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コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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921.  宇宙からのメッセージ 映画全編に横溢する、この手作り感・・・なんか、落ち着きますなあ。ちょっと、ノスタルジー。 わざわざ、スターウォーズにあやかって、はっきり云やあスターウォーズをパクって、こんな映画を日本で作らなくても、とは思うのですが、これって一種の地産地消みたいな考え方なんですかね??? 手作りっぽさ、要するにチープ、ではあるのですが、見てると、ミニチュアも含め潤沢にセットが準備され、メーキャップも顔を銀色に塗ってるだけとは言えこれもそれなりに手間がかかるはず、何だか意外に金がかかっちゃってそうな雰囲気も。もしかして、おカネのかけ方、少し間違えましたかね。 この数年後に製作された『里見八犬伝』の先駆けみたいに、勇者が徐々に集まってくるオハナシですが、そのせいで、登場人物の誰一人として目立たない、という副作用が。真田サンはひたすら軽いノリでヒロイズムのカケラも感じさせず(彼の相方その他、誰だかよくわからん外国人俳優たちもほぼ同様)、ではヴィック・モローくらいは何とか存在感を示すのかというと、これも何だか、やる気があるんだか無いんだか。千葉真一もかなり微妙。 大体、あの皆が有難がっている木の実も、ただのクルミにしか見えんのだけど、ロボットまでが有難がっているのを見ると・・・なんか、落ち着きます、かねえ? そんな中、やたらと丹波哲郎だけは、やたらとしっくり来ている。さすがは大霊界、だね! とにかく、これはもう明らかにパクリ企画の、珍品の類の映画、なんですが(何も音楽までショスタコの5番をパクらんでも)、こういうのを作っちゃうノリの良さ、というか、どうせやるならハチャメチャやっちゃえ的な図々しさ、というか、とにかく勢いみたいなものを感じさせて。「宇宙空間で音がするのか?」とか、「宇宙服を着ないで宇宙遊泳して大丈夫なのか?」とか言う以前に、「宇宙空間でホントに手を搔いて泳いでるぞ!」というのが、ここまでくるとちょっと惚れ惚れしてしまいます。 まあ、正直、ヒドい作品だとは思うんですけどね。 ただ、いくらパクリ企画とは言え、さすがに志穂美悦子はキャリー・フィッシャーよりも美人だと思うぞ。[インターネット(邦画)] 5点(2021-03-13 12:47:33)(良:2票) 《改行有》

922.  宇宙大怪獣ギララ 《ネタバレ》 いずみたく先生の主題歌。だもんで、音楽が妙に明るく、妙に陽気。いきなり宇宙に飛び出したはいいけれど、UFOを目撃しても誰も慌てず騒がず驚かず、宇宙で入浴とか、どうでもいいシーンばかりが登場し、一向に怪獣が出てこない。もしかして、こんなタイトルだけど、これは怪獣が出てこない映画なんじゃないか、と諦めかけたその時。 さんざん待たせて、ようやく出てきたのがオマエかよ。 とは言いたくなるものの、まあ確かにこの造形、宇宙っぽいっちゃあ、宇宙っぽい。 特撮の方も、最初はどうかと心配させられるものの、以外に頑張ってる。松竹にも作れちゃうのが、怪獣映画。 怪獣が暴れ出すと、あんなに陽気だった音楽が一転、ひたすら単調で地味なテーマに。まるで盛り上がらない。 で、せっかく大暴れしてた怪獣も、例によって、ツマラナイ弱点があり、結局は塩をかけられたナメクジのごとき最期を迎えて。 対象年齢不明の映画でした。[インターネット(邦画)] 5点(2021-03-11 23:31:00)《改行有》

