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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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61.  DANCING MARY ダンシング・マリー 《ネタバレ》 まァ~~実に支離滅裂な映画だなァ……と思って観終わったのですが、よ~く考えたら監督の前作『砕け散るところを見せてあげる』だって(ある意味)相当に奇抜で奇妙な作品だった…とスグに思い直しました⇒しかし、アッチは見事に成功してますが、コッチは…とゆーのが結局シンプルな私の結論でもありますね(ソレに気付いた以上は他に言うコトは無いってレベル)。こーいうのは完全に「メソッド」とかじゃない⇒「考えるな、感じろ」の世界!だと思うので、まァしゃーないかな…と。。(+二匹目の泥鰌なのかも知れませんが、やっぱ狙ってやるモンではねーかな…と。。)ソレでも、私は監督の次回作にはまだ大いに期待してます⇒こーいうヤツをまた撮るってなら、必ず観させて頂きますね。[DVD(字幕)] 4点(2023-07-31 00:15:29)

62.  ヒミズ 《ネタバレ》 偽物とゆーか、嘘とゆーか、端的には世の「欺瞞」をまずは暴き切りたかった映画…という風に見受けられました。美しいモノ・ポジティブな言葉だとか、そーいったモノはとにかく大仰で「嘘臭く」見える様に撮られている、と(特に前半の二階堂ふみの諸々などが)。だから一方で当然、その対極に在る人の世のネガティブなモノとゆーのは、コッチはごく真なる感情の籠もった「殺気を帯びた」所作・言葉として観る我々に突き刺さる…ハズなのですケドも、個人的にはど~も、前半は少なからずそーいう感覚も有ったのですケド、後半は正直そーでもなかったかな…とゆーのが正直なトコロで、コレも端的にはこんな映画なのにあまり「観ていて辛くなかった」のですよね。。。演出のアイデアとしては率直に(前述のソレは)かなり優れたモノにも感じられたのですが(未読なのですが、コレは原作準拠なのでしょーか?)偉そーな言い方を許して頂けるのであれば今一歩、完全なる成功には至らなかったのかな、と=真なるモノに為るハズのソレも、また虚構になってしまっている、と。 しかしまた一方で、とある個々の場面における俳優陣の演技のクオリティとゆーのは、中々に凄まじいモノだったと思いますね。主演2人の(しかも10代の)仕事も実に素晴らしかったと思いますが、また脇役の「悪い」人達のソレがモ~凄まじかったな…と。個人的には、中でもでんでん氏ですよね(マジで、人間離れした寒々しさを感じ取ったのですね)。その意味でも、一見の価値は確実に在る映画だな…とは思うトコロです⇒ココはやはり、一点足しておきます。[インターネット(邦画)] 7点(2023-07-27 00:25:50)《改行有》

63.  この子は邪悪 《ネタバレ》 ホラーと言うには(全編通しても)そーいう描写が少なすぎるコトも含めて、ソッチのジャンルだとしてもかなりミステリ寄りのホラーorスリラーかと当初から見えてはいるのですが⇒催眠術という実際的なキーワードを考慮するとどっちかと言えばスリラーかな…とも、最後まで観ると結果的にはその辺を通り越してモ~「魔法使い」系と言って好い様なダーク・ファンタジーみたいなお話なのですよね。しかしその意味では、なんか最初の方から随分と陰鬱・かつ随所で「ゴシック」な風を大いに醸してる雰囲気づくり(⇒メリー・ゴー・ラウンドというモチーフをはじめ、音楽とかセット・小物の感じとかも)とは、その辺が実は好く整合してたのだな…とも少し感心しましたし、ミステリの側面の「トリック・仕掛け」の純粋な質もそんなに悪くはなかったかな…とも。オーラスのタイトル回収も、個人的には特に嫌いではないのです(そのトリックのキレ味のみに限れば)。 ただ……そーは言ってもクライマックスのその「ドンデン返し」の部分の展開には、率直に違和感や納得いかない感の方が相当に強く感じられた、とも言わざるを得ないのですよね。正直なハナシこの部分はツッコミどころの乱れ打ち!てな惨状だったかと思いますが、一つだけ、個人的にどーにも納得がいかなかったのがラスボスの玉木宏のキャラ設定とか諸々なのですよ。あんな人間離れした「術」を擁して、かつ目的の為・家族の為なら一切の躊躇無くソレを使って何十人という人間を手に掛けて来た…てのは、重ねてもはや「人成らざる」と言って好いレベルの悪魔的存在だと思うのです。結局、ごく善なる主人公がそんな恐るべき怪物と実の親子であるコト自体に加え、彼を最後に倒すのもまた実の娘だ、といった辺りに係る主人公側の葛藤が何一つ描かれないのは流石にちょっと違和感が在り過ぎると思ったのがまず一つ。もう一つとしても、またそんな恐るべき玉木宏とて、本作では(児童虐待のお話を脇に置けば)ひたすら家族の為にその能力を行使している…とゆーのも、ココまで「振り切った悪」の行動としては少し違和感が強いと思いました(ココにもやはり躊躇や葛藤が少しも絡んで来ない…が故に)。 結論、アイデアやコンセプトは比較的しっかりしている作品にも思えましたが、肝心なトコロが全体的にちょっと「雑」ですかね(ある種、ちょっと「チープ」だとも言えます)。先ほどゴシックな雰囲気が好みだった…とも言いましたが、結局ラストがこんな安っぽい感じなんだったら最初からもっとフツーにドンドロドロドロなホラーにしちゃえば好かったかもな…とすら思います。やや残念な感じの方が強い作品ですかね。[映画館(邦画)] 5点(2023-07-25 11:29:26)(良:1票) 《改行有》

