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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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481.  女の子ものがたり 緑の大地に青い空。キレイに切り取られた田舎の風景が荒んだ生活をカモフラージュする。三人の女の子たちもまたカラフルな服を纏っているもんだから全体的に明るい印象を受ける。しかしてその実態は。というのが狙いだと思ったのだが、「荒んだ生活」はその事象が映されるもののどこか絵空事、他人事のような描き方。迫ってこない。前後が無しでその事象だけだから唐突。友だちの前では明るく振舞っているから唐突でいいのだ、とも言えるかもしれないけど一瞬でも顔に影を入れるとか寂しげな後姿のカットを入れるとかしようよ。というかそれがあれば事象を見せなくたっていいのだ。全体的にお話の中の細かなところで繋がらないところもあった。現代のシーンのデコボココンビの会話からくる笑いもいかにも書かれたものって感じであざとさが目立つ。リアルを装っているぶん尚更イタイ。[DVD(邦画)] 4点(2011-12-09 15:28:21)

482.  チルソクの夏 『ロミオとジュリエット』日韓バージョン。『パッチギ』も同じことやってんだけど『パッチギ』における恋愛も争いも日韓の問題と絡めているようで絡めていない。恋愛は恋愛であり争いは争いであってその障壁や原因として日韓問題があるなんてことはない。それでもその問題が日常にあることを描いていた。それはそれとしてどうしようもなくあることを真剣に描いていた。しかし『チルソクの夏』のそれら問題は恋愛があって初めて顔を出すだけでしかない。執拗な嫌韓と反日描写にしても、娘が、あるいは息子が恋愛して初めて親の口から表明されるものでしかない。それが悪いと言ってるわけではない。日韓交流にときめく乙女たちにとってその問題はその程度でしかないというのもまた事実なのだろうから。しかしそれならばそれでもっとあっけらかんと描けなかったのか。この問題は辛気臭く描かなきゃならんのか。「映画」としても、つまり「見た目」的にも「喧嘩」によって躍動する『パッチギ』に対し「文通」や「密会」では分が悪く、せっかくの「陸上競技」という運動も映画を動かすものにはなっていない。女同士のキャピキャピ感は悪くなかった。そこをメインにもってきたほうが良かったと思う。[DVD(邦画)] 4点(2011-12-06 15:26:46)

483.  妖怪大戦争(2005) 川姫がエロい。いや川姫はエロくはなく衣装がややエロく、エロくはない川姫がそれを着ているからかなりエロくなっている。だけど見せ方がさらりとしている。そこを強調しない。しれーっと見せる。その塩梅のうまさ。栗山千明の衣装もエロいのだがこちらは強くて怖いキャラなのでもっと過激にエロくてもよかったような。時折見せる女の子っぽいところがいい。数多の妖怪はいらない。妖怪大戦争だけど。実際お話の中で妖怪たちは何もしとらんし。数多の一般人もいらない。ほとんど顔見せだけのキャストたちは上映時間を引き延ばす意外になんら映画に貢献していない。女対女の映画でいいよ。そこに神木君がエロに反応する正常な男子であるところが映されればなお良し。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-30 17:23:49)(笑:1票)

484.  天河伝説殺人事件 二つの異なる場所での4人二組の会話の切り替えしが面白い。全体を暗くして人物あるいはその顔を照らすという舞台劇風演出も面白い。どうしても説明セリフが要るのでどうせなら堂々と説明しちゃえと思ったかどうかは知らんがそのための舞台劇風なのかもしれない。それとも能楽という題材を加味した演出か。にしても現実離れした画面の中でキャラが弱い。というか余計にキャラの弱さを際立たせている。こういったとぼけたキャラには盛り上げてくれるための脇を固めるキャラにも個性的に突出したものが求められるのだが、唯一の突出キャラが他作品からの借り物(一応名前が違うので別人のようですが)一人というのがなんともお粗末。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-28 13:32:16)

