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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  女が階段を上る時 《ネタバレ》 実際の銀座の女性たちが本当にこの映画のようだったのか、主人公のような女性が実在したのか確かめようもないが、少なくとも最初から最後まで人物描写、感情描写は秀逸であり、リアリティを感じた。それにしても、このところ高峰秀子主演作をたてつづけに見たが、彼女の演技力、表現力には感服。どちらかと言えば淡々として起伏が小さく練られた脚本とは言えない物語なのに、高峰秀子の演技力と脇役陣のドンピシャの配役と成瀬監督の映像構成力とが相まって、見るものを最後まで引き込み心に染み入る映画になっている。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-15 00:34:43)

22.  母(1963) 《ネタバレ》 芸術的な画面展開、カット、セリフ回しで、すごく感性に訴えかける映画である。動物的な本能である母性が、恵まれない境遇という設定の中で泥臭く、ギラギラと表現されており、オープニングの岡本太郎の「母」という題字からすでに見るものを感性の世界に引きずり込んでいく。「娯楽」の要素は殆ど排除されており、笑いがないのはもちろん、ホッとさせたり強引に涙を誘う演出も一切無く、全編映像で感性に訴える構成となっている。好き嫌いが極端に別れると思われ、他人に安易に勧めるわけにはいかない。でも、こんな映画をたまに見るのもいいものだと思う。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-14 22:00:18)

23.  女の歴史 《ネタバレ》 大きな感動やイベントもなく、淡々と進んでいくストーリーで、物語としてそれほど面白くないはずなのだが、高峰秀子の表情、動きですべての感情を表現する名演技と、賀原夏子の脳天気なキャラクター設定のお陰で、ずーっと引きこまれて見ることができた。人に面白いよと勧めるのは若干気が引けるが、個人的には非常に心に染みた。今と過去を行ったり来たりする展開も当時としては斬新だったのかな?[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-14 21:41:44)

24.  どら平太 《ネタバレ》 そこそこ面白いのだが、もっともっとコミカルに軽快に仕上げればよかったのにと思う。脚本はいくらでも軽妙、コミカルに振れるし、役所広司の飄々とした演技を筆頭に役者陣もコミカル路線のほうが向いていそうな役者を揃えているし、そもそも市川崑監督自体初期には軽妙でコミカルな作品を得意としてたんだから、どうして名作然とした作りにしてしまったのかが惜しまれる。殺陣にスローの芸術的な映像を入れてもテンポが悪くなるだけで逆効果。人を一人も殺さない殺陣なんだからむしろコミカル方向の演出を入れたほうが軽快さが増して良かったろうに。巨匠が揃って脚本を書いた、ということであまり軽くしてはいけないという雰囲気になってしまったのだろうか。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-08 01:30:25)(良:1票)

25.  妻として女として 《ネタバレ》 見せ所の壮絶な女のバトルのあとでラストに爽やかさを残せるのは、甲斐性のある男なら妾を持つことは悪ではないという社会的価値観からまだ脱していない時代背景でのみ成立する映画。今の時代に同じシチュエーションで脚本を書けば、殺人事件、ストーカー行為、子供の非行とかの方向にしかならないだろう。核心の妻、女の本音を頭では理解できても、ベースとなる社会的価値観が今とは違うから、異文化の映画の感覚で完全に感情移入することはできなかった。1961年ならちょっと古い現代劇かなって感覚で見たのが間違いで、時代劇や外国映画のように見始める時にベースが違う話と思って見ていたら、もう少し感情移入できたかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-07 22:48:10)

26.  梟の城 《ネタバレ》 んーー、微妙だ。映像にはこだわっていて、1枚1枚を切り出せば美しい構図は多いのだが、シナリオ、演技、編集が悪い。  映像に凝るならもっと静かで寡黙な脚本にしたほうがいいし、ストーリーで見せたいなら、もっとダイナミックな画面展開にすべき。日本情緒豊かな風景と、血しぶき飛び散るシーンとがちゃんと同居できるれば名作になるんだろうけど、それは相当ハードルが高いと思われる。痛いシナリオ、演技、編集のおかげで違和感ありまくり。逆に映像の違和感がシナリオ、演技、編集をより痛く感じさせている。  一応、日本映画界のでは巨匠と言われる監督なのだから、周りに気を使わずもっと完成度を高めて欲しかった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-10-23 02:20:41)《改行有》

