いい大人が1人でジブリのアニメなんかわざわざ映画館で金払って観るなんて」という気持ちもありながらの入場でした。このとき僕は職業を変えようとしている時でした。会社員ではなく1人でモノを作る仕事。どんな話なのかまるきり知らずに観ていたら、新たな仕事をはじめようとしている自分と主人公がダブって、不覚にもハマりました。答えを探し出そうともがく主人公がヒナの死骸を手にする不安のシーンは胸が詰まりました。『トイ・ストーリー』でバズが窓辺の階段を落下するシーンに匹敵する良いシーンだと思います。冒頭「コンクリートロードはやめた方がいいぜ」と、後半「コンクリートロードも好きだぜ」の対比も好きです。「俺、そんなこと言ったかなぁ?」「言ったぁ!」名シーンだと思います。と書きながら、不謹慎な蛇足なんですが、地球屋でのからくり時計にまつわるお伽噺だけは「こういう話って獣姦がモチーフになってんじゃないだろうか???」と観るたびに思ってしまう作品でもあります(笑)  画的には夏の木漏れ陽の描きがとても印象的で好きです。境内での告白シーンとかも陰影が良い効果出してたと思います。[映画館(邦画)] 8点(2011-06-05 10:14:56)

28.  12人の優しい日本人 《ネタバレ》 この映画の最も好きなところは、最後の最後の廊下のシーンです。「自分は人を職業で判断したりしない」と思っていたけれど、この映画のエンドロールで、意外とそうとは言い切れない自分に気づかされました。劇中で段々と登場人物たちの職業や私生活の状態などが見えてくるのですが、長い審議が終わって部屋を出て行く登場人物たちを映すエンディングで「実は○○やってます」と本当の職業を明かす人物が数名。エンドロールにさえ、まだサプライズをサービスしてくれるのは、なかなかの作り込みだなーと感じました。「本当は有罪なんだけど、死刑にするのは気が重いから無罪」といった感覚からスタートする『12人の優しい日本人』ですが、本当にこの人たちの優しさというか暖かさを感じるのも、廊下を歩き去っていくエンディングにこそあると思います。お笑いとおふざけがてんこ盛りのパロディなんですが、エンディングの心地よさはオリジナルよりもこっちが好きです。[DVD(邦画)] 8点(2010-10-31 05:18:23)(良:2票)

29.  [Focus]/フォーカス(1996) 浅野忠信って生理的に好きじゃなかったけれど、たまたまテレビでやってたコレを見て、彼はスゴい役者だと感心した。彼の演技で本当のドキュメンタリーのようなリアル感が出たと思う。[地上波(邦画)] 8点(2010-01-10 01:27:49)

30.  渇き。(2014) 《ネタバレ》 僕はタランティーノ作品に関心がなく見ないので、オープニングやアニメ挿入や暴力シーンでの工夫など、それほど「⚪︎⚪︎監督作品ぽい」という既視感を持たずに普通に楽しめました。『告白』の時に思ったのは「まともな大人の男が一人もいない世界だな」ということでしたが、今回は大人の男が何人も出てくるのに、やっぱりまともな奴がいないって感じでした。役所さんの荒っぽい演技は初めて見ました。我が子を知っているつもりで何も分かっていない親と、大人の期待に上っ面応えるのが上手でその裏に深い暗黒世界を隠し持つ娘のお話…劇中で何度か出てくる「親の責任」がこの物語のキーワードだと思って観ていたのですが、娘が誰の手によってどうなったか分かってからの主人公藤島の言動には微塵の共感も持てなくなり、急激に失速して行きました。「愛しているから殺したい」とか、憎しみは愛情の裏返しみたいなこと言い出すのでドッと冷めてしまいました。『告白』と同様に、思ったことは「子ども作ったら世間に迷惑かけないようちゃんと育てろ!」というだけで、それに加えて大人世界がいびつ過ぎて問題有り過ぎなので、スッキリしませんでした。[DVD(邦画)] 7点(2015-03-10 08:07:01)

