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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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481.  晩春 《ネタバレ》 紀子をその気にさせるための父の一芝居にはこちらも見事に騙されましたが、芝居以外の結婚への道のりとして、父の再婚話しに対する娘の怒りの伏線として「叔父さんの再婚=きたならしい」があり、その後の京都旅行にて、その公式が間違いであることを認める、、という流れはうまいんだけどうまく運びすぎの感もある。ただ、過剰とさえ映る娘のファザコンぶりに笠智衆と共に困惑し、困惑しているところで杉村春子に笑わせられて、芝居とわかってびっくりして、月丘夢路に抱きつかれてニヤニヤして(私が抱きつかれたわけではないが..)幸せな気分に浸ってたら笠の寂しい画が私を襲う、、、この家族ドラマの凝縮された悲喜交々には参った。父の語る幸せの定義は、まったくもって正論なのだが感動した。実際なかなか言えるもんじゃない、、と思ったらココの「心に残る名セリフ」を見て笑った。なるせたろうさん、同感です。ホント、どうしましょ。ウチのはまだ3歳ですが。[DVD(字幕)] 7点(2005-06-21 15:39:22)(良:1票)

482.  父ありき 15年ほどの時の経過を映像のみで見せていきます。「○年後」という字幕も無ければナレーションも無い。例えば、場面が変わって、ひっきりなしに動く機械がアップで映し出される。時が経ち、場所は東京へと移ったことを、そのなんでもないカット(ショット?)で解からせてしまう。列車の映像も物語の舞台の移動に有効に使われ、全てのカットが余韻はあるけど無駄の無いものとなっている。 後年の小津の作品で「自分ひとりで成長した気になって、、」と愚痴る親の描写があったが、こちらはタイトル通りストレートに「親があっての子供」そして「この親ありてこの子あり」を映し出す。親と息子をはなればなれとすることで、より克明に「父ありき」を描いている。小津にとっての理想の父親像、理想の家族像を見たような気がする。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-20 17:03:56)(良:1票)

483.  青の炎 原作を先に読んだのですが映画のキャスティングが決まってからだったので、二宮、松浦をいやでも想定して読んだのですが、全く違和感は無かったです。それどころか、ムフフな思いをさせていただきありがとう..(原作既読の方ならわかるでしょ)。そんなこんなで、映画を見てもキャスティングに関しては違和感なく入ってゆけました。問題は脚本と演出です。まず主人公がどんな人間なのかを冒頭10分くらいで見せることができれば優秀なのでしょうが、原作をなぞるようにしか描けていない。当然、活字によって細かく描写されたそれらのものを映画の中に収めるにはなぞるように描いていけば不足が生じる。不足を補うために主人公の日記というかたちで説明をしてしまう。これでストーリーは矛盾なく成立するだろうが、演劇じゃないんだからちゃんと映画的に料理してほしいもんです。だいたい、完全犯罪を綿密に計画する主人公の頭の良さと犯行後の嫌疑から逃れる術を熟考する周到さを考えれば証拠となる日記の存在じたいが矛盾している。原作に忠実とするならラストの主人公の行動も説明不足だと思う。紀子の存在が活かされていないのも松浦亜弥のせいではなく監督のせいである。映画初出演の山本寛斎がいい味を出していることが意外な収穫でした。[DVD(字幕)] 4点(2005-06-13 16:34:52)

484.  オテサーネク 妄想の子供 《ネタバレ》 例によって人間ではないものが人間のように動く様をコマ撮りで描いてゆくんですが、今回はそいつが人間を食う。さらにそいつが本来可愛いはずの赤ちゃん。その設定が残酷この上ない。赤ちゃんの純粋なる欲求を、ワンワンと泣く切り株のおばけに変えて究極に描く。シュヴァンクマイエルの『アリス』が真の「不思議の国のアリス」だったように、これもまた民話の真の姿が描かれているのかもしれない。それにしても赤ちゃんを水槽からアミですくいあげて売ってる屋台って...そんなアイディアが出てくるシュヴァンクマイエル、あなたが一番怖い。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-07 17:47:20)(笑:1票)

