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性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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441.  スマホを落としただけなのに 《ネタバレ》 サイバー犯罪の身近な危険性を様々に映画に取り込んでいるが、社会性のあるテーマに挑戦しようという姿勢自体には個人的には非常に好感が持てる。しかし、幅広くトピックスを扱っているつくりからも、どことなく社会啓発ドラマの様な(映画とは言えない)質感にも感じられるし、その大きな原因が一部出演者の大根な演技にあるのも間違いが無い。と言うかなんか全員(更に言えば演出全般も)、低いレベルの方に合わせてしまっているかの様な統一感のある締まりの無さが感じられる。冒頭から終盤までに及ぶテンポの悪さ、入れ替りの不可解さ(いくら何でもDNA鑑定とかするよね?大体なんで友人名義で借金しといて本人名義の借金が無いのよ?)、なんの変哲も無い幕切れも含めて、高評価とはし難い作品。[インターネット(邦画)] 4点(2020-02-11 12:03:00)

442.  時時巡りエブリデイ 《ネタバレ》 鳥居みゆき主演作だが、肝心の鳥居のキャラはちょっと変な人程度にとどまっており、サイコな芸風を生かし切れてはいない印象。ストーリーのアイデアも平凡、演技も全体的にやはり稚拙と言う他ないレベルで、超低予算「らしい」作品としか言えない。一点、ババア役の女優が鳥居に増して毒電波を垂れ流しており、あと20年経ったら鳥居もこんな感じになってんじゃねーかと思ったり。[DVD(邦画)] 4点(2020-02-10 23:37:14)

443.  ヲタクに恋は難しい 《ネタバレ》 原作は未読。ただ率直に、映画としてはストーリーがかなり薄目で、そこにギャグとミュージカルをタップリ添加して何とか映画に仕立て上げているという風の作品。特にミュージカルシーンは思いがけない程に大量で、しかしその割に歌も踊りも左程出来が良い訳でも無く(悪くないのも無くはないが、宴会芸・カラオケ大会レベルのがチラホラ混ざり込む感じ)、全体的にイマイチ盛り上がりに欠ける様にも思う。 他方、ギャグの出来はどうかというと、コアなオタク生態ネタが大半を占めるのでこれも率直に「人を選ぶ」という印象で、万人向け・全世代対象の映画ではないかなと思う。ただ、ニコ動直撃世代の私にとっては、この映画は正に我々の青春でもあると思っている。実際、ギャグシーンは個人的にはどれも抱腹絶倒、非常に笑わせて貰った。特に脇役の佐藤二朗・賀来賢人・斎藤工はいずれもとても面白かった。 もう一人、高畑充希はコミカルな演技&眼力(ちょっと阿部サダヲ風な)も然ることながら、歌も踊りも驚くほど達者で、特に歌では中盤に一曲、非常にグッとくるパフォーマンスを披露していた。彼女のファンなら必見な作品だと思う。[映画館(邦画)] 7点(2020-02-08 03:32:19)《改行有》

444.  犬鳴村 《ネタバレ》 ぬ~ん、何から指摘してよいものやら…ヒッドイわこれ。。。 我慢してマジメに観ていたが、人間だか人外だかよう分からんハンチングの兄ちゃんと映写機回し始めた辺りで諦めた。そもそも該当のシーンは、どこで映写機回してんのかもどこからフィルム持って来たのかも、つーか何であんな(秘匿すべき行為の)映像が残されているのかも全てが判然とせず、ストーリーとして全く繋がらない。ここまで取って付けな展開運びでOKだと思ってるのは、正直観客をナメている。全体的にシナリオはしょーも無いアイデア(というか単なる思い付き)の寄せ集めレベルの超絶テキトーな代物であり、整合性も必然性も何も在ったものではない。例えばそれは、実際の犬鳴村の都市伝説の構成要素を碌に検討・取捨選択もせずに根こそぎ放り込んでいることからも見て取れる。締切間際で1ページも書けておらず、3日徹夜した挙句に変なテンションでやっつけで書いた様な脚本、てな感じ。 例え話が意味不明であっても、本作はホラーである以上、恐怖描写に観るべきモノが有ればそれだけで充分なエクスキューズたり得るとも言えるのだが、コッチの方面も至極微妙な出来としか言い様が無い。恐怖描写は奇怪、と言うよりどれも妙ちきりんで、センスの欠片も感じられない。これに関しては、冒頭、霊障でトチ狂った女子が「犬が西向きゃ尾は東♪」とか歌ってる時点で気付くべきだったと大いに反省している。 正直結構期待していただけに、極めて残念。ご覧になるなら、ご覚悟を召されたい。[映画館(邦画)] 2点(2020-02-08 02:58:33)《改行有》

