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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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61.  帰って来たヨッパライ 《ネタバレ》 大島渚の作品をちゃんと観るのはこれが初めて。低予算ミエミエのしょぼいセット、おまけにフォークルの三人は台詞棒読みの大根役者で、最初はちょっとビックリしてしまったのだけれど、興味深く観られた。低予算を逆手に取ってリアリティを意図的に排除し、また夢オチを繰り返したり、途中から冒頭のシーンをそのまま繰り返すことで、作品が「虚構」であることを強調し、観客の視線を「映画の外」に向けさせている。いかにも軟弱な、「いまどき(当時の)」の大学生三人と、厳しい環境で生きてきた韓国人(当時韓国は独裁軍事政権で、なおかつベトナムに派兵もしていた)との対比させ、また後者が前者の服を奪い、名前を奪う、という行為から「国・民族のアイデンティティとは何か?」という問題を観客に提示している、のだと思う、多分。まーぶっちゃけた話、結構難解というか、アヴァンギャルドな作品なので、誰にでもオススメって感じではないけど、個人的には面白かった。一瞬だけど緑魔子のおちちも見られるしね。[DVD(字幕)] 8点(2006-07-14 17:40:56)

62.  さよならみどりちゃん 《ネタバレ》 現代の若者の恋愛観、空気感をビビッドに描いた作品。ユタカが複数の女性と自堕落な関係を続けてるってのは、要は恋愛に臆病になってるんだと思う。恋愛(相手)に真摯に向かい合えば、自分自身も傷つくし、ボロボロになるから(後半、「みどりちゃん」との関係が終わってしまったユタカが、ゆうことのセックスの後「こういう関係も良いよな」とつぶやくのは、そういう自分を正当化したがってるからだと思う)。つまりユタカって男はゆうこに対して一見優位であるように見えながら、実は依存してるんだな。そんなユタカを好きになってしまったゆうこ(実際、こーゆー男に惚れちゃう女の子って、いるよねえ)も、やっぱり自分が傷つきたくないからユタカの身勝手な振る舞いに対して何でもないように装ったり、あるいは好きでもない男とヤっちゃったりする。そんでもやっぱユタカが好きという気持ちがどーしよーもなく抑えられなくなって「ユタカが好き。だからユタカもあたしの事好きになってよ」と真正面からぶつかっていく。でもさっき言ったようにユタカは恋愛と真正面からぶつかる事が出来ない奴だから、彼女の元を去ってしまう。これ、一見ユタカがゆうこを振った形ではあるけれど、実は「勝った」のはゆうこの方だと思う。矛盾した言い方だけど「負け」を認めたからこそ次のステップに進めたというか、ね。この作品、映画として見ると、予算や時間の制約のためか、画面がちょっと息苦しい感じがするのだけれど(特に前半)、主役の星野真里がすごい頑張ってたし(別にヌードやベッドシーンをやってるからってことではなく。余談だけどヌードやベッドシーンに挑戦した女優さんに対して「体を張った演技」とか「体当たり」と、紋切り型の評価をするのはそろそろ止めにしたほうが良いと思う)、西島秀俊も、こういう役やらせたら日本一ってな感じのダメ男ぶりだったし、観て良かった。特に20代位の、恋愛中・片想い中の人は、ズキーンと来るんじゃないかな。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-12 16:43:05)(良:2票)

63.  トイレの花子さん(1995) 《ネタバレ》 確かに、「ホラー」としてはバツだけど、「映画」としてはマルだったと思います。冒頭の、排水溝に落ちている小学生の帽子のショットとか、お兄ちゃんのお見舞いに先生と冴子ちゃんと妹が三人並んで歩くところとか良かったし、犯人(緋田康人、ハマりすぎ。未見だけど「デスノート」の死神役はCGでなく彼が良かったんでは?)との対決シーンも見ごたえ十分。いじめっ子たちが急に改心してしまうのは、確かに安易かな、と思わないでもないけれど、でも大勢の子供たちが犯人を取り囲むところは、「こうあってほしい」というキャプラ的な「祈り」が込められてたんじゃないかな?ただ、ラストのキスシーン!あれはイカーン!映倫が許しても俺倫が許さん!ちょっと直接過ぎ。やっぱあそこは「おずおずと彼女の手を握る」とかが良かったんじゃないかなあ?ということで、7点にしようか8点にしようか迷ったんだけど、前田愛が可愛いのでオマケだっ!※実は引用を確かめたいがために「レイジング・ブル」も観たんですが、よく分からなかったです。犯人が鏡を観ながら左眉をなぞるところかな?とか思ったんですけど・・・。[ビデオ(邦画)] 8点(2006-07-06 18:16:22)(良:1票)