64.  君たちはどう生きるか(2023) 《ネタバレ》 現実の世界・歴史と強固に繋がっている物語ではありますが、ジャンルとしてはごく純粋なファンタジーですね。前述の構造も含めて、ジブリだと『トトロ』とか『千と千尋』に酷似しているとも思いますが、個人的にはよりプリミティブな『不思議の国のアリス』の様なお話だな…とはいちばん最初に感じたトコロです。表現としては、誰しも「コレがジブリだ!」と膝を打つ様な監督固有のアニメーションが見事に健在だったコトに加えて、今作では炎や水といった抽象的な部分の(おそらくCGによる)表現に更に磨きをかけて⇒ソレを前述の手書き風アニメにより完璧に融合させている様子もまた見事だったと思います。もう一つ、コレは確実に意図的に監督の過去作=嘗てのジブリ作品中の種々の風景・象徴的要素を物語の中に非常にふんだんに織り交ぜてゆくのですよね(⇒観れば誰でもスグに気付くというレベルで)。でも、正直なトコロ、全体として非常に示唆的・比喩的に見える物語ではあるものの、話の内容や個々の描写・台詞自体にソコまで高度な意味が積まれている様には見えなかったor 少なくとも1回観たダケで分かる様にはつくってない(or 最低限私にはソコは伝わらなかった)という、控えめに言ってもごく「難解な」作品だとは、確実にそー思われましたですよね。 でも、しかし、じゃあナニも伝わらなかったのか?とゆーとそんなコトは全くないのですね。むしろ、私個人としては観終わった瞬間、コレは監督がもう、有りと有らゆるモノ全てを完全に肯定している作品だ…という実に暖かくてポジティブな感覚に包まれたのです。前述のセルフオマージュが意味するモノは監督の映像作家としての人生そのものだ、とも感じましたし、ソレも含めてナニかを次の世代に引き継ぐこと・或いは引き継げずに新しく真っ新に始めてゆくしかないコト、悪意の無い世界に生きるコトが叶わず、夢破れて斃れてゆくコトも有りうるというコト、すらも、全て一切合財が此処に至ってはこの世界の美しさに見えるのだ…と。重ね重ね私には、今の今、最後に監督の心の中に残って居るのであろうあの懐かしい風景の数々が、また今も尚こんなにも美しく+その感覚を全世界の人々と確実に共有可能だ、というそのコトこそが、映像作家としての監督の最も尊い部分なのではないか…と思われたのですよね(途中、ワリとウンウンと唸りつつも、今作を観て最後にはそう思うに至りました、と)。 この予想が外れてもナニも哀しくも・悔しくもありませんが、私自身はやはり、今作が監督の(正真正銘の)最後の作品だと信じておるのですね。そして、今作がその最後の作品であって本当に好かった…とも、また信じているトコロではあるのですね。[映画館(邦画)] 9点(2023-07-15 00:13:32)《改行有》