445.  スマホ拾っただけなのに 《ネタバレ》 『カメ止め』風の導入部+種明かし構成が大部分を占めるが、明かされるタネというのは、やれ爺が飲んでたトマトジュースの賞味期限が切れてましただの、婆が骨壺にジャイアントコーン入れてましただの、極めてしょーも無い。ただ、恥を忍んでこの構成にすると、臆面も無く映像素材の大々的な使い回しが出来るので(本作も全編80分だが、重複を排除すると実質60分を切るだろう)、更なる時間稼ぎ=予算削減が可能になるのである。 だから本作の場合、そこを抜けたラストの(取って付けな)スプラッタシーンに「これをやりたいがために撮った映画なんだ!」みたいなのが有れば、こちらとしても全然高評価にしますですよ。残念ながら、イマイチそこまでのものは無かった、という、そんな感じ。 一点だけ、主演女優は中盤までと終盤ではかなりキャラが変わっており、そこも含めてそんなに演技に違和感は無かったので、一応褒めておこうと思う(頑張ったね!)。[インターネット(邦画)] 3点(2020-02-06 01:21:38)《改行有》

446.  残菊物語(1939) 《ネタバレ》 日本版『椿姫』とも言える内容であるが、二代目尾上菊之助の立身出世物語を表に備える本作の方が、総合的に話の内容としては上であるようにすら思える(同年代のグレタ・ガルボ版『椿姫』と比較してさえ、個人的には上回ると思う)。また、お徳さんの菊之助に対する献身には、もはや男女間の愛情を超えるものすら覚える。前時代の日本ではこれが当たり前だったとでもいうのだろうか(俄かには信じ難い)。 歌舞伎のシーンが多く挿入される本作であるが、特に『関の扉』のシーンは実に緻密で良く出来ていた(菊之助の芝居をはじめ、祈るお徳さん、芝居を見つめる福助の緊迫感漲る様子には引き込まれた)。ラスト、花開いた菊之助の晴れ姿と儚く斃れるお徳さんの対比も見事で、ここにはもう涙しかなかった。種々の場面で和の趣を湛える音の使い方も素晴らしい。個人的一、二位を争う屈指の名作邦画。[DVD(邦画)] 9点(2020-02-04 21:34:05)《改行有》

447.  心霊写真部 劇場版 《ネタバレ》 このシリーズは、個々の話がとにかく平凡で非常にしょーもない出来であり(ニコニコ動画の評判は全く当てにならない)、中村静香以外に観る価値は無い。なので、この劇場版には観る価値が無い。残念。[DVD(邦画)] 3点(2020-02-04 20:52:35)

448.  女虐 悪魔の悦び<OV> 《ネタバレ》 C級和製スプラッタ(かなりチープ)。ただグロ描写が中々奇抜・独創的でグッド(分量は極めて少ないが)。ストーリー・演出は凡庸だが(前半はとてつもなく退屈)、実は雰囲気は嫌いではない。[DVD(邦画)] 5点(2020-02-04 20:42:55)

