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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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41.  打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM> 三人の男の子たちが走って学校へ行く姿をカメラが追い、そのままバックに見える海を見下ろすという、そういうことができるロケーションを選んでいるところがまずいい。窓から入る光に照らされる机が並ぶ教室の描写が、かけがえのない一瞬を切り取ったかのようで美しかった。プールサイドに仰向けに寝ながら片足を水に浸けている奥菜恵の手前に揺らめく光のポジションが最適だ。消えたかと思った奥菜恵が突如何かから逃げるように走って戻ってくるシーンのスローモーションや細かなカット割りや揺れるカメラといった急激な技の応酬をここぞというところで出してくるのも巧い。ガキンチョの男たちと妖しさを秘めた女の子という設定に演者が見事に応えている。ガキンチョたちの無駄話の無駄話っぷりはいいのだが、その無駄話が長く感じた。ま、それでも45分の映画なんだけど。[DVD(邦画)] 7点(2011-11-01 16:40:22)

42.  SR サイタマノラッパー 今さらのレビューですが、これを映画館で見た貴重な人のようです、私。昨今、ダサい人に焦点を当てた映画やドラマがよくありますが、ダサくない人がダサい人を演じているというのが見え見えなのばかり。その中にあってこいつらのダサさイタさのリアリティは素晴らしい。段々見ているのがつらくなるほどでした。ワンシーンワンカットの演出が見事に功を奏しているといえる。微妙な空気ってやつが漂ってました。そしてリアルにダサい奴らの中でみひろがリアルに可愛かった。ちょい感動のラストも実はイタい。ダサければダサいほど、イタければイタいほどに感動するようになってる。笑いを誘うシーンまでうっすらとサブイのも狙いか。[映画館(邦画)] 6点(2011-10-31 16:15:22)

43.  緋牡丹博徒 一宿一飯 女任侠もののさきがけともいえる「緋牡丹博徒」を世に送り出した鈴木則文本人が監督した唯一の作品。監督が統一されてないので雰囲気も違って当たり前なのだが、本作に関しては鈴木色ともいえる薄っぺらな娯楽性が突出しており、前後作品からは若干浮いた存在のように感じられる。若山富三郎演じる熊寅親分の三枚目ぶりも度を越してほとんど道化。立ち回りも派手で、復讐の炎の火元となる敵方の憎憎しさも絵に描いたような憎憎しさ。女を手篭めにするという下品なシーンまである。隠すとか見せない演出なんて無い。ザ・見世物!である。ある意味幼稚。でもある意味これが映画。[映画館(邦画)] 6点(2011-10-28 14:26:12)

44.  ぼくたちと駐在さんの700日戦争 冒頭のスピード違反の取締りに対する報復合戦がアホらしくも実はああすればこうする、こうすればああするといった展開自体は実に映画的だったりする。しかし見せ方がよろしくない。こうすればああするの「ああ」の初っ端のカットで全てが決まるというのに、えらくちんたら見せてしまう。これ、全編に言える。笑いのネタは映画に適したネタが多く、これの次にこれを見せる、という具合にちゃんと見せてるのに、そのワンカットの中に無駄なシーンが入ったりする。もうひとつ笑いをというサービス精神なのか監督の間の取り方なのかわからんけど、どうにものれなかった。マンガチックに装飾されたキャラクターと演者のマッチングは絶妙だと思う。そのかわりそのせいで感動話が一層くさくもなってると思うが。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-27 16:40:22)

45.  さらば愛しき大地 悲劇は突然訪れる。二人の子供の死。あまりにきついこの事故が一人の男の人生を狂わせてゆく。これさえなければ田畑で覆われた土地に工業地帯が生まれたことでできた時代の波の狭間に落ちてゆくこともなかったかもしれない。辛くならないように、生きられるように、その選択がことごとく奈落の底へと向かわせる。土地に居つく兄は居つくしかなかったから居ついたのか。これまでの全ての些細な不満や欺瞞、日常の怒りや悲しみが覚せい剤によって歪み、膨らんでゆく。兄弟の確執もまた実に丁寧に描かれるのだが、そのそこかしこに堕ちゆく人生の伏線が散りばめられる。「堕ちてゆく」ことの簡単さが生々しくて怖い映画。130分はちょっと長いようにも思うが、その一つ一つのシーンが「堕ちてゆく」ことに繋がっている。[DVD(邦画)] 7点(2011-10-26 15:15:24)

