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ホームページ https://mohno.com/
年齢 60歳

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  新聞記者 《ネタバレ》 ロクな映画ではないと思っていたが、想像を超える酷い作品だった。報道を扱う映画なのに、報道をもてあそんでいるとしか思えない。 【結末を含む重要なネタバレ注意】 序盤から天下りのあっせんで退職した前川喜平氏を陰謀論で擁護したり、刑事で不起訴になった山口敬之氏を安倍氏の根回しのせいと言ってみたり(デイズジャパンの広河隆一氏だって起訴されたわけじゃない)、森友学園を陰謀論のままに取り上げてみたりしているが、どれも原作の望月記者やワイドショーの妄想の域を超えないものばかりだ。フィクションという体裁だから根拠を示す必要はないのだというつもりなのだろうが、こんなものは“報道”でもなんでもない。「見てきたかのような嘘」とは、まさにこのことだ。 そもそも望月記者がやってきたことは証拠を示すことではなく、「自分は証拠を持っていないが、関係者は間違いなく証拠を持っているはずなのだから、それを見せろ」ということだ。自分で証拠を持っているなら、それを示せばいい。映画では証言してくれるはずの人が最後に「ゴメン」といって断られたみたいな流れになっていたけど、でっち上げの証言なんかできないという背景があるのかもしれない。アメリカのドラマ「ニュースルーム」では、そもそも2つの情報源で確認するまでは報道しない、ということが徹底されていた。単一の情報源ではデマカセを掴んでしまうおそれがあるからだ。“伝聞”が情報源にならないことはいうまでもない。そういう“報道の矜持”が欠片も感じられない。 もし、アメリカで2020大統領選挙をテーマにした映画が作られたとしよう。「民主党知事の州ではバイデンが有利になるよう選挙の仕組みが違法に変更され、共和党員の投票は知らぬ間に盗まれたり破棄されてしまい、投票機も不正に操作されていた。真実を求めるトランプ支持者の声をメディアがもみ消そうとしたが、民衆の声は高まり、ついには大規模なデモに至った。だが、民主党の仕組んだ罠にハマって起きた暴動で、トランプは暴動の責任を取らされることになり、ついにはホワイトハウスを去る。トランプは『また、戻ってくるよ』と笑顔で終幕」みたいなストーリーだったら、“エンターテインメント”としては人気が出るのかもしれない。しかし、それは“報道”とは関係のないプロパガンダである。 こんなリテラシーの欠如した映画に日本アカデミー賞が最優秀作品賞を与えたのは嘆かわしい。そこからは世間の報道リテラシーの低さがうかがえる。ワイドショーがデマを流し続け、踊らされる人々が多く、不安を煽ることこそがビジネスになってしまうのもしかたがないのだろう。しかも、Netflix でシリーズものになるらしい。頭を抱えるほかはない。[インターネット(邦画)] 1点(2021-01-29 17:47:42)(良:4票) 《改行有》

2.  サイレント・トーキョー 《ネタバレ》 凡作。大根役者はいないけれど、ストーリーが微妙。 【ネタバレ注意】 監督によれば「疾走感を損ねないためにカットするところはカットして99分に収めることにこだわった」そうで、たしかにダレるところはあまりない。しかし、中盤から取って付けたような設定が続く。そもそも主婦が巻き込まれるまでの部分は、誰も防犯カメラを調べたりしなかったのか。どこからどうやってあの場にやってきたのか序盤で観客に伏せておくにしても、終わるまでには何かしら理由付けを入れておいて欲しかった。原作があるようだけど、どうなっているのか。締めくくりは、ある意味どんでん返しを狙っているのだろうけれど、その手段のために、あの人が自分で誘導する必要ないよね。関わる人が多くなるほど計画が失敗しやすくなるんだし、そのリスクをかけてテレビ局のバイトを脅して撮らせた動画を何に使ったの?などなど、反戦を訴えて自分がテロを起こすというにはまわりくどくなっていて、頭がよさそうに見せるつもりが、どうにも頭が悪い計画にしか見えなかった。それとも間近で現場を確認したいジグソウなのか? 中盤の爆発シーンが、いかにもCGで作った感じにしか見えなかったのも残念。ただ、群衆シーンはよく撮ったな、さすが大作、という感じでもあった。新型コロナ前に撮影したものらしい。あと若い頃の場面と年を取ってからの場面を別の役者が演じるので設定が分かりにくいところがあった。そこは特殊メイクとかで何とかならなかったものか。スキャンダルで話題になった登坂淳一アナが出ていたのは笑った。 なお、上映前に舞台挨拶のライブビューイングを見たが、役者に「別の役をやるとしたら」という質問で、それぞれの役の位置づけがバレそうになり、それをフォローしようとしたり、さらに質問したりして、けっこう盛大にネタバレしていた。その他のエピソードも打ち合わせがなかったようで、けっこうグダグダだった。それが、ものすごく残念というほどのストーリーでなかったのは救いだけど。[映画館(邦画)] 5点(2020-12-04 23:57:03)《改行有》