449.  赤線玉の井 ぬけられます 《ネタバレ》 まず、昭和日本の特殊な習俗の資料として非常に興味深い作品。その上で、描かれる人間模様は人間の性をむき出しにした独特なもので、これもロマンポルノならではの優れた内容と言えるだろう。演出面では全編通した鼻歌の起用が印象的で、哀愁あり、ユーモアありの抒情的な雰囲気づくりに大いに貢献している。また、芹明香のアバズレな、ただその中に不思議な魅力を秘めた演技は何とも絶品で、この女優が高く評価される理由が分かろうというものである。全体的に説明不足な群像劇でやや分かりにくい嫌いはあるが、ロマンポルノならではの良さと、日本の失われた情景を描き出した映画としての価値を両立させた佳作だと思う。独特のアングラな雰囲気を、是非体感されたし。[インターネット(邦画)] 6点(2020-02-04 20:37:28)

450.  血まみれスケバンチェーンソー 《ネタバレ》 原作を読んでないと見どころが無い映画なんだろうなあと思う。設定の説明は(特に序盤)殆ど無く、ストーリーもどうでもいいし、その他の見せ場も(原作再現と内田理央のフンチラ以外は)特に無い。だが、その辺のクソB級映画に比べれば、なるたけクオリティ高くつくろうとしてるのは分かる(スプラッタシーンや、演技もイマイチながら役作りは頑張った感が出てる、等)。ただしその分、Z級的な楽しみが少ないのは頭の痛い所。中途半端なクオリティとも言える。[DVD(字幕)] 4点(2020-02-04 20:29:37)

451.  百円の恋 《ネタバレ》 この評価は、全体的な演技に加え、まずはボクシングシーンの質も高く役を作り込み、何よりこれほどまでに「ブスに映ること」を全く厭わない安藤サクラのみを以てのものであることを明言しておく(ボコボコに殴られ、血塗れでキャンバスに叩きつけられた瞬間のスローモーションには痛く感動した)。 話自体は典型的な「負け組がちょっと頑張っちゃった」系なのだが、とにかく人間的に魅力の有る人物が全く出て来ない上に、寧ろ低能で小狡いクズ(正真正銘の外道もチラホラ)がワンサカ登場するという極端に不快指数の高い展開には正に虫唾が走る(あと100円ショップの店内音楽が強烈に不愉快)。安藤サクラ以外のボクシングは至極普通の出来(サクラさんも試合の動き(対人の動きというか)はほぼ出来ていない。新井浩文のはそれ以下だが)。シナリオは別にそんなに面白い訳ではなく、正直実は全く好きではない映画だが、これぞ観るべきな「女優の魂」がここには在る。必見。[DVD(邦画)] 8点(2020-02-04 19:36:59)《改行有》

452.  AI崩壊 《ネタバレ》 うーん…良かった点を挙げるとするなら、中盤以降のサスペンス展開は(内容はともかく)運び方自体はそこまで悪くなく、そこそこ緊迫感は維持されていたのと、同じ人工知能でも「コンピュータ」とか「スカイネット」とか言われるよりは「AI」って言われて舞台も2030年の日本としてみると、やっぱり身近さと真実味がだいぶん増すのは確かだと思ったし(AIも将来ホントにそういうの出来てきそうな感じな設定だし)、あと映画自体の質も予算が潤沢なようでかなり高いレベルにつくり込めているとは思った。 ただやっぱり、この色々とイマサラ感120%な題材の映画として、AI暴走の直接原因・その裏の黒幕とかにせよ(政府の陰謀とかやっぱり絡んでくるし)、中盤の追いかけっこにAI(というか実質監視カメラ)を絡めた描写にせよ、そしてラストの大オチなんかも含め、総じて肝心なトコロに大したアイデア・新機軸を感じない平凡な出来であったのはこれも確実で、何か一つでも目新しいものを、と思って観に行った期待は残念ながら裏切られたとしか言い様が無い。まあ別に大して期待はしてなかったけど(だってこんなダサい邦題正直見たこと無いし)。大甘に甘くつけてこの評価としたい。[映画館(邦画)] 5点(2020-02-01 21:44:39)《改行有》