65.  泣く子はいねぇが 《ネタバレ》 諸々、思ったよりも全然シビアでビターなお話で、んで仲野太賀は子持ちではあるんですが確かにコレは完全に青春映画の範疇に在る作品すね(若くて若くて⇒苦くて苦くて)。そんでまた、その苦さ(居辛さ)が結構ズーッと続いてゆくとゆーか、息継ぎのヒマもあんましねーなとゆーか、その意味でも個人的に高度に想定外な映画だと感じちゃいましたね。まァゆーて、この主人公がそーいう状況に陥っているコトの「理由」自体はごくシンプル・オーソドックスな方のヤツだと思いますし、重ね重ね観ていて相当な長時間がワリと苦い(ダケの)映画だったかもな…つーのもシンプルに心地好くはなかったのですね。居辛さに関しての具体的な理由としては、まずは吉岡里帆が(本当に最終盤を除く全編で)ひたすらに怖すぎるとゆーのと、二つ目にじゃあソレをカバーしてくれる様な仲野太賀の味方が居るかってーと実はそーでもない、という四面楚歌に近い様な状況があったりもしてですね…(⇒序盤の古川琴音ちゃんとかも含めて、結構ほぼ全員にキレられてるor呆れられてるorナメられてる、てな感じで…)でもしかし、ソコを踏まえてのオーラスは確かにスゴく好いシーンだったと思いますね⇒コレがやりたかったんだな!と納得して、んで一点上げるコトにしました(別に二点上げても好いのですが、いったんココまでで)。 ※余談:とは言えもう一つの観点で、主人公がこーなってしまった直接的な原因の「酒絡み」のイベントについては、少し申し上げたいコトもあるのですね。第一には、この具体的な事件のインパクトが少し大きすぎるコトが(⇒ほぼほぼデジタルタトゥー的なレベルのコトだと思えてますが)本作に描かれる「コトの本質」をややボヤかしてしまってる様に見える…てのが疑問の一つ目。次に、仲野太賀はおそらく元々あーいうキャラ(酒乱)なのだから、彼がこーなってしまったのは彼だけの責任ではない⇒飲ませたヤツも同罪だろ!という個人的視点からの疑問二つ目。最後に、そもそも何であの状況でアレをカメラに映してんだ!という(コレが最大の)疑問三つ目。その辺なんかも含めると、個人的にはやっぱ太賀くん流石にちょっと可哀そうだよな…(そのワリにも全く救われねーし…)てのがまた正直なトコロの感想なのですよね。。ま~コレも、疑問の後者二つについては私自身がまた酒飲みだから…というコトなのは承知しては居ますケドも……[DVD(邦画)] 6点(2023-07-14 23:54:28)《改行有》

66.  ミュジコフィリア 《ネタバレ》 原作未読。ですが、端的には若き芸術家を主人公に置いたアート系青春もので、かつその手としても一番よくある方の音楽分野のお話です。ただし、今作はその中で「現代音楽」にフォーカスした内容になっていて、その方面の考え方・理論とか、あるいは音楽シーン自体もそーいう系統のものがふんだんに含まれてくるコト自体は、ワリと面白く・興味深く・新鮮にも感じながら観てゆけたのですよね。しかし、後半は(現代音楽というコトで)いわゆる「未聴感」が一つのテーマとなってゆくのですけれど、一方で物語の方は終始(特に主人公の境遇や動機付け、あるいは他登場人物のキャラなんかも含め)極めて高度に「既視感」の強いものになってしまっていて、個人的にはソコには実に強力なチグハグ感を覚えずには居られませんでした。あともう一つ、人物関係の中でも特に幾筋かの恋愛感情の部分はハッキリと説明不足に感じられていまして、ソコは原作未読者にはちょっと不親切…というレベルだったかと思いますね(=分るには分るケドも、入り込める・感情移入できるとは言い難い)。 チグハグ感で言えばもう一つ、チョイチョイ入る松本穂香ちゃんの歌も、個人的には+少なくともこの作品に関しては明らかなミスマッチだったかな…と思いましたよね。音楽映画だから歌が入っても(本来的に)悪くないだろうし+穂香ちゃん自体も結構歌上手いし+曲も(ポップ・ミュージックとしては)全然悪くないし…とは思いますケドも、作品のテーマとは全然(全っ然)合ってないですよね…としか。。[DVD(邦画)] 4点(2023-07-14 16:31:26)《改行有》

