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プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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441.  北の桜守 まず、吉永小百合と阿部寛が(母と子ではなく)夫婦だということが、すぐに呑み込めなくって。親子にしちゃいやにラブラブに見つめ合ってるなあ、と思ったら、なんと夫婦なのでした。まあ、これが最終的に、息子役である堺雅人と向かい合う場面につながるんだから、いいんでしょうけど。 いやホント、何とも言えんのです。吉永小百合、さすがに小中学生の母親には見えないし、と言って、認知症の入った老人にも見えないし。というワケで、我々観る側の順応性が問われます、ハイ。 まあ、もともと本作、リアル一辺倒じゃないんです。ところどころの場面では、「舞台劇」として物語が描かれます。しかしこの構成が、成功と言えるかどうか。 そもそも、ちょっと内容が盛り沢山過ぎ、欲張り過ぎ、かな、と。後半、息子とさまざまな場所に行き、あんなことがあった、こんなことがあった、と苦難の人生が語られていくのですが、我々にしてみれば馴染みもなにもない場所で、細切れにエピソードを見せられ、雑多な印象。唐突に、雪道で行き倒れになりそうになる回想シーンが挿入されたりするともう、実際にそういうことがあったと言いたいのか、一種のメタファーとしてのシーンなのか、区別がつかなくなって。ここにさらに「舞台劇」の挿入、ともなると、印象はボヤけるばかり。 2人の息子のうち、物語の途中で長男が登場しなくなることが、物語のポイントとなりますが、これもいささか説明的。一方で、桜の木というのもポイントなんだろうけれど、もうひとつ思い入れが感じられない。 2時間あまりの上映時間ではとても描き切れない苦難の数々、ってなコトなんですかね。もしそうなら、そもそも映画に向いていない題材、ということになりますが。 でも、堺雅人は、イイですねえ。なんというか、あのイヤらしい視線(笑)。これも一種の色気でしょう。 それにしてもデカい、阿部寛。[映画館(邦画)] 5点(2018-08-05 16:26:24)《改行有》

442.  岸辺の旅 浅野忠信が何とも言えず飄々としてて、これで実は死んでるだなんて、到底思えない(笑)。死というものがまるで大した事件じゃないみたいに語られる、その一方で、深津絵里は旅先でそうとは知らず不用意な行動をとっては叱られてしまう、日常の方がよほど事件が多いワケですな。まさかこの人に、こんな些細な(と思っていた)行動で叱られるなんて。 映画観てる我々からすると、唐突に登場した浅野忠信、どういう人なんだろうと思っていると、旅先それぞれで「異なる人物」になってみせ、何者なのやらさっぱりわからない。でもこれ、一種の「昼間のパパは~ちょっと違う~」ってヤツ、ですかね。違うけど、でもパパは確かにパパなんです。 さまざまな一面を見せるけど、やっぱり夫は夫。と思ったときが、別れの時。派手な濡れ場という訳じゃないけど、印象的なラブシーンでした。 映画に何度か登場する、風に揺れるカーテン。これだけしっかり揺れられると、逆に揺れていないカーテンが妙に不気味だったりします。[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-06-30 01:46:58)《改行有》

443.  ジャズ大名 はぐらかすように、映画の進行をギクシャクさせて、それが何だか気になる「ひっかかり」にはなる反面、正直なかなか気分が乗ってこない。なーんて思ってたら、何が何やらわかったようなわからないようなまま、怒涛のどんちゃん騒ぎに突入して圧倒されたまま映画が終わってしまう、という心臓に悪い映画。エンドクレジットに至っても狂乱は続き、まさに尻尾の先までアンコ状態。 江戸時代の終焉から明治時代の始まりを、一大セッションで迎えるという、ゆく年くる年みたいなオハナシですが(お話なんて無いも同然だけど)、それにとどまらず、「このお祭り、今でもどこかで続いてるんじゃないか」と思わせるのがミソ。 もう誰にも、止められない。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-06-16 04:28:23)《改行有》