64.  映画ドラえもん のび太の恐竜2006 映画版ドラえもんは確か中学生くらい、「竜の騎士」辺りまでしか観てなくて、その辺りからテレビ版からもマンガ版からも遠ざかって、もうすぐ二十年。宿題勉強大嫌い、昼寝ぐうたら大好きで、あやとりと射的しか取り得のない、でも心優しいのび太に思い切り感情移入しまくっていたクソガキも、いつの間にやらクソ大人になりましたよなってしまいましたよ。そんなクソ大人が久々に再会した(しかも劇場では初めて)ドラえもんは、やっぱりドラえもんで、もうそれだけで何だか嬉しくて、声優さんが代わったとか演出が変わったとかそういうのは、ま、どうでも良くて、ただ嬉しかったのです。・・・帰り道、「いっそのこと、あの千葉にある南蛮渡来のネズミ王国を接収して“藤子不二雄ランド”にしてしまえば良いのに。いやすべきだ、そもそもネズミはドラえもんの天敵だし」とか思ってしまったワタクシはやっぱりクソ大人です。でも映画は最高。[映画館(邦画)] 8点(2006-04-15 18:30:59)(良:2票)

65.  WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース 内田けんじ監督の「運命じゃない人」が面白かったのでこちらも観てみました。これは2002年度ぴあフィルムフェスティバル入賞作だそうですが、面白かったー!フィルムではなくビデオ作品なので、最初のうちは映像のショボさが気になっていたのだけれど、その分小気味のいいカット割と、役者(とは言っても全員監督の友人でアマチュアの人ばかりなんだそうな)の持ち味を生かした演出でカバーしているし、そのサスペンスフルな展開にいつの間にか引き込まれてしまったそれに、単にプロットの面白さだけでなく「気弱男の悲哀」も描かれていて、しみじみ心に残る作品でした。あくまで好みで言えば「運命じゃない人」よりも好きかも。ところで、DVDに収められていた監督インタビューによると、この作品は「冷蔵庫の中にある材料を見てからどんな料理を作るか決めるように、できる事(出演できる人間や使えるロケ地)を前提に脚本を書いた」のだそう。むー、新人(てかこれを撮ってる時はまだアマチュア!)とは思えない手堅さ。与えられた条件の中できっちりエンターテイン(観客を“もてなす”)することの出来る、新しい職人監督さんの誕生か。嬉しいねえ。[DVD(邦画)] 8点(2006-04-15 17:41:59)(良:2票)

66.  釣りバカ日誌 このシリーズ、若い頃は嫌悪感があったんすよね。何と言うか、そのヌルさとか、オヤジ慰撫慰撫な感じがダメだったんだけど、自分がオヤジになってきてるからかなあ、改めて観てみたら結構楽しめてしまった。西田・三國コンビが画面に出てるだけで安心して観られるし、石田えりのみち子さんもキュートだし(願わくば、「合体」シーンの暗転は、もう少し後に伸ばして欲しいけど、でもそれやっちゃったら松竹じゃなくて“にっかつ”になっちゃうしね笑)。戸川純とヤバセバビじゃなかった山瀬まみの二人も、ちょっとすっとぼけててオフビートな感じが良かった。ところでこれが製作されたのって、ちょうどバブル真っ盛りの時期なんですね~。日本中がアワアワとバブってる時期に、こういうスローライフ的なものを出したのっていうのは、案外先見の明があったのかも。[DVD(邦画)] 8点(2006-04-12 17:36:24)