67.  破戒(2022) 《ネタバレ》 60年ぶりの再映画化でありますが、前二作と比べてもまた独自の展開運びの工夫(エピソードの取捨選択)とゆーのが全編に施されており、結果的には今作は丑松の内面の苦悩と、あと志保との恋愛の側面にフォーカスした作品になっていたと思います(多分に青春映画的とゆーか、でもその雰囲気には主演の間宮祥太朗は諸々とかなりハマってたと思いました)。個人的には、父・猪子蓮太郎・銀之助、等々との関係性などはだいぶ大胆に簡略化したな…という印象もあるけれども、全体のバランスとしてはかなり良好に仕上がっていたかなと⇒変に目立ちすぎているトコロが無いという意味では観易い≒もう少ししっかりと観たい…という物足りなさのある個所も無くはない…と。あと、シンプルに非常に分り易い=未読者や中学生高校生とかにも伝わり易い質感だったかな、とも思いますね(⇒ソレだけでも今、再映画化した意味は十分に在ると)。 ただし、その分り易い(=ソレを重視した)シーンとして一つだけ、猪子蓮太郎の演説会のシーンは流石に少し違和感も覚えましたかね。コレはそもそも、支持者が集まっているモノなのだから正面切って妨害しようとしたって分が悪いのだし、その数名の手下を従えたド真ん中に高柳利三郎本人がふんぞり返って居るとゆーのも(コレは)在り得ないコトだ、と。結局、このシーンは少し気が入っていない・上滑りしている様にも感じられました。猪子蓮太郎の登場シーン自体がごく少ないという今作の構成上からは、個人的にはやや残念なコトにも思われましたね。 もう一点だけ、蓮華寺の和尚が竹中直人…てのは、コレも流石にチョイ違和感の方が強いです。そもそもやっぱり、彼は「見かけは立派だけど…」という人には見えないのです(ギャグかと)。まあ、全編通してもごく超マジメな質感なので、その意味からの一つの「外し(スカシ)」としては好かったのかも知れません。[DVD(邦画)] 7点(2023-07-01 10:02:59)《改行有》

68.  夜を走る 《ネタバレ》 前半は、社会の底部暗部を映し出すかの様な社会派サスペンス…ぽいのですが、中盤以降は一転も~ブラック・コメディみたいな感じにチョイチョイはっきりと笑かしに来やがるのですよね(⇒でも正直あんまし笑えないですケドね)。ただし個人的には全体としても、種々の暗~い社会上のシチュエーションに置き去りにされた為に「心がどんどん蝕まれてゆく人間」の有様を描いた心理的サスペンス…だと理解するのが妥当かな~とは思いました。しかし乍ら、その意味では=サスペンスというジャンルの作品としては、まずよく見るとのっけから矢鱈と「稚拙」なクライム部分の要素もろもろと、あとはとにかく(コレも正直)かなり高度に意味・意図が伝わってこない肝心の結末、といった辺りは、少なくとも私としては好みからは明確に外れている…という感じではありましたですね⇒重ねて、サスペンスを名乗る・名乗らざるを得ない内容を(こ~んな感じに)擁しているのであれば。 印象的だったのは、主演の足立智充さんが言う「俺は変わってない⇒周りがどんどん変わってっちゃって…」てな感じの台詞、でしたかね。心が蝕まれて⇒おかしくなってってる人って大概その自覚が無い(からおかしい・ヤバい)てのと、あとはやっぱし自分の心の「無意識の部分(=氷山の沈んでるトコロ)」から最初にボロボロになってく…てなコトかな、と。この辺にはかなり共感も出来ましたし、また一種の「心の闇」を描く方法論としてはまま「リアル」だったかな…とも⇒とは言え、そーいう具体的・科学的なコトを描こうとしている映画では(毛頭)ないよーな気もしてるのですケド、重ね重ね、本当に言いたいコトは何だったのか?については、残念ながら掴み損ねてしまった…てコトだと思います。。[DVD(邦画)] 5点(2023-06-25 23:12:46)《改行有》

69.  痴人の愛(1967) 《ネタバレ》 うーん…谷崎潤一郎作品の映画化はソレこそ数も非常に多いので、その全てを観ているなんてコトもないのではありますが、例えば同じ増村監督の『卍(1964)』なんかに比べても、特にその「文芸的な趣」といったトコロは完全に比べるべくもない…という感じですよね。正直、ナオミちゃんは得体が(知れる様で)知れないダケですし、となると畢竟ソッチの方に感情移入して観ていかざるを得ないという小沢昭一を(また素直に)ただ観ていってしまうと、個人的にはブラック・コメディにしか見えんかった…という感じでもありまして⇒諸々、原作に比べると特に人物の内面の描写などは(当然の如くに)浅い・軽い…という感じだとも思われましたかね。。 一点、コレは好い!というトコロがあるとしたら、年代的なコトもあって種々の場面でヌードが効果的に使える状況であり、かつその実際のカラダを曝け出してくれた安田道代さんの出来自体は諸々とごく高度に優れていた・ハマってた、というコトですかね。でもゆーて、その時点で(どーしたって)文芸的な方には為り得ない・仕上げ得ない映画だった⇒だからこの方針で撮った…というコトなのかも知れませんケドね。[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-25 23:07:20)《改行有》