444.  かぐや姫の物語 《ネタバレ》 つい、本人の将来のためとばかり、勉強しろ勉強しろと子供に言ってしまう日頃の自分に気づかされてドキリとし、本当にこんなことで良いんだろうか、なんて思ってしまうのですが、もちろん本作がそういう現代の風潮を寓話的に描いただけの作品ということはないでしょう。ただこれも一種の普遍性、と言えるのではないか、と。 なにせ、赤ちゃんから少女に成長する「かぐや姫」の、一挙手一投足までが、すべて愛おしい。 高貴の女性はめったなことで立ち上がったりはしない、などと言われるけれど、そして捨丸と再会した姫は籠の中の鳥のように身動きがとれないのだけど、二度目の再会では、振り返りながらスックと立ち上がって見せる、その姿の美しさ。 そしてラストで、記憶がない筈の姫が振り返る、まさに何を想うか、というその姿の美しさ。[DVD(邦画)] 10点(2018-05-16 22:53:02)(良:1票) 《改行有》

445.  若さま侍捕物帖 紅鶴屋敷 殺人現場に残される紅の折り鶴。紅鶴屋敷にまつわる怪事件を、いつもヘラヘラしていていかにも頼りない橋蔵若さまが、快刀乱麻を断つかのごとき名推理で解決してみせる。ホント、こんな真剣みのカケラもないニヤけた若造に、涼しい顔でやすやすと解決されたんでは、悪人どももたまったもんじゃないと思いますが、推理して良し、戦って良し、ニヤついて良し、大川橋蔵の大スターぶりを大いに堪能できます。 それにしてもコレ、オモシロい。暗がりで顔を上げればそこにはきっと(妙にオドロオドロしい顔で)人が立ってて「ギャーッ」と驚く、というカマシがムダに何度も繰り返され、極めてアホらしいのですが、アホらしくても面白いものは面白い。とりあえず、それぞれに思惑があったり無かったりする雑多な人物が登場し、思わぬ事件が発生して思わぬ展開、何だこりゃ何がどうなってるんだと思っていると、ちゃんと若さまが名推理で解決し、しかも殺陣もしっかり楽しちゃうという寸法(二刀流!)。 映画ってメディア、ミステリに向いているんじゃないか、と改めて思います。事件の断片を断片のまま提示しても、小説の場合ほど作為を感じさせない、っていうか、むしろ映画って、そういうものなのでは。 すべての映画は、ミステリである、と言っては、言い過ぎですかね。[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-05-06 13:52:22)《改行有》

446.  網走番外地 北海篇 冒頭、刑務所内のやたらと濃い人間関係が描かれる中、千葉チャンからおつかいをたのまれて仮出所する健さん。なんやかんやでトラック野郎をあいつとめることになり、なんやかんやでこのトラックに様々な人物たちが乗り込んでくる。脈絡なく登場人物たちが集まってきて、脈絡なくさまざまな事件が発生し、でも最後には何となく収まるべきところに収まった気がしてくる、摩訶不思議。自分がコレにどう納得できているのか、まだ自分でも説明できませんが(笑)。 とにかく、雑多な登場人物をトラックに乗り込ませ、雑多な事件が起こりつつ(トラックの暴走シーン!とか)なんとなくそれぞれにドラマがあって、何となく皆、この旅を通じて何らかの感情を動かされ、成長したような感じがあるのですが(そんな結構なもんでもないか)、主人公の健さんと敵役の安部徹は別。この二人は何にも変わりゃしない。なので、こういう二人は最後は対決するしかないですね。雪の中の対決! ここで登場する、意外な人物。意外というより、ほとんど意味不明なんですが、しかしこれもどういう訳だか、ここで登場するならこの人しかいないでしょ、これが正解でしょ、という気になってしまう。意味合いは全然違うけれど、注文の多い料理店の最後に思わぬ助っ人が現れる、あの意表をつかれつつも感じる納得感に通じるものが。 それにしても、娑婆は娑婆で、こうやってさまざまな人間模様がある訳で、刑務所内はいわばその縮図なんだろう、そうそう、オカマだって一生懸命生きてるんだ、と、しみじみ・・・。[DVD(邦画)] 8点(2018-05-06 13:51:30)《改行有》