27.  間宮兄弟 《ネタバレ》  決して幸せとは言えない男女関係を、ちょっと変な兄弟の日常を通してぬるーくのんびり表現した独特の雰囲気を持った作品で、決してドラマ性や感動を求めて見る映画ではない。  兄弟役の佐々木蔵之介と塚地武雅のキャラ、演技は、映画の雰囲気に非常にマッチしたいい味を出しており、どっぷりと雰囲気に浸ることができた。  娯楽作品でも、芸術作品でもないのだが、映画の表現力を有効に使ったと言える。  しかし、いいのは見てる時に感じる雰囲気だけで、後に残るものが何もない一過性の雰囲気だけになっている。雰囲気を損なわないで、感動とかドラマ性とかを高めることが出来なかったのだろうか?  見ていていい時間を過ごせたと思うし、決して損をした気はしないのだが、やはり、何かが足りなかったのだろう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-08-28 00:27:02)《改行有》

28.  にごりえ 《ネタバレ》  樋口一葉の作品3話からなる映画。3話とも、明治時代の人々の考え方、文化(実際、どうだったかは知らないが)が、画面からひしひしと伝わってくる。明治を時代背景にした映画は数多いが、明治の庶民を描いた映画としては非常に貴重ではないだろうか。  そして、貴重なだけではなく、この映像や登場人物の心情を単なる物語として客観視することができず、心のなかに滲み込むようななんとも言えない懐かしさとか風情を感じてしまう。  今の考え方や、文化とはかなり違うものであるにもかかわらず、このような感覚が生じるのは、現代の日本の文化、日本人の考え方が形成される過程で、少なからずこういう時代があったことが刻まれているからに相違ない。  この映画が作られた昭和28年には、その文化を経験した人が多数いたのだろうが、今となってはこれだけのものはもう作れないだろう。  映画的にどうのこうのと言う理屈は抜きにして、すごく心に残る映画である。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-07-19 02:08:10)《改行有》

29.  モスラ3 キングギドラ来襲 《ネタバレ》   シナリオがぐだぐだすぎる。子供向けとは言え練りこみが足りなすぎる。子供だけ集めてどうするわけ? 食べるんならその場で食べなさい、溶かすんならすぐに溶かしなさい。おまけに、唐突なタイムトラベルは、あまりにも安易で論理性は一切なし。   特撮も手を抜きすぎ。金と時間がないというのは言い訳にならない。当時の技術であればもっと何とか出来るはずで、監督やスタッフの力量の無さ、あるいは、やる気無さしか感じられない。特に、過去シーンの恐竜の動きのぎこちなさ、スケール感の無さは、素人のクレイアニメよりもひどい。昭和40年代でも、もっとましだった。  東宝お得意のミニチュア特撮、光学合成、新たに取り入れたアニメやCG、どれを取っても劣化させて継ぎ接ぎした感じで、最悪の組み合わせにしてしまったとしか言いようがない。  1は特撮だけは東宝の当時の技術レベルだったのに、2、3でそれすらもぐちゃぐちゃにしてしまった感じである。  2が、子供向けを舐めてかかったひどい映画だったのに、もしかして、そこそこ興行収入があったのだろうか? 2と比べて何も進化していないのが腹立たしい。[試写会(邦画)] 3点(2011-07-18 22:42:44)《改行有》