70.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 《ネタバレ》 前作から(かなりの部分で)状況を引き継いでいるのですが扱いとしては姉妹編…なのですね。外国人の博士がミョ~に軽薄そーなイケメンに挿げ替わってるのがまずは気になります(水野久美は相変わらず可愛いのですが)。お話の方も(怪獣映画としては)比較的オーソドックスなモノに取って替わっている様にも見えましたが、その中でもフランケン=善良なサンダの方、にはお約束の「ヒトとしてのフランケン(の葛藤)」みたいなモノも感じ取れて悪くはないと思いました。で、肝心の怪獣映画としての物理的な側面=アクションや怪獣の造形、といったモノはシンプルに分り易い+量的にも増えてる、というトコロで(ココは)前作より確実に向上してたかな~と思いますね(かの有名なメーサー戦車ってのは今作が初登場!ってコトなのですが、カッコ好いし強いし…で素晴らしかったですね!)。終わり方がまた若干取って付けなのはモ~ご愛敬…という感じでもありますが、個人的には前作より好きです。[インターネット(邦画)] 6点(2023-06-25 22:55:18)

71.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 東宝の特撮映画で、正にその全盛期につくられたやや異色作…といったトコロでしょーか。同時に、比較的意欲作でもある様に見えており、序盤かなりの尺を使ってフランケンの存在・背景事情を凝った内容で丁寧に導入していたり、あとは特撮でもまま難しいと言われる「怪人以上・怪獣未満」の10m前後?のモンスターの表現を中盤に盛り込んでいたり、とその辺はまずまず興味深く・ユニークにも観れましたですね。他にも、ほぼ生身で主役のフランケンを演じた古畑弘二さんという方は今作をもって役者引退されたとのコトですが、中々どーして激しいアクション+そこそこチャンと「怪獣ぽく」見える演技も含めて(素直に)凄いな~と思いました。 しかし、私の観たのは「大ダコエンド」の方だった様なのですが、どっちにしろ終い方はごく唐突で違和感のあるモノの様ですし+だったですし、まずソコは率直にイマイチかな~と思いますね(⇒まァ本家ユニバーサルのフランケン映画の方とて、どれも大体そんな感じで終わってたな…という気もしますが)。あと、先ほど古畑さんは頑張ってた…と言いつつ、やっぱどーしたって今作のフランケンは「生身の人間」に見えてしまうコトも多くて怪獣としては好みは分れるかな~とも思いますね(どだい、なんで好い感じにボロ切れを纏ってんの?みたいな違和感も確実に在り続けるのですし)。楽しめはしましたが、それ以上とは…てな感じすかね。[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-25 22:54:47)《改行有》

72.  日本女侠伝 真赤な度胸花 《ネタバレ》 今作の藤純子さんは元々は教師志望?のマジメな婦女子っぽいのですが、お父ちゃんが北海道の開拓民の馬喰の親方!という中々モノ珍しい出自では居られるのですね。で、そのおとっちゃんが揉め事で(冒頭あっという間に)殺られてしまい、跡を継ぐ為に九州から舞い戻る…てな感じのお話です。まず特徴としては、北海道の大自然の中で馬と戯れる為に…とゆーか、今作の藤純子さんは終始洋装+ズボン姿なのですね(この時点で珍しい)。かつ、このシリーズとしては結果的にはドンパチなシーンがごく多いのですが、文字通りのドンパチとゆーか(コレも任侠映画にしては珍しく)銃撃戦が完全にメインで、だから作品全体としても任侠映画よりは西部劇の方にかなり近いという感じです。プラス、そのドンパチの中にミョ~に派手に(⇒ちょっと稚拙に見える位に)血がピューピュー吹き出るスプラッタなシーンが在ったりで、結論的にはこのジャンルの作品としてはかなり異質なヤツにも見えました。 でも、重ねて洋装+見事な碧の長髪を棚引かせる藤純子さんも素敵でしたし、そもそも(今作でもまた)相方を務める高倉健さんとて、ごく非常に北海道が似合う方ですからね。そのロケ地の大いなる自然の美しさも含めて、私としてはかなり楽しめました。興味が有れば是非。[DVD(邦画)] 6点(2023-06-25 22:52:00)《改行有》