453.  his 《ネタバレ》 本作に登場する二人は、見た目や口調その他の「外見」は男性だが男性愛者、という性的マイノリティである。この二人を主人公にして、LGBTをテーマとする種々のトピックス(社会啓発的な内容を多々含む)をかなり広範に取り扱ってゆくが、トピックスも多いぶん全体的な描かれ方はだいぶオーソドックスで分り易い「初学者向け」な風にも感じられるし、また率直に演出が少しクサいor大仰だと感じる場面が部分的にあったのも確かである。しかしそれは、このテーマに対する製作者のマジメさ・真剣さを表しているように思う。少なくとも、映画のコンテンツの一つとしてこのテーマを「消費」するような作品では確実になかった。 幾つかの社会的な、またはプライベートな困難を乗り越えて、物語は比較的穏やかに進行してゆきつつも、やがてそれは一人娘の親権を争う離婚調停へと収束してゆく。この場面は相当にシリアスであると同時に、一作品の枠を超えて非常に考えさせられる内容であった。つまりはそれが、性的マイノリティのカップルが母親と同じように社会で子どもを育てられるのかという答えの出ない問いに帰着してゆくからだ。例え社会的認識が確実に向上しつつある現在であっても、これも確実に差別意識も残存している中で、子どもが本当に幸せに為れるかどうかという冷徹な現実は理想論とはかけ離れた次元に存在すると思うし、作中でもそのことは(いくぶん差別意識への批判を交えつつも)明確に描かれていた様に思う。最終的な彼の決断は、恐らく自身の「唯一の子」となるだろう娘との生活を手放すという極めて重いもので、そこには、感動するとか泣けるとかそういう感覚を超えた(共感したくても出来ないという様な)筆舌にし難い感情を覚えた。 愚直な映画であると思う。クソマジメだし、重いし、それを飾らずそのままぶつけてくるかの様な作品だと感じる。でも、そこに感じる青臭い真摯さは個人的にとても好きだし、素直に観て良かったと思う。 そして、本作のテーマ面の出来からすれば些末なことではあるが、まず離婚調停での葛藤を最大化している緻密な人間関係の設定は、色々とかなり良く出来ていたと思う。演技面でも、宮沢氷魚と藤原季節の主演二人は自然な演技で違和感もなかったし、また、実は葛藤という意味では、主演二人よりも種々の場面でより複雑な演技を要求されているようにも思われる母親役の松本若菜も、二人以上に素晴らしかった。[映画館(字幕)] 8点(2020-01-26 04:26:41)(良:1票) 《改行有》