30.  モスラ(1996) 《ネタバレ》  モスラ2を先に見てしまったからか、そこそこ良く出来ていると感じた。  ゴジラでもお得意だった爆発と光学合成の迫力はしっかり生かされてるし、なにより、モスラの形態の制約で怪獣プロレスができないため、爆発と光学合成の迫力を連続的に繰り出さざるをえないのが、功を奏している。  また、ドラマシーンは一応映画風の画面になってるし、テレビの特撮ではなく「映画」を意識した絵作りはされている。シナリオも一応、破綻なく最後まで繋がっている  しかし、小美人3姉妹を中心に据えたシナリオは子供ターゲットの安直なものと言わざるをえない。  小美人と子供を出さなければ、平成ガメラのようなシナリオにもなり得たかもしれないのに、子供をターゲットに、自然破壊への警告風のメッセージを含ませたりして、いかにも子供だましのシナリオが、鼻につく。  完全に娯楽映画で、商業主義で、あれだけ火薬使って、自然を大事にって、自己否定でしかないんじゃないの?  モスラの2の感想で、「モスラのぬいぐるみ感は、羽以外が動いていないことが一番大きな要因」と書いたが、この映画ではある程度足が動いていた。でも、やっぱり、リアル感は全然増えておらず、ぬいぐるみ感バリバリ。もっとリアルな動きってできないものかなあ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-07-18 16:44:14)《改行有》

31.  モスラ2 海底の大決戦 《ネタバレ》  このぐだぐだな設定とシナリオはなんなんだ。多分小学校低学年以下を対象としたのだろうが、だからといって、ここまで幼稚なシナリオや舞台設定は、かえって子供を馬鹿にしているとしか思えない。  極めて少ない登場人物だけで地球規模の危機の話が進むのは、子供に分かりやすくするためとして何とか許そう。しかし、その登場人物の行動、心理描写、ストーリーなどの論理性は子供向けだからといって手を抜くのは完全に間違っている。子供に解りやすくするということは、こういうことではないだろう。  例えば、悪人が最後に改心するのであれば、前半は完全に悪人に描くだけではなく、前半からその伏線を張るくらいのことはして欲しい。  ピラミッドの中のセットも、壁の装飾が木目調で、床がカーペット張りで、照明まであるなんて、いくらフィクションでもまずいだろう。石を基調に古代科学の粋が詰まったセット作りはできたはずで、これも手抜きとしか言いようがない。  特撮の技術的にも、同時期の平成ガメラのクオリティーの高さを見る限り、もっともっと頑張れたはずで、手を抜いたとしか思えない。  モスラのぬいぐるみ感は、羽以外が動いていないことが一番大きな要因であることぐらい誰でもわかるだろうに、何も工夫がない。  とにかく、せっかく「モスラ」という往年のビッグネームを使っているのに、この手抜きは許しがたい。  1996年のモスラ、1998年のモスラ3は未だ見ていないが、絶対見て酷評しよう、、、って、やっぱり日本の特撮映画自体は駄作も含めて嫌いじゃないので見てしまう(^^;[CS・衛星(邦画)] 3点(2011-07-17 00:37:26)《改行有》

32.  もののけ姫  世界に誇る宮崎アニメを十分堪能させてくれる作品。アニメであることをここまで活かした映像で世界観を表現できるのは、ジブリの右に出るものなしと言う感じ。  映像、展開、カット割り、キャラクターの演技?は、アニメであっても実写映画と同様に論じることができる質の高さを持っている。そして、アニメでしか表現できない部分で、実写映画を完全に超えており、さすがとしか言いようがない。  実写映画では表現に限界があり、特撮、光学合成、CG等でこれを補っているが、アニメでは自由に表現できる。その自由さが、幼稚であったり、ご都合主義過ぎたりすることが多く、かえって「映画」としての質をスポイルして、実写映画より一段低い、どちらかと言えば子供向けの娯楽作品と評価されてしまう。  このため、例えば古いディズニーのアニメは、キャラクターの動きを現実に近づけることで、むしろアニメの自由さをやや抑えて「映画」の質を高めてきた。  しかし、この映画では、アニメの表現の自由さを最大限利用して、なお高い完成度で「映画」の質を高めることに成功している。  シナリオへの賛否両論はあるだろうが、そのメッセージ、世界観は充分に伝わってくる。充分伝わってくるがゆえに好き嫌いで評価しやすく、嫌いの部類の人は極端に低い評価になるかもしれないが、名作であることは間違いない。[地上波(邦画)] 8点(2011-07-03 18:00:47)《改行有》