485.  BROTHER これは当時『バトルロワイヤル』で撃沈して口直しに見に行った。『ソナチネ』と『HANA-BI』が好きなんですが、もっと娯楽にとんだものと予想して見に行きました。たしかに北野武の映画の空気はあるし予想通り娯楽色もあったんですが、いざ見てみるとあまりに期待通りというか、もうちょっと驚かせてほしかった。ハリウッド資本ということは当然商業的に成功しなけりゃいけないということもあるでしょう。まぎれもない北野武の映画でありながら、そういう部分が中途半端にちらちらする。ひとつひとつのシーンは北野映画の間で描かれているのに全体を見ると妙にせかせかと進んでいく。腹切りと指詰を見せるためだけに入れたとしか思えない日本のヤクザのシーンはいらないと思う。[映画館(字幕)] 6点(2005-04-15 13:10:14)

486.  Kids Return キッズ・リターン シンジとマサルのメインストーリーにサイドストーリーを絡ませながらそれぞれのエンディングへと向かってゆくわけですが、作為的すぎるというか、展開に強引さを感じてしまいました。それでもいいなぁと思えるのは、この作品が成功の物語ではなく失敗の物語であるのに暗くないというところ。主人公の二人は大人の世界に踏み込んで、結局挫折して元の位置にリターンしてくるんですが、すごく冷めた視点で描いていてもけして否定的に捉えていない。まるで、1回くらい挫折したほうがいいんだよ!という冷たくも暖かい監督の声が聞こえてきそうなエンディングでした(勝手な思い込みですが..)。なにせ1回死にかけて蘇って作った作品ですしね。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-04-14 18:22:31)(良:1票)

487.  あの夏、いちばん静かな海。 主人公と主人公の彼女は耳が不自由です。凡作ならばそのことをまず説明するでしょう。彼等の家族や友人達が出てきて言葉で説明するでしょう。しかしこの作品ではそんな野暮なことはしません。サーフボードを抱えて歩く二人を見た友人はけして呼び止めずに石を投げる。それだけでわからせちゃう。あぁ、北野武はちゃんと映画を作ってるって思える瞬間です。 1回目のサーフィン大会でアナウンスを聞けなかったために出場できなかった主人公にふてくされたところがない。こんなことは聴覚障害者にとっては日常茶飯事だと言っている。と同時に彼等は孤独であり、諍いを避ける為にあえて孤独へと逃げていることを覗わせる。サーフィンを通して、仕事仲間のささえを描きながら、孤独から脱却してゆく主人公をカメラは静かに追っていく。彼女とのシーンでは言葉を交わせないゆえの勘違いが映されるが、それ以上に言葉が無くても通じ合えるということを描いてゆく。様々なことを静かな映像に語らせる。素晴らしい映画だと思います。悲しい結末なのになぜか癒されます。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-13 13:30:43)(良:4票)

488.  3-4X10月 たけし扮するヤクザが事務所を襲い乱射、隠れていた女がひとり。次のカットでは腰を振るたけし。こんな具合に間がごっそり抜きとられたシーンがたくさんあります。この4コマまんがのような手法がバイオレンスでありながらもどこかコミカルな雰囲気を漂わせる。けして軍団で固めたから笑えるのではない。南国的かつ毒々しい花を使った画は意味もなく(?)アートで好きです。石田ゆり子の存在が主人公にとってあまりにも都合のいい女でその都合の良さは後半一気に加速するんですが、オチで納得。情けない男が大きなことをやりとげて散って行く姿を沖縄ヤクザが見せ、主人公がまた見せる。冴えない男が夢見るのは、一発逆転サヨナラホームラン。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-12 15:46:27)

489.  その男、凶暴につき 静かな間を置いて唐突に描かれる暴力描写。今ではすっかり定着した北野武のこの暴力描写は、それまでのバイオレンス映画には無い身近な怖さを再現することに成功している。当時、バイオレンスでありながら、なかなか撃たないので一発の重みがある、なんて評を読んで見に行ったわけですが、最後の方はけっこうドンパチしてて、今にして思えば北野色よりも奥山色が強い作品だなぁと思う。もともと奥山×深作の予定だった映画なのであたりまえといえばあたりまえなんですが、その中で北野色をしっかり垣間見せたのは、監督・北野の手腕として評価できると思う。でもあのオチはガク-ッときました。アレさえ無ければねぇ。まさに蛇足。[映画館(字幕)] 5点(2005-04-11 16:19:12)