46.  警察日記 なんていうことのないお話の連なりだ。ほんわかといい話だ。でも人のいい警察官たちによって片付けられてゆくそれぞれのエピソードはけして解決することなくなんとかかんとかやり過ごすのみ。ほんわかと見せかけて実は残酷なお話でもある。人情喜劇の中にしっかりと社会派の刻印を残すその真面目っぷりがかえって映画をつまらなくしているところもあるが、ことごとくそこに結び付けてゆくというのもシンプルでいい。「日常」であることを示唆する淡々としたお話を森繁を筆頭とする俳優陣が牽引する。[DVD(邦画)] 6点(2011-10-25 13:39:13)

47.  山形スクリーム 映画監督としてはなかなかのものを残してきた竹中直人ではあるが・・・。いや、俳優としてもいいものを持ってる。ただ、コミカルパート担当になるとその独特の存在感が際立っているせいで毎度同じような役柄を与えられワンパターンに陥っている。そのワンパターン化した竹中直人の「笑い」のセンスがこの作品に充満している。それは両極端のシリアスとコミカルができる竹中直人の「笑い」。所謂ギャップからくる「笑い」。こんな人がこんなアホなことしてる。あのキレイな顔であんなこと叫んでる。それはそれで楽しいかもしれないけど映画の「笑い」じゃない。ギャップを使うというのはそれ自体がパロディでもあるんだけど、そればっかりで映画作られるときつい。単純なストーリーはいいと思う。でも単純なだけに「笑い」をしっかりと演出してほしかった。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-24 14:41:13)

48.  釣りキチ三平 『おくりびと』で絶賛されたのもつかの間、すぐにボロが出た。これが滝田洋二郎の映画だ。大袈裟にキャラクター化された登場人物たちが気色の悪い家族ドラマを繰り広げる。序盤の釣り対決の説明じみた展開にひたすら呆れた。釣りがうまい。それだけでいいじゃん。原作漫画にはたしかにそういった解説があるが釣り漫画だから当然。これは釣り映画じゃないじゃん。家族ドラマじゃん。一時のホイチョイくらい徹底してハウツーを見せるならともかく。で、滝田監督の武器かもしれないと思ってたユーモアもから回り。ユーモアがユーモアとして活きるのは役者次第のようだ。つまりこの人の映画は役者次第ってことになる。今回の面子では監督をフォローしきれなかったようだ。[DVD(字幕)] 2点(2011-10-21 16:10:24)

49.  重力ピエロ 伊坂幸太郎があまり好きになれない。気取った文体がどうもダメ。どの著書にも言えるがとくに出だしで気取った文体が目立つ。しかし現実と超現実の中間くらいの突飛な展開とかはけして嫌いじゃないことに気付いた。だから文体とは関係のない映画ならば楽しめるかもと。むしろ現実と超現実の中間くらいの突飛な展開というやつは映画でこそ活きるんじゃないかと。結果はダメでした。終盤の対決シーンなんて映像にしたら面白そうだなと思ったものだが映画はえらく現実的であろうとしてつまらなくなっている。この映画はどうやら小説の世界をより現実的に捉えたものを目指しているらしい。つまらないけどそれが今の映画の本流なのだ。感動してもらうためには感情移入しやすくしたほうがよく、そのためには現実的にしたほうがいいのだ。しかしあまり重くなりすぎると娯楽映画としてはキツイのでとことん現実的にはできないのだ。作り手は映画というより商品を作ることに腐心しなければならないようだ。[DVD(邦画)] 4点(2011-10-20 18:01:34)

50.   《ネタバレ》 このとき高峰秀子17歳。ずいぶん子供っぽい。昔の、しかも田舎だとこんなもんか。特集上映で『綴方教室』のすぐ後に見たので「子役」のイメージを引っぱってたってのもあるかもしれん。ところが、預かった馬が子馬を生んでその子馬が売られるまでだから物語の期間は2年くらいだろうか、その物語の終盤で女工を勤め上げた高峰が子馬と再会する場面ではどこか大人びたところをはっきりと見せる。なるほど序盤の子供っぽいのは役作りだったのかと合点がいった。若き黒澤明がこのとき高峰に惚れたのもついでに合点がいった。それにしても淡々と語るセリフまわしの変化の無さとは裏腹にその雰囲気の差異には驚いた。これが女優か。それとも演出の賜物なのか。馬を巡って家族がもめたり嘆いたり喜んだり悲しんだり。そこには物語以上に当時の厳しい生活が活写されている。その見事なまでのリアリズムは山本嘉次郎の色。合間に挟まれる弟くんのエピソードが微笑ましい。[映画館(邦画)] 7点(2011-10-19 14:02:43)