73.  ハケンアニメ! 《ネタバレ》 ふたつのアニメ作品の「覇権」争いという構造の中にも、描かれるのは更に多様なる「価値観の衝突」なのであります。新人(のフレッシュさ)なのか・熟達のベテラン(の更なる熟成)なのか、大衆性か・作家性か、或いは芸術的であるべきか・商業的であるべきか、とか、まずはそーいった種々の「対立」だらけの序盤~中盤がかなり高度にストレスフルだったのですし、また(作中表現を借りると)私なんかにもソレが非常に「刺さる」辛さでもあったのですよね⇒当然、棲める業界は違えど。 ただ結局のトコロ、その意味では今作自体はごく「大衆的」なグッド・エンドを迎えて(片方が滅びる…という様な決定的な勝敗も付けずに)晴れやかに終わってゆく、でもその中でも私には例えばひとつ、根源的でシンプルかつ純粋な「製作意欲=情熱」の大切さだとか、とは言えソレが認められるかどーかはかなりの部分で「才能」の有り無しに掛かっている…という残酷な事実だとか(+かつある種「(社会的に)適切な」製作意欲、というモノだって当然存在する=範囲が決まってる、のだろーとも)、結論的にはごく「当たり前」の内容を語ってるって映画だな…とは確かにそう思われたのですよね⇒そーすると「(私も含めて)俺たち無能はどーしたらエ~ねんな!」となってしまうだろう…という意味でも、この令和のダイバーシティな世界においてはモ~ちょっと古臭いな…とすら(⇒部分的には昭和のスポコンだ、と)。 でも一方でまたひとつ、コレが日本の商業アニメ業界を舞台にした作品だ…という点では、モノづくりの普遍的な面も垣間見せつつ所ドコロはやはり特殊で複雑で、だから「ユニークさ」てのは第一にも十分に感じられましたし、そもそもアニメって(娯楽コンテンツとしても・芸術としても)やっぱしちょっと「ユニーク」だな(⇒少なくとも、実写的な映画とはだいぶん異なるな)とかってコトも(個人的には)感じ取れた・再認識するコトが出来ましたですね。そして、更にそもそも、私はこーいう唯々「熱い」ハナシってのは完全に大好物!なのでありまして、だから結構随所でボロ泣きしながら観てしまってました。ヒジョーにシンプルに面白い作品だったと思います(⇒週末の映画としては大成功!)。オススメ。[DVD(邦画)] 8点(2023-06-25 18:46:56)《改行有》

74.  日本女侠伝 激斗ひめゆり岬 《ネタバレ》 5作目は、舞台がちょっと珍しい沖縄…という部分はシリーズ2作目に、ただし一方で全体的な構成は3作目によく似た藤純子と菅原文太の悲恋もの、という感じでしょーか。しかし返還前の沖縄(それも製作年より少し前の戦後しばらくの時期かと)のお話というコトで、諸々とかなり「辛い」要素とゆーのはいつも以上にヴィヴィッドではありましたね。ゆーて内容の方はいつも通りですし、でも沖縄だから種々のシーンを(ソッチは)ま~んまいつも通りにやる訳にもいかないから、その辺はユニークな一方、逆に随所で少し「洗練されてない」という感じにも見えるのですよね(率直に若干「ダサい」)。しかし、個人的には、とにかく悪どさが際立つ敵役どもにコレでもか!と虐げられる人々には、ごくシンプルに非常に感情移入できて任侠ものとしては十分に面白く観てゆくコトが出来ました。悪くなかったと思います。 藤純子は非常に分かり易く南国風!とゆーか、女だてらに運送会社の社長役でツナギにグラサンに日に焼けた褐色の肌!で暴れ回るのはかなり新鮮に見えました(髪型も、シーンに依ってはポニーテールだったりしますし)。あと、コレも時々メッチャ「言葉遣いが悪い・乱暴」なのですよね。その点は正直、非常に面白く観るコトが出来ましたですね(重ねて、所ドコロは若干「変」にも思えたのですケドも)。[DVD(邦画)] 6点(2023-06-21 22:25:26)《改行有》