3.  泣きたい私は猫をかぶる 《ネタバレ》 佳作。Netflixで鑑賞。タレント声優(志田未来)は気にならないわけではなかったが大きな問題ではなかった。岡田麿里脚本ということで、ちょっと覚悟をしていたが、意外なくらい直球のストーリーでジブリっぽい作品を目指したのかと思うくらいだった。(英語タイトルの「A Whisker Away」は「Spirited Away」(千と千尋の神隠し)を意識したわけじゃないんだよね?) もちろん、昨今の“ジブリ”を期待するようなものではないけれど、ファンタジーパートではとくに印象深い絵作りがなされていると感じた。新型コロナで、いったんは諦められた劇場公開が行われているのも評判がよいためだろう。 【ネタバレ注意】 序盤から迷惑女子だし、ちょっとヤバい人という感じの描写だし、そもそも好きな人のそばにいたくて猫になるという設定自体は「逃げている感じ」がするので、あまり好みではなかった。ただ、怠け者がラッキーで力を得る、というほど酷いわけでもないし、ちゃんとストーリーが作り込まれていることで、感情移入しにくくはならなかった。[インターネット(邦画)] 7点(2020-11-24 20:57:20)《改行有》

4.  劇場版 メイドインアビス 深き魂の黎明 《ネタバレ》 傑作。テレビアニメの続編にあたるので、テレビ版を見て気に入る作品かどうか判断する必要はあるが、気に入った人なら間違いなくお勧めできる作品。ただし、エグイ描写があり「R15+」にレーティングされていることは注意。 【ネタバレ注意】 決して心地よい作品などではないし、テレビ版を見ていれば序盤から悪い予感しかしないだろう。その予感はそのまま当たる。意外な展開も含め、細かい部分のツッコミどころを勢いでごまかすということもない。ストーリーがよく考えられているのは原作からだろうけれど、劇場アニメだけあって映像も丁寧に作られている。さらなる続編につながるポイントとしても十分である。なお、本編の評価とはしないが、週替わりで上映された本編前の短編「マルルクちゃんの日常」もよかった。とくに4週目は、本編にも影響するような設定が盛り込まれていたのが意外だった。ちゃんと原作者と打ち合わせていたらしい。[映画館(邦画)] 8点(2020-11-24 18:58:38)《改行有》

5.  サイダーのように言葉が湧き上がる 《ネタバレ》 良作。東京国際映画祭で鑑賞。実にさわやかなボーイミーツガール作品。どことなく(←でもないか)わたせせいぞうっぽい80年代風の色使いやユニークで丁寧に作られた映像もさることながら、(ちょっと気になる描写はあるが)いわゆる悪役のいないストーリーで安心して楽しめる作品。タレント声優であることは、あまり気にならなかったし、デートムービーとしても良いと思う。夏向きの映像やストーリーであり、とっくに完成していたのに新型コロナの影響で上映が延期され、「夏に見てほしいから」という意向で1年延期になったのは残念だけど、そういう内容であることはたしか。延期されて空いた時間のために、監督自身が「サイコトチャンネル」という制作裏話のような動画を配信しているけれど、「これ、ネタバレといわなくていいの?」というくらい予告編にもない本編映像が出てくるので、ネタバレ厳禁な人は要注意。 【ネタバレ注意】 まさかの出っ歯矯正がキーポイント。個人的な過去が思い出されるのと、そのせいで伏線が分かりやすかったということはある。立てたフラグを確実に折りにくるし、クライマックスの盛り上げ方がベタベタだし、ヒロインの安易な行動が気になるところはあるものの、話の流れがよい。ただし、脇役(ビーバー)の落書きが何もとがめられることもなく、最後の盛り上げにさえ使われているのは、(舞台設定そのものは80年代ではない)今どきの映画としてどうかと思うポイント。外国人設定なのは多様性を意識したのかもしれないが、「そういうことをするキャラ」にしてしまうのは安易なのではないか。そのあたりが別の描写で置き換えられていたら、もう1点上げてもよかった。あと「ビーバー」も出っ歯揶揄で使われる言葉なんだけど、そこは関係なかったのかな。[映画館(邦画)] 7点(2020-11-24 14:02:27)《改行有》