51.  田園に死す 詩の芸術性とかよくわかんない。その方面に対する見る目が私には全く備わってない。さらにアングラ演劇が苦手(よく知りもせず苦手も何もないんだけど)。この作品のアングラ演劇的な演出にいちいちいやーな感じを抱く。いやーな感じを抱きながらも素直に凄いとも思う。かっこだけじゃない、狙って出せるものじゃない本物の独創がある。というのはわかる。だからだろうけど見た当時の点数は7点らしい(メモにそうある)。だけどそれ以降再見せず。再見しようとも思わなかった。数年後の今は、いやーな感じだけが記憶に残ってる。よって6点にする。ストーリーは奇抜なようで意外に筋が通っててわかりやすい。[ビデオ(邦画)] 6点(2011-10-18 15:42:09)

52.  愛の予感 《ネタバレ》 一人娘が殺されたらしい。その後、被害者の父親と加害者の母親が逃避先の北海道で出会いそこで何かが生まれる、といった内容。ただ生きているだけの規則的な日常を繰り返し見せ、その規則的なリズムが狂ってゆく様を見せてゆくことでその心情を露呈させる。セリフを排除し、ひたすら画面だけで語る手法が絶賛され見事ロカルノで金豹賞(グランプリ)を獲得。なのだが、たしかに画面だけで語っているのは認めるがそこに想像力を働かせる余地を残していない。画面があまりにもわかりやすく語りすぎているのだ。単調さと変化が大袈裟であざとくすら感じた。音を印象的に響かせているのは良かった。あと、終わり方だけは想像力を膨らませてくれるものであった。[映画館(邦画)] 5点(2011-10-17 13:11:09)

53.  五人の賞金稼ぎ 《ネタバレ》 村人から雇われて砦を作って戦うという点では黒澤明『七人の侍』の亜流と言ってもいいかも。でも戦うのはあくまで雇われた者たちであるという点、敵方が圧政を強いる権力者である点、そのうえその権力者が分かりやすいまでの大悪党であるという点においてやはり想起するのは工藤監督の『十三人の刺客』と『大殺陣』だ。主人公の賞金稼ぎが医者という表の顔をもっているところも同監督が多く監督したテレビ「必殺」シリーズを彷彿させるしメンバーになぜかくノ一がいるなんてのも『忍者秘帖・梟の城』を思い出したりした。面白い要素をとりあえずぶち込んだれ!みたいな映画。その時代に日本には絶対ないだろうガトリング銃まで登場。というかメインの武器だし。戦う理由は破綻しまくっており、ひたすら互いが殺し合うだけの映画であったのだと見終わった後に気付く。痛快なまでの娯楽映画でありながら後味の悪い苦味をしっかりと残すところがまたいかにも工藤監督らしい。[映画館(邦画)] 6点(2011-10-11 16:44:52)

54.  闇の子供たち 問題提起するならもっとこうしろだとか社会派としては中途半端とかといった批判が聞こえるが(まあわからんでもないが)、そもそもこの作品はフィクションである原作小説の映画化であるわけで、それらの批判は的外れだと思う。原作は読んでないけど映画だけで判断しても根っからの社会派であろうとはしていないように思われる。もちろん題材が題材なだけに観た者が問題を提起されたと思うことは想定しているだろうし、監督が意図しなくとも社会派の面があることは否めない。が、主人公の秘密は人間には表と裏があるということの決定打としてあるのであって、はたまた物語を楽しむためのサスペンスを生むためであって、けして児童虐待や幼児売春といった諸問題を語るためのものではない。宮崎あおいの役柄が若干やりすぎのような気もしたが反面分かりやすかった。福祉センターでボランティアをする人たちも含めて、正論は単なる正論でしかなく、そこから生まれるのは自己満足でしかなかったり、正論を吐くことで敵を作ることもあるという複雑な社会構図の見せ方が面白かった。人間も社会も単純ではない。ということを世界のどこかで起こっているかもしれない劣悪な現実に我々日本人が係わっているかもしれないという物語の中で見せた映画。[DVD(邦画)] 6点(2011-09-29 16:22:38)

55.  孤高のメス 家の前の小さな道を挟んですぐに海がある。大きな湖かもしれないけど。で、なんと見た目、ほぼ海抜0m。なんとも絶好の漁村ロケーションだ。にもかかわらず、何故に標準語よ。ちょっとだけ田舎っぽい響きのようにも聞こえるが。そもそもこの作品は、都市部に比べて設備の整わない地方の病院が抱える問題をテーマにしている。だからこそここはしっかりと「地方」を強調すべき「方言」の出番でしょ。絶好のロケーションにしたって一瞬映されるだけで、なんとしてもこの画が欲しいといった類のものではない。リアルでキレイな手術シーンにいくら力を入れても、こういうところをないがしろにしちゃいけない。[DVD(邦画)] 3点(2011-09-26 17:01:32)(良:1票)