33.  夜明け前(1953)  原作は読んでないので原作との比較はできないが、時代背景やメッセージ性は充分に表現されており、ある程度の芸術性は備えている。  ロケやセットに力を入れていることは分かるが、古い白黒スタンダードサイズでフィルムの保存状態が悪いため、映像表現やカット割りの技術もじっくりと堪能できない。  また、セリフも聞き取りにくく、ストーリを追いづらい部分もあり、なにより、元々のシナリオの暗い重い雰囲気はどうしようもなく、楽しめる映画では決してない。  日本の映画史に興味がある人以外にはお勧めできません。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-05 17:47:30)(良:1票) 《改行有》

34.  フライング☆ラビッツ 《ネタバレ》  シナリオも映像も褒めるところはほとんど無く、石原さとみのキャラクターに頼ったお気軽映画。  「映画」として客観的に評価すると、とんでもなくケチを付けるところだが、石原さとみが嫌いじゃなければ、深く考えずにボーッと見られて、そこそこ楽しめて、娯楽という観点ではそれほど悪くはない。  特に、長尺の重めの「名作映画」ばかり見ていると、たまにこういう映画も心地良い。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-04 22:45:18)《改行有》

35.  サイドウェイズ 《ネタバレ》  中高年向けの青春ロードムービーを狙ったのだろうか、感動もワクワク感もぬるい。映画で感動や情熱を疑似体験するのに年齢は関係ないのに、中高年にはこれくらいが丁度でしょうみたいに決めつけられているようでいただけない。  映像や雰囲気は嫌じゃないし、役者の演技も悪くなく、見てる途中に飽きることはなかったのだが、ストーリーの抑揚のぬるさが、中高年を馬鹿にしてるのではないかと被害妄想に陥ってしまい、どうも見終わった後の印象が悪い。  むしろ、主人公を20代に設定してこのようなストーリーだったら、逆にほんわか系の映画として好印象だったかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-28 23:30:17)《改行有》

36.  影武者 《ネタバレ》  いかにも大作って作りで、お金もかかってるのだが、表現や迫力に凝りすぎ。ストーリー展開のテンポと、その迫力や表現がシンクロしていればいいのだが、冗長と思われる部分が多かった。   同じような設定で、シナリオ次第では、テンポの良い迫力満点の痛快娯楽作品にもできたであろうに、黒澤監督が芸術方向に向かいすぎて、娯楽として映画を楽しみたい一般の観客を置いてけぼりにしている感が否めない。  白黒時代の名作は、娯楽としてのシナリオの面白さと映像表現の見事さがぴったりシンクロして何も考えずに見てもしっかり楽しめた。  しかし、この映画は、映像表現の素晴らしさは判る人が観ると判るのだろうが、シナリオやテンポは何も考えずに楽しめるものではないと思う。  主人公始め、各登場人物の心情描写があまりにもステレオタイプで、感動も感情移入もしがたい。主人公の喜怒哀楽や、突拍子も無い行動をもっとエピソードとしていっぱい組み込んで、笑いやハラハラドキドキをたくさん取り入れた人間臭いシナリオだったら、娯楽作品としてももっと良くなったのではなかろうか。  芸術としての評価はよくわからないが、普通に楽しみたいという観客を置き去りにした監督の贅沢に付き合わされたような印象。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-22 21:22:44)《改行有》

