みんなのシネマレビュー
Yuki2Invyさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
21222324252627
投稿日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627
変更日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627

441.  らくごえいが 《ネタバレ》 『らくごえいが』というド直球なタイトルから、そしてオムニバスというお誂え向きな設えから、観客が(特に落語ファンが)想像するだろうモノとは些かかけ離れた内容だと言ってしまっても好いだろう。ラストに本物の落語家が「講評」を述べていくインタビューシーンが在るのだが、みな慎重に言葉を選びつつもハッキリ「落語ではない」と断じたうえで、一部は相当に微妙な表情を浮かべていたのも然もありなんとは思うのだ。ただ、やはり落語をお話としてそのまま(現代)映画の題材にするとゆーのはかなり難しいコトだとも率直に思うのだし、そもそも無理にそーしたトコロでどれだけの意味・価値があるのかという観点からも、本作の様に落語のある種の「エッセンス・コアとなる要素」あるいは「何らかの独特な設定」のみにせよソレを汲み取って活かすことをコンセプトに短編映画を撮るとゆーのは、実はそこまで悪いコトでもないかと個人的には思うのですよね。 ただ、そーは言いつつ問題は、このオムニバスが落語から取り入れているそれらの「要素」とゆーのが「コアな or 独特な」とゆーには少し的外れに思える、というコトなのですよ(だから尚更ピンと来ない…つーか)。もう一つは、やっぱ元が落語なら結局「笑い」になってない、てのは流石にダメじゃね?とゆーコトですね。この2つの観点からしても、前述のインタビューシーンで多くの落語家が明言しても居たよーに、含まれる3作品の出来は『猿後家』→『死神』→→→→→『ねずみ』の順だとゆーのは私も完全に同意見ですね。 1.ビフォーアフター(35分)※元ネタは『ねずみ』 正直、旅館の名前が「ねずみ屋」じゃなきゃ誰も落語由来だと思わんでしょーね(キャラで「左」て名前のヤツが居たりもすんだけど)。元ネタから取り入れた要素はそのまま「潰れかけの旅館が大逆転!」というお話の内容の部分、なのだケド、それこそそーいうコトじゃねーだろ!としか言い様がないのですね。どだいこのコンセプトで選んだ元ネタが「左甚五郎もの」とゆーのがもう致命的でしょ。そもそもが人情噺の系統で寄席じゃ確実に「トリ」ネタなのだし、コレをオムニバス3作品の頭に持ってくるとゆーの自体にかなり深刻なセンスの無さを感じますですよ。あまり言及すべきコトも無く、只つまんないボンクラすね(モチロン笑えもしねーし)。 2.ライフ・レート(31分)※元ネタは『死神』 「人為らざる者から異形の能力を授かる」てのがコンセプトで、コッチは見る人が見りゃあ言われなくとも『死神』が元ネタだとスグに分かるっしょ。ただ、落語の『死神』には更に元ネタがあって(アレって実はグリム童話なのですよね)、その意味ではこれもやっぱちょっとピント外れに思える、とは言いたいのです(『死神』じたい有名な噺ではありますが、落語としては相当に毛色の特殊なヤツだと思いますし)。ラストに志らくが「落語とは人の業の肯定」だという師匠の言葉を引用しますが、それはその通りで、まずはあくまで「実在し得る」レベルの可笑しな・愚かな人間の有様をポジティブに捉えて「笑おう」とゆーのが落語の本質だとは私も感じているのです。 この短編そのものとしても、オチの部分が正直イマイチなのがちょっと痛いですかね(個人的には、実は第1話同様全くハマりませんでした)。しかし、死神という「独特な」キャラのユニークさ、という意味では、コレを演じるのが安田顕だとゆーのが効きまくっていてその面のクオリティは存外に高いとも言えるのですよ。その部分で、少なくとも第1話よりは明確に上回る、とは思いますですね。 3.猿後家はつらいよ(28分)※元ネタは『猿後家』 これもラストのインタビューで林家三平が「第3話なんて全く猿後家と違うハナシじゃん!」とか言ってましたが、個人的にはコレが一番「元ネタの落語のエッセンス」を汲み取った話だと思いますね。つまり「ココロにも無いコトをベラベラ喋りまくるコト」の滑稽さを描いたコメディだ、という意味でです。その観点では、元ネタでソレをやる人物とはかなり異なる属性のキャラながら、肝心のその部分を演じる加藤貴子の「ココロにも無い」虚ろな感じは結構上質だったと思います。全体的にコメディとしても単純にそこそこ好く出来ていてまあまあ笑えるので、出来は3作では少し抜けています。今作に免じて全体の評価も1点アップしておきます。 (余談)元ネタは上方→江戸に移入されたという(実は結構よくある類の)噺なのですが、個人的にはコレに関しては上方版の方が絶対に好い!と思います。上方版は奈良見物の件の「語り」が実に心地好いのですよね(まあ演者に依るトコですが)。滑稽話ながら笑いだけでない別の価値も備えた良質な落語かと(まあ映画には活かされてませんケド)。[DVD(邦画)] 4点(2021-09-28 23:53:58)《改行有》