67.  次郎長三国志 第六部 旅がらす次郎長一家 ども、大先輩です(そんなプレッシャーかけちゃイヤ~ん笑)。僕も実はこれを一番最初に観ました。前半はシリアスというか、ひたすら悲惨な兇状旅(人を斬っちゃったので指名手配になってて、んでお上から逃げてる)。人目を避けて旅を続けるも、至る所に人相書きが出回っていて心落ち着く暇もない、せっかく匿ってくれそうな場所を見つけても厄介者扱いされ、長居は出来ずまた旅に、男を上げた次郎長親分とその子分も髪はボサボサで見る影もなく、おまけにお蝶は体を悪くしてどんどん弱っていく・・・という、かなり絶望的な状況。子分たちがメソメソと泣きじゃくる中、兄貴格の大政が「馬鹿野郎、姐さん(お蝶)が心配するじゃねぇか・・・笑え・・・笑うんだよぉ」と皆を叱り、無理矢理笑い声を上げさせて、病身のお蝶を聞かせる。第一部のレビューで「ヘタレのやせ我慢の美学」と書いたけれど、その真骨頂がこのくだりに現れている(それにしても、この作品のお蝶を演じる若山セツ子は本っ当ぉ~に美しい。病床で皆に語りかけるシーンで、彼女の顔に光が当たっている所は、幼い少女のようでもあり、菩薩様のようでもある)。そしてもうひとつの見所が後半で登場するお園(越路吹雪)の名演技。彼女が「権現様」に亭主の無事を祈り、そしてお蝶の回復をせがむシーンは何度観ても(って二回しか観てないけど)楽しくて、可愛くて、いじらしい。そして・・・と、これ以上書くとネタばれになっちゃうけど、ともあれ、本作もマキノの「笑って、泣いて」が存分に堪能できる作品。個人的には第八作「海道一の暴れん坊」の次に好きです。 [映画館(邦画)] 8点(2006-04-12 17:23:37)《改行有》

68.  次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路 さあさあ来たぜ来たぜ、殴り込みだぁワッショイワッショイ!第四部では割とほんわかムードだったのが、ここで一気にテンションが上がる。この次郎長三国志シリーズ、他の作品での喧嘩のシーンは結構地味で、普通ならじっくり時間をかけて斬り合いを見せ盛り上げるだろうと思われる所でも案外サラッと流してしまう。僕にとってはそれがなかなか新鮮でもあり、ちょっぴり不満でもあったのだけれど、今回の喧嘩は見(魅)せるよ魅せちゃうよ!人質になったお仲さんを救うため、少ない人数で甲州へ殴り込む次郎長一行。数の上では圧倒的不利、普通に考えりゃ勝てるわけが無い、しかーし!行かねばならぬのよ、やらねばならぬのよ、それが男なのよ、男の喧嘩は圧倒的不利な方が燃えるのよ(だって、次郎長一家が数人を大人数でボコボコにするのなんて、観てて楽しくないじゃん、ねえ?)!うりゃあ!とりゃあ!ほりゃあ!というわけで、盛り上がりまっせ~♪あ、そうそう、クライマックスではそんな風に盛り上がるけど、しっとりした前半部分も忘れちゃいけない。お千ちゃん(鬼吉と綱五郎が惚れてた茶屋の娘)の祝言の日、率先して盛り上げる鬼吉と綱五郎、でも実にみっともなく、未練たらたら。その夜、久し振りに酒を断っていた次郎長親分が久々に酒を口にして大いに酔っ払う。そこで語られる親分とお蝶さんの馴れ初め。ここが実に、何と言うか、良いよ。このように前半軟派に、後半は硬派にビシッと決めるこの作品、単品でも楽しめる快作ですばい。[映画館(邦画)] 8点(2006-04-12 16:56:41)

69.  運命じゃない人 うーん、面白かった。脚本はもちろん巧みなんだけど、何つうのかな、それを鼻にかけてないというか、いかにも奇をてらいましたというのでもなく、「新進気鋭の作家でござい」みたいなところもなく、ごく自然に「面白いものを作りたかったので面白いものを作りました」って感じなのが凄い。話の内容も、ひねってはいるけれど、シニカル過ぎず、甘過ぎず、心地良~い「塩梅」。役者さんもそれぞれ適役だし(出番は少ないけどレストランでコーヒー入れに来た店長さんとヒロイン(?)の乗るタクシーの運転手さんも良い味出してたな~)。こういう新人監督さんがポコッと出てきちゃうんだから、まだまだ日本映画も捨てたもんじゃないよね。[DVD(字幕)] 8点(2006-04-01 17:49:38)(良:2票)