485.  宣戦布告 一生懸命にストーリーをなぞっているという感じ。戦闘シーンを見せたい映画でないのなら中途半端に見せずにバッサリ切っちゃって事後のニュース映像とかで進ませればいいのに。反対にアクションで盛り上げたいのなら首相近辺の右往左往をいちいち画面に映し出さずアクションにしっかり時間と金をかければいい。結局のところ物語に出てくる人たちをいちいち映さなきゃならないという前提でもあるかのようなちんたらした作品になっている。お話の面白さを映画で見せたいという気持ちはわからんでもないけど、映画は映像と音によってお話の面白さ以外のものも作れるのだ。例えば恐怖感であったり緊張感であったり躍動感であったり・・・。そういったものがお話の面白さを補完してゆくことにもなり、お話とは違うところで映画が充実してゆくのだ。あと、国家の決断にしても指揮系統の混乱にしても戦闘における死にしてもいちいちドラマ仕立てというか、演出がくさい。[DVD(邦画)] 4点(2011-11-10 14:27:32)

486.  ぼくたちと駐在さんの700日戦争 冒頭のスピード違反の取締りに対する報復合戦がアホらしくも実はああすればこうする、こうすればああするといった展開自体は実に映画的だったりする。しかし見せ方がよろしくない。こうすればああするの「ああ」の初っ端のカットで全てが決まるというのに、えらくちんたら見せてしまう。これ、全編に言える。笑いのネタは映画に適したネタが多く、これの次にこれを見せる、という具合にちゃんと見せてるのに、そのワンカットの中に無駄なシーンが入ったりする。もうひとつ笑いをというサービス精神なのか監督の間の取り方なのかわからんけど、どうにものれなかった。マンガチックに装飾されたキャラクターと演者のマッチングは絶妙だと思う。そのかわりそのせいで感動話が一層くさくもなってると思うが。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-27 16:40:22)

487.  山形スクリーム 映画監督としてはなかなかのものを残してきた竹中直人ではあるが・・・。いや、俳優としてもいいものを持ってる。ただ、コミカルパート担当になるとその独特の存在感が際立っているせいで毎度同じような役柄を与えられワンパターンに陥っている。そのワンパターン化した竹中直人の「笑い」のセンスがこの作品に充満している。それは両極端のシリアスとコミカルができる竹中直人の「笑い」。所謂ギャップからくる「笑い」。こんな人がこんなアホなことしてる。あのキレイな顔であんなこと叫んでる。それはそれで楽しいかもしれないけど映画の「笑い」じゃない。ギャップを使うというのはそれ自体がパロディでもあるんだけど、そればっかりで映画作られるときつい。単純なストーリーはいいと思う。でも単純なだけに「笑い」をしっかりと演出してほしかった。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-24 14:41:13)

488.  重力ピエロ 伊坂幸太郎があまり好きになれない。気取った文体がどうもダメ。どの著書にも言えるがとくに出だしで気取った文体が目立つ。しかし現実と超現実の中間くらいの突飛な展開とかはけして嫌いじゃないことに気付いた。だから文体とは関係のない映画ならば楽しめるかもと。むしろ現実と超現実の中間くらいの突飛な展開というやつは映画でこそ活きるんじゃないかと。結果はダメでした。終盤の対決シーンなんて映像にしたら面白そうだなと思ったものだが映画はえらく現実的であろうとしてつまらなくなっている。この映画はどうやら小説の世界をより現実的に捉えたものを目指しているらしい。つまらないけどそれが今の映画の本流なのだ。感動してもらうためには感情移入しやすくしたほうがよく、そのためには現実的にしたほうがいいのだ。しかしあまり重くなりすぎると娯楽映画としてはキツイのでとことん現実的にはできないのだ。作り手は映画というより商品を作ることに腐心しなければならないようだ。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-20 18:01:34)

489.  機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 《ネタバレ》 1stとTVシリーズのZの一部を見ているので(それ以降は全く見ていない)ストーリーはよくわかるのだが、とにかく盛り上がらない。アムロのほうがシャアよりもオトナの思考ってのに違和感を持ちながらも、ララァがらみの遺恨をひきずる宿命の対決をそれなりの気持ちの準備を整えて待っていたのだが、なんだこりゃだ。とりあえずシャアとアムロよりも露出が多かったクェスの言動がうちの4歳児と変わらんというのが・・。「折檻してやって」って・・。なんだか私とうちの娘の会話のようにシャアも優しく返してるし・・。ニュータイプが何人もいるもんだからシャアとアムロが操るモビルスーツの俊敏性が際立たないのもイタイ。重要なキャラクターが死んでもその他大勢の無名の戦士と同じ扱いなのはこれが戦争なのだということを表現しているからなのかもしれないが、死ぬ直前まで特別扱いしといてそりゃないだろうと。地球を守るために無名の戦士たちが死んでゆく美しき姿も妙に軽い。その後の奇跡もなんだかバカバカしい。[DVD(字幕)] 4点(2011-03-01 16:04:37)