923.  リメインズ 美しき勇者たち 何となく、「よくわかんないけど千葉チャンが何かやりたいらしいから、一回だけみんな協力してあげようよ」とか言って誰も止める人がいないまま作られちゃったんじゃないか、と思えてくるのが、この映画。作品の出来がイマイチであればあるほど、逆に千葉真一というヒトの人徳みたいなものを感じてしまう。 吉村昭の小説「羆嵐」は読んでてエラく怖かったのだけど、同じ実際の事件をテーマにしているとは、とても思えないくらい、ちっともコワくって、どうも張り合いが無い。 菅原文太がマタギのリーダーで、デンと構えた姿がショッカーの怪人みたいなら、真田サン以下の若手が身軽に散開してみせる姿は、ショッカーの構成員のよう。 肝心のヒグマは一部ホンモノを使ってガンバってるけど、ここぞというシーンではキグルミ感溢れるキグルミなもんで、コイツが暴れているとヒグマまでショッカーの怪人に見えてきてしまう。 さすがに姿をハッキリ撮し過ぎ、ですかね。 ヒロインの復讐譚としても弱く、盛り上がりに欠ける、というのが正直なところ。 ただ、雪原をロングで捉え、人物が小さくなってしまっても敢えてこの大自然をカメラに収めようとしているのは、見どころになっているのではないかと。 皆さん、よく見たら体張ってるんですけどね。何せ写りが小さいもんで。[インターネット(邦画)] 5点(2021-03-06 12:21:39)《改行有》

924.  無敵社員 一時間ほどしかない上にこれと言って中味も無く、およそ映画を一本見たと言う気にはなれないのだけど、若く明るくサワヤカな健さんを見られただけで、貴重な経験と言えるのかな、と。これが健さんかと思うと、少し、目の毒ですけれども。[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-03-03 20:14:43)

925.  永遠の0 《ネタバレ》 これはもう、原作の悪い所がそのまんま出ちゃったなあ、と。 原作自体、正直、これを小説として読むことはできず、情報の少なさをフィクションと著者の感想とで水増ししたルポルタージュ、として受け止めてしまったんですけれども、映画化にあたっても、原作の基本構成は変えられず、結局、特攻というものに対する感想を述べ続ける映画になってしまいました。いや、映画らしい味付けも確かになされているんですけどね。染谷将太復帰の場面を視点を変えて繰り返し描く場面なんかもちょっとした面白さがあるし、井上真央が染谷将太をいったん拒絶する場面なんかも原作の弱さを補っているとは思います。 ただやっぱり、いちいち挿入される現代パートが、ひたすら胡散臭さにしか繋がっていなくって、こればかりはもう、どうしようもありません。 CGによる描写は、意外によくできていたなあ、と感じる部分もあるのですが、ただ残念ながら、あの戦闘機なり軍艦なりに、肝心の「生身の人間」が乗っているようにはどうしても見えない、ってのは、やはりイタいです。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2021-01-04 17:56:57)(笑:1票) 《改行有》

926.  女の警察 “女の警察”を小林旭が演じています。でも女の警察って、一体何でしょう。なんとなく、敵から女性を守る正義の味方、みたいなものを想像してしまうのですが(多少はそういう役割も果たしているようですが)、基本的にはむしろ真逆。キャバレー経営会社の保安部長として、夜の街の女性たちを見張り、支配する、どっちかというと女性を食い物にする側の人間です。それを我らがアキラが、クールに演じる。この女性への容赦なさは、さしずめ現代版・眠狂四郎、ってなところか。でも狂四郎を演じると雷蔵は何だかミョーなことになってしまっていたけれど、さすがはアキラ、どんな役でもアキラ色に染めてしまう。無色透明に近い色だけど・・・。 しかしまあ、この1969年の作品、ロマンポルノ前夜という雰囲気が漂っていて、日活もだいぶヤキが回ったけど、まだフンギリがついていない、ってな感じでしょうか。明らかに「ここからはそのテのシーンです」と言わんばかりに、唐突に濡れ場に突入したりして、エロそうな雰囲気が休息に立ち込める。でもそれが雰囲気先行で、観てる側が恥ずかしくなる割に、実際には大したコトやってるでもなし。でもソッチ方面に期待せずに見れば、ちょっとしたご褒美があるかも??? それはいいとしても、このクールでダークな主人公をせっかく小林旭が演じているのだから、もう少しアクションを見せて欲しいところ。多少の乱闘はあれど、全体的にアクション少なめで、これは寂しい。 まるで売れっ子の作家が締め切りに追われて無理やり短編ミステリを書き飛ばしたようなストーリー、見せ場も少なく、しかし考えようによっては、「迷走している映画会社」でなければなかなか作れないタイプの作品、とは言えるかも知れませんが。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-12-31 06:12:58)《改行有》