490.  限りなく透明に近いブルー 芥川賞受賞作品である原作は今読んでも衝撃的な内容であると言えるが、それ以上にその衝撃的な事柄を他人事のように、また夢物語のように主人公が綴ってゆくという独特の表現方法(文体)にこそ魅力を見出すことができる。映画も内容ではなくその表現方法にこそ芸術的価値があることを当然知っているだろう原作者・村上龍は、はたしてどんな「限りなく透明に近いブルー」を見せてくれるのか。....うーん...。いったい何がしたかったのか..。もともとストーリー性が希薄だったものをそれなりにドラマ仕立てにしているもののドラマドラマしていないところは評価したい。ただ、衝撃的な内容をクールに映し出そうとしているのはなんとなくわかるが、まずもって衝撃的に見えない。性描写や暴力描写の規制が文学よりもはるかにきつい映画においての工夫も無い。俳優の演技も含めたわざとらしさだけが目立ってしょうがない作品でした。[ビデオ(字幕)] 3点(2005-04-01 13:12:14)

491.  ブラウン・バニー 作品のほとんどを、何もしゃべらずバイクを積んだ車に乗って移動する主人公と風景が占める。その情景のなんと生気の無いことか。ラストの数分の映像でその原因がわかるのですが、、、ドヨ~ンときましたね。さすがに。以下微妙にネタバレになりますが、何にドヨ~ンときたかと言いますと、もちろん何があったかを映し出した最後の映像もありますが、それ以上にきたのが主人公のあまりにも悲しいその心情です。現場を目撃しておきながら助けなかったことの後悔とその呪縛から逃れるために責任を女に転嫁せざるおえない男の弱さ。妄想の中で必至に自分本意にでもケリをつけようとするけど、悲しさだけしか残らない事実。ドヨ~ンとしたまましばらく動けませんでした。それまでに淡々と見せてきた悲しさであふれた情景の意味がここにあったわけですか。問題の性描写ですが否定される方の意見はもっともだと思います。そうゆうことがされているであろうと思わせる演出というものがあってこその映画だと思う。でもその問題のシーンが悲しい妄想であることで私の中ではうまく消化できました。さらには妄想がより決定的に悲しいものへとなる重要なシーンのような気もしました。フェリーニが『甘い生活』で男が女にまたがるシーンで非難されたように、最初は拒否されるものなのでしょうが。[DVD(字幕)] 7点(2005-03-31 19:35:13)

492.  くりいむレモン お互いを“好き”という感情は幼少のころから持っていた(両親よりも子供同志が仲良くなっての再婚という父の話から)。しかし“好き”という感情はずっといっしょにいることが確定していると思われるときは表面にでないもの。この二人も家族という名前のもとそう思うことができた。しかし兄の友人が妹を気に入っているらしい、そしてその男と楽しげに電話で話す妹。妹の友人が兄と兄の部屋で二人っきりでこれまた楽しげな会話が聞こえる。ここでずっといっしょでいられると漠然と確定していたものが崩れる。“好き”が表面に出てきて二人ともが自分の気持ちに気付いてゆく。そしてはじめて言葉として発せられる“好き”。精一杯に軽く発した“好き”。もうドキドキのシーンでした。初めて関係を持つシーン、唇が重なるまでのぎこちない体の動き。リアルすぎる心の揺れ。この作品は私にとっては十分にエロい(もちろん誉めことばです)。ラストの兄のダメ男ぶりに対する妹の「そんなことは、はなからわかってる」って感じの清清しさすら漂わせる表情が印象的。 話はずれますが、山本浩司がセールスマン役でちょびっと出てきますが、かばんの中身があかじるだったら笑えたのに(笑)。7点(2005-03-25 18:29:39)(良:1票)