454.  アルキメデスの大戦 《ネタバレ》 一人の天才の活躍を描く(ある種のよくある)ヒーロー映画だが、題材の着眼点は相当にユニーク。そして、頭脳明晰(決して頭でっかちという訳でなく、状況に応じて柔軟に行動できる本当に「頭の良い」タイプ)、愚直なまでに実直、かつ剛毅果断な主人公は、軍隊嫌いとか抜かしつつも非常に軍人向きなキャラクターで、話によく合っていた(もちろん菅田将暉の演技も、有能さ&変人ぶり&青臭さと熱さを兼ね備えた素晴らしい出来だった)。 ただ彼も、真にこの騒動の本質を最初から見抜いていた訳では無く、そのことを最終対決の真っ最中に(今まで尽力した見積の計算など無意味だったという衝撃的な事実という形で)思い知らされることになる。戦艦と空母のどちらがより国益に寄与するかが問題なのに、実は誰もそのことについて論じていないという意味不明な会議ではあるのだが、空母陣営も別に空母がより優れていると証明している訳ではないのは戦艦陣営と同じなのだよね。その意味では、実は戦艦の設計に欠陥がありましたという決着は「それを言っちゃあ始まらねーよ」なヒドい取って付けだとも言える。 しかし、だから逆に、ラストはとてもよく出来たドンデン返しだと思う。そりゃそうだ、空母にしとけば戦争を回避できるというのは、山本五十六の真っ赤な嘘だったのだから。 観終わってよく咀嚼すると、対決以降の展開は妙に複雑によく出来ているように感じる(「妙に」と言いたいのは、一見は大和建造の史実との整合性をとるためのコジツケにも見えるからだ)。加えて、観ている最中はそこら辺のイマイチ理解が追い付かない点を感じさせない程に、演技の出来の方が素晴らしい(大体みんな良いのだが、とにかく田中泯が圧巻)。前半の実は意味の無かった見積作業も、結構分かり易くテンポも良くまずまず面白く観れるのは確か(菅田くんと柄本佑の掛け合いも相性抜群)。 ちょっと主人公が万能すぎる点と、前述の取って付けな決着がやや残念だが、総合的にはかなり面白い映画だったと思う。[インターネット(邦画)] 7点(2020-01-26 02:06:28)《改行有》

455.  mellow メロウ 《ネタバレ》 ありふれた街角、その一軒の花屋を舞台に紡がれる種々の人間模様。なかでも幾つかの恋愛事象が物語の軸となっているが、その恋はどれも実ることがない。にも関わらず、本作が爽やかでポジティブな雰囲気に満ちているのは、この映画が終わりを描いているようで、実ははじまりを描いていること。ただ自分の想いを伝えたいというささやかな決意と、一歩前に踏み出そうとするひたむきさが、いずれも静かに、だが確かに、描き込まれているからだろう。観ると少しだけ元気を貰える、そんな映画。[映画館(邦画)] 7点(2020-01-18 14:34:54)(良:2票)

456.  ラストレター(2020) 《ネタバレ》 前半、過去と現在が一人二役で入り混じり、加えて手紙の遣り取りも錯綜する展開は、中々に複雑でそれが単純に面白い。このパートの主人公は松たか子で、(いい意味で)間が抜けたコミカルな様子が非常に微笑ましくて和む。後半は一転して福山雅治が主役で、やや暗い展開も交えつつ進むが、過去の回想と死んだ人の話が主体で肝心の福山雅治自体の話の方はあまり進展していかないようにも思う(ラストは少し前向きになって終わるとは言え)。 やや前後半で断絶が感じられるのと、それもあってか少し話が取り留めなくなっているようにも思われる。例えば、もう少し全体に渡って「未咲」の存在感を強く保ち、その人格・人生を生きている主演陣を使って描き出していくというような構成であれば、ラストの手紙の意味なんかもより明確になるようにも思うが、正直未咲がどういう人だったのかもイマイチ良く分からないのだよね。 とは言え、前述どおり展開運び自体はそこそこ面白く観れるし、全体の優しい郷愁に満ちた雰囲気もかなり心地良いのは間違い無い。その意味では、一人だけ唐突にドス黒いトヨエツは優れたスパイスになっていると言える。 あと一つ、ドローンてヤツは結構雑に使っても、画に広々とした爽快感が簡単に出せるもんだなと思った(爽やかな夏の雰囲気が強い本作では、特にそうなのかもしれない)。[映画館(邦画)] 6点(2020-01-18 01:07:07)(良:1票) 《改行有》

457.  チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 《ネタバレ》 単純正義なスポ根ものとは少し違えたかったのか、「意識高い系」な要素を取り入れてややドロッとさせたりしている。と言っても内容自体は極めてオーソドックスなトコロで(ありがちなスポ根展開もほぼ全部入ってる)、なんというか薄く、盛り上がりにも欠ける出来にも思う(熱が足りない)。ただ若い女優さん達はかなり可愛いコ揃いだし、ダンスもまずまずなクオリティなので、それだけでも観る価値はあるかと。[インターネット(邦画)] 5点(2020-01-13 00:25:38)