70.  次郎長三国志 第三部 次郎長と石松 さぁさぁやって参りました、今回は石松と追分三五郎、そ・し・て我らが姐御、投げ節のお仲さんの登場だよ~ん!さて、前作のラストでチョロッと顔を出した石松が、女がらみのいざこざが原因でやくざに追われる三五郎を助ける所から始まる本作。石松は「ドモ」で純情な不器用男、それに対する三五郎は「勝手に女の方が俺に惚れちまうんだ」と言い放つプレイボーイ。この好対照な凸凹コンビが揃って壺振りのお仲さんに惚れてしまう。何でかって?そりゃあ、気風(きっぷ)も良いしセクシーだし、惚れない方がどうかしてるって!壺振りシーンの艶やかさ、そして入浴シーン(!!!!!)の妖しさ・・・あーん、もぉどーにでもしてくれぇ!しかも憎い事にこのお仲さん、酒に酔うと惚れっぽくなって、しかもその事を覚えてないという・・・そーゆーの、一番純情男が傷つくんだぞチクショウ(個人的に経験アリ)!・・・と浮かれっ放しでいてもしょうがないので一応「レビュー」的な事も書いておくと、この作品で(及び他のシリーズ作でも)特筆すべきは時折登場する「歌」の存在。石松とお仲さんが二人酒を飲んで盛り上がるシーンでは「♪惚れていて~惚れていていて~惚れないフリを~していて惚れて~」なんていう歌が正に「口をつついて」出てきたかのごとく自然な感じで歌われたりするのだけれど、時にキャラクターの心情が込められ、時に物語の展開を暗示しているこのような歌が、実に心地良い。それと、歌と同じ位重要なのがストーリーとは直接関係ないような一見「無駄」なセリフの豊かさ、楽しさ。これはいっぱいありすぎて、どれを紹介したら良いのか困ってしまうのだけど、特に登場人物がぼやいたり、弱音を吐いたりする時の独り言が良い(個人的に一番好きなのが第六部で登場するお園さんが夫の無事を祈って「あなたと私はもう長いことご近所付き合いしてるんだから、小さいバチで勘弁して下さいよう」と“押切り権現様にお願いする所の台詞)。こういうのを「無駄」と言ってしまえばそれまでなんだけど、でも何つうのかな、そういう「無駄」が一杯ある余裕、というか空気感みたいなものが、このシリーズを実に豊かで、楽しいものにしてるんだと思うんだよねえ、上手く言えないけどさ。[映画館(邦画)] 8点(2006-03-31 18:42:04)

71.  次郎長三国志 第二部 次郎長初旅 さぁ、第二部だ、初旅だぁ!!さてさて前作「次郎長売出す」レビューで、「“ヘタレのやせ我慢”の美学」と書いたけれど、それが如実に現れるのがこの作品でござる。旅の途中の次郎長一行は兄弟分の佐太郎とその妻お徳の世話になる。かつては料理屋を繁盛させていた佐太郎だが、根っからの博打好きが災いして今じゃその日の飯にも事欠く有様。それでも佐太郎は一行を精一杯もてなそうとし、お徳はそんな佐太郎のため、着物を質に入れてまで酒肴を用意する。そんな二人の心意気に打たれ、少ない酒で酔ったふりをする次郎長一行・・・泣けるじゃあございやせんか、粋じゃあございやせんか、ねえ旦那?さらに重要なのが、このシリーズにおける「男と女」の描き方。これはおそらくマキノの女性観を反映しているのだろうけど、この佐太郎とお徳のように、大体作品に登場する男たちは粋がってはいるけれどロクデナシ(てか、みんなやくざものだしね、基本的に)、それを支える女たちは気丈でしっかり者であることが多い。これはこの作品に登場するもう一組の若きカップル、増川仙右衛門とおきねも同様で、しばしの別れを惜しんで駄々をこねるおきねに仙右衛門は「いじめるない!」と泣き言を言う。こういうの、田嶋陽子先生とかに言わせれば「だから男はダメなのよっ!」と怒られちゃうかもしれないのだが(もしそうなったら「そそそそうなんですぅ、ダメなんですぅ、ごめんなしゃ~い」と謝るしかないよね)、でも多分、男たちはそんな自分の弱さを自覚している。だからこそ、「外」に向かっては粋がっていても決して女(女房)には頭が上がらない、「すまねぇなぁ、、」とひたすら頭を下げるのだ(アラそこのお父さん、どうしちゃったの?別にアナタのことを言ってるわけじゃなくて、映画の中のハナシですよん)・・・なんて事言ってる間に、ありゃそろそろ字数がヤバイのかな?まだまだ書き足りないけど、冒頭の次郎長・お蝶の婚礼のシーンも美しいし、何たってラストにゃ石松っつぁんも登場するし、見所満載だぜい!さぁお次は投げ節お仲さんの登場する第三部「次郎長と石松」でいっ!あにさん、ついてきとくれよっ![映画館(邦画)] 8点(2006-03-28 17:56:20)