447.  遥かなる山の呼び声 嵐の夜、母子二人で暮らす倍賞千恵子と満男(じゃないけど)の元に、ずぶ濡れの健さんが現れ、一晩泊めて欲しいという。いかにもアヤシゲな男なもんで、母は承諾しつつも警戒感全開。というのは至極もっともなんですけれど、しかし満男に(じゃないけど)「包丁隠しとけ」みたいなこと言ったりするのが何だか妙な気がして。自分達に危機が訪れているかもしれない、と思うならむしろ、息子にはそれを気取られぬよう、心配させないよう、あえて平気な態度をとって見せ、その気丈さがかえって本人の不安感を高める・・・っていう場面なんじゃないのかなあ、ここは。 この場面における「未知の男」に対する不安感ってのが、妙に機械的なんです。 しかしまあ、機械的というよりは「素朴」というべきか、こういう素朴さが、よいのかも知れませぬ。 素朴で、肝っ玉の強いところも見せ、一方では初恋の少女みたいにキャピキャピしたりもするオバチャン、こんな厚かましいにも程がある役を、厚かましさを感じさせることなく演じられるのが、倍賞千恵子というヒトのスゴさ、魅力ですね。 作品における酪農業の仕事の丹念な描写も、彼女の魅力を、そしてもちろん健さんの魅力を、際立たせています。 ただ、そりゃ健さんみたいな人がいたら、皆、好感持たざるを得ないだろ、母もホレりゃ息子もなつくだろ、というあまりにも当然すぎる展開、これでいいんだろうか。ま、観てて安心感はありますけどね。満男には(じゃないけど)物語を通じてもう少し成長してほしかった。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-04-14 09:25:10)《改行有》

448.  この首一万石 本作のテーマはいわゆる「名ばかり管理職」ってヤツですかね。 ぬくぬくと保身に走る上司のために、詰め腹を切らされるサラリーマンの悲哀と怒りが、前半コミカルであった本作の色調を、クライマックスではスプラッター作品へと豹変させます。 この豹変ぶり、ちょっと「文学部只野教授」などを思い出してしまいました。 もちろん単に残酷描写で煽るだけの作品ではなく、切れ味鋭いカメラが、さらに煽ってるっちゃあ煽ってるんですが、映画を大いに盛り上げます。[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-04-08 10:58:57)《改行有》

449.  炎の城 シェイクスピアの四大悲劇は、いずれも何らかの形で主人公の「弱さ」が悲劇を招いているのですが、正直ハムレットの「弱さ」ってのが、何だかよくわからんのです。まあ、何でもヤな事は先延ばしにしたい、ってのはわからんでもないですが、それにしたって発狂したフリとはこれまた突拍子もなくって、「やむにやまれぬこの弱さ」って感じがしない。しかもこの「弱さ」が自分に降りかかるというより、周囲の人間をどんどん不幸にしていっちゃう。 で、本作。ハムレットの翻案作品です。ホレイショーも出てくるし、ポローニアスもレイア―ティーズも、勿論オフィーリアも出てきます。あ、皆さんのお好きなローゼン何とかとギルデン何とかは、残念ながら(多分)出てきておりませんけれども。 この橋蔵ハムレット、表では狂乱を演じつつ、裏では悩んで悩んで、悩みまくってます。たぶん、本家ハムレットより、イイ人なんです。このためなのか、中盤からちょっと思わぬ展開になってきます。東尋坊やらどこやらの、断崖のシーンがスゴイ(これ、どこなんでしょうね)。 という訳で、ハムレットを下敷きにしているのでそれなりに妙なオハナシですが、本家よりは幾分しっくりくる時代劇らしいオハナシにアレンジされていて(逆にツッコミどころが増えた、なんてイジワルは言わないように)、クライマックスで一揆を絡めてくるところなど、大いに見ごたえがあります。 このクライマックスで流れる音楽。テンポこそ速められているものの、お馴染みの『ゴジラ』のテーマがそのまんま登場します。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-03-03 15:59:31)《改行有》