458.  映画 賭ケグルイ 《ネタバレ》 ギャンブルが題材の作品として致命的に不出来だと思うのが、借金がどーたらゆってはいるものの、負けたら命取られるかの様な敗北の「重さ」がまるで感じられないという点である。生徒会から大金配られて(身銭ですらない)、チャチで緊張感の無いゲームでそれを取り合いっこして、何が凄いんだか分からない連中がさも「私スゴイのよ」オーラを出しまくってテンションMAXの珍妙な芝居を繰り広げる様から感じられるのは、ただひたすらに背伸びしたお子様の幼稚さ&この上ない上滑り感である(ガキの遊びにしか見えないのよね)。絶対に負けられない勝負なら、例えコイントスですら手に汗握る極上のギャンブルに為り得る。それに比べれば、賭博のゲームがそれ自体として面白く工夫されている必要など全く無いのである(てか本作のギャンブルゲームの仕掛けはかなり稚拙で、別によく出来ているとは微塵も思わないけど)。 唯一、絶対に負けられない感を多少なりとも出していたのが福原遥で、この人のイカレ芝居には背景がある分だけそこそこは興味深く観ることが出来た。女優として新境地を切り開いてる感も全開で、そこは中々に感慨深い。[インターネット(邦画)] 4点(2020-01-12 21:39:36)《改行有》

459.  シライサン 《ネタバレ》 「小学生が5分で考えました」的な超くだらない怪談話をモチーフにして「そのバカ話がもしホントだったら」というシンプルなアイデアのホラー。次々襲われる→撃退法を探す→悪霊の由来を探る、というこれもよくある展開運びといい、「黒髪の長い着物姿の女(with鈴の音)」という悪霊の姿形といい、目新しいものは全く無くイマサラ感は全開だが、怖くなかったかと言われるとまあまあ怖かったような気もする(隣の女子がビビりまくってたから伝染したかも)。悪霊の造形などをやり過ぎずに、ある程度リアリティを保ってさり気なく恐怖を誘う映像の質感や、基本音楽無しな所にこれもさり気なくイヤァな音を響かせるセンスなんかは悪くなかったようにも思う。飯豊まりえだけ生き残るラストの展開も(取って付けだが)そこそこ嫌いではない。 結論、非常に低級なホラーのはずだが、なんかまずまず楽しめたという。少し奇妙な感覚。[映画館(邦画)] 6点(2020-01-12 18:01:56)《改行有》

460.  菊とギロチン 《ネタバレ》 程度の差こそあれ、人は誰しも望まぬ「枠」に嵌められ、何かに虐げられて生きている。この映画の登場人物は皆(「家」制度における女性としての主人公をはじめ、革命家、朝鮮人、労働者、農村出身の兵士、女相撲の面々は無論のこと)、激しく虐げられた境遇を生きている。だが彼らは、そんな枠から抜け出すため自分を虐げる全てに向かって「反逆」を始める。勝目の無い絶望的な戦いに身を投じ滅びゆく様には、だがしかし、極限的な人間の尊厳とその生命の偉大さを最大に感じ取ることができる。物分かりの良さ、否、理性など糞喰らえ。「反逆」こそが生命の本質、人間社会で人が生きている証なのだ。 前半、やや政治的・思想的なメッセージが含まれる類の映画なのかとも思ったのだが、全編に込められたテーマはもっと根源的で普遍的なものであると確信している。ヒトのヒトたる逞しさ・美しさを最大限に尊重し描き抜いた、私の最も好きな部類の映画。困難な人生に直面するあなたに是非勧めたい。[映画館(邦画)] 9点(2020-01-10 00:52:50)(良:1票) 《改行有》

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