442.  くれなずめ 《ネタバレ》 中盤~終盤にかけてかなり特殊な設定を採用しているのだケド、そういう一種の「リスキー」な手段を使っているワリに、ソレを使って「まで」何を描き出そうとしていたのかがイマイチ伝わらないのですよね(やりたいコトとゆーのはその程度なのか→ならフツーにやりゃあ…とでもゆーか)。監督の実体験を投影している、とゆーのは後々聞きましたが、同じ様な経験をしているかどーかで共感の深さが変わってくる、とゆーのもある意味当然なのかと。その意味では、私には正直あまりピンと来ませんでしたですね。 流行りの若手を贅沢に大勢放り込んでいますが、ひとり高良健吾については他の5人とは少しタイプが違うとゆーか、やや違和感といってよいモノがありました。要は、彼は他の5人のよーな(=他の5人が今作でそう見せているよーな)スクールカーストの下層民(ナードと言っちゃっても好いかと)にはちょっと見えない、というコトなのですけどね(イケメンすぎるとゆーか、もしそう見せたいならもうチョイ振り切らないとダメじゃね?つーか)。役者でゆーともうひとり、前田のあっちゃんはシンプルなキャラでしたがまたもや印象には見事に残りましたね(中々ナイスな「キレ」味で、また優れたスパイスになってたかと)。[インターネット(邦画)] 4点(2021-09-25 18:41:20)《改行有》

443.  天使のはらわた 赤い淫画 《ネタバレ》 シリーズのテーマどおり、これもひとりの「堕ちてゆく」女を描いた作品で、序盤はワリとノンビリした感じなのだけど終盤はそこそこ悲惨であります。ただ、その悲惨さの原因はとゆーと(他にもしょーも無いヤツは幾人か出てくるものの)単純にひとりの勘違い男が主たる原因なのであって、そいつに対する嫌悪感が個人的にどーにも許容範囲を超えているが故にあまり今作面白く観れなかったのですよね。ビニ本のモデルに執着して後を付け回す、てフツーに迷惑極まりないし(てか犯罪だろ)、ハッキリ言うけどその執着心は愛だ恋だといった美しいモノでも更々無くて、もっとごく醜いモノだと私は断言しますですよ(コイツに関しては目付きとかも正直大っ嫌いですね)。虚構と現実の区別も付かない半人前のボンクラのそーいう醜悪な感情をこーも見せつけられても、正直ちょっと困るのですよ。終盤の女学生の強姦シーンもシンプルに不愉快極まりないし、総じて私がロマンポルノに求めているのとは違うモノが大目立ちだった、と感じますね。 濡れ場とかも、妙にオナニーのシーンばっかなのと、ソレも自分でやってるワリには喘ぎ方がやや大袈裟で、ソコに関してはこれも少し微妙だと思いましたね。ただ、炬燵の赤黒い灯りの中で蠢き軋む肉のサマだとか、炬燵の足にもう跨っちゃうシーンとかはコレが中々優れた淫靡な雰囲気だったし、(男が相手でないが故に逆に)ポルノ映像としてもかなり際どくてソコに限ればグッドだったすね(炬燵の足が大写しの尻の割れ目から覗いて、ソコに汗やらナニやらが滴るという構図はメチャクチャにエロかったと言って過言ではないかと)。加えて主演の泉じゅん、顔も体もロマンポルノ女優としては最高レベルの上玉ですね(あまり全裸でプロポーションが映える様なシーンが無いのが残念ではありますが)。そこら辺、見ドコロが無いというワケでは決してねーです。[インターネット(邦画)] 4点(2021-09-16 20:57:00)《改行有》