6.  ジョゼと虎と魚たち(2020/日本) 《ネタバレ》 良作。原作未読、旧実写版未見の状態で鑑賞(東京国際映画祭)。予告編である程度は予想できたけれど、タレント声優であったことは気にならなかった。 【ネタバレ注意】 序盤、ジョゼの傍若無人ぶりとか、そのジョゼを祖母が閉じ込めようとしていたりとか、ちょっとそれはないと思うところもあるのだが、そのあたりは気にならないくらいの展開。まさに王道的なラブストーリーである。突拍子もない出来事が起きるということでもないのだけれど、アニメ映像としても丁寧に作られていて好感が持てる。クライマックスで起きる“偶然”くらいは許容したい。細かいことだが、主人公への思いを受け止めてもらえない脇役のバイト先の女性が、序盤では相手にもしていない感じの、しかし好青年であるもう一人の男性と終盤でうまくまとまっているような描写があるのもよいところである。(改めて確認してみたいと思うが)悪役がいないだけでなく、不幸な結末を迎えた登場人物はいないのではないだろうか。とても“見心地のよい”作品。 なお、旧作実写版で池脇千鶴の濡れ場がある、ということが話題になったことは知っていたが、それらしい箇所はまったくなし。このストーリーのどこで?と思ったら、実写版はアニメとは別物らしい。アニメを見た後、実写版を見ようと思っていたが、正直あまり見たくない気持ちである。[映画館(邦画)] 8点(2020-11-22 09:56:37)《改行有》

7.  どうにかなる日々 《ネタバレ》 佳作。別につまらないわけではない。54分のオムニバス、4話構成(後半2話はひとつながり)で、それなりの展開はある。 【ネタバレ注意】オムニバスそのものがそんなに好きではないということもあるので、高い評価にはなりにくい。前半の2つのエピソードは、いわゆる百合とBLという話で、まあ、そういう話もあるだろうくらいにリアリティはあると思う。後半のエピソードで、そういう経緯の小夜子を男子小学生の部屋にかくまうというのは親としてあり得ないと思う。(原作からそうなんだろうけれど) そこはマイナス。 しかし、一番の不満は、本編上映前に来場者特典として声優の対談映像を流し、作品の魅力を語らせるという点。そういうのは上映後にやってほしかった。[映画館(邦画)] 6点(2020-10-24 18:13:15)《改行有》

8.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 《ネタバレ》 良作。テレビシリーズや原作が好きな人には良いと思う。テレビシリーズで知ったクチだけれど、もともとのめり込むほど好きな作品ではない。普通に楽しめるという程度で、この映画もその延長線上。 【ネタバレ注意】原作通りのストーリーらしいから、文句をつけてもしょうがないが、そもそも列車に魘夢(眠らせる鬼)は煉獄、炭治郎、善逸、伊之助の4人が乗り込むことに、いつ気付いたのか。4人の使者(?)を使って眠らせていたが、その4人はどこから“調達”されたのか。鬼は一般の人々に隠された存在だろうに、どうして車掌は「夢を見せてください」とお願いするような心持ちになったのか。いい夢を見せてもらえるとそこまで信じる理由はどこにあるんだろう、など根本的な設定が気になった。2時間モノにしてはやけにあっさり列車編が片付いた……と思ったら、その後に別の鬼(猗窩座)が待ち構えていたというのは意外な展開だったが、たまたま魘夢がやられて脱線したような場所にどうして出てきたのか。まさか列車に乗っていたわけではないだろう。ストーリーの勢いで見ている間はあまり気にならないが、勢いに任せきってる気がしないでもない。そもそも眠らせるのなら、もっと直接殺すことができなかったのか。寝ながら反撃していた煉獄以外は、とくに防御されることもなかったのではなかったか、ということもある。 映像的には、力が入っている作品でもあり、よく作られていた。冒頭は実写を思わせるほどの描写だった。ただ、列車と鬼の融合にはCGを多用していたが“やわらかい”感じがしなかった(そういう説明があるまでは固まっているのかと思った)。 あと、回、カッコいい役回りだった煉獄だが、声と喋り方でどうしても「斉木楠雄のΨ難」の灰呂を思い出してしまうのが困った。[映画館(邦画)] 7点(2020-10-16 18:45:05)《改行有》