450.  赤穂城断絶 2時間半を超えるんだから、長い映画の部類に入るんでしょうが、それでもあれが足りない、これが足りないと思えてしまうのが、この忠臣蔵。しかし本作、それをわざとやっているようなフシもあります。 とりあえず冒頭から、セットも大がかりならエキストラの大がかり、大作らしさを感じさせるものの、物語はいささか性急で、浅野内匠頭は何ほどのイジメを受ける間もなく早々に逆上。この後、アクションを挟みつつオハナシどんどん進んで、浪士たちこれといって耐え忍ぶ間もなく、早くも討ち入り準備となります。って言うかコレ、湿っぽい人情噺よりも、組織vs組織の諜報や抗争を描きたかったんでしょうかね。ヒットマン同士の戦いとしての忠臣蔵。 だもんで、クライマックスの討ち入りも、不意打ちっぽい感じじゃなくって、浅野の家臣たちも「待ってました」とばかりに受けて立ち、赤穂浪士と一緒になって屋敷を破壊しまくる。チャンチャンバラバラ、一体この斬り合いいつまで続くんでしょうか。 という訳で、あくまで忠臣蔵の体裁は保ちつつも(間違っても四谷怪談と混ざったりはしない)、若干変則的に、何となくヤクザ映画風味も感じさせる作品でした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-02-26 23:39:29)《改行有》

451.  菊次郎の夏 『キングスマン:ゴールデン・サークル』を観に行く直前に、たまたま家で観てたのが『菊次郎の夏』で、この2本を続けて観る事には何の必然性もないし、誰かに勧めようとも思わないんですけれど、『キングスマン~』の中に、〇〇器に逆さに突っ込まれて天井に向かって突き出た足、ってのが出てきて、そういや『菊次郎の夏』でも、犬神佐清よろしく水中に頭から突っ込んで逆さになってる場面が出てきて、何だかこんなシーンばかり見る日だな。というか、要するに、人間がサカサマになってる光景ってのは、金のかかった超大作であれ、そうでない作品であれ、いつでもどこでもオモシロいんですね。 むしろ、たまたま続けて観てしまったことで、金をかけず体を張ってそれを見せてくれたコチラの作品に、妙な親しみが湧いてきます。 この作品、監督自身が、ロクでもないオッサンを演じていて、本当にロクでもないんですが、1割くらい、どこか憎めない、いい味を出していて、そのたった1割が、映画が進むに従って輝きをもち、オッサンそのものの印象を変えていく。題材からしたら、本来なら彼とともに旅をする少年の方が主人公となるべき存在なんでしょうけれどね。しかしこの少年にあまり目立った演技をさせず、我々が少年にばかり肩入れしないようにさせることで、あ、これはオッサンの成長物語でもあるのだな、と。何しろ、タイトルが、「菊次郎」の、夏。 マンガのように、シーンの間を飛ばしをブツ切りにしてみせる面白さがあれば、さまざまなバカバカしい小ネタの面白さがあり、思わぬところで思わぬヒトが役者として登場する面白さも。 時にはシンミリしつつも、この遊び心が、何とも楽しいのです。[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-01-31 22:36:53)《改行有》