444.  名も無き世界のエンドロール 《ネタバレ》 「ラスト20分を見てくれ!」という煽り文句からしても、非常にシンプルでごく「真っ当」なサスペンスである(ラブストーリー、或いは友情物語な側面も多分に含んでるつもりなのかも知れないケド)。 しかし、要するにオチが総てな作品として、そもそもあの形式での「復讐」のトリックとゆーのは昨今ワリとありふれたものに成りつつあるとも思うし、また登場人物もごく限られての(前述どおりの)シンプルで一直線なシナリオ故に、どーしたって20分と言わずラス前3,40分くらいには話の全容は丸見えになってしまうのであり、そこからのあのオチは正直ちょっと「弱い」。本作では更にそこからもう一枚オーラスの展開を(ちょっとだけ)用意しているワケだが、ソッチはソッチでごく陳腐な代物だったりで、尚更少し物足りない感じとゆーか(あの方法で大オチまで付くと思ってるのは、怪獣映画大好きな日本人の悪いクセかも知れないすね)。 そして、このトリックを成立させるが為にシナリオでは若干ばかり無理をしている様にもどーしたって見えてしまう(特に人物の設定面とゆーか、キダとマコトが目的のために別のキャラクターになってゆく、ソコのリアリティの面とか特に)。なので結局、このレベルのオチに「賭けて」色々と頑張ってはみたけれど、やっぱちょっとワリに合ってなかったかな、というのが支配的感想すね。遺憾ながらやや残念作ぎみかな、と(個人的には、友情ものとしての側面での岩田剛典の感じが好みだったので、もう一点はあげても好いよーな気もするのですケド…)。[ブルーレイ(邦画)] 4点(2021-09-16 00:32:19)《改行有》

445.  少女娼婦 けものみち 《ネタバレ》 神代辰巳作品だし、製作年的なコトからも、名作『赫い髪の女』に自覚的に寄せていった様な、男と女のグズグズなアレコレを生々しくかつどこかニヒルに描き出そう、という作品である様にも思える(しかも今作はソレを若い女のコで撮っちゃうよ!的な)。そして主演の吉村彩子は確かに若いし、そこそこ美形だし、脱ぎっぷりも演技もごく悪くはないのだ(何なら宮下順子よりも私は好み)。 しかし本作は、まず第一にお話(とゆーか人間関係)が少しややっこしいというかシンプルではないのと、第二として個々の描写にもイマイチよく分からないリアリティに欠ける様なものが散見され、結果すんなりと簡単に入ってくるという作品にはちょっとなっていない気がする(私が特に分からなかったのは、カモメに石を投げたら当たっちゃって、そんでもって青姦レッツゴー!の流れとか)。少しだけだが、奇を衒ってスベりかけている、という様にも感じられるのですね。全体的な雰囲気自体はそこまで悪くもないとは思うのですケド、随所に疑問とゆーのが残ってもうてる、つーか。 加えて痛いのが、結局吉村彩子ちゃんとゆーのが若くて青いが故に色気が率直に足りてない、とゆーコトなのですね。ポルノ的な価値とゆーのは『赫い髪の女』には完全に劣るかと思います。とゆーかそもそも主人公は17歳の学生で、実際に若い女優さんが演じてて、そんな彼女のセックスだのオナニーだのに高度に興奮する、つーのも、現代的な感覚からすればかなり「危うい」ラインかとも思いますし。[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-15 00:41:29)《改行有》

446.  わさび(2016) 《ネタバレ》 芳根京子ちゃんが可愛いすね。可愛いだけでなく、年齢よりもしっかりして見えるとゆーか、要はこの娘、結構色々苦労を重ねて来たけどその都度健気に乗り越えてきたのよ、という根本部分の(省略された)キャラ設定は、狙い通りにスンナリ入って来る様にも思います。 ただ、結局コレって何を描きたかった話なんすかね?父子の絆?明日への前向きな一歩?(それは状況を俯瞰した時に「適切な」判断と言えるもの?)なんとゆーか、30分観てきてもそもそも何も積み上げた諸問題がクリアにはなっていない、という様に思えます。別に、空気感がメインディッシュです!みたいな短編も多いワケで、必ずしもお話がゴールに辿り着いてないことが許されない、というコトでもないとも思いますが、今作はソレにしちゃあゴチャゴチャとお話の構成要素を盛り沢山に詰め込んでいる、という様にも思いますし、個人的にはも少しポイントが分かり易いシンプルな短編の方が好みですね(監督に複雑な話をコンパクトに纏め上げる能力が有るとゆーなら別ですケド)。[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-11 19:00:13)《改行有》