490.  あしたのジョー(2010) リアルタイムでコミックを買い続け全巻揃えたド真ん中世代ですが、アレはアレ、コレはコレ、当時の思い入れを持ち込むつもりはさらさらありません。『ピンポン』『ICHI』でCGを巧みに操りキャラクターの顔が活きるマンガチックなアクションを見せきった曽利監督がどんなボクシングシーンを見せてくれるのか、そこだけを楽しみに見ました。そのポップで綺麗なボクシングシーンは確かに新鮮ではあった。しかし超スローで歪んだ顔を映し出すことになんの意味があるのか。笑うところかと思ったぞ。全体を見てもカメラ揺れ揺れアクションなんかに比べりゃはるかに良心的なんだけど、キレイすぎてボクシング本来の泥臭さみたいなのが消されてしまってイマイチ盛り上がらない。あと、基本アイドル映画なんだろうね、これ。ボクサーではないただの喧嘩屋のころから山Pかっこよすぎ。ストーリーも駆け足なので説得力に欠ける。[映画館(字幕)] 4点(2011-02-28 18:27:07)(良:1票)

491.  少年メリケンサック 微妙。でも宮崎あおいのぶりっこ演技はとってもキュート。そのヒロインがおっさんバンドのメンバーらと悲喜交々のドラマを見せてゆくのだが、そういったお話の定番的展開としてある男女の恋愛関係へと発展する匂いを全く感じさせないのも良い。それどころか乙女チックな宮崎を下品な渦に放り込む。佐藤浩市は「ちんこデカイのか」を連呼する。映される対象が変わっても小さく「ちんこデカイのか」が入ってるのには笑った。宮崎の「ゆれませんが!」にも笑った。ということでそれなりに楽しませてもらったわけだけれどもこの過激な会話はそこに乙女チックな宮崎がいるから過激になるのであって、そこに笑いも生まれるしテンポもよくなる。でも宮崎不在だといきなりトーンダウン。兄弟のいざこざとか全然つまらない。ガンガンいくかと思ったら急につまづく。ノリノリだと思わせて全然のれない。ということで冒頭の言葉に戻る。微妙。[DVD(字幕)] 4点(2011-02-24 17:50:34)(良:1票)

492.  青春の蹉跌 ショーケンのキャラの見せ方が神代監督的というか。物語に沿ってキャラが確立してゆくのではなく物語から独立した台詞や心の声によってキャラが語られてゆく。遺作『棒の哀しみ』はより顕著だったけど、主人公の台詞が最も雄弁に語っているのは主人公のキャラクターそのものなのだ。そのあたりは独特で面白いのだが、これについてはどうも作品を被う初期ゴダールへの目配せが他の作品よりも色濃いせいでいちいち鼻についてしまった。手持ちカメラで捉えられる青春劇といい、歩行者天国でのゲリラ撮影(?)といい、喫茶店の長回しといい、政治的背景をちらつかせたりといい、せっかくの神代色が安っぽい模倣で台無しにされたように感じた。見直せばまた評価が変わるかもしれないけど、とりあえず見た当時の点数で。[ビデオ(邦画)] 4点(2011-02-17 15:13:52)(良:1票)

493.  ねらわれた学園(1981) 特撮があんまりの出来なのだがこれは時代のせいではなく大林監督のせいです。なんてったって『スター・ウォーズ』よりも『エイリアン』よりも後の作品ですよこれ。こういうのは手作り感覚とは言わない。しょぼいと言うんです。それ以上に、他の大林作品のちょっとでも特撮が入ったものを見れば一目瞭然なんだけど、とにかくセンスなさすぎなんです。これが大林ワールドなのだ。いやほんと。この人にしか作り得ない独特の世界観というのがあって、それはどこかメルヘンチックであって、私個人としては微妙に距離を置きたい世界なんだけど、その大林ワールドが大林マジックによってより強固な大林ワールドを作り上げてしまっているのがこの『ねらわれた学園』。炸裂しちゃってるわけです。炸裂しちゃってるからこその変な吸引力がこの作品にはあってそれが厄介なんだ。[DVD(字幕)] 4点(2010-07-29 15:48:27)(笑:1票) (良:1票)