452.  血文字屋敷 いじめにいじめ抜かれた大友柳太朗、ついに逆上し、猟奇殺人に手を染めてしまう。と言っても、この場面では殺人の場面も描かれなければ、大友柳太朗の顔も映らないので、いやこれはもしかすると冤罪、彼とは別に誰か意外な真犯人がいるのでは・・・とか期待してしまうのはヘンなミステリの読み過ぎで、そんな凝ったオハナシではありません。殺人に手を染めたのはもちろん彼、しかも一人殺めただけでは飽き足らず、自分をイジメた連中全員の殲滅を狙ってる、ってんだから、穏やかじゃない。 いやしかし。 ここで意外過ぎる展開が待ってるんですが、大友柳太朗の一人二役で、主人公のソックリさんが唐突に登場。あまりに唐突過ぎて、何かこの瞬間、時空の歪みでも生じたのではないか、と。 なぜここで、主人公のソックリさんが登場する必要があるのかわからず、しかし、これはきっと、ディケンズの「二都物語」みたいなシステムなんだろう、と思って観ていると、半分当たったような、ハズれたような。 ついでに、やけに陽気な大岡越前として、大川橋蔵も登場して。 いや~わけわからん。わかるけど。でもわからん。 素晴らしい。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-01-19 20:04:27)《改行有》

453.  ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!! ドリフ映画って、東村山音頭で志村けんさんがブレークする前に終わっちゃったので、加トちゃん中心、ということになるのですが、あと1年、シリーズが続いてたら、どんな映画になってたんだろうな、なんて思ったり。 子どもの頃、年末年始によくテレビでドリフ映画を放送してて、正直、8時だヨ全員集合とかドリフ大爆笑とかから期待するほどには面白くないな、とか思ってたんですが、逆に言えば、テレビみたいなドタバタオンリーではなくって、ちゃんと物語に仕立てている。 とは言え、本作などでも、ラストの結婚式場での騒動なんか、もはや、なぜこんなところでこんなメチャクチャやってるのか、もうワケがわかんないんですが。 それにしても、笑いには厳しいといういかりや長さんがなぜ、決して5人が5人ともが名コメディアンとは言い難いこのメンバーでドリフやってるんだろう、と思ったりもするのですが、こういう映画を観てると、確かに5人の個性がうまく分かれていて、それぞれの役にピタリとはまっている感じがして、ああ、長さんはこういうチームプレーを目指してたんだな、と改めて思います。中でも凡人の代表みたいなブーさんが、映画では意外にいい味出してたりして。 でもって、いかつい顔の長さんが、イジられてナンボ、ヒドい目にあわされてナンボ。特にこの作品では刑事役なもんで、少し銭形警部なんかも思い起こさせるものがあったり。そう、ギャグの中心を担っているのは加トちゃんのようでいて、実は長さんが周りと「ズレてる」ところにこそ、オモシロさがあったりする訳で。 そうは言っても、やっぱり、それほど面白くないんですけどね・・・[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-01-10 22:25:33)《改行有》

454.  座頭市果し状 《ネタバレ》 いつも通りの量産型大映時代劇(これは決して悪い意味ではないのです)の雰囲気ではありますが、志村喬がいて、待田京介とか、それこそ小松方正なんかもいたりするゴチャマゼ感、多彩な顔触れが楽しいところ。 座頭市が志村喬演じる医者と一緒に居てるんだなーと思ってたら、今回の敵の一味には手裏剣や銃といった飛び道具を使うヤツがいて、そんな奴らを相手にしてはさすがの座頭市も危ういのではないかと思っていたら案の定、銃で撃たれて深手を負ってしまう。ああ、だからそもそも志村喬が医者役だったんだな、と妙に納得。だけどここで、待ってましたとばかり志村喬が治療する場面になる訳ではなく、あえてその前に、座頭市が自分の刀で自ら弾丸を摘出するシーンを入れてくるのが、意表をついているというか、ちょっとした変化になっていて、上手いんですねえ。 中盤、勝新が、手元を見ずにお猪口に酒をピタリと注いでみせる、こういうでの場面のスゴミが、盲人である座頭市が飛び道具を操る一味と互角に渡り合うスゴミや得体の知れなさとも繋がり、そしてクライマックスにおいて血塗れのまま敵地に向かう座頭市の姿の凄まじさにも繋がっていく。そこで展開される殺陣もこれまた凄まじく、まさに大殺戮。東映の任侠映画みたいでもあり、こういう点でもゴチャマゼ感覚があり、いや、楽しいではないですか。[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-12-02 16:16:53)《改行有》