9.  二ノ国 《ネタバレ》 駄作。なまじアニメとしてキレイに動きもよく作られているだけに、アニメーターの無駄遣い感がハンパない。ゲームのことは知らないが、ストーリーとはあまり関係ないらしい。それに声優も酷い。 【ネタバレ注意】とにかく脈絡のない展開をする。「なぜ、そう思った」「なぜ、そうした」というようなところが多い。もしかするとゲームを遊んでいれば納得しやすい部分もあったのかもしれないが、初見の私にとっては疑問が残る展開ばかりだった。そもそも、死にそうになったら別世界に切り替えられると思ったのはなぜか。その推測が外れたら、ただ死んで終わるだけなのに、その思い付きを信じて死に急ぐ。せめて元の世界に戻るときには、もう一度「やむを得ず死にそうになる」状況に追い込まれて確信する、くらいの流れにするべきではなかったか。パラレルワールドとの“命のつながり”も、どこかで見たような設定という気はするが、どうしてそれで「一方を殺せば他方が助かる」と思ったのか。とにかく、いちいちご都合的な展開が多い。そして、元の世界の“好きな人に似た人”(でも命のつながりがあるだけで別人)を好きになって別世界に残留を決めるというオチ。それ、元の世界じゃ歩けなくなるのも決意の理由なんじゃないかというか、見てる側は「ああ、そっちの世界なら歩けるしね」と思わせてしまうんじゃないかという結末は、今どきどうなんだろう。[インターネット(邦画)] 3点(2020-09-23 10:13:56)《改行有》

10.  劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 《ネタバレ》 良作。原作は未読。少なくともテレビ版が好きだった人は必見の作品。【ネタバレ注意】原作で少佐が生存しているという話は聞いていたので、当然その話になると思っていたから、ある意味予想通り。“その後”を持ってきたのが劇場版オリジナルなら、そこはとてもうまいまとめ方だと思う。実際に、どこまでを脚本家が決めたのか分からないけれど“失敗のない吉田玲子脚本”の本領発揮。京都アニメーションらしい美しい映像とともに、素晴らしい作品に仕上がっていると思う。ただ、テレビ版からだけれど、ツッコミどころは多々ある。そのあたりが気にならない(しない)人なら問題ないだろう。 なんといっても“大事な手紙”が飛びすぎる。冒頭の曾祖母から祖母への手紙など、風に飛ばされてどこかにいってしまっていいものじゃない。キーアイテムである手紙を演出したいのは分かるけれど、何十年も大事にしてきた手紙を二度と戻ってこないような飛び方をしたら、飛ばした本人はもっと焦るのではないか。それを「あら、飛んでいってしまったわ」くらいですませているのは解せない。そして、ヴァイオレットが旅の途中に書いた手紙も、少佐の気持ちを変えた手紙も飛んでいってしまう。もっと手紙を大事にして。 最後にギルベルトに会いに来た兄・ディートフリートは、いつやってきたのか。前日は嵐だったし、「泊まるところは灯台くらいしかない」という島だから(その灯台にいなかったのだから)、当日やってきたということになるが、ヴァイオレットたちと1日違いだったのはわざとなのか? しかも、その夜には泊まるアテもないはずなのに(弟に泊めてもらうつもりだった?)、その日の船では戻れない時間になり、ヴァイオレットたちが帰る時間になってから、会いに来るとか何をどこで見計らっていたのか(家政婦のようにずっと陰で見守っていたの?) 唐突な登場に、「え、なんでここで?」と色々気になってしまった。 あと、子供が「絶対、渡すね」と受け取った手紙を、先生を呼びかけることもなくカゴで下ろしてきたのも不自然。それなら「わかった」くらいの軽い受け答えにしておく方がよい。というか、せめて重しを乗せるとかしないと、それこそ風で飛んでしまいそう。 クライマックスの船からの飛び込みも(その予感があったとはいえ)、あの服装で着衣水泳は厳しそう。かつて訓練されていたとはいえ、すでに腕は謎技術の義手であり、浮いているだけならともかく、客船が通りそうな深さのところから浅瀬まで泳ぎ進むなど尋常ではない。 そういう細かいことはあれど、事件以降、他の作品がストップして「今は、全員でヴァイオレットをやっている」という状況になり、上映が間近になった頃には新型コロナの影響を受けてしまった作品で、舞台挨拶で石立監督が感極まってしまうほど生みの苦しみを経験したもの。「京アニ作品の中で、もっとも制作に時間をかけたものになった」(石立監督)そうで、関係者の思いは計り知れない。エンドロール直前にヴァイオレットが歩くカットは、それを意図したものかは分からないけれど「京アニはこれからもやれる」というメッセージとも受け取れた。作品そのものだけでなく、作品を取り巻く状況にも感慨にひたってしまう。[映画館(邦画)] 7点(2020-09-20 18:46:22)《改行有》