31.  清須会議 《ネタバレ》 僕は三谷幸喜作品は『ラヂオの時間』『12人の優しい日本人』が大好きです。その二つの映画のコメディとしての面白さや話の展開の面白さから比べると、今回の作品はそれほど満足はできませんでしたが、最近の三谷幸喜作品の中ではかなり面白いと感じました。それと、なんとなく映画としての格調を感じました。ただのコメディじゃなくて、ちゃんと映画芸術としての品を感じたのです。宴会の踊りのシーンの挿入とメリハリは、これまでの三谷作品では感じられなかった映像作品としての巧みさを感じました。城から見える景色と空の青さも素晴らしいと思いました。三谷幸喜作品というと、無条件にコメディとして構えてしまいますが、これはコメディとして期待するより、人間模様を描いたドラマとして観た方が満足できる気がします。[DVD(邦画)] 7点(2014-10-04 21:45:00)

32.  飢餓海峡 《ネタバレ》 点数の付け方に凄く困ってしまう作品でした。ソラリゼーションやエンボス加工が安っぽく目障りに感じたり、大金を置いていくにはそれなりのわけありだろうことくらい察して礼は伝えられたんだからシツコくするなよ左幸子って感じだったり、DNA鑑定もない時代に爪はそこまで決定的証拠なの?と疑問だったり、三國連太郎の真実が何か浮き彫りになるのかと思ったら唐突に幕だったり、そういうことごとでガッカリ感は結構あります。けれど、大金を受けてからの左幸子の生活に密着するような展開は、三國連太郎も伴淳三郎も影が薄くなっていくほど視点が彼女に集中して『サイコ』を観るような気分でしたし、およそ2時間後にようやく高倉健の登場という緩急の妙が心地よかったです。とうとう三國連太郎が爪の証拠で折れて、これで話は終わりかと思ったら、そこからもう一山という展開も良かったです。僕には釣りバカの社長さんのイメージばかり強い三國連太郎の若い姿の存在感に感心したり、多分『姿三四郎』の役者さんではないかと思う署長さん役のオーラを感じたりして「今これほど存在感どっしりした役者さんたち、ほとんどいないなぁ…」と思ったりして、そういう点ではとても良いものを見せていただいた気分でした。というわけで7点としました。ソラリゼーション安っぽかったけど、イタコのシーンだけは夢に出て来そうで強烈な印象を残しました。「吐夢」って、こんな昔からキラキラネームはあったんですね。[DVD(邦画)] 7点(2014-08-02 23:42:57)(良:1票)

33.  悪の教典 《ネタバレ》 伊藤英明はお決まりマンネリのヒーローをさせられるよりも、こういう歪んだ役をもらった方が本人も楽しめて良かったんじゃないかなと思いました。ハスミンのサイコぶりを観る映画なんだと思っていたので、それほど期待していなかったのですが「生徒のなかで誰が生き残るのか? 誰がハスミンをやっつけるのか?」という大詰めに入ってから『バトル・ロワイヤル』を思い出すような面白さを感じました。映画館で観たらおそらく『ターミネーター』をはじめて劇場で観た時のような緊張感が味わえたかもなぁとも思いました。でも、生き残りを見せるタイミングがどうしても早すぎます。それだけが、ものすごく勿体無いと思いました。なんで最後もう少し粘った演出しなかったんだろう? そしたら「うわぁ、完全犯罪やっちゃったよ~、こうしてまた別の学校に移るのか…」と思わせといて、ドンデン返しのふた山目を味わえたかも…といっても、今時「いやいや、これで終わるわけない。生き残りがいてバレるはず」くらい考えちゃうので、逆に潔くまとめちゃったのかな? だとしても、バレバレでもそうして欲しかったかなぁ。原作を読んでみたくなりました。山田孝之は存在感ある役者さんなのに、この映画ではあまりに小粒な役だったんですね。もうちょい活躍して欲しかったかな。[DVD(邦画)] 7点(2014-05-12 03:37:43)

34.  ツナグ 《ネタバレ》 まず何と言っても演劇をやる女子高生の話が凄いインパクト大でした! このエピソードだけで作り込めばいいのにというくらいです。いかにも「感動させて泣かせてみせましょう」的なことばかり集めたオムニバスだと思っていたので、人間のドロドロした醜い部分からも目を背けないエピソードがサスペンスフルに展開されたのには、良い意味での期待外しで引き込まれました。これがまた怖いだけの話にしておらず、様々な角度から様々な意味で泣ける話にできていてスゴイです。このパートがすごいので、他のエピソードがかすんでしまいますが、羽降る中で主人公が呟くナレーションや、樹木希林のラストのナレーションがとても気に入りました。[DVD(邦画)] 7点(2013-08-03 00:06:41)