493.  リアリズムの宿 単純な面白さで言うと山下監督のデビュー作『どんてん生活』のほうが面白かったんですが、こちらの作品のほうがさらに共感できるものになってます。知ってるだけで友達まではいかない関係の二人が距離を置いたまま、ぎこちない空気の中でそれでもぎこちなくないようなフリをしながら、でもやっぱりぎこちない関係をうまく見せていて、その行動や言葉や表情や静かな間にいちいち共感する。山下映画の間は独特であってもけして不自然ではなく日常の間なのです。で、一人の謎めいた女が加わることで二人の間にあった空気が飛躍的に動き出す。ここでもドラマチックな演出はせず微妙な空気の変化を映像で見せる。笑いのとりかたも自然でいい。最後の宿は一歩間違えばホラーです。箱根広記さんのレビューにある布団の中での会話は誰もが笑うことを保証します。それほどに面白いんだけど、けして作られた笑いじゃなくてあくまで日常で経験する笑いです。それを映画でやっちゃうから凄いんです、この監督は。7点(2005-03-24 14:58:31)(良:2票)

494.  ばかのハコ船 宇宙船鑑ヤマトのような希望感溢れる軽快な音楽に乗せて若いカップルが船に揺られてやってくる。電車を乗り継ぎ駅に降り立った二人の関係は先に歩く男と後を追う女の描写で漠然と示される。男の実家でのやりとりで二人が何をしにやってきたかが語られると同時に、男はどうやら相当の甘チャンらしく、女は相当図太いことが露呈される。そして同級生の営む八百屋で男の浅はかさは丸裸にされ、学校での二人のやりとりで、一見このバカな男が主導権を握っている二人の関係を実は女が支えているということが判明。実にわかりやすく、且つさりげなく人物を露わにしていく。たいした事を言ってない男の理論がなんともリアルでイタイ。そして東京から帰って地元で風俗嬢をする男の元彼女、男を追って東京へ行こうとするその妹、地元に張りつく八百屋の同級生、それぞれの様々な生き方を示しながらそれらの間をふわふわと流れるバカ男もまた彼なりに生きていることを見せていく。いろんな生き方があるけれど、とりあえず生きてるからいいじゃん、という優しくのんきな眼差しで男のダメダメぶりを映し出す。バカはバカなりに生きてゆく。その終点は..笑った。ストッキングの意味ないじゃん(笑)。7点(2005-03-23 12:17:47)(良:1票)

495.  どんてん生活 これ、めちゃオモロイ。終始にやけながら見ていました。きーさんのように(笑)。オープニングからやられました。パチンコ屋の開店前の出会いのシーンのサスペンスフルなこと(笑)!!影の中から人がこちらに歩いてくる。顔が灯りに照らされるとやっぱりニヤケ顔のきーさんだ!独特の間と素晴らしい画も偶発的にできあがったんじゃなかろうかとさえ思わす素人臭ささえこの映画の魅力となっている。映画って楽しいなあと素直に思わせてくれる。そんな親近感溢れる作品です。オモロイ!!7点(2005-03-22 16:35:32)

496.  Jam Films 新進気鋭として名の知れた監督7人による短編集。 ■「the messenger」 世にも奇妙な物語か?スタイリッシュな映像だけが売り。 ■「けん玉」 逃げる、追っかける、のスピード感と山崎、篠原のゆったりまったりの日常のテンポ、、このリズムが絶妙。そこに二人の心の揺れを絡ませる。うまい。 ■「コールドスリープ」 これも世にも奇妙な物語だ。設定が安っぽい。中途半端。 ■「Pandora ~Hong Kong Leg」 これも世にも奇妙な物語から脱しきれていないような。独特な世界を作りやすい設定なのに勿体無い。 ■「HIJIKI」 独特の映像と独特の間の笑いが特徴的な監督だと思うんですが、期待を外しました。短編に持って来いの小人数密室劇にしたせいでしょうか。それでも“二十歳”には爆笑。 ■「JUSTICE」 これも「けん玉」同様リズムがいい。ブルマーの色、にやける妻夫木、先生の英語、パラパラ絵、“右”っぽい生徒、、と次々に映し出される画がものすごくいいリズムを作っている。で、JUSTICE!!って、、そう来るか! ■「ARITA」 こういうものを考えちゃう人って頭柔らかいんでしょうね。だいたい名前がARITAですよ(笑)。考えつかないですよ、ふつう。広末の語りだけであそこまでのものを作っちゃうんだから、センス感じます。 総評、単品だときついのもありますが、日本では馴染みの薄い短編映画をこんな形で見せてくれたことにまず感謝。それぞれの監督の個性も出ていたと思います。このシリーズ、これからもあるようですが、新人監督・・うーん、まあそれもアリですが、できれば個性を既に見せている監督でお願いしたい。6点(2005-03-10 13:04:06)《改行有》