494.  愛妻物語 レビュー二番目にして前の方と同じく4点というのはなんだか気がひけるのだが、見る人によってはじゅうぶんに高得点だってありえる感動ドラマですので。とフォローから入ってみる。シナリオライターの主人公が「これはシナリオじゃない。ストーリーです。」と大御所映画監督・坂口から付き返されるシーンがありますが、これは実際に新藤が溝口健二監督に言われたという有名なエピソードです。そのことからもこれは「半自伝」どころか「ほぼ自伝」と言っていいかもしれません。新藤監督の亡き妻への気持ちと監督デビュー作ならではの力の入りようゆえか全体的にちょっと硬い印象を受けました。演技自体もどこか前時代的に見えたのは、たまたま同時期に拝見した同時代同テーマの清水宏『もぐら横丁』のせい(清水監督の演出は際立って自然を装ってるもんで)だけではなかろう。でも私映画の、しかもこの内容ならではの監督の真剣さは伝わります。[映画館(邦画)] 4点(2010-05-19 16:53:56)

495.  CASSHERN 私が子供の頃、アニメというのは子供のものだった。子供だけのものだった。それゆえにメッセージは明確で、バカバカしいほどに短絡的でもあった。『CASSHERN』のベースはそこにある。というか後の『GOEMON』もそうなので(レビュー済み)紀里谷和明監督のベースということになるんだけど、要するにこの人の創作物の原点はどんなに物語を複雑化しようがビジュアルを大人びたものにしようが子供向けアニメであることに変わりないのだ。大人に向けてこんなことをする作品もそうは無いので一見新鮮味はあるのだが、どうも確信犯ではなく監督本人はいたって本気で大人映画のつもりっぽいので受け止めるこちらは困ってしまうのだが。セリフ過多は映像で語ることを拒否しているのではなく、これも原点にアニメや漫画があるから自然とこうなったのだと思う。戦いながら、ときには空中で留まりながらお互いが語り合うなんてシーンはまさに漫画。ピッチャーが投げバッターが迎え撃つときバッターが○○破れたり!とか言ったりそれにピッチャーがなに!?とか反応したりとかいうのと同じ。コンマ1秒の世界が数十秒に引き伸ばされるアレ。『GOEMON』のレビューでも書いたが、映画を知らないというのは強みでもある。紀里谷作品のオリジナリティはその強みの証し。しかし見るほうも映画を期待してはいけない。[DVD(邦画)] 4点(2010-04-08 16:00:01)

496.  CUTIE HONEY キューティーハニー 大量のおにぎりを食べながら下着姿で街中を走る天然系のちょっとイタイ女の子、ってキューティハニーちゃうやん。と、幼少に親しんだアニメ版とのギャップに一瞬意気消沈するも、ここまでキャラが違うとかえって庵野版オリジナルハニーとして割り切れてしまうので立ち直りも早かった。サトエリの徹底した肌の露出とそれをとらえる徹底したカメラアングルは流石なのだが見せすぎのせいかエロチックさは意外とない。全体的にコミカルに仕上げているのが好感が持てる。一番うけたのは及川ミッチーの登場シーン。と、けっこう面白い要素を多分に含んでいるんだけど、お決まりの感動的シーンが冗長。オマージュということなんだろうけど原作イメージを保とうとしている部分はかえって浮いていた。ハニーがあれだけオリジナリティを発揮してるんだからもっとはじけきっちゃってもよかったのではと感じた。ハニメーションに関してはその必然性がいまいちわからなかった。[DVD(邦画)] 4点(2010-04-07 18:24:01)

497.  イノセンス ああ、理屈っぽい。前作ではまだ草薙素子の身体が極めて人間であったうえに、語られる哲学も人間的な葛藤の上に模索されるのだが、この作品では生々しいものはことごとく排除され哲学だけが充満しちゃってるので、世界観としての面白さはあっても映像としての面白さが非常に乏しくなっている。また前作や「パトレイバー」で見せた写実的風景のSFアニメとしての魅力的な絵も激減(高い技術は見せ付けられたが)。絵は理屈に説得力をもたらすものでしかなく、あらゆる辻褄を合わせるものでしかない。アニメーションの醍醐味は無い。しかし最初からアニメーションであろうともしていない。これは押井守の論文だ。いや、論画か。[DVD(邦画)] 4点(2010-03-26 16:04:52)(良:1票)