455.  座頭市逆手斬り ニセ座頭市登場の巻。って、TVの水戸黄門じゃあるまいし。 この憎めない男を演じているのが寛美さんで、どうしてもこういう人が映画に出てしまうと、少々浮いた感じにはなってしまうのですが、とは言え、これも一種の映画史における奇跡でも言いますか、二人の名優が噛み合わない演技をぶつけ合う、なかなか貴重な光景ですから、それも含めて何だか憎めないんですね。それにしても寛美さんが大映に出演、どういう背景なのでしょうか。ちなみに同年の次作(地獄旅)には、今度は子役で直美さんが出演してたりするのですが。 本作、海辺に佇み、見えない目で海を「見よう」とする座頭市、なんていうちょっとポエムなシーンもあるけれど、百叩きの刑を受けながら涼しい顔をしていたり、本人がそばにいると知らずに自分の悪口を言ってる連中に、わざわざイヤガラセをしてみたり、だいぶお茶目な座頭市が登場します。なのに、いざ殺陣となると、まー斬るわ斬るわ。クライマックスの斬り合いでは、もはや収拾がつかなくなってしまった印象のまま、早々に映画が終わってしまいます。早っ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-10-29 14:52:32)《改行有》

456.  大冒険 ニセ札犯人と間違われて警察に追われる主人公が、誘拐された恋人(?)を奪還しようと奮闘する。と聞けば、真っ当なサスペンス映画のようですが、なにせクレージーキャッツ映画、主演が植木等。ハチャメチャで奇想天外な内容で、中盤以降はどうでもいいような追跡劇がどこまでも続いていきます。しかしスゴイのは植木等。見たところ、かなりのスタントを自らこなしています。しかも、ノリはいつものスーダラ節。必死さは皆無で、何かと言えば高笑い。アクション映画の主人公が必死になってみせるのもいいけれど、こうやって、どんな危険な目にあっても涼しい顔で高笑いし続けるというのもまた、実に頼もしく見えるものです。 高所を舞台にした場面では、一体どこからカメラを構えているんだろう、というシーンもあり、また終盤には大掛かりなセットも登場してハチャメチャ度もスケールアップ。 ホント、よくやるよね~、と、感心します。[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-10-22 08:12:04)《改行有》

457.  座頭市千両首 やはり柱となるのは、若山富三郎と勝新太郎の兄弟対決、ってことになるのでしょうが、それにしてもまあ、それ以外のエピソードがサッパリ伸びなくって。とある墓の前に座頭市がやってくる冒頭からして、いかにも因縁話っぽいニオイを漂わせるけれど、それは結構どうでもよかったりして、オハナシは千両箱強奪事件へと。 さらには島田正吾演じる国定忠治が登場するも、これがどうにも貧乏臭くって。いやこれはそういう役柄なんだからしょうがないんですけれども、存在感自体が薄くって。他の登場人物も同様で、何しに出てきたのかよくわからないキャラが多いんです。 だから、話が伸びない。広がらない。 で、しょうがないので否応なく、兄弟対決となる訳ですが、これはさすがに気合が入ってる。体を張っている。弟・勝新が馬に引きずられてみせれば、兄・若富は(それとも城健と呼ぶべきか?)馬から真っ逆さまに転落してみせる(←顔が鮮明に写ってるわけじゃないけど多分、代役じゃなくて本人っぽい)。いや、さすが。 見せ場と言えば、野山のロングショットに巨大な雲の影が広がっていったり(こりゃほとんどインデペンデンス・デイですな)、闇の中に無数の提灯行列がうごめいたり。と、印象的な場面もいろいろあって、そういう意味では、座頭市を取り囲み罵倒し小突き回す村人たち、なんてのは、印象に残るシーンであり、存在感ある脇役、ともいえるでしょう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-10-14 15:32:48)《改行有》