497.  アフガン零年 新聞でこの作品の記事を目にしました。主演の少女に悲しい表情を求めるのに監督が悲しいことを思い出すよう進言したところ、少女はぽろぽろと涙を流し何度も撮影を中断したと。その姿を見て“嘘は描けない”と希望を感じさせるエンディングを悲しいエンディングに変更したと。幼い少女がこれまでの人生の大半を空爆から逃げまどう人生、そして抑圧と恐怖の人生を送ってきたという事実を涙ながらに読んだ。そしてその後に本作を見た。当然、記事のことが頭から離れず少女が映し出されるたびに泣けてきた。新聞の記事を含めた感想であり、映画単体での評価ではありませんが、監督の“アフガンの悲劇を世界に知らせたい”という想いは伝わりました。自分の人生を自分で決められない世界を、変更されたエンディングが一番如実に物語っていると思います。「おかしい」「間違っている」ということがわかっていても泣くことしかできないお香屋の少年は監督自身を投影した存在なのかもしれない。7点(2005-01-31 12:01:03)

498.  ルナ・パパ 内容を掻い摘んで話すとすんごい悲劇的なお話なんですけど、これがなんとも愉快な映画になってる。そして「映画」の持つ様々な要素を多分に含んでいる。戦争の後遺症で精神に障害をもつ兄の存在や父親が誰かもわからない子を身ごもったために村八分にされるという閉鎖的社会の描写などに代表される社会風刺、主人公のキャラを活かした笑い、家族の絆を描いたテーマ性、まだ生まれぬ子のナレーションで始まりまた終わらせたことで一貫して母の物語としたメッセージ性、村や村の人々を細やかに描いたリアリズム、ラストがびっくりの幻想的な展開と娯楽性..。よくまあ、うまく仕上げたもんだ。主人公の優雅なダンスとこれまでに見たこともないほど幻想的で美しい性交シーンが印象に残ります。ラストは封建的な社会からの亡命を意味するのでしょうか。社会のための社会から個のための社会への。7点(2005-01-28 14:02:26)(良:2票)

499.  マン・オン・ザ・ムーン 《ネタバレ》 ラストがすごく良かった。人生そのものを脚色して生きてきたカウフマンの病気を家族さえも信じない、その時点ではかなりブラックだなぁと思いましたが、死んでも実はあれは演出でちゃんと別の名前で生きている、そうあったらいいのに、という映画スタッフの気持ちを映像にのせたラストが心憎い。アンディ・カウフマンというコメディアンは人を笑わせる、楽しませる、というより人がなんらかのリアクションをすることに喜びを感じる、延いてはそこに自身の存在意義を感じる人。本人は知りませんがこの映画を見るかぎりそんな印象を持ちました。そんな捉えどころの無い行動をするカウフマンを映画の主人公とするには、ある程度は感情移入のできる人物に描く必要もあるわけで、その辺りをカウフマンのまわりの人物を使ってうまく描けていたと思います。ジム・キャリーはこの時期あたりから演技の幅の広さを見せてくれますが、この作品の彼はホントにいい。6点(2005-01-26 11:31:57)(良:1票)

500.  幕末太陽傳 幕末の志士たちのちょっと皮肉めいた描き方や、左平次の痛快なれどその生きかたさえも冷たく見据えたような描き方にこの作品の内包するものを読み取るのも良し、ただ大いに笑ってこの喜劇を堪能するも良し、配役の妙を楽しむも良し、といろいろな楽しみ方のできる傑作喜劇。左平次がドンチャン騒ぎをするシーンの斜めアングルの痛快さ、そして精巧に造られた品川遊郭のセットの中でたくさんの登場人物たちをとらえた長回しがお見事!7点(2005-01-21 11:16:18)

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