447.  地獄(1960) 《ネタバレ》 う~ん…とりあえず後半の「死後の地獄」はシンプルに、コッチが期待したグロ度・衝撃度というのに達していない描写のクオリティであまり観る価値が無かった、という感じ(時代が時代だけに過度に期待する方が馬鹿なのかも知れんケド)。 とすると問題は前半の「生前の地獄」の方ですかねえ。う~ん…コッチも私には、どー贔屓目に観てもブラック・コメディにしか見えませんでしたですよ。いくら何でも展開運びが雑というかテキトーとゆーか突拍子も無いとゆーか、リアリティの欠片も無いのですよね(そもそもあんなショボい交通事故で幸子が死んだ!あたりからだいぶ首を捻ってましたすよ)。こーまで真実味の無いものから恐怖や凄みを感じ取るというのはチョイ難しい、という気がします。結論的には、前半も後半も結局「地獄」というホドのモノは描けていない、というコトだと感じますですね。[インターネット(邦画)] 4点(2021-07-27 20:53:19)《改行有》

448.  ザ・ファブル 殺さない殺し屋 《ネタバレ》 う~ん、お話の内容は相当に酷い、というかメチャクチャですね(前作にも増して)。とにかく、堤真一一味に関しては何から何までサッパリ意味・意図とゆーのが通じません。ギャグ要素込みの単なるアクション(スリラーというホドでもねーワケで)を何故にこんなややこしく支離滅裂にしてしまったのでしょーか(こーなる位ならもっとシンプルで陳腐につくればいーじゃないですか)。 他方、ド初っ端のカーアクションにせよ、中盤の団地(足場)での盛大な戦闘シーンなんかにしても、邦画としては一級に派手だし率直に相当以上に面白く観れましたのですよ。だから尚更、もっと単純一直線な話にして(それなら尺も90分くらいにしちゃって)そのアクションだけを思いっ切り際立たせる、という方が絶対に正解なよーにも思うのですよね。何ですかね、コロナ禍真っ只中の製作でちょっとやりたいコトと予算的なコトのバランスが崩れちゃった、とか、平手友梨奈を必要以上に目立たせる為にシナリオが歪んじゃった、とか、そーいう「大人の事情」とゆーのがそこはかとなく感じ取れる、という風にすら思われます。 まあでも、平手友梨奈自体は確かに凄く可愛かったですし、それも量産型な可愛さでもなくユニークで個性的なパッと目を引く魅力が在った、とも思うのですよね(確かにこのコで一本映画撮りたくなっちゃう、的な)。ただ、本作品での平手さんの引き立て方とゆーのは、お世辞にも巧かったとは思いませんです。前述どおりストーリーはパッパラパーですし、その意味でのハイライトたるラストのアクションシーン(地雷)は(ココだけは)これもかなり意味不明という代物でした(やっぱり、コレだってもっとシンプルにすりゃいーじゃない!てな感じで)。 コレもコロナの弊害、なのでしょーか。巣籠もりで打ち合わせばっかり時間長くなって、みんな考え過ぎた(煮詰まり過ぎた)、という感じなのかも知れません。[映画館(邦画)] 4点(2021-06-20 13:07:14)《改行有》

449.  糸(2020) 《ネタバレ》 映画のジャンルの中でも純・恋愛映画というヤツは、肝心なシーンでとっておきのムーディな名曲を流しとけばそれだけでも結構成立する(否、名作にすら成り得る)と個人的には考えているし、この中島みゆきの『糸』という曲も、そーいう使い方をする分には十分な力を持っている名曲のひとつだ、と思っているのだ。 しかし本作は、一見そーいう純愛映画な風に見せかけてその実、男女ふたりの人生(前半生つーか)そのものを描き出してゆくという(シンプルな恋愛映画よりは)間違い無く奥行きの深い作品なのだし、同時にそれを通して平成という時代を丸ごと振り返ろうとしている、とも言うことが出来る。その意味では、高度な一貫性があると言うよりはある種オムニバス的な作品なのであり、非常に多岐に渡る小テーマ(特に、ひとつの「時代」を描くというやや大それたコトを含む)をひとつに融合する、という大役を果たせるとなると、これは本当に限られた特殊な曲、ということになってくるかと思う(それこそ国民的名曲、例えば昭和なら『川の流れのように』とか)。結論、やはりちょっとコンセプトに無理があった映画、ということにも感じられる、のですね。[ブルーレイ(邦画)] 4点(2021-05-27 23:55:50)《改行有》