75.  日本女侠伝 血斗乱れ花 《ネタバレ》 4作目はまた、炭鉱ブームに沸く明治の九州…が舞台なのですが、藤純子さん自身は(物語冒頭では)大阪・船場の呉服屋の女将…というコトで、まず今作では最後まで上方・大阪弁で通しているのがナンかだいぶ色っぽいのですよね。何となく京都のイメージがあったりもしたのですが(⇒ごく個人的に)元々育ちも大阪が長い…て方だとゆーのも今回初めて知りました。流石に元が呉服屋の女将さん…というコトで、今作の彼女はも~完全に堅気で、また全体としても(他の人も含めて)どっちかと言えば確実に大人し目…なお話・演出だったという印象です。その意味で、鉄火場に替わる一番の(彼女の)見せ場は「泣き落し」でしたかね⇒今作は、ラスボスが大木実でその手下が遠藤辰雄、んでソイツらの仲間だけど(その泣き落しを喰らって)寝返るのがなんと天津敏…という、ソコからしてもやや珍しい方の作品だったかも知れません。 しかし、終盤にかけてがま~た矢鱈とマロいのですよね…(テンポ的に…)前述どおり中盤も泣き落しの静かなシーンが見せ場で、その後もお涙頂戴…みたいなシーンが終始続いてゆく感じで、でもゆーてラストはまた健さんがカチコミを仕掛けて(皆殺しにして)終わる…のですケドも、そのシーンすらもな~んかゆったりテンポで哀愁の方が際立つ様な感じでもあって……個人的には、好きかor苦手かでゆーたら、少し後者の方だった…かも知れません。。[DVD(邦画)] 5点(2023-06-21 11:05:14)《改行有》

76.  日本女侠伝 鉄火芸者 《ネタバレ》 シリーズ3作目ですが、今作は1作目同様にまた藤純子さんは芸者、それも「辰巳芸者」と名高い深川の芸者…というコトなのでして、諸々の出演作と比較してもまずは相当に頼り甲斐のある女傑!という様な感じの方ではありましたですね。ただ、だからとゆーか周りの人物が総じて藤純子さんに頼り過ぎなきらいがあって、個人的にはソレがちょっとイマイチにも感じられてしまいました⇒特に、彼女の第一のパトロンな筈の曽我廼家明蝶が実にだらしない…で、全体的には今作もまた(藤純子さんと菅原文太の)悲恋もの…に仕上げられていると思うのですが、この部分に関してはまあまあ悪くない出来だったかな、とも思いました(でもまあ、同じようなのも今までも散々観て来ては居ますケドも)。 一点、芸者としての(修羅場に替わる)見せ場としては、宴席での呑み比べ的なシーンがあったり、あとは恒例の日本舞踊のシーンも(当然)複数回入ってきます。今作では、深川芸者が芸を競う「羽織会」?というハイライト的シーンが終盤に設定されており、ソコで藤純子さんが踊るのが歌舞伎舞踊中の名作『保名』というヤツだそーなので。別に興味を持って(モノホンのを)観に行けば好いダケのコトではあるのですが、ソレでも思いがけず中々に貴重な経験をさせて頂くコトが出来ました。[DVD(邦画)] 5点(2023-06-21 11:04:37)《改行有》

77.  日本女侠伝 侠客芸者 《ネタバレ》 コレも藤純子さん主演の任侠もののシリーズですが、女侠と言いつつこのシリーズは(コンセプトとしても)藤純子さん自身は基本的に「堅気」というコトになっている様なのですね。んで、だからとゆーかそれに加えて、まずは物語の舞台(地方)も比較的バリエーションに富んでいるかと思います(北海道から沖縄まで)。あと、主人公が堅気だから(+5作中2作では芸者だから)また賭場と修羅場以外の見せ場として、日本舞踊のシーンが多く含まれて来たりもします。諸々、普通の任侠ものとは少し雰囲気の違う部分を感じ取れると思うのですね(そりゃ流石に毎回同じコトやるワケにもいかんだろーし…)。 今作は、舞台は九州ながら(先に述べた様に)藤純子さんはごく気の強い・気風の好い芸者さんで、でもまァ後は大体いつも通り…てな感じすね。日本舞踊のシーンも最初と最後を含めて数回入って来ますが、お終いのヤツは歌舞伎舞踊で言うトコロの『鏡獅子』てヤツですかね…メイクなんかも大分凝ってましたね。一点、若山富三郎が陸軍大臣なんて大袈裟な役で出て来るのですが、イマイチ(キャラとして)ナニがしたいのかが好く分からないボンヤリした風になってしまってて、ソコはちょっと残念・期待外れだったですかね。[DVD(邦画)] 5点(2023-06-20 23:50:58)《改行有》