458.  ロスト・イン・トランスレーション ビル・マーレイってこんなにデカい人だったんだね~。大きな図体で、飄々としていて。どこまで本気なのかわからない軽口をたたいて見せるけれど、でも決して陽気というわけじゃない。むしろどこか寂しげ。 この人、普段からこんな感じなのかなー。出演する人みな、そんな風に「素」を感じさせるものがあって(あ、藤井隆以外、ね)、映画自体に、作り込み過ぎない、即興的な印象があります。映画は、新しいもの古いもの何でもゴチャマゼになった街、東京を、さまざまな面から切り取り、そっけない感じで並べてみせる。その中で、物語の中心となる男と女も、何となく揺らいでいて、遠くアメリカにいる妻子、自分よりも仕事に夢中の夫、そして言葉の通じない、目新しく奇妙な、今の自分を取り巻く環境、それらに対し、微妙な距離感を感じている。どうしても映画で描写される日本がデフォルメされてしまう部分はありますが、主人公の受ける「印象」というものを映像に反映させて描くとなれば、これは要するに「主人公には、こう、見えた」ということなんでしょう。その描写とて飾らない素っ気なさがあり、一方でビル・マーレイのトボけた味わいがあり、そこから生まれるユーモアが、この作品の大きな魅力になってます。 何でもゴチャマゼ、何でもアリアリの、この日本という国は、主人公の前に様々な側面を見せ、それがしばしば主人公の揺らぐ気持ちとも呼応する。そのたゆたいが、何だか、心地いい。やっぱり、日本に生まれ育った我々って、結構、貴重な経験してるんじゃないのかなあ、なんて。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-07 14:52:15)《改行有》

459.  座頭市喧嘩旅 クライマックスでのヤクザ同士のニラミ合いなんかを見ると、もしかして『用心棒』にだいぶ影響されてるのかな、と思う一方、やっぱり大きく異なる雰囲気というものもあって、本作のユニークさというものは、もちろん座頭市というキャラの特殊性にも起因するし、それ以上に本作が一種のラブストーリーになってる点が、ミソですね。 座頭市、盲目という割には、初めての場所だろうとどこだろうと(カメラが回っていないところでは)独りでスタスタ行ってしまったり、時々自分が盲目であることを忘れてるんじゃないか、とも思うのですが、それでもやっぱり、この設定と、この所作が、映画におけるアクセントになってます。普段の不器用な印象と、凄まじいばかりの殺陣のコントラストに、少し恋愛模様のようなものが加わってくる。そこにさまざまな人物の思惑も加わっての思わぬ展開にハラハラさせられつつ、一大抗争へと発展していくあたり、なかなかの盛り上がりです。[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-09-18 18:44:14)《改行有》

460.  るろうに剣心 伝説の最期編 前作の最後に出てきた「謎の男」福山雅治が、実は主人公の師匠でした、ということなんですが、どうもこの師匠、貫録がない。しゃべり過ぎ。師匠なんだったら、長いアゴヒゲをさすりながら、ただうなずいていればよいものを(←それは別の映画ですが)、こうもペラペラしゃべると、いくら強くったって、弟子と同格に見えてしまう。師匠たるもの、時には背中で語ってみせろ! と思うのですが、そこがスター・福山のかなしさで、せっかく背中をカメラに向けていてもすぐに振り返ってしまうし、振り返らなければカメラの方がわざわざカットを切り替えて彼の前面にまわってしまう。 この3作目も、あいかわらず「ほらスピーディでしょスゴイでしょ」といわんばかりのチャンバラが続きますが、クライマックスは妙なコスチュームの5人が一堂に会して戦いを繰り広げ、その意味ではインパクトのあるシーンになってます。 ラストの海岸の場面、夕日でも差していれば、サマになったかも。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-09-13 22:49:54)《改行有》

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