450.  星の子 《ネタバレ》 ハッキリ、かなりセンシティブな題材だと言えるだろう。そこから生じる何ともイヤ~な居心地の悪さとゆーのが全編に色濃く漂っているというか、少なくとも観ていて快適な映画だとは全く言えない。ただ、そこまでシリアス過ぎて観てられない、というホドでもないのも事実で、それは、両親がその「教義」に従って奇妙な行動を日常的に繰り返していたり、おかしな水を買い込んでいたり、怪しげな集会なんかに娘も連れて参加してたりする、とは言え、それ以外の部分では意外と(上納金の払い過ぎで困窮するというよーなこともなく)ごく普通に暮らせているという概した状況の平穏さによるものだと言えると思う。 ただそれが余計に、この映画が結局ナニを描きたいものなのか、という点までまろやかにぼやかしてしまってるのもまた事実。最後まで観終わって本作のテーマというものを半ば無理矢理にココから捻り出すなら、ナニがあっても「家族は家族」ということぐらいしか分からない様にも思うし、だったら尚更もっとハードな状況を乗り越えてその結論に達する方が、お話としては絶対的に正しいのではないかとも思う。(原作未読でもありますケド)個人的には正直掴み切れなかった映画、としか言えませんかね。その意味ではこの評価はある種の採点放棄にも近いですね。 二点、まず芦田愛菜ちゃんの演技は(特に数少ないシリアスな場面の緊迫感なんかが)流石の素晴らしさだったですよ。あともう一人、愛菜ちゃんと同い年の新音(にのん)ちゃんという娘も、シュッとした目を引くビジュアルに加えて、少しだけ風変わりなキャラを表現する演技もまずまず面白かったですね。今後に大いに期待します。[ブルーレイ(邦画)] 4点(2021-05-13 21:50:32)《改行有》

451.  事故物件 恐い間取り 《ネタバレ》 CG全開で思いっ切り出てくるオバケ、なんてのからして私の好みからは完全に外れるが、特に前半は全く何にも怖くない、というワケでもない。そして、お話の進め方も面白みが皆無、というホド酷くはない。題材も、物珍しいと言えば物珍しいので、丸っきり内容に興味が持てない、というコトでもない。諸々、最低限のクオリティとゆーのは有ると言ってよいのではないだろうか。 ただ、あくまで最低限、というコトなのですよね。まずはやはり、あまり、とゆーか殆ど怖くない、とゆーのが痛恨なのですよ。個人的な見解として、やっぱお笑い芸人が出てくるホラーとゆーのは一定以上に怖くはならない、つーことかとも思いますし(お話自体にもなんかチョイチョイ笑かしにかかってる場面があったりで、怖がらせようとするには一貫性を欠くとゆーか)、そして、主役の亀梨クン自体がこの事故物件の心霊現象を全く怖がってない(そーいう素振りが微塵も無い)とゆーのも一因かとも(怖くて恐ろしくてしょーがないケド売れるために仕方なく…的な葛藤とゆーのもほぼ無かったりで)。あとは、根本的にオムニバスホラーであるが故にエピソードごとに状況がリセットされて、全体を通しての「怖さの盛り上がり」とゆーものもやや欠いていた、のではないかと思ったりも(それでもラストはだいぶん派手にオバケ出しまくったりしてましたが、あのね、こーいうのはまず「数」でナントカなるもんじゃねーのですよ、というコトだけは、私は例えソレを理由に死刑になったとしても最後まで主張し続けますですよ)。 もう一点、多少は物珍しいと言ってはみたものの、発生する事象にせよ事故物件の内容(間取り)にせよ驚くほどに在り来りですよね。「畳に血痕が残ってる」「風呂場の鏡が不自然に外されてる」なんて誰でも想像する内容じゃねーかと思いますし、あとは基本オバケの所為で体調が悪くなったりかんたり…程度でしょ。原作がそれなりに売れた本だとすると、もうちょっと奇抜なエピソードや風変わりな事故物件とゆーのは無いもんなのでしょーか?ホラーとしては大して怖くねえ、とゆーのなら、コッチの方面の面白さとゆーのがも少し有れば…という感じでもありますね。 ヒロインの奈緒ちゃんは可愛かったすね(若かりし日の池脇千鶴に少し似てる)。ただ、恐怖の表情が最初(だけ)は結構真に迫ってるなあ、と思ったのですが、それ以降はちょいオーバーリアクション気味でこれもイマイチに思いました。残念。[ブルーレイ(邦画)] 4点(2021-04-23 01:17:57)《改行有》