78.  破戒(1962) 《ネタバレ》 引き続きの鑑賞ですが、率直にその1948版よりはかなり上回ったという出来に思われました(とは言え、ソレでもまだ小説版と同じくの感動、とまでは至りませんでしたが)。割と大胆に展開運びを工夫しつつ、1948版でオミットされていた要素も多く取り込まれていたので、お話としても・或いは登場人物の感情の流れ的にも非常に繋がりが好く、また適度に起伏・盛り上りも備わっていたと思われましたです。とは言え一つ、ソレでも描き込みがやや不足している様に思われたのは、第一に校長や郡視学といった「敵」にあたる勢力の描写と、また高柳利三郎と猪子蓮太郎(+原作における市村弁護士)といった辺りの「政治的な」対立構図の説明、といった要素であるのですね。特に後者は、この物語全体の「仕掛け」の中枢でもあるので、コレがこの1962版では(部分的には)台詞ひとつでサラっと流されている…という軽さであるのは、原作未読者にとってはかなり理解自体が困難になってゆくだろうな…と思われました⇒結局、この映画二作品はどちらも、原作未読だと正直「伝わらない」というヤツなのだろう、と。 しかし重ねて、少なくとも1948版よりはかなり上回って原作の素晴らしさを伝えるコトが出来るだろう作品に思いますし、映画としても一つ、確実に俳優諸氏の演技の質やキャラクターへの嵌り様は実にごく優れていたと思うのですね。誰しも好い演技だったと思うのですが、中で特筆すべきは猪子蓮太郎役の三國連太郎でしょう。今作を観たダケでも、氏が如何に傑出した俳優だったかが容易に窺い知れよう…という感じですね(脱帽)。[インターネット(邦画)] 7点(2023-06-18 01:25:20)《改行有》

79.  破戒(1948) 《ネタバレ》 今般の前田和男監督版を観る為に、既存の映画化二作品を先に観てみたというトコロです。しかし、その結果として思うのは、まずは原作がやはり長大な小説であって、かつごく高度に主人公の内面を描き出しているモノであるから、第一に映画化に際しては時間的な枠に収める為に隅々までの取捨選択が必要になるトコロで、更にまたその主人公の心の動き・葛藤(或いは解放)というモノも文字ほどに伝えるコトはそもそもかなり難しい…と(率直に)感じました。あの最後の、丑松の教室での告白の場面などは、小説ではその度に涙無くしては読めない…という崇高なシーンだと(私個人としては)考えているのですが、残念ながら(少なくとも)既存二作の映画に関してはソコまでのシーンには為って居なかったかな…とゆーのが正直な感想ですね。中々、根本的に「難題」と言うべきプロジェクトなのだろう…という気はしてます(⇒また少なくとも恐らく、連続ドラマ位の分量を持って挑んだ方が好さそう…とも)。 そして、この1948年版は(1962版と比べても)尺自体も短く、だから種々の要素をドラスティックに簡略化・オミットしている⇒し過ぎている、と端的に思われました。丑松の事情としても、猪子蓮太郎との関係性=彼にすらその「告白」が叶わなかったコトの後悔、といったトコロはほぼほぼ描かれていませんし、また風間敬之進の家の悲惨や、志保と蓮華寺住職の陰惨なエピソードまでもが完全に割愛されているので、物語としては唯、丑松が隠し抜いていた秘密を最後には公然に告白した…という筋を表面的になぞっているダケで、とにかくその告白の「重み」とゆーのが全く感じられないのです。そもそも、ラスト付近は原作からもかなり大幅に展開自体が変えられて(=ごく分かり易く・またシンプルに盛り上がる様なモノに)しまっているので、少なくとも私としては原作のクオリティから期待すべき映画化には程遠い仕上りに思えました。ごく、中学生とかに教育目的で観ていただく分には、却って分かり易くて好いかも知れませんが。[インターネット(邦画)] 4点(2023-06-18 01:21:18)《改行有》

80.  Calling 《ネタバレ》 中川龍太郎氏の初・監督作品になるのか、ソレこそ監督が大学在学中=ハタチそこそこで撮った完全なる自主製作映画である。演技・演出の面で言えば、特に前半はやや意図が伝わりにくい箇所が散見されるのだが、他方でまず撮影・カメラ構図なんかは終始かなり凝ってて(率直に)凄いな…と思わされたのですし、音楽・効果音なんかもとても好く出来ていたとも思うのですよね。ラスト付近の無音のシーンなんか、特に思いっ切り観入って(=観入らされて)しまいましたですよ。うーん、栴檀は双葉より芳し、ですかね(一見の価値は在るかと)。[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-12 22:48:36)

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