35.  GANTZ:PERFECT ANSWER 《ネタバレ》 テレビ放送を録画してまとめて観たので、うまく2作品に分けてレビューできる記憶が無いため、まとめてこちらの方に書きます。邦画にしてはかなり出来が良いと思いました。ネギ星人や田中星人(原作は田中星児をモデルにして笑いもあり何体も出て来るんだそうですね)もよく出来ていたと思います。マンガを読まないので原作のことも知りませんでしたが、この原作を読んでみたくなりました。映画の後半はシッチャカメッチャカな感じはありましたが、手のひらサイズの黒いボールという展開は『LOST』なみに引き込まれる新展開でした。理由も分からないまま他者を殺戮するゲームに投じられ、気がつけば自分たちが自己の利益(解放)のみにとらわれて理由無き殺人(?)をしていて、復讐に転じられるという展開は「あ、そうだよね!」と思わされました。誰かのためにともっともらしい「愛」の理由で、あるいは誰のためでもなく自分自身のために、他者を傷つけ点数を稼いでいく殺伐としたシステムで人を縛り付けながら「新しい朝が来た希望の朝だ」とラジオ体操の歌が流れる皮肉は『バトルロワイアル』原作の皮肉と共通する小気味よさで、それと同時に『2001年宇宙の旅』のモノリスのように、閑散とした小さな部屋に佇む黒い球体の無機質な不気味さが印象的でした。球体の中で眠る人間は一体なんなのか、あっと驚くほどのひねりでは無いけれど、良い落とし所だと思います(原作の落ちも気になります)。人間なんて「自分を犠牲にしても愛する者のために」などと言ってみても、多くの人が共通に理解できることでありながら、それは自分の日々の暮らしの実に小さな世界の中での極限られた存在に対して思うことで、それ以外の人間に対してまでは思いを巡らさない。人を愛したことのある人間なら「あるある」で世界中の人々が共感し合えることであっても、実際のところそれが世界をひとつにまとめてくれるわけではなく、冷たい無機質な「システム」は人間のそういう身近な対象だけへの「愛」を利用しながら、新たな搾取と淘汰の競争を強いて、システムを維持していく・・・そういう話かなと解釈しました。仏像との対決や電車内の格闘などは飽きが来る感じもありましたが、全体的なストーリーは素直に楽しめました。[地上波(邦画)] 7点(2012-06-18 00:09:57)

36.  ボックス!(2010) 《ネタバレ》 お決まりで王道だけど、印象的なエピソードもあり良い作品だったと思います。ルールとか気になる部分もありましたが、エンドクレジットの最後にお断りが出て納得しました。けれど、経験上から思うに、よほど消耗して動けないとかじゃない限り、防御に偏ると相手がどんどん打ってくるので、打たれたくなければ自然と手を出すものだと思うのですよ。打つ方もガードガチガチなところにやみくもにラッシュするかなー? 無駄に疲れるだけじゃ? と思うのですが、コーナーに詰められて防御しっぱなしの相手に対して、ラッシュを浴びせまくるというシーンが多かった気がします。両者完全に足止めて打ち合うとかも嘘っぽいし。そんなこんなでボクシングシーンについてはそれほど乗れませんでした。カメラでアップに撮りやすい戦況ばかりやってた感じがします。同校の親友同士が大会で決勝というのも、普段からスパーたくさんやり合ってるはずで、それが無かったかのように大会の時だけ特別な対峙緊張の描写とか、負けて心が折れるとかは、リアリティが遠くなってる気がしました。そういうところで減点です。負けっぱなしの先輩には一度どこかで勝ちを味わって欲しかったけど、それが無かったのも残念。けれど「誰かのためにやってるんじゃない」と言っていた主人公が親友のためにサウスポーになってパートナーを務め、それが後に自分の糧になるというところが良かったと思います。親友のためにサウスポーに切り替えるシーンがあまり印象的ではなかった点が残念でもありますが。努力せずに天性の才能だから簡単に捨てられる、そんな主人公なのだから、2度の挫折の中、友のためにサウスポーになるのに、ちょっとしたハードル感じさせて欲しかった。それがあったら、クライマックスが読めてしまうからボカしたんでしょうかね。栄養ドリンクの選手のキャラは普通にいい奴でも良かったのでは? ベタ過ぎです。挨拶しに来たのに優紀が無視するシーンはなんだかなー。女性教師の役は見かけが嫌いな女優さんなんですが、そんな彼女に適した役所に期待をしたものの、彼女の角が取れていってグッと共感するような印象的な場面がなかったのは残念でした。映画が盗まれている・・・の女の子は「中高生の頃こういうコいたなぁ」な感じを自然に演れていたし、清水美沙を久々に見れたのも良かったです。[DVD(邦画)] 7点(2012-05-10 21:40:57)