11.  劇場版 SHIROBAKO 《ネタバレ》 良作。今年一番の期待作で期待通りの内容だったが、期待を超えてはこなかったという感じ。好きだと言える作品ではあるけれど。 【ネタバレ注意】いくらかネガティブな点を取り上げておくと、そもそもテレビシリーズでハッピーエンドだったのを覆す序盤だというのは、設定上しょうがないとしても、途中に挟まれたミュージカルがちょっと長い。ミュージカルしてる間って、なかなか話が進まないんだよね。え、まだ終わらないの?と思ったくらいの長さだった。もう一つは、クライマックス。“劇場版”アニメの中の“劇場版”アニメなんだから、もっと凝ってほしかった。もちろん作画や動きが重要なアニメではないし、「封切まで3週間」という設定で劇的に改善させるわけにはいかないだろうけど、最初から作画やCGはもっと凝ったないようにしておくとか、もう少し“見せ場らしい見せ場”であってほしかった。なお、冒頭のテレビシリーズ(主に前半)のダイジェストは、あってもあまり意味がないと思う。 このように、細かく気になるところはあるけれど、全体としてはとても楽しめた。テレビシリーズを見てない人にとっては意味が分からないところはあるだろうけれど、相手にしていないと思う(だから冒頭のダイジェストは要らないと思うのだが)。セリフまわしの妙はさすがで、テレビシリーズからの笑いや、現実におけるこの数年のアニメ業界の話題も交え、充実していた内容だった。 一度見ただけでは把握しきれないところもあったので、この後もリピートする予定。[映画館(邦画)] 8点(2020-02-29 23:39:34)《改行有》

12.  花とアリス殺人事件 《ネタバレ》 なかなか面白かった。【ネタバレ注意】序盤の展開がいまいちまどろっこしく、描き込まれた背景に比べてロトスコープの動きのぎこちなさが気になるくらいだったが、中盤からのストーリーは見事。終盤、クルマの下で寝るくらいなら他に場所があるだろうと思うが、この設定ならしかたがない。とくだんアニメらしい誇張された動きもないので、アニメじゃなくてもいいんじゃないかと思ったが、役者が実写で高校生をやる年齢じゃないか。エンディングのコンテつなぎは面白い。[インターネット(邦画)] 7点(2020-01-21 21:16:03)

13.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 そこそこ面白かった。【ネタバレ注意】ドキュメンタリー的な部分は面白いんだけど、田舎のオヤジの気性が荒いとか、浮気性とか(それがたいしてストーリーに影響していない)、顛末が想像できる話だけに、微妙な設定が多かった。クライマックスの祭りにしても、一度しか使わないジェットコースターを用意してまで大事な大木を無駄遣いしたりしないだろうとか、そもそもあれが長年続いた伝統という気がしない。もちろんそんなのは演出なんだろうけれど、割とリアルな田舎物語を描写しようとしているのだろうに、やり過ぎ感がある。伏線が細かく回収されている部分はあるので駄作とまではいわないけど、まあそこそこ。[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-21 17:26:41)