498.  GOEMON 紀里谷作品の最大の特徴は創作の源流に漫画やアニメがあるところ。もっと言うと漫画やアニメしかないところ。映画を作る人の源流に映画が無い人なんてそうそういません。そこが紀里谷監督の強みなのです。スーパーヒーローでもなければ新造人間でもない五右衛門が超絶的な身体能力で大暴れすることを堂々と描ききる。ギャグに逃げず照れもせず、あくまで大真面目にかっこいいと確信して。それはたしかにイタイし、幼稚でもあるんだけど、こういう人もいないと面白くない。お話的にも前作同様にヒーローが平和を願うという、よくまあそんなこと恥ずかしがらずにってことを大真面目に訴えてくる。そういう意味では前作とやってることはなんら変わっていないのに、前作とはうってかわって概ね受け入れられていることに驚いた。この差はなんなのだ?やっぱりストーリーですか?あと、紀里谷ワールドを担うビジュアル面ですが、新しくはないものの自由に混ぜ込んで取り入れた美術はOKなんですが、全体を覆うCG着色がダメ。独自色は出てるんだけど濃淡、明暗が乏しいので見にくい。[DVD(邦画)] 4点(2010-02-19 15:34:32)(良:2票)

499.  チーム・バチスタの栄光 田口先生を原作の男から女に変更したのは、男男のコンビよりも男女のコンビにしたほうが画的に映えるだろうし原作にはないスクリューボールコメディの予感を漂わせてこれはこれでいいかと。ただ、病院内権力に全く関心が無く手術に関してもド素人であることが物語の主人公としての必然であった原作に対し、映画はド素人であることが全く活かされずに終わってしまうってのはどうかと。と言うものの、無能な常識人間と有能な非常識人間のコンビという映画オリジナルな関係を作っているわけだからこれもまたアリなのかもしれないんだけど、こうなってくると元来事件と無関係の主人公が事件に関わってゆく展開にもう少し工夫が欲しかったように思う。医療に関する社会問題を前面に出さず、あくまでミステリーとコメディに徹した作りは良かったと思う。でもそのコメディ部門を牽引するトンデモキャラの白鳥が「どんと来い!超常現象」の著者とかぶってしまっているのは制作者側の怠慢だと思う。[DVD(邦画)] 4点(2010-02-04 17:13:20)

500.  ザ・マジックアワー 三谷幸喜作品の面白さは演劇にこそある。『12人の優しい日本人』が面白いのは会話劇だからだ。言い換えれば会話だけで人を楽しませることができるのが三谷幸喜である。ところがどうも監督は映画をしたいらしい。前作『ザ・有頂天ホテル』は『有頂天時代』と『グランドホテル』を合わせたタイトルから想像するに「映画」と「三谷演劇」の融合を試みようとしたものだったのかもしれない。しかし実際は試みてはいない。自由に視点を変えられるカメラが三谷演劇を切り取ったにすぎない。長回しは映画的空間を作らずにNGの許されない演劇の醍醐味こそを映し出していた。しかしだからこそ面白いのだ。しかししかしこの『ザ・マジックアワー』というこれ以上ないくらい映画を連想させるタイトルを冠した作品は今度こそ「映画」と「三谷演劇」の融合を試みる。演劇的な室内劇から外へ出る。カメラは何度も切り返される。クレーンで上昇もする。「映画内映画」という映画的モチーフが映される。映画に対する露骨な愛を見せてもいる。たしかに前作よりもはるかに映画に近づいた。でもそうなってくるとこれまで三谷映画で気にならなかった粗が気になってくる。融合の弊害。例えば明らかにそれとわかるセットは三谷演劇を見せるために必要な虚構を演出するアイテムなのだろうが演劇ではなく映画っぽく撮ることで不自然さだけが目立ってしまう。窓から見下ろす「外」も「外」には見えなく、「この街から出よう」と言われても街の外も想像できない。融合の途中段階として今後に期待。でも演劇的オーバーアクトのうえにさらなるオーバーアクトをのせて笑いをとるのは「演劇」ならではであって、やはり三谷は「映画」より「演劇」で魅せてほしいとも思う。[DVD(字幕)] 4点(2009-12-08 12:03:39)

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