37.  リング(1998) 貞子がぬーっと飛び出してくるシーンが有名だけど、あのシーンの怖さより、ビデオの謎の映像が生理的になんか逆なでする不気味さがあって、そのインパクトの方が僕には価値がありました。息子がビデオを観てしまったのに玲子が気づいて狼狽えるシーンが好きです。好きなんですけど・・・この作品といい『チームバチスタの栄光』といい、どうしても男二人の物語のままではなく男女ペアの話に変えないと気が済まないという、メジャー映画のスタンスが気に入らなかったりします。それから小説では性的ハンデを持って生まれた貞子に対する差別意識に非常に気持ちを持っていかれるストーリーだった記憶があるんですが、映画にはそういう意識があまり感じられませんでした。息子を助ける為に親に犠牲になってもらおうとするラストの道路の映像はとても印象的でした。良質な終わり方だったと思います。[映画館(邦画)] 7点(2011-06-12 00:59:48)

38.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 現実にどうなったかを知っている知っていないは関係なく、8~10点をつけるには緊迫感が足りない気がしました。観ているうちにシドニー・ルメットの『未知なる飛行』くらいの緊迫感を期待してしまったので(長の決定に反対する人物の心情や行動の描写など似たものがあって引き込まれる)。『生きる』で役場に脅しにくるヤクザや、『七人の侍』で銃をかっぱらって戻ってきた久蔵が、あのイメージからは想像しがたい柔和な見かけの人物になっていたり、今じゃ毛糸の帽子かぶってニコニコしてるおじちゃん黒沢年男がギラギラお目々でイッちゃってる熱血サイコ若造を任されていたり、そういうところも楽しめました。どの作品観ても代わり映えしないような今どきの線の細いジャニメン俳優に比べたら、俳優さんたちに存在感があります。年男ちゃんが演じたところは、分かりやすい暴走サイコなものになっていますが、実際、降伏した後に日本がどう扱われるか次第では、あの人たちの気持ちも分からないではないです。直後の実際の日本を知る僕ら未来人は、結果論で好き勝手言えるけど、彼らは先が分からなかったのだから。この映画は、志村さんが「儀式」云々を述べるラスト近くの下りで「そうか、帝国だったんだ・・・」と再認識させられたことが強く印象に残りました。こういう映画を観ると、その前の話として、軍隊が暴走して戦争をおっぱじめた部分の物語とかを観てみたくなりました。[DVD(邦画)] 7点(2011-01-08 17:35:41)

39.  ラヂオの時間 《ネタバレ》 これを観た小学生の息子が「メアリー・ジェーン」「ドナルド・・ドナルド・マクドナルド」をクラスで流行らせたようです。三谷幸喜作品で一番好きです。鈴木みやこがコード切って籠城するシーンが大好き!(そのあとの牛島の演説はシラケるけど)[DVD(邦画)] 7点(2009-12-26 00:18:05)

40.  グラスホッパー 《ネタバレ》 つまらなくはなく、そこそこに楽しめました。けれど、満足できない点が多い映画でもありました。幽霊が車を運転して去るという描きについていけないし、種明しの仕方が安直で面白くないし、大事な人を殺されて「タイムマシンだ」とか言って微笑みが出るものかなぁ? 1番苦しむべき悪は、とーっても楽な感じに苦しみもなく呆気なく死ぬし、冷凍庫の思い出とかで終わらせられても全く共感できません。なんで彼女は殺されて、しっかりクローズアップされて撮影されていたのか、あのハロウィンマスクの子は何者なのかもサッパリ分かりません。あの子の親はどこでどうしとるんじゃ?! まともじゃない。[DVD(邦画)] 6点(2016-10-17 01:26:22)

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