72.  ゴジラの逆襲 こちらのレビューを読んで「これは典型的な“ダメ続編”かな?」と思っていたのですが、そんなに悪くなかったです。確かにツッコミ所はあれど、少なくとも後年のゴジラ作品に比べれば、まだ作り手の熱意や気概が感じられました。「あの“ゴジラ”の続編」ではなく、B級特撮映画として見れば、十分過ぎる出来栄えではないでしょうか。それと、これは個人的な事ですが、最近東宝版「次郎長三国志」のリバイバル上映を観た者としては小泉博や山本廉ら次郎長一家と再会できたのも嬉しい。時代劇の常連名悪役である沢村宗之助が普通の現代人(北海道支社長)をやっているのも楽しいし、何より若山セツ子の演技がビデオ・DVDで気軽に観られる数少ない作品(今の所)という点でも価値はあると思います。てことで若干点数甘めですが・・・。[DVD(邦画)] 8点(2006-03-22 14:19:03)(良:1票)

73.  次郎長三国志 第一部 次郎長売出す <独り言>↓あれ?…せっかくトリオ漫才できると思ってたのに、これじゃ「ミナミハルオでゴザイマス」てゆえないぢゃん(淋)。ま、それはそれとして・・・この作品、どこから語れば良いのやら、というかマキノ作品を「語る」事にどれだけの意味があるのか…とか思ったりもするのだけれど、何とか未見の人にも興味を持って頂けるよう頑張ってみま~す。んーと、僕がこのシリーズを通して感じたのは、「ヘタレのやせ我慢」の美学。このシリーズにおける次郎長一家の面々は、例えば後に高倉健などがよく演じていたような超人的強さを持つやくざとは違い、皆それぞれ欠点・欠落を抱えている。親分次郎長からして、人は良いものの酒を飲むと我を忘れて喧嘩してしまうような奴だし、法印は坊主くずれ、元侍の大政も槍の達人で一家の中では兄貴格だが、実は武家の窮屈さを逃げ出している(それまで兄貴然としていた大政が元の女房ぬいと別れるシーンで初めて見せる破顔の表情が素晴らしい)。つまりは皆が、本来いるべき場所からはみ出してしまったアウトロー・落伍者であり、どちらかというと「強さ」より「弱さ」が強調されている。しかしそんな居場所を無くした彼らが寄り添い、慕い合って一家を形成していく。ここで言われる「男を上げる」「名前を売る」は決して単なる虚勢や売名ではなく、行き(生き)場を失った者達が何とかして自分の存在を肯定しよう(させよう)とする「闘い」なのだ。だからこそ彼らは自分の弱さを必死に押し殺し「粋」であろうとする。そんな彼らが、自らを鼓舞する言葉、それこそがあの「ワッショイ、ワッショイ!」なのだ…って、ありゃりゃ~、。また文章が変な方向に行っちゃったよ。つまりさあ、良い映画なんだよ、愛おしい映画なんだよ!個人的に一番愛しいのは、鬼吉が「俺の棺桶だぁ!」つってでっかい桶を背負って喧嘩相手に口上言いに行く所。それにそれに、虎三も楽しいし、お蝶さんは可憐だし、まだまだ言い足りないぞ!って事で続きは第二部「初旅」で!あそれ、ワッショイ、ワッショイ、ワッショ~イ![映画館(邦画)] 8点(2006-03-22 13:29:58)

74.  任侠東海道 僕としては「任侠清水港」よりもこちらの方が面白かったです。いかにもお正月オールスター作品、なんか凄いお得な感じというか、色んな味が楽しめる幕の内弁当というか(いや、お正月映画だからおせち料理か?)。バカ王子さんが指摘されている「かっぽれ」のシーンも良かったですよねえ。最後の決戦のシーンも迫力がありました。正直片岡知恵蔵のいかにも「芝居がかった」芝居はあまり好きじゃないのだけれど、子分たちの魅力も出てたし、おなかいっぱいって感じ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-27 15:21:56)《改行有》

75.  野盗風の中を走る またまたイニシャルKさん、お先に失礼します。さてこの「野盗風の中を走る」、タイトルもカッコ良いけど、中身もカッコ良くて面白いっすよ~。少し「七人の侍」に似てるところもあるけれど、少し違うのが農民たちを救う善玉が野盗であるということと、彼らが最初から農民たちを助けようと思っていたわけではないところ。最初は「俺たちもたまには善行しなくちゃな」なんつって食べ物を施してあげただけだったのに、フトした事で人心厚かった前領主の忘れ形見と勘違いされてしまって段々その気になってくるところなんかとても楽しいし、時にホロリとさせられる。野盗を演じた面々もみんな「良い面構え」でかっちょ良い(特に“はやて”役の佐藤がワイルドでイイ!)し、稲垣浩監督の快活でダイナミックな演出もビシビシ決まっております。こういう、それほど知られてなくても面白い作品が、まだまだ昔の邦画にはいっぱいあるんだと思うと、なんだか嬉しくなっちゃうよね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-25 19:20:31)(良:2票)