927.  ホワイト・ラブ 百恵さんと友和さん共演の「10作目」記念、なんだそうで、それがどれくらいおめでたいことなのかは私にはよくわからないのですが、とりあえずオメデトウゴザイマス。 初期の文学作品路線よりは、「らしい」役柄になってるし、スペインロケ敢行で異国情緒は盛り込まれてるし、もちろんちょっとドキドキのシーンもあったりして、いや、さすが、10作目記念だね、と、心にもないことを言ってみたりしつつ。 待たせているタクシーの運転手にクラクションを鳴らされても、あるいはCMの撮影現場だか何だかでツマミ出されかけても、どこ吹く風とマイペースを貫く友和さんが、百恵さんには振り回され気味で、そういったあたりの演出が、「らしさ」をよく出しています(それにしてもアレは、CMの撮影なのか?モデルのオバチャンはセリフ付きで演技しているが、それを撮影する岸田森が覗いているのは普通の写真用のカメラ?)。 後半はいよいよスペインロケ。クライマックスには牛追い祭りが登場、猛牛の群れから逃げ惑う人々の中に、百恵さんの姿、いや彼女の服とカツラを身に着けて凄まじい勢いで全力疾走する代役のオッサン(?)の姿が。もしかしたら単に、全力疾走のオッサン(?)の牛追い映像が先にあって、ドラマ部分はこれと似た服を百恵さんに着せて撮影したのかもしれませんが。いずれにせよ、なかなか不気味ではあります。しかし、その後に続くのは、さらに輪をかけて笑撃的な、オドロキの展開。いや、笑っちゃダメなんですよ、ホントは。 それにしても、もう少し可愛げのある子役はいなかったんですかねえ。ただただ、痛恨です。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-11-15 06:35:23)《改行有》

928.  風立ちぬ(1976) 堀辰雄の「風立ちぬ」を映画化。ってアレ、こんな話だっけか。 いや、戦前に書かれた小説ですから、戦時下が舞台の訳がありませんね。そこは映画化におけるアレンジ。 それにしても、三浦友和・山口百恵コンビの文芸路線も4作目ですか。見事に同じようなことをやっていて(特に、前年の『絶唱』と何が違うんだろうか)、ある意味、感心させられます。 それに、これだけ悲しげなオハナシを、これだけ悲しげに描いている(はず)なのに、これっぽっちも泣けそうな気がしない、というのも、これもある意味、感心しちゃうのでした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-28 21:45:35)《改行有》

929.  絶唱(1975) 《ネタバレ》 いや~それにしてもまさか、ラストのあの土壇場で、山口百恵が生き返るとは。ってのは大ウソですスミマセン。あそこで生き返ったんじゃ、完全にゾンビです。 最初からいきなり「身分を超えた純愛」が炸裂して、歯の浮くセリフのオンパレード。ラブラブなのはいいけれど、さすがに観る側はそこまでテンション上げられないので、ちと、ついていけない。 だけど、その二人を待ち受ける困難こそが、本編で描かれる物語なので、冒頭はガンガン進めないといけない、らしい。ま、三浦友和&山口百恵ペアなもんだから、いきさつ等を多少端折っても、二人がラブラブなんだということは一応、理解できますけれども。 三浦友和の出木杉クンぶりが目に眩しいですが、それ以上に、人懐っこい表情で好青年ぶりを発揮する大和田伸也、じゃなくって獏、じゃなかったやっぱり伸也、がさらに目に眩しい。 戦時下が舞台ということで、後半は三浦友和が出征し、二人は離れ離れに。山口百恵は相変わらずイモっぽいのですが、途中から病に犯され、体が弱ってくると、だんだんキレイに見えてくる、気がする。のはいいけれど、終盤、彼女の顔面ドアップの連続でドラマを乗り切ろう、ってのは、さすがに苦しいか。 いまわの際に、ついに三浦友和が復員して帰宅する(いつのまにか戦争が終わっているのだけど、劇中にはこれという描写もなく、終戦の事実のみが我々に伝えられる)。海岸の方から歩いて帰ってきたようだけど、まさか日本まで泳いで帰ってきたのか?ってのはどうでもいいんですけど、とにかく彼の帰宅とともに山口百恵は世を去る。そして、何となく映画の尺が余ってしまう。余ったわけじゃないのかもしれないけれど、何だかこの後、蛇足気味に映画が続いてしまい、もうひとつ、締まらない印象。そりゃま、ラストはどうしても、あの場所で終わらないといけないんだろうけど。 あと数分、映画が続いたら、ホントに山口百恵が生き返ってしまったのではなかろうか。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-03 16:29:15)《改行有》