14.  劇場版 ハイスクール・フリート 《ネタバレ》 テレビ版が好きな人なら、これくらいで問題ないと思うけど、個人的にはけっこうキツかった。作画崩壊が話題になってるけど、そこじゃないと思ってる。【ネタバレ注意】テレビ版でも、艦隊戦をやるために謎の感染症というムリ設定を持ち込んでいたのがどうにも受け入れられなかった。さらにミケちゃんが艦長らしからぬ私情の持ち込み具合がハンパなく、まったく感情移入できなかった。当時、先行上映を見に行ったり、Lynnさんが副長ということもあって見に行ったが、やはりストーリーがダメ。前半のお祭りはともかく、たんに昼飯をたかってきただけのスーにあれほど友情を持つのも意味が分からない。しかも、知らぬうちとはいえ悪役の片棒を担がせている(担がせる方も安易が過ぎる)。そういう展開にしたいなら、もう少し丁寧にストーリーを作ってほしい。終盤に至っては実戦に高校生を投入するとか、戦艦だけじゃなく、要塞に乗り込ませるとか何を考えているのか。さすがに高校生側には“実弾”を持たせなかったようだけれど(最初は殺し合いをするのかとビビった)、相手は当然実弾だよね。完全に生死を賭けた近接戦闘を高校生にやらせる(というか、当人たちも平気でやってる)というのもどうか。もっとも(フィクションだからといってどこから持ってきた設定なのか分からないくらい)超人かよって活躍で別に命に別状はないわけだけが、声が出そうになるくらい呆れた。そういうストーリー展開に比べれば、ちょっと作画崩壊してるくらい、なんということはないよ。[映画館(邦画)] 5点(2020-01-21 17:07:36)

15.  サバイバルファミリー(2017) 《ネタバレ》 佳作。点数は少しオマケ。まずは、よく撮影したな、というのが第一印象。CGっぽさがないと思ったが、ちゃんとロケでの撮影らしい。【ネタバレ注意】ツッコミどころはいろいろある。そもそも近所で停電していてラジオですら情報が得られないのに(しかも空港までの途中も停電してる状態)「空港に行けば鹿児島に行く飛行機がある」と思うのはちょっとどうかと思う。それに、あれだけの状態で何日も経過しているのに空港の警備員が仕事をしてるというのもヘンではある。警備員は(たかが警備のために)電車も車もなしに歩いて通ってきたんだろうか。本屋で地図を探すなら(残っているなら)、サバイバルの本を探せ。食料はともかく、水はペットボトルがあるなら、川でも雨水でも詰め替えればいいのだから、そこまで高価なものにはならないのではないか。というか雨水を貯めろ。電力止まったら透析が必要な患者をはじめ死ぬ人が山ほど出るのに、そのあたりの描写はなかった。せいぜい上階のおばあさんが死んだ程度(棺桶をどこから運んできたのかという話はある)。終盤で川を渡る羽目になった場面も「道路を外れてから3日」とか、道路を外れて移動するというのはどうかしてる。だいたい電池も含めて電力が停まるなら、間違いなく原発の冷却装置も止まってメルトダウンまっしぐらという気がするし、そうでなくても色々止まるだろうから、“謎の障害”がなくなったとしても、即座に電力が復旧するなどありえない。あと、リアルなら女性が2人いるのだから、これだけの期間放浪してたら生理の問題が出てくるはず。そのあたりは描写しにくいのかもしれないが。まあ、そういうところは全部“フィクションだから”で許される話だとは思う。[インターネット(邦画)] 7点(2020-01-20 00:10:32)

16.  えいがのおそ松さん 《ネタバレ》 テレビアニメのノリで作られていると思っていたら、最後が綺麗にまとまっていてなかなか良かった。【ネタバレ注意】あくまで「思い出の世界」で決着したという話であって、そういう前提に立つと、リアル世界では完全にバッドエンドだよね。最後の思いを込めた手紙をケンカしてる間に失くした上に、忘れられていたわけで。[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-12 00:00:12)

17.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 傑作。面白いと言われていて期待通り面白かった映画。近年まれにみる傑作とまでは言わないが、とくに映画が好きな人にとっては、ネタバレせずに見ることができたら大いに楽しめるだろう。【ネタバレ注意】前半部分、ツッコミどころのある不自然さはきっと伏線なんだろうとは思っていたが(そのとおりだったが)、そういう展開になるとは思わなかった。すばらしい回収。むしろ、そんなところまでという広がりがよかった。ただ、映画好きのための映画という感じはするので、あらゆる人への“オススメ映画”になるのか疑問もある。それにしても、これを300万で制作したというのが驚き。ほんと?“素人まがいの演技”を絶妙に演じる役者たちや、周りのスタッフだけでも20人以上いるはずなのに彼らのギャラはいくらなの?ゾンビの人形や撮影機材は借り物なの?とか余計な心配をしてしまう。37分ノーカットと宣伝されているけれど、さすがに編集でつないでいるだろう。劇中で撮影されている映像が、ちゃんと本編中の撮影映像なのか気になったが、その意味でエンドクレジットに流れる「本当の撮影シーン」も最後にいいサービス。とてもいい。【追記】映画の構成上、仕方がないことだと思うけれど、最初の「ワンカット」パートで、突発的な出来事に対して、適切な効果音が付いているのはヘンだね。(あれが“放送されているそのもの”のはずなので)【追記】あれは、本当にワンカット撮影らしい。それならそれで、ああいう形にしてほしくなかった、という部分はあるけれど、まあ細かいことではある。[映画館(邦画)] 9点(2019-12-15 08:21:25)