76.  笛吹川 イニシャルKさん、お先に失礼いたします。この作品、戦国時代を舞台にしているけど、主役は武将ではなく戦国の時勢に翻弄される貧しい農民の家族。戦後15年目に製作されたこの作品に戦争の記憶が反映されているのは、おそらく間違いないでしょう。「いくさになんて行くんじゃねえ!」と息子たちに懇願する母と「先祖代々世話になっているおやかた様のためなんだぞ!」と気勢を上げる長男、最初は「オラいくさになんか行かねぇ」と言っていたのが兄たちに影響されて自らも死地に赴き、兄弟とともに自決する三男・・・きっと終戦直前の沖縄や、或いは旧満州でも、同じような事があったのだろうなあ、と実感しました。途中で何度も鳴らされる、まるで「諸行無常」を象徴するような鐘の音が印象的でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-25 19:10:56)

77.  旅の重さ 瑞々しい、良い映画だなあ。当時ってこういう若者の貧乏一人旅が流行ってたんですよね(という言い方すると、何だか上から見下ろしてるみたいでイヤなのですが)。これは日本の映画の筈なのに、そこに映し出される日本の風景や人々は何だか「自分の知らない日本」のようで、切ないようなもどかしいような、不思議な感慨にとらわれます。高橋洋子も可愛らしくて、素敵。[DVD(字幕)] 8点(2005-12-01 18:37:17)

78.  空の大怪獣ラドン これを含めて、この頃の日本の怪獣映画が、妙な生々しさを漂わせているのは、恐らく「戦争」の記憶が生々しく残っていたからなんじゃないかな。きっと当時この作品を観た人の多くは、ラドン来襲を「空襲」のメタファーとして感じ取ったのだろう・・・てな事を、ボーっとした頭で考えながら観ました。あと、欧米の多くの怪獣・モンスターものと違って、ラドンが単純な「悪者」みたく描かれていない(ラストはちょっと泣けた)のにも好感が持てました。んー、「ゴジラ」一作目が「横綱」だとすると、この作品は「名大関」って感じですね。[DVD(字幕)] 8点(2005-11-14 14:29:07)(良:1票)

79.  瞼の母 「泣ける映画」が過剰に持ち上げられる昨今、心ある映画ファンの方々がそういった風潮に反発するのは分かる。んでも、この映画では素直に泣いたって良いじゃん、おっ母さんに逢えたんだもの。「マザーコンプレックス」なんて西洋人の考えた概念なんて、関係ないねっ。長谷川伸は、誇るべき日本のシェイクスピアだよ(風邪気味にて、乱文暴論ご容赦)。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-12 17:09:15)(良:3票)

80.  喜劇 女は度胸 さあ困ったぞ。登録した以上はレビューを書かなきゃいかんが、サテどう語れば良いものか・・・「その作品が作風から『怒劇』とも評される森崎東の監督デビュー作」とか、別に僕がゆわなくたって良い事だしねえ。いわゆる、下町を舞台にした、一見いかにも一昔前の松竹っぽい人情喜劇といえばそれまでなのだけれど、クライマックスの口論のシーンが凄い。主人公の誤解から始まったトラブル。主人公一家と息子たちのそれぞれの恋人(倍賞美津子・沖山秀子)が一同に介し、それぞれの胸の思いをぶちまけ合う。その怒号を通して見えてくる、人生の哀しさや不条理。そしてすっかり人生を達観(諦観)しているように見えた母親(清川虹子の、人生を滲ませた演技が良い)が、ダメ親父に淡々と真情を吐露する姿は、何かグッと来る。「こんな家、何度も飛び出してやろうと思った」と言う彼女が、それでも夫に見せる、ささやかな愛情。夫のかつての姿に思いを馳せる様子が、ほんの数秒のシーンで表現(どんな風に表現されてるかは、ナイショ)されてて、凄い。洗濯物のパンツの後ろを飛行機が斜めに飛んでいくラストシーンが、とっても印象的でした。[DVD(字幕)] 8点(2005-11-02 18:23:42)(良:1票)

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