452.  影裏 《ネタバレ》 起・承・転・結というのがお話の中にあるとして、まずとにかく起・承のパートは(平坦で)長すぎる。そしてその上に転・結の方のインパクトが弱すぎる。なかなか内容・シナリオ自体のみにでも観る価値を見出せる、という作品にはなっていないかと。 原作未読ですが、そっちの方は小説・文章としての表現技法・構成の工夫等でこのお話を「読ませる」のに成功していた、というコトなのでしょーかね。映画でそれを「再現」するなら、雰囲気づくりや演技のつくり込みをこだわってゆくしかない(かなり「生活感」というものの溢れる作品なので、画的な美しさ・芸術性で勝負しよう、という感じでもないと思うのですよね)かと思いますが、その雰囲気や演技というのも全体的に決して悪くはないのですが、前述のお話としての弱々しさを十分にカバーできている、というレベルでもないと思います。それでも演技なんかは、よく見るとキャストがかなり豪華なのもあって随所で相当にレベル高かったとも思いますケドね(國村隼とか特に)。 もう一つ、というか一つだけ褒めておくならば、綾野剛よりは松田龍平ですかね。彼のキャラクターそのもの、でもあるかと思いますが、善人なのか悪人なのか何とも得体の知れない(一種不気味な)感じというのはそれなりに独特で面白かったですし、その部分に関しては作品に求められている(=キャラクターを成立させる)クオリティにまで達していた、と感じています。[DVD(邦画)] 4点(2021-03-22 20:19:02)《改行有》

453.  リベンジgirl 《ネタバレ》 良い部分が無くはないのだが、悪い部分の目立ち方がいくぶん勝っちゃってる、という作品に思う。以下列挙する。 〇シンプルなタイトル通りのシンプルな「人間の成長」物語。(最後まで観ると)結果的にはそんなに感情移入が難しいという訳でもない手堅さ。 〇最終的に「嘘をつかない誠実な政治家」を目指す(よーに主人公が変化する)というのにも、共感はしてゆき易いかと。 〇桐谷美玲のクールな見た目は役柄に合っているし非常にフレッシュで十分に魅力的。後半の演技もまずまず悪くもない。 〇相手役の鈴木伸之も爽やかイケメンで、女性側の評判も負けじと取れそうな感じ。 ×残念人間が成長していく物語とは言え、序盤の痛さ加減が酷すぎて正直観ていられない。ここで脱落する人も少なからずいるだろう。 ×異常に陳腐かつテキトーな展開運びでリアリティつーのが欠片も無い。到底映画レベルとは言えないチープさ(凡作ドラマか少女漫画レベル)。 ×特にオーラス。せっかく美玲ちゃん頑張って演説は何とか乗り切ったのに、何故しょーもない恋愛ばなしの方にオトしてしまうのか。愕然。 ×展開がチープすぎて、斉藤由貴なんかの力の入った演技は少し浮いている(シリアスな雰囲気にまとめられていない)。役者泣かせ。[インターネット(邦画)] 4点(2021-02-22 22:29:39)《改行有》

454.  天外者 《ネタバレ》 色々と事情がありそうなのも分かるのだけど、いくら何でもダイジェスト的に過ぎるのではないか、というのが率直なトコロ。それは本作の主人公が五代友厚という、観る人にとってどーいう人だかが頭に入っているとは決して言えない人物だ、という点を踏まえてである。正直言って、五代さんがどーいう人で実際にどーいう功績があったのかなどサッパリ伝わらなかったし、ひとつの伝記ものを観てその人の人生を追体験した、という様な感覚も全くもって得られなかった(多少「観切った」感があったのは遊女のはるとの一連のエピソードくらいなもんで)。少なくとももう少し要点を絞るか、割り切ってもっとナレーションに語らせちゃうとか工夫が必要だったのではないか。それか五代友厚の功績を顕彰するのが目的なら、それこそテレビドラマでも全然好かった様にも思う(45分×4,5回くらいで)。 ただ、肝心の三浦春馬は実に素晴らしい出来だった。何というか、眩かった。実に惜しい。[映画館(邦画)] 4点(2020-12-28 21:40:56)《改行有》