18.  ぼくらの七日間戦争(1988) 《ネタバレ》 アニメ版の後で鑑賞したが、やはりストーリーが古臭く感じてしまう。【ネタバレ】厳しい校則に反発した生徒が反発して立てこもり、体制(先生たち)に対抗していく“痛快青春モノ”なのかもしれないが、現代的な感覚を持ってみると「そこまでやったらタダじゃすまなくなる」と思ってしまう。予告編で使われていた戦車の登場も唐突感は否めないし、クライマックスの花火(ナイアガラ)も、どこでそんな準備ができたのか、と思ってしまう。そういう部分は全体的にあるけれど。あくまで宮沢りえ全盛時代のアイドル映画であって、それ以上を期待するものではないのだろう。[インターネット(邦画)] 5点(2019-12-14 19:55:11)

19.  ぼくらの7日間戦争(2019) 《ネタバレ》 力いっぱいの青春が感じられる良作。タレント声優であることは、それほど気にならなかった。 【ネタバレ注意】1988年の実写版は未見だったが、序盤からスマホを活用するなど、過去策をなぞったストーリーでないことは容易に推察された。(※後で視聴したが、ほぼ別物) 中学生とはいえ男女混在で家出とか、不法行為があまり問題視されないまま進んでしまうとか、やや現代モノとしてはどうかと思われる点はあるが、さまざまな“今どきのありがちなテーマ”をうまく盛り込んでストーリーが作られており、多少のツッコミどころも気にならないくらいには引き込まれた。DAY1のあと、どうつなぐんだろうと思ったら、あっさりDAY5まで過ぎていたのはもう少し何とかしてほしかった気もするが。あと、演出とはいえ、最後に熱気球をとばすついでの灯篭を飛ばし過ぎ。 【オマケのネタバレ】最後に実写版のヒロイン(CV:宮沢りえ)が、その役として登場するのは粋な計らいでよい。ただ、スマホのカバー写真は「映画のキービジュアル」であって、過去のその場面で記念写真なんか撮ってなかったよね、と突っ込んでおく。[映画館(邦画)] 7点(2019-12-14 19:44:03)《改行有》

20.  3D彼女 リアルガール 《ネタバレ》 酷い映画。原作が好きだっただけに、この改悪は許しがたい。 【ネタバレ注意】原作の細かいエピソードをつまみ食いしただけで、完全に別物。本作に限らないがマンガ原作を、そのまま実写にしてもリアリティが感じられないものになる、というのはしかたがない。キャラ付けのための過剰な演技(演出?)は、実写化にありがちなことなので目をつぶろう。しかし、原作以上にリアリティを損なって改変しているのはどういうわけだ。高梨/石野、綾戸/伊東の関係はどうせ描写しきれないなら、全部端折ってしまえばいいのに中途半端に持ち込んでいるし、自宅エピソードも中途半端、なのにちょこちょこオリジナルエピソードが入り込んでいる。端折って改変して駄作になったな、と思っていたが最後に担当の医者がいつの間にか婚約者になって結婚式ってどういうことだよ。記憶がなくなったのをいいことに手籠めにしたのかよ。だいたいそんな展開になってたなら、医者との間にだって何年もかけて紡いだ愛があるはずだろ、あっさり捨てさせるなよ。アニメ版が2クールかけて(作画的には微妙な面もあったが)原作をほぼ忠実に再現したのに比べて、完全なる改悪。ところどころに手間やお金もかかってそうなだけに、そういう人々の努力とお金をドブに捨てたに等しい。[インターネット(邦画)] 1点(2019-12-05 17:50:13)(良:1票) 《改行有》

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