56.  車夫遊侠伝 喧嘩辰 男でも惚れてしまう男をこそ描いてきた加藤泰の映画ではあるが、私は加藤泰の映画の女が好きだ。『昭和おんな博徒』で好みじゃない江波杏子に惚れさせ、『花と龍 青雲篇・愛憎篇・怒濤篇』でも眼中に無かったはずの香山美子に惚れさせた手腕は半端じゃない。そしてこの映画の桜町弘子。惚れいでか!凛として強情で高飛車な面も見せつつもどこまでもどこまでも女。男気溢れる男たちも実に気持ちがいい。そして井川徳道が見せる様式美。内田良平が桜町に命をかけた喧嘩に行くことを告げるシーンだ。『緋牡丹博徒 お竜参上』の雪の積もる橋、『明治侠客伝 三代目襲名』の夕焼け空(あっ、どっちもそこにいる女は藤純子だ)に匹敵する美しい井川徳道の世界がここにある。いいっすよ、ここ。心の奥にあるいろんなもんを引っ張り出してくる。簡潔に言うと感動。感動を誘引する美があるんです。[映画館(字幕)] 8点(2011-09-16 16:44:47)

57.  幕末残酷物語 新撰組をかっこよく描いた司馬遼太郎「燃えよ剣」にも初代局長、芹沢鴨と後の主要メンバーとなる試衛館出身者たち(近藤、土方、沖田、等々)の確執は描かれるが、この作品ではそういった局内の確執やそこから派生する粛清がメインに描かれる。所謂、新撰組の内ゲバもの。その非情さは知識として知ってはいても、粛清される側の視点であらためて描かれるとその非情さはさらに際立つなと。むしろ非道。架空の人物を主人公にフィクションを織り交ぜながらそのリアルな非道ぶりを炙り出してゆく。そんな中で純真無垢な存在の藤純子が光る。リアリズムに徹した暗く淡々としたドラマの中で映画の華が一服の清涼剤となる。そしてラストの大袈裟な悲劇の演出に映画の醍醐味を見る。[DVD(邦画)] 7点(2011-09-15 14:45:22)

58.  明治侠客伝 三代目襲名 表の稼業を二代目の実の息子に渡すと言った途端にその息子がころりと性根を入替えるところとか、クライマックスへの流れの早急さとか、もうちょっと時間かけてじっくりと見せて欲しいなとも思うんだけど、たった一つの美しい画でやられた。父親の死に目に会いに帰してもらった藤純子が桃を持って鶴田浩二に礼を言う川べりのシーン。オレンジの空と川沿いの松と遠くにくっきりと見える橋。セット独特の幻想的な美しさにやられた。美術、井川徳道の仕事が強烈に際立つ。19歳の藤純子がウブすぎて娼婦っぽくないところがまた歯がゆいというか、まあドラマチックなんだ。あと、鶴田浩二のセリフがいちいちかっこいい。[DVD(字幕)] 7点(2011-09-14 14:41:41)

59.  みな殺しの霊歌 《ネタバレ》 主人公が殺人犯。しかもレイプして殺す。けっこう描写もきつい。レイプはそれとわかるストレートな描写。時代を考慮すればかなりショッキングな映画だと思う。そのうちに犯人には犯人の事情ってやつがわかってくる。同時に暗い過去を持つもの同士の男女の痛々しいドラマが寄り添う。サスペンス色は強くなく、ストーリー上に展開される連続殺人自体も実はさほど重要ではない。事件そのものよりも人を殺した者の哀しみこそが描かれる。佐藤允と倍賞千恵子の哀しい顔が印象的。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-09-13 13:25:29)

60.  花と龍(1973) いきなり疾走する汽車がローアングルで撮られる加藤泰印の大迫力の画から始まる。前半が夫婦の、後半が親子のドラマ。ここで描かれる恋女房マンが素敵だ。任侠ものにありがちな女の描き方じゃない。優しいだけじゃない。強い。たくましい。それでいて可愛い。激しく嫉妬する姿すら眩しい。そのマンを演じる香山美子がいい。惚れた。原作は何度も何度も何度も映画化された大河小説。映画タイトルからして大河ドラマだ。168分。しかし映画で描かれているお話は到底168分で語れるものじゃない。でも語っちゃってるのだ。今どきのただテンポが速いだけの映画ではなく、ポンポンと手早く見せてもけしてガチャガチャせず、かと思ったらモノを間に挟んだいつもの加藤印の画がじっくりと時間を使って映し出される。そしてバッサリと切り捨てられる年月。いやはや素晴らしい。しかも168分という時間を感じさせない。物語を語る力に優れ、女優を輝かせ、魅力的な画を残す。こういう映画は尺に係わらず何度でも見たい。[映画館(邦画)] 8点(2011-09-12 18:41:11)(良:1票)

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