455.  新解釈・三國志 《ネタバレ》 私はこの監督のコレは決して全然嫌いな方じゃないので、今作も所ドコロはそれなりに笑えましたですよ。恐らく、かなり楽しんで帰ることの出来た観客な方だと思います。しかし、率直に言って肝心なそのコメディ面の出来も決して上々とは言えません。むしろ随所に「本気でやってるのか?」というレベルで薄らサブいシーンが見て取れた、とでも言うか。 そうなってくると悪目立ってしまうのがやはり、結局何がしたかったのか分からない、というテーマ性の欠如でしょう。三国志の英雄がこんなパッパラパーな感じだったら!という(だけの)映画ですが、正直「で?」というコトですよ。登場人物がおちゃらけ倒しているだけで、描かれる物語は非常に平凡でアイデアの無い「普通の」三国志に留まっています。ソコに何らかの革新的な化学反応を思いついたが故の「新解釈」なのではないのでしょーか? モチロン、ムロツヨシかの如くノリの軽い諸葛亮、ナルシーな趙子龍、異様に沸点の低い周瑜、エロしか頭に無い曹操、バカにもホドがある董卓と呂布だとか、あと頭がイイのは実は諸葛亮じゃなくて黄夫人、というよーなキャラ自体が「新しい」と言いたいのかも知れませんよ。しかし、それは三国志の元々のキャラを多少「誇張」して描いているに過ぎませんし、それらをひっくるめた上で一番の勘所であろう「劉備を劉邦っぽく描く」というコトにせよ、例えば『蒼天航路』で既にやられていることとハッキリ言って大差はありません。コレのドコが「新解釈」なのですか。 正直、もう1点低くしたい度し難い欲求に駆られますが、前述どおり全く笑わなかった、というのは良心に反しますので、この点数で。ただもう一つだけ、実にいい加減にストーリーをどうでもよい部分で改変している(単に展開上の都合で)のが、これも個人的にはどーにも気になります。こーいうのには、愛・こだわりを感じられないのですのよね。[映画館(邦画)] 4点(2020-12-11 21:57:03)《改行有》

456.  おらおらでひとりいぐも 《ネタバレ》 うーん、面白くない映画というよりは、ただ私に合わなかっただけ、という感じなのだけど… ヒジョーにじっくりじっくりと時間をかけて、過去や自分自身を反芻し、結果的に主人公は少しだけ前向きになって終わる様には見えるのです。がしかし、とにかく私には、映画の大半で主人公が寂しがってるor強がってるor後悔してるというネガティブ方面の感情に支配されている様にしか見えなかったのですよね。それでもそこかしこに過去・現在の幻影が織りなすノスタルジックやコミカルが散りばめられてはいるのだから、もう少し楽しげに味わい深く観れるハズ、とも思うのですが、中々そっちに意識が向かなかったというか。 悠々自適と言えばそーなのだし、単純にやや若い私が観ているからなのでしょうかね(正直、私にとっては一種のホラーだった気がします)。もう少し主人公に共感し寄り添えるシニアな年頃にならないと、色々な方向にも心が動かされてゆかない、ということかも知れません。しばらくのちにぜひ再見したいと思います。[映画館(邦画)] 4点(2020-11-18 21:59:38)《改行有》

457.  ホテルローヤル 《ネタバレ》 田舎のラブホテルを舞台に繰り広げられる種々の人間模様、的なのを想像していたのだけど、なんちゅーか物凄く物足りなかったすね。ひとつ、明確な主人公である波瑠の話がメインとしてあるのだけど、これも実に芯の通らない薄っぺらい話で(率直にただ流されてるだけに見える、つーか)、あとは2つ3つエピソードがあるものの、伊藤沙莉と岡山天音の心中ばなし以外はほぼほぼ無内容と言ってもいいよーなもんだし、件の心中にしても人ってあんな感じから死ねるの?と個人的には疑問しかなかった。その他エピソードとしてはオーラスのなんかは特にヒドかったすね(ま、マサカこれで終わるつもり?てか)。 原作読んでないので何とも言えないのだけれど、これはいくら何でも成功している様には思えない映画化に感じます。個々の役者の演技には好いものも無くはなかったのだけれども(安田顕の最期のシーンのあの笑顔とか、個人的には好きでしたね)。[映画館(邦画)] 4点(2020-11-14 18:41:27)(良:1票) 《改行有》

458.  ドクター・デスの遺産 BLACK FILE 《ネタバレ》 原作未読。しかしコレ、テレビの2時間サスペンスの延長線上に在るが如き、と言ってしまえばそれまでなのだけど、にしてもそーとしか言い様が無いつーか、もっと言えばこれより面白い2時間ドラマなんて幾らでもあるぜ、というか。コンセプトもなんかどっかで聞いたことあるよーな代物だし、肝心の捜査の進め方も(特に前半は)地味なこと極まりないし、クライマックスのスリラー展開もこれ以上無いくらいに平凡、てオイ!と。何故にいまこの脚本をワザワザ映画にする必要があったのか小一時間問い詰めたい。 テーマ面も平凡なだけでなく、率直に浅いですね。安楽死に関して、人は生きる権利と同様に死ぬ権利を持つのか、というのはそれなりに議論の余地があるポイントだと思います。しかし、本作はその議論を完全なまでに逃げており、いかなる場面でもヒトは精一杯生きてゆくのが正しいのです、と言わんばかり。子供向け映画じゃないんだから、これじゃあ大人の鑑賞に耐えるよーな「深み」というものは到底醸せません。 ただ一方で、今作は役者の仕事に関してはそれなりに上質な部分もありました。綾野剛や木村佳乃はまずまずの流石な出来だったと思いますし、北川景子にしても今作では演技もそれなり、かつ見映えの面は率直にかなり素晴らしかったと思います(パンツスーツが抜群に似合ってましたね)。ちょっと役者に頼り過ぎた、とでもいう感じでしょうか。[映画館(邦画)] 4点(2020-11-14 18:41:24)《改行有》