930.  座頭市海を渡る 《ネタバレ》 座頭市、ついに海を渡る。って言っても、お四国に行くだけですけどね。国内旅行です。 おっ、邦衛さんが出てるぞ! とか、あばれはっちゃくの親父さんが出てるぞ! とか、色々と驚きがあるのですが、しかし何と言っても、脚本が新藤兼人。だから、と言ってよいのかどうか、とにかく何だか、変です。これこそが新藤兼人ワールド、なのでしょうか。 これまで大勢を斬ってきたけど、斬りたくて斬ったんじゃありません、どうかもうこのような事が繰り返されないように、と願掛けする座頭市。だけどそれをお願いする先が「金毘羅さん」。何となく、この神様の守備範囲を超えているような気も。 さらにこの後、八十八ヶ所を回る、とか言ってる座頭市ですが、本当に回っているような気配は感じられず、結局、金毘羅さん以外には四国を舞台にした理由も特に見当たらないのですが、それはともかく。 やはり自分の殺生を金毘羅さんに相談したのが筋違いだったのかどうか、座頭市が旅すれば、やはりそこには死人が出てしまう。残されたのは彼の馬と、座頭市。登場人物はなかなか増えず、物語が動き出す気配もまだない。一向にエンジンがかからない本作。いつもとはだいぶ雰囲気が違うなあ。 馬について旅する座頭市がたどり着いたのが、彼を襲った男の家。そこには妹がいて、紆余曲折の後、何となく二人はイイ感じに。うれし恥ずかし水浴シーンとか(別にエロい描写は何もないけど)、座頭市がめっきり「青春」してしまってるではないですか。こんなヒトだったのか、座頭市。 ついでに、シリーズ恒例の(今の観点では問題の多い)盲目ネタも、本作では、まるで初めて思いついたかのごとく、しつこく繰り返されて。新藤兼人は、これがシリーズものだということをわかってるんだろうか。わかってるからこその独自色、なのかも知れませんけれども。 悪役の親分格が、山形勲。ガサツで粗暴だということはわかるけど、そんなに極悪なんだかどうなんだかが、よくわからない。単なるガキ大将、ってのが正直な印象。 クライマックスでは当然のごとく、山形一味と座頭市が対決するのですが(オープンセットなのかロケなのか? 雰囲気よく出てます)、ここでまた妙なヒネリが加えられていて、「村人はみんな隠れてしまい、座頭市がひとりで戦うことになる」という展開。真昼の決闘の見過ぎ、ではないでしょうか。どうせ座頭市だから、ひとりで充分、敵が何人いようと勝つに決まってる。と我々は思うけれど、新藤兼人は思わなかったのか。 ま、脚本がそうなっている以上、座頭市も今回は若干、危機に陥ったようにも見えるのですが、ヒロイン、そこで大暴走。座頭市を見捨てるのかと村人を焚き付けまわった挙句、何を勘違いしたか、はっちゃく親父こと東野英心(クレジットは東野孝彦)が飛び出してしまい、案の定、一撃で殺されてしまう(オイオイ!)。 見てはいけないモノを見ちゃったような、後味の悪さ。座頭市は「よくやった」的なコト言ってるけど、いやいやいや。そういう問題では。 という、実に実にツイストの効きまくった、ちょっと困っちゃう作品でした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-09-13 14:04:05)《改行有》

931.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 アニメーションにCGが使われるのも今や当たり前になって、メカニックな動きは実にスムーズな動きを見せるのだけど、一方で人物の描写はというと、まるでわざとリミテッドアニメーションのテイストを出そうとしているかのように、動きが乏しくって。 動くメカと、動かない人間。 まあ、人間「以外」の部分を見てくれ、ってことなのだとしたら、なるほど、見ごたえありますが。 ・・・中途半端なところから始まるのがエヴァンゲリオンの売り、なのかも知れないけれど、そのまま中途半端に終わっちゃうこの第1作だけでは、何とも言えず。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-27 21:54:35)《改行有》

932.  ねらわれた学園(1981) 《ネタバレ》 大林監督が亡くなったということで、追悼企画として何ぞテレビ放送があるだろうと思ったら、いやはや、よりによって『ねらわれた学園』を放送してくるとは、何というチョイス・・・しかし、では大林作品の中で代わりに何を放送したらよかったのか、と言われても、正直、心当たりは無いんですけどね。 アイドル映画は安っぽくてよい、というより、アイドル映画たるもの安っぽくなければならぬ、という流れを作った、ある種エポックメイキングな作品ではあります。アイドル映画の魂は非日常感・非現実感にあり、ってことなんでしょうが、しかし見ている側としては、このムチャクチャな特殊効果と素っ頓狂なカメラワーク(冒頭のコマ落としだとか、剣道場の地べたを走りまわるカメラだとか)を、「非現実感覚」と捉えてよいのか、単なる「激安風味」と捉えてよいのか。まさに両者紙一重。ヘンテコなカーチェイスもどき&クラッシュシーンが唐突に挿入されるあたりにも、夢と安さが炸裂しています。 公園で主人公たちが会話する場面、カメラは彼らそっちのけで、公園につどう若者たちやジャズバンド(何でこんなところで演奏してるの?)ばかりを追いかけて、おいおい、撮っている側が全然会話に興味ないんじゃないの、と。作り手は撮るのを楽しんでるけど、その分、ストーリーがそっちのけ。そっちのけというより適当。というより迷走。 物語は原作のジュブナイル小説からだいぶ改変されていて、「主人公の関クンが準主役にまわって、薬師丸演じる女子学生が物語の中心」なんてのは序の口中の序の口。高見沢みちるが転校生という設定に変えられたのは悪くないけれど、彼女をクラスに紹介する際の教師のセリフが「突然、我が校に転校することになった」ってもヘン。だけどこれも序の口。敵の総帥・京極クンの代わりに登場する峰岸徹、これがもう、目も当てられないナゾの銀ラメ男。こんなムチャクチャやって、原作者に怒られても知らないぞ、と言いたいところだけど、肝心のマユタク先生自身が作品に出演されているので、完全にお墨付きなワケです。大らかというか、何というか。 で、何だかワケのわからないこの峰岸星人、いったい何者かと思ったら、「はるかかなたの金星からやってきた」だってさ。まさかそんなご近所さんだったとは。ここまで姿かたちが浮世離れしてるんだったら、いっそガミラス星かどこかもっと遠くの星から来てて欲しかったぞ。 映画後半、峰岸星人が上半身裸になると、お腹には巨大な眼が描かれていて、さらには画面にさまざまな色彩の光があふれる。どうやらコレ、要するに、大林版「2001年宇宙の旅」なんだなあ、と。 そういう理解でよいのかどうか。 あと、どうでもいいですけど、出演者の中に、大林監督の娘さんもいましたね。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-04-29 20:48:21)《改行有》

933.  亡国のイージス 物語の基本骨格は『ザ・ロック』的な単純なオハナシなんですが(というか、この映画、ブラッカイマーに見つかったら、ちょっとヤバいんじゃないの?)、その単純なオハナシの中に、「いや、実は背景にはいろいろあるんだよ」と言いたげな、よくわからない断片の描写があちこちにあって、何ともモヤモヤしてます。 まさか、これって、原作を読めってことですかね?[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-08-17 11:40:28)《改行有》

934.  男はつらいよ 寅次郎心の旅路 当時のウィーン市長が寅さんのファンだったもんで、ラブコールをいただいて実現した、『男はつらいよ』シリーズの海外進出。ではあるのですが。 残念ながら、寅さんを海外に連れ出す、という設定を無理やり作り出すだけでもう限界、という印象。あとは大した起伏もなく、すみません、以前観てた時は、途中で居眠りしちゃったんです。 だいたい、肝心の寅さんがヒマそうにしてるし。途中から、寅さんが遠い異国で連れ(柄本明)とはぐれてしまう、という展開になり、本来ならこれは大事件でいくらでも盛り上げようがあるだろうに、どういう訳か、本作の物語は妙に大人しいんです。寅さんは竹下景子に何となくフラフラついていくだけ。一応彼女はマドンナ役だから、寅さんは彼女にホレてる、ということになるんでしょうが、それすらもハッキリしない。一方の、騒動の発端である柄本明も、独自にウィーンを楽しんで、寅さんの物語にはロクにからまないし。 無為に時間だけが過ぎてゆき、なんとなくそれぞれがバラバラに納得して、物語が終わってしまう。 あと、第三の男のパロディなんかも出てきますけれど、別に面白くも何ともないですしね。これを言っちゃあオシマイなんですけれど、男はつらいよシリーズの根本的な欠陥というのは、コメディなのに山田洋次カントクにお笑いのセンスがない、ということに尽きるんじゃないでしょうか(あ~あ、言っちゃった)。[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-08-04 18:16:15)《改行有》

935.  多羅尾伴内 鬼面村の惨劇 冒頭の水車に括り付けた死体から、タイトルバックに展開される得体の知れない全身ペインティングの前衛ハダカ踊り。どうかカルト映画と呼んでくださいと言わんばかりのオープニングに、こりゃ本編も相当キツイものを見せられるのか、と身構えてしまうんですが、そして実際オドロオドロしい猟奇殺人が発生するのですが、正直、本編のエグさは、それほどでもない気もいたします。まあ、それなりにエグい描写にしようと頑張ってるんですが、冒頭のインパクトがあり過ぎたのと、あと、おそらくはお手本にしたであろう『犬神家の一族(1976)』あたりのエゲツなさに比べると、ちょっと大人しいかな、と。 で、もうひとつ要領を得ない連続殺人事件に対し、大したトリックもなく、大して意外でもない真相が暴かれて終わり、という、ミステリとしては物足りないどころではないポンコツ作品なのですが、しかしそこは本作、多羅尾伴内役に小林旭ですから。冴えない感じの初老の探偵役(というより、どっちかってと藪医者みたいな風情ですが)から、さまざまな変装に身を変え、これがなかなかのもの。堂に入った変装ぶりです。 しかもさすがはアキラ、時には素晴らしい身のこなしによるアクションを展開し、2丁拳銃を猛スピードでクルクル回して見せるあたり(マカロニだってこれほどの銃捌きにお目にかかることはなかなかありません)など、やっぱりこの人、多羅尾伴内役なんかさせちゃ、もったいないなあ、と(笑)。 何と言いますか、それなりに珍品なのに、真の珍品になり切れなかったことが、本作の不幸だったのでしょうかね。2作目でシリーズ打ち切り、ということで。何となく一安心、ということで。[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-02-10 08:27:08)《改行有》

936.  横浜暗黒街 マシンガンの竜 「マシンガンを振り回すギャング」なんて、映画の中ではよく見かける気がするけれど、いざ現実世界では誰もみたことがない、誰もその実在を確認していない、一種のUMAみたいなもんですね。 その未確認生物を演じているのが菅原文太で、何だか知らんけど岩城滉一その他、街のアヤシイ連中からはアニキとして一目置かれ、慕われている。しかしその母親(・・・三益愛子さんです)がその上を行く大ボスだったりして。ギャングの母子同士、仲睦まじく一緒に入浴したりしてるのが、倒錯的なのやら、健全な親子関係なのやら、何だかサッパリわからんのです。 で、敵の組織との抗争があったり、小池朝雄刑事に母親をつるし上げられたり(もちろんコロンボの声で)、ひととおり揉め事には事欠かないのですが、どうも物語が全体的に、締まりません。どこにももうひとつ思い入れを感じさせるシーンがなく、求心力が無いまま、何となくショボショボとお話が続いていっちゃう。 そんな中で、中島ゆたかさん、素敵ですね~いいですね~、このちょっと冷たい感じ。いいんですけどね。ですけど。クライマックスで、ここに書いちゃうのはもったいないような、実にトンデモな迷シーンを、炸裂させてくれちゃうのです。観ている誰しもが、「わはは、なんじゃこれギャグなのか」「うへー気持ちわりぃなあ、もう」「おお、これぞ純愛!」というまったく相容れない3つの感慨に、同時に襲われることでありましょう。[CS・衛星(邦画)] 5点(2018-10-14 14:53:16)《改行有》

937.  トリガール! 鳥人間コンテストの放送に合わせて、番宣的に深夜にテレビ放送されてたんですけれども。 これじゃ、鳥人間コンテストの映画じゃなくって、自転車の映画じゃないですか。 そう思って観ると、それなりに魅力があるのですが、それにしたって、非日常の中の非日常とでもいうべき「空を飛ぶ」という事に、こんなに無頓着でいいんですかね。飛行機製作班はオタクみたいな連中ばかりだから、ほっといても優秀な機体を勝手に作るだろう、みたいな投げやりな描き方が、非常にもったいない。 主人公はアンポンタンなので、別に「飛行機を作る情熱」というものに無関心でもいいのかも知れないけれど、せっかく、主人公の友人にカメラを持たせているのだから、彼女には「観る」ことに徹してもらって、彼女の目を通して「飛行機を作る情熱」を描く手もあったのでは・・・とか。 いや、情熱を描かないまでも、飛行機自体が持つメカニックな面白さが描かれていれば。 というワケで、鳥人間ではなく自転車の映画になっちゃったのですが、それでも、本番フライトのシーンでは、芝浦工大の二人乗り人力飛行機というモデルをうまく利用して、二人を密室に閉じ込め、向き合うことなく怒鳴りながらの会話をさせる(しかもその会話がマイクを通じて皆に聞こえている)という、世にも秀逸なシチュエーションを提供してくれていて、ここだけは鳥人間ネタならではの面白さ、といった感があります。 で、鳥人間コンテストの本放送の方も観ちゃうのですが・・・見比べてしまうと、どうも、放送席に羽鳥さんしかいないってのは、さすがに寂しいですなあ。[地上波(邦画)] 5点(2018-09-04 21:10:00)《改行有》

938.  北の桜守 まず、吉永小百合と阿部寛が(母と子ではなく)夫婦だということが、すぐに呑み込めなくって。親子にしちゃいやにラブラブに見つめ合ってるなあ、と思ったら、なんと夫婦なのでした。まあ、これが最終的に、息子役である堺雅人と向かい合う場面につながるんだから、いいんでしょうけど。 いやホント、何とも言えんのです。吉永小百合、さすがに小中学生の母親には見えないし、と言って、認知症の入った老人にも見えないし。というワケで、我々観る側の順応性が問われます、ハイ。 まあ、もともと本作、リアル一辺倒じゃないんです。ところどころの場面では、「舞台劇」として物語が描かれます。しかしこの構成が、成功と言えるかどうか。 そもそも、ちょっと内容が盛り沢山過ぎ、欲張り過ぎ、かな、と。後半、息子とさまざまな場所に行き、あんなことがあった、こんなことがあった、と苦難の人生が語られていくのですが、我々にしてみれば馴染みもなにもない場所で、細切れにエピソードを見せられ、雑多な印象。唐突に、雪道で行き倒れになりそうになる回想シーンが挿入されたりするともう、実際にそういうことがあったと言いたいのか、一種のメタファーとしてのシーンなのか、区別がつかなくなって。ここにさらに「舞台劇」の挿入、ともなると、印象はボヤけるばかり。 2人の息子のうち、物語の途中で長男が登場しなくなることが、物語のポイントとなりますが、これもいささか説明的。一方で、桜の木というのもポイントなんだろうけれど、もうひとつ思い入れが感じられない。 2時間あまりの上映時間ではとても描き切れない苦難の数々、ってなコトなんですかね。もしそうなら、そもそも映画に向いていない題材、ということになりますが。 でも、堺雅人は、イイですねえ。なんというか、あのイヤらしい視線(笑)。これも一種の色気でしょう。 それにしてもデカい、阿部寛。[映画館(邦画)] 5点(2018-08-05 16:26:24)《改行有》

939.  るろうに剣心 京都大火編 一作目を見て「その『ござる』『ござる』という物言い、何とかならんか」と思ってたら、案の定、二作目の中で注意されちゃいましたね。 それはともかく本作、一作目に続いて、スピーディなチャンバラアクションを見せてやろう、ということなんでしょうけれど、二作目となると目新しさは薄れる上、本作の中でも乱発しまくりで、飽和気味、食傷気味。 それに、かなり埋め草的なクサいセリフが多く、引き延ばし感も満点。 どうもイマイチ、薄味でした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-09 02:59:50)《改行有》

940.  劇場版「進撃の巨人」後編~自由の翼~ む、む、む・・・。ニューハーフ型巨人(?)ネタでここまで引っ張るってのも、何だかなあ。息切れ気味でつらいものが。「前編」なり「第1作」がもともと持っている「物語が動き始める面白さ」というものが、「後編」なり「続編」には無いわけだから、その分、さらに物語世界を広げていってくれでもしたらよかったんですけどねー。「今回はこのネタでいきますよ」と、ちんまり小さくまとまっちゃった印象の「後編」となってしまいました。残念。[DVD(邦画)] 5点(2017-07-06 23:20:50)

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