37.  日本列島  戦後の日本の闇の部分を描いた小説を映画化したものであるが、真実味を増そうとするあまり、ドラマの部分との違和感がありまくり。役者が頑張るほどせっかくの素材が嘘っぽくなってしまう。  主人公の宇野重吉はそのひょうひょうとしたキャラと抑えた演技で、まあ我慢できるが、他の役者を絡めたドラマ的なシーン、映像表現がシナリオと全然マッチしていない。  計画性も組織性もく、数人の憤りあるいは興味だけで、警察や米軍にまで圧力をかけられる巨悪に対して立ち向かうという点で、真実味に欠け、結局巨悪に何の痛手も負わせておらず、謎解きの過程だけ見せて緊迫した駆け引きもない点で、ドラマ性も欠けている。  ドラマチックにするなら、個人個人の動機をしっかり描き出したり、理屈抜きに感情移入できる描写をすべきだし、ドキュメントタッチを狙うなら、中途半端な心理描写や映像描写は不要で、もっと淡々と第三者的に調べていく様子を描写すればいい。とにかく、どっちつかずの印象。  おそらく監督は、巨悪に対するどうしようもない憤りを訴えたかったのだろうが、ドラマ的な表現の方向が、その訴えをスポイルしている。  ドラマ的表現をとことん追求してもしっかりとメッセージを訴えられる映画、あるいは、淡々とドキュメントタッチで描写してもドラマ性のある映画というものを作ってこそ、真の名作になるんじゃないかと思う。  「謀殺下山事件」でも、同じような印象だった。俺、熊井啓監督とは相性悪いみたいだ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-05-21 22:51:11)《改行有》

38.  春との旅 《ネタバレ》  泣かせてやるぞ見え見えの脚本に、まんまと載せられて泣いてしまった。  じいちゃん、わがままに生きてウマが合わない兄妹もいて、全然バラバラなのに、どこかでお互い思いやってる部分がにじみ出ていて、老後の不安を背景にしつつどこか一縷の望みを与えてくれている。  最後の方は、春ちゃんの旅になってしまってじいちゃんがなんかいい人っぽくなってしまい、唐突感も否めないし、わざとらしいお涙ちょうだいストーリーなのだが、すでに、それまでに、じいちゃんと春ちゃんに感情移入が完了しているので、しっかり感動してしまった。  映画の尺の中で、あまりエピソードを詰め込まず、画面がゆっくりと流れているのも、感情移入と波長があっていた感じ。  ラストシーンは、ありきたりすぎてちょっと頂けないかな。  じいちゃんと柄本明との喧嘩のシーンは、すごく愛情が感じられる演出だったから、ラストもそんな感じで、今後のじいちゃんと春ちゃんのまた喧嘩ばかりの厳しい日常生活を描くだけでも、なんとなく温かいみたいな感じで締まったと思う。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-21 18:06:16)《改行有》

39.  まあだだよ 《ネタバレ》  黒澤明監督の最後の作品。  淡々と進むストーリー、映像で、それなりに佳作であるとは思うが、ワクワクしたり大きく心打たれたりすることもなく、斬新なカメラワークや構図によるダイナミックさもさほど発揮できず、黒澤監督作品という目で見ると、ガッカリ感が否めない。  主人公の先生がすごく慕われているという前提で、すっとストーリーが進むのだが、なぜこれほどまでに慕われているのかの説明が不足している。  無邪気で純粋でユーモアがある事はわかるが、教師あるいは老人特有の上から目線の口調が殆どで、慕われる背景がよく分からない。  劇中の先生の話の内容は面白いが、老人特有の話し方が、私の感性には合わなかったため、感情移入もしにくく、感動も薄くなってしまった。  映画の中で表現される人となりに魅力を感じることを否定するものではないが、これだけ多くの学生達に慕われるということが、どこか白々しく感じる。  さすがの黒澤監督も、晩年は感性が鈍ってしまったのかと残念に思う。[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-05-15 20:26:16)《改行有》

40.  七人の侍  ストーリーは単純なのに、しっかりと心情描写されたシナリオ、モノクロスタンダードサイズなのに、迫力とリアル感たっぷりの映像、うまいだけでは言い表せない、シナリオと映像にぴったりマッチした各役者の演技、それらすべてをシンクロさせる監督・スタッフの技量と、どれをとっても一級品である。  日本映画史に残る名画、という世間の評価を意識せずに見ることはもう不可能ではあるが、今回もう5回以上の鑑賞となるのに、これだけの尺のものを最後までしっかりと見てしまうだけでも、名作という証拠か。  台詞も、色々考えさせる名台詞が揃っているが、「そっ首落とされようとする時にひげの心配するだか?」が何回見ても一番印象に残る。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-05-04 00:37:08)《改行有》

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