459.  スパイの妻《劇場版》 《ネタバレ》 ※以下、ネタバレ全開です 話の大枠は非常にオーソドックスな間諜ものサスペンス、しかし裏をかき合うのは敵と味方ではなく、味方同士なハズの夫と妻である。その二度の騙し合いのトリックはシンプルながらそこまで陳腐というワケでも無く、これを軸に周りを着実に固めてゆけば確実にもっと面白くなったはずのお話だと思う。実際、妻の方が夫を「裏切る」までの前半は、かなり面白く観れていた。 しかし、どうもそこからが率直に色々しっくり来ないのだよね。男も女も感情に一貫性が無いと言うか、一貫性が無いのならその心境が変化することに理由が必要なはずなのに、それもよく分からないと言うか。諸々どうにも引っ掛かる、という意味では(特に感情の流れの整理が)やや雑な映画だと言えるのかも知れないね。雑という意味では、敵方たる憲兵隊の夫婦に対する対応もテキトーなことこの上ないし、終盤で精神病院に居る蒼井優の諸々の状況も(実際の病状・反逆者としての身分・そして何より彼女の抱く感情が)どーにもチンプンカンプンだし、そもそも彼らの行動にどういう意味があったことになっているのかも全く描写されないし(まあ史実と整合しないのだから成功ではないのだろーけど)、レビュー書いてみると結構にいい加減な映画だったなあと思う。建付けがちょっと悪いかもね。前半は心理サスペンスなのだけど、後半は2個目の仕掛けのキレ味を際立たせることに注力した力技なサスペンスになっちゃってて、という。 褒めるとしたら、役者の演技は(特に夫婦ふたりは)割と素晴らしかったですよ。両人ともレトロな時代の日本人の雰囲気の醸し方が実に上手くて(特に台詞の読み方ですかね)、あぁ歴史ものを観てるナァ…という醍醐味を十分に味わえた。ただその意味では、どーにも軟弱な若造で(しかもこいつだけは現代風な)、特に憲兵という感じがまるで出ていない東出クンは、個人的にはかなりイマイチだった(まあ終始一貫してそーなのだから、これは監督の意図なのだろうと思うケド)。[映画館(邦画)] 4点(2020-10-16 22:53:05)《改行有》

460.  仮面病棟 《ネタバレ》 速水と瞳が妙にテキパキと「捜査」を進めていくのとか、犯人が碌にエレベータを見張ってないのに誰も逃げようとしないのとか、中盤までは率直に、やや腑に落ちない点が幾つかある。そして、肝心の病院の「秘密」とゆーのが、正直言って「ですよね~」な陳腐な代物だったりで、ここまではハッキリちょっと白けた感じで観ていた。 しかし、そこには実は理由があって、一つの仕掛けでそこら辺をいったん全部綺麗に浚ってくれる最初の種明かしは中々に鮮やかな伏線回収ぶりで、おお見事だ、と思った。ところが、それ以降の終盤にかかる展開がまたイマイチよく分からん妙ちきりんで、よーく考えると分かってくるような気もするが、例えば…  ①相棒は何故殺されたのか  ②最初ファイルに拘っていたのに、それをアッサリ速水に渡してしまうのは何故なのか あたりはやっぱ正直よく分からんかった。前述どおり、1つ目のトリックの質は中々だと思うのだが、全体的には、微に入り細を穿って考え抜かれた、というよりは、場当たり的でややザルな、というシナリオで、最終的な納得度というものは(サスペンスとしては)率直に不十分だと感じる。 役者の演技も特筆するほどに良いと感じられるものは無かった(江口のりこですら無駄遣いなのも率直に勿体無い)。残念作。[映画館(邦画)] 4点(2020-07